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宗門喪儀法における『大宝楼閣善住秘密根本陀羅尼』の導入について
以前から気になっていたことについて、記事にしてみたい。現在の曹洞宗の喪儀法では、『大宝楼閣善住秘密根本陀羅尼』が読誦されることがある。例えば、以下の差定の通りである。喪場を特に寺又は他に設ける場合は、行列が喪場に到着のころ、維那は、「大宝楼閣善住秘密根本陀羅尼」を挙し、霊棺、式場を右遶三帀して所定の位置に安置する。『行持軌範』「檀信徒喪儀法」項以上の通りだが、実は現行の宗門で設定している三種の喪儀法の内、行列に因んで「大宝楼閣」を唱えるのはこの「檀信徒喪儀法」のみとなっている。「大宝楼閣」はいうまでも無く、宗門で読誦する経文の中では、『甘露門』に入っているけれども、そこからこちらにまで出て来たわけである。だが、何故、「檀信徒喪儀法」でのみ、「大宝楼閣」を読誦するのだろうか?今日はその辺を探ってみたい・・・...宗門喪儀法における『大宝楼閣善住秘密根本陀羅尼』の導入について