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拙僧つらつら鑑みるに、「受戒」の意義について、単純な入信の儀式とでも捉えられる状況があると思われ、それはややもすると受戒本来が持つ意義を局限している恐れがあると思われたので、以下にちょっとした記事を書いておきたい。今即ち、是の如く勧誘するは、古今一揆なり。故に仏言く、「是れ諸仏の本原、行者菩薩道の根本なり。是れ、大衆・諸仏子の根本なり」〈已上、梵網〉。又、言く、「仏家に住在するは、戒を以て本と為す。〈中略〉初めて発心・出家して、菩薩位を紹がんと欲する者は、当に先ず正法戒を受けるべし。戒は是、一切行の功徳蔵の根本なり。正に、仏道の果に向かって、一切行の本なり」〈已上、瓔珞〉。是の故に、一切の仏子、先ず戒に依りて入る。戒に依りて住す。戒に依りて成弁す。『禅苑清規』曰く、「参禅問道は、必ず受戒を先とす。三世諸仏...指月慧印禅師『禅戒篇』「勧戒」を学ぶ