『浄土布薩式』「大科第十一 正受戒」④(『浄土布薩式』参究25)
ここ数回『浄土布薩式』の本文を学んでいる。当作法は、冒頭で布薩の日程を出した後で、実際の作法に入っていくのだが、今回は「大科第十一正受戒」の項目を学んでいきたい。大科第十一正受戒此の発得戒に就いて、無量の戒法有ると雖も、今略して三聚浄戒を挙ぐ。是れ即ち諸戒の総なり。凡そ諸の菩薩波羅蜜の行、三聚を具足せざる莫し、いわゆる三聚三心を発し、三種の行を修し、三廻向を成す。菩薩の万行、此を以て宗と為す。宗は趣なり、意なり、致なり。此の三聚を持て、三学を増長し、三賢十聖等の位を成就す。究竟じて、三徳三身無礙の仏果を得さしむ、是れ意趣なり。一摂律儀戒とは、即ち諸過を離て、断徳の法身を顕す。二摂善法戒とは、万行の善を修して、以て智徳の報身を成す。三摂衆生戒、諸の衆生を饒益して、恩徳の化身を成す。受者、今身より未来際を尽く...『浄土布薩式』「大科第十一正受戒」④(『浄土布薩式』参究25)
2025/03/31 06:49