『浄土布薩式』「大科第十一 正受戒」③(『浄土布薩式』参究24)
ここ数回『浄土布薩式』の本文を学んでいる。当作法は、冒頭で布薩の日程を出した後で、実際の作法に入っていくのだが、今回は「大科第十一正受戒」の項目を学んでいきたい。大科第十一正受戒問うて曰く、夢は或は半時に過ぐべからず、或は一時乃至三時なり。然に何ぞ、浄土一宗の教相及び数多の戒法を伝し乎。答えて曰く、彼の阿須輪陀王の如には、夢に七万六千仏の出世に値ひ、七万六千仏を供養するの間、無量劫を逕歴す、寤に前には但だ半時なり。聖能梵志が夢の中に七生を過ぐ。若干の劫数なれども、覚前には纔に一時なり。設ひ半時なりと雖も、睡夢の前には、即ち多時なり、多日なり。浄土の教相、并に一乗の戒法を伝しに、何れの不足が有る乎。是の如く、或は夢中、或は覚前に、戒を相伝するに依て、得る所の功徳、性に約して、本有恒沙の功徳と名づけ、相に約し...『浄土布薩式』「大科第十一正受戒」③(『浄土布薩式』参究24)
2025/02/28 08:03