『浄土布薩式』「大科第十一 正受戒」⑤(『浄土布薩式』参究26)
ここ数回『浄土布薩式』の本文を学んでいる。当作法は、冒頭で布薩の日程を出した後で、実際の作法に入っていくのだが、今回は「大科第十一正受戒」の項目を学んでいきたい。大科第十一正受戒第一の羯磨には、十方一切の境上に、戒法色に顕し、香と成り、雲と作る、悉く動転す。譬えば雲集て龍興り、虎嘯いて風起こるが如し、物の相感ずること、自然に有るものなり。第二の羯磨には、動転する所の戒法、虚空より此の梵壇上に来集す。譬えば豊山の九鐘、秋の霜降りるを待て、自ら鳴り、蓋山の舞水、歌舞儀に因みて出るが如し。第三の羯磨には、来集する所の、戒法、受者の頂上より、足下に至る。五体に薫じ、六根に満つ。譬えば昆明の石魚の、雲雨に毎に常に鳴き、髻と尾と必ず動き、繁露積て醴泉と為るが如し。物の皆、此の理有り。何ぞ疑ふに足る乎。『続浄土宗全書』...『浄土布薩式』「大科第十一正受戒」⑤(『浄土布薩式』参究26)
2025/04/28 07:20