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以下の問答をご覧いただきたい。仏陀波利尊者、五台に游ばんと忻州に至る。一りの老人を見る。師に問う、「甚麼の処にか去る」。師云く、「台山に文殊を礼しもて去く」。老人云く、「大徳よ、文殊を見るや、還た識るや」。尊者、対うること無し。『聯灯会要』巻29「応化賢聖」この「仏陀波利尊者」という人は、インドの高僧で、中国の五台山に来た人とされる。この中国の「五台山」というのは、文殊菩薩が現れる霊場として知られ、一大観光名所、巡礼の地であった。実際、インドからも幾人かの僧侶が来たとされ、最終的に日本にまでやって来て東大寺大仏の開眼供養をした菩提僊那尊者も、五台山に来ていて日本にスカウトされた人であったとされる。で、まぁ、こういうインドから来た人というのは珍しいから、禅問答の格好のネタにされてしまうわけである。なお、この...インドの高僧に「何しに来た?」と聞いた人