『遊行経』に見る釈尊出家の年齢

『遊行経』に見る釈尊出家の年齢

『遊行経』は、阿含部に含まれる『涅槃経』となる。いわゆる釈尊の最期の遊行の様子を示したものなのである。その中に、釈尊が最後の弟子となった須跋(スバッタ)に対して、自身の出家の年齢を述べる箇所がある。我、年二十九にして、出家し善道を求む、須跋、我れ成仏し、今、已に五十年なり。戒定智慧行して、独処にして而も思惟し、今、法の要を説き、此の外に沙門無し。『遊行経』第二後、『長阿含経』巻4北伝では、19歳出家、30歳成道が知られているが、以上だと、29歳で出家し、成仏してから50年とあるので、良く言われる「6年」とか「12年」とかいう修行期間はどうしたのだろうか?とか思うが、どちらにしても、阿含部には上記の通り、29歳出家説を示す経典も含まれていたわけである。ただし、日本でもそうだが、江戸時代が終わるくらいまで、或...『遊行経』に見る釈尊出家の年齢

2023/02/06 10:39