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『釈氏要覧』巻1「受戒」項を見ていたところ、「持戒三心」という項目を見出した。内容は非常に短い一節だ。瑜伽論に云く、「一つには有為を厭うの心、二つには菩提を求趣するの心、三つには有情を悲愍するの心なり」。『釈氏要覧』「持戒三心」項それで、上記のように典拠は『瑜伽論(瑜伽師地論)』だとはするが、同論にはこの字句のままでは出て来ないし、この3つが繋がる形で説示されている箇所も良く分からない。それで、色々と調べてみたところ、先行する文献として、以下の一節を見出した。第四門中、制して三聚を立つ。中に於いて略ぼ五義を以てこれを制す。一つには起因の不同なるが故に三聚を立す。起因と言うは、一つには有為を厭う心、律儀戒を起つ。二つには菩提を求むる心、摂善戒を起つ。三つには衆生を念う心、摂生戒を起つ。『大乗義章』巻10「三...「持戒三心」について