節分の拙文(令和5年度版)

節分の拙文(令和5年度版)

明日は立春となるので、今日はその前日、節分である。そこで、節分に因んだ拙文に採り上げるため、以前から一度見てみたいと思っていた文章があるので、紹介したい。【六十一】節分の夜大豆打つの事△節分の夜、大豆を打事は、何の因縁ぞ是れ更に慥なる本説を見ず。由来を云ふ人なし。但し或る古記の中に云く、節分の夜大豆を打つ事は、宇多天皇より始れり。鞍馬の奥僧正が谷、美曽路池の端の方丈の穴に住ける。藍婆惣主と云、二頭の鬼神共出て、都へ乱れ入んとしけるを、毘沙門の御示現に依て、彼の寺の別当奏し申子細あり。主上、聞召すに明法道に宣旨ありて、七人博士を集めて、七々四十九家の物を取て、方丈の穴を封じ塞て、三斛二斗の大豆を熬て、鬼の目を打は十六眼を打盲して、抱へて帰るべし。又、聞鼻と云鬼、人を食んとするをは、取るべからずと云、御示現也...節分の拙文(令和5年度版)

2023/02/03 13:57