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先日、或る文章を読んでいたら、或る「滑稽さ」について指摘していたので、参照してみたい。「平家にあらずんば人にあらず」と言ったのは平忠盛とされるが、この意味は"平家じゃなければ人じゃない"。すなわち平家以外の人間たちへの見下し(あるいは平家のみが正義という思い込み)であるが、もうひとつ極めて偏った価値観とそれを信じきる人間のおかしみが含まれているように感じる。今に置き換えて、どれ程の名家があったとしても"その家以外の人は人じゃない"というのは排他的を超えて、滑稽ですらある。中江有里氏「広大な荒野の前に立つ―石母田正『平家物語』」、岩波書店『図書』2014年9月号、12頁この滑稽さは極端で且つ、理由の分からない排他性から生み出されたものである。もう、その当事者以外には分からない排他性、それが滑稽なのである。し...仏教界に見える滑稽さ