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【『彼岸弁疑』を学ぶ④】の続きである。龍樹菩薩天正験記曰く、欲界六欲天の中央、夜摩天と兜卒天との中に、大城有て名て中陽院と曰ふ。中に高楼閣有り、雲処台と号す。此の院内、年二八月七箇日の間、色界の頂、摩醯首羅天尊を上首と為し、八神并に大梵天王大歳神乃至玉女道祖等の人中天上の冥官冥衆集会して、一切善悪を註す。天尊、教勅を降し、八神三巻の勘帳を持し、三複八挍〈愚註云云、今之を略す〉して、天尊に献る。天尊覧了て、善帳を証ん為めには、宝印を指して、悪帳を証ん為めには、縛印を指す。処中の善を証ん為めには、非宝非縛の印を指す。彼の八神は、帝釈と閻王と天大将軍と、天一と、行役と、司命と、司録と、倶生の神也。問、彼の天尊、何由有て、二八月を以て、天の正勅を降し、天地神を召すや。答、阿迦尼吒天の自在尊所居の宮殿の前に、高樹有...『彼岸弁疑』を学ぶ⑤(令和6年春彼岸会6)