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禅宗の様々な事績を見ていくと、「園頭」という役目にある僧侶に対して注目されることがある。そこで、或る問答を見出したので、探ってみたい。石門獻蘊禅師、青林に在りて園頭と作る。一日、侍立する次で、林曰く、子、今日、什麼をか作し来たる。師曰く、菜を種え来たる。林曰く、遍界是れ仏身なり、子、什麼の処に向かって種えん。師曰く、金鋤、土を動ぜず、霊苗処に在りて生ず。林、欣然たり。『宗門統要続集』巻15この石門獻蘊禅師だが、洞山良价禅師―青林師虔禅師―石門獻蘊禅師と続く法系に位置する人であり、中国の洞山系の人であることが分かる。それで、上記の一節は、本師である青林禅師の下で、園頭を務めていたときに行われたものであった。まず、獻蘊禅師が青林禅師の側に立っていると、青林禅師は「そなたは、今日、何をしていたのだ?」と尋ねられ...或る園頭の問答