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道元禅師の会下にいた、達磨宗の懐鑑首座が、先師である仏地覚晏道人のために上堂を請したことがあった。以下の通りである。懐鑑首座、先師覚晏道人の為に上堂を請す。拈香罷、座に就いて払子を取って云く「前来の孝順、誰人か斉肩ならん。今日の廻向、聖霊炳鑑すべし。弟子が先師を仰ぐの深き志、先師独り知る。先師、弟子を憐れむの慈悲、弟子一り識る。余人焉ぞ知らん、外人未だ及ばず。所以に道う、『有心もって知るべからず、無心もって得るべからず、修証もって到るべからず、神通もって測るべからず』と。這田地に到って如何が商量せん」。卓、拄杖して云く「唯、拄杖有って了々常に知るのみ。拄杖甚と為てか了々常知するや。職として、過去の諸仏も也、恁麼、現在の諸仏も也、恁麼、未来の諸仏も也、恁麼。然も是の如くなりと雖も、這箇は是、仏祖辺の事、作麼...道元禅師の覚晏道人への上堂は「宣疏」だったのか?