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拙僧の手元に、江戸時代末期に書写された、室内作法書がある。その中で、『在家血脈授与式』と題された一節があるのだが、同作法は【逆水洞流禅師『在家血脈授与式』について】で既に紹介したことがある。そこで、拙僧の手元の作法書写本から、戒本について考えてみたい。在家血脈授与式堂頭、先づ本尊前に焼香三拝して、登坐す。侍者等、手磬に随て、受者と同く三拝して著坐。堂頭、先づ洒水して、道場を浄む。垂誡して、受者をして心開意解せしむ。次に焼香合掌して、黙請して云く、南無仏陀耶、南無達磨耶、南無僧伽耶、南無祖師菩薩〈三返〉次に尺を鳴すこと二下、善男子・善女人、夫れ帰戒を求んと欲せば、先づ当に懺悔すべし、二儀両懺有りと雖も、先仏の成就したまふ所の懺悔の文有り、罪障尽く消滅す、我が語に随て之を唱ふべし、我昔所造諸悪業、皆由無始貪瞋...『在家血脈授与式』の戒本について