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今日は3月16日、勝手に語呂合わせで「債務の日」としておきたい。今日はこのテーマに関連して、仏教に於ける「負債」の話を2つしておきたいと思う。まず、仏教は比丘になるための条件を定めたが、その中に以下のような記述がある。十六遮一に自ら名を称せず、二に和尚の名を称せず、三に年満たず、四に衣を具えず、五に鉢を具えず、六に父聴さず、七に母聴さず、八に負債、九に奴、十に官人、十一に丈夫、〈以下は、人権問題を含むため、省略〉『律宗新学名句』巻下以上は、中国で編集された律蔵の綱要書であるが、「十六遮」に該当すると比丘になることが出来なかった。そして、「八に負債」とあって、自分自身などに借金があった場合には、比丘になれない(事実上は、出家が不可)とされたのである。この件は、以下のような指摘がある。爾の時、負債人有り、債主...仏教に於ける「債務」について
既に、この辺は先行研究もあるので、今回は個人的な備忘録的な記事である。『四分律』を見ていると、「調部」という言葉が出て来る。例えば、以下の通りである。二律、并びに一切の犍度、調部、毘尼増一、都て集めて、毘尼蔵と為す。『四分律』巻54つまりは、「調部」というのは、『四分律』を構成する一部分を指している。そして、更に見ていくと、巻55~57が、「調部」第一~三となっている。よって、以下のようにも紹介される。調部毘尼〈五十五、六、七、共に三巻〉。霊芝元照『四分律行事鈔資持記』上一上「釈序題」巻数を確認しただけである。それで、『四分律』の該当箇所を見ていくと、以下のような記述があることに気付く。爾の時、世尊、毘舎離に在り。時に優波離、即ち坐より起ちて、偏えに右肩を露わし、右膝を地に著けて、合掌して仏に白して言わく...『四分律』の「調部」とは何か?