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『寿昌清規』というのは、曹洞宗関連の清規である。然るに、我々曹洞宗道元派ではない、別系統の曹洞宗であり、江戸時代初期に中国から伝来した曹洞宗寿昌派における清規である。しかし、大きく見れば曹洞宗系だというので、『続曹洞宗全書』「清規」巻に収録されているのである。今日はそこから、「開壇弘戒」という項目の一部を見ていきたい。開壇弘戒凡そ仏子、受戒を欲せん時は、作梵作白等の書式、具に『壇戒羯磨』に載せる。故にここに録せず。参学人、叢林に入り、依止を求めん者は、先ず須く禁戒を受持し、威儀を厳蕭すべし。近世の愚徒、罪福を明めず、戒相を知らず、仏経・祖録これを置いて学せず。競いて俗士に従い、学を外書に求む。白衣の上座ならば恕すべし、無智の僧侶行列して殊に慚色無く、仏祖を毀辱す。此に於いてか過無き有智これを聞きて切に宜し...『寿昌清規』「開壇弘戒」に見る江戸時代初期の僧侶について