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この記事は、【「三帰戒」という呼称について】の続編である。それで、拙僧が集めた資料の中に、「三帰戒」という項目があることを確認したので、それを学んでみたい。三帰戒汝等、帰戒を求めんと欲せば、先づ当に懺悔すべし。〈壱反〉我昔所造諸悪業、皆由無始貪瞋癡、従身口意之所生、一切我今皆懺悔。〈三反〉更に応に仏法僧の三宝に帰依すべし。〈一反〉南無帰依仏、南無帰依法、南無帰依僧、帰依仏無上尊、帰依法離塵尊、帰依僧和合尊、帰依仏竟、帰依法竟、帰依僧竟。〈三反〉三帰戒を受くこと是の如し、今身より仏身に至る迄、此の事能く護持せよ。『日用行事書』写本、原典の訓点に従って訓読、漢字も現在通用のものに改めるこちらの『日用行事書』であるが、現在の愛知県内寺院で用いていたものだと判明している。なお、内容に甘雨為霖禅師(1786~187...「三帰戒」という呼称について(2)
これは、大した内容の記事ではない。ただ、以前から、個人的に疑問に思っていたことを、確認しようと思ったのである。それは、「三帰戒」という呼称についてである。もちろん、三帰依を戒と見なせるかどうかという話ではない。それだけなら、江戸時代の日本仏教界の一部でも議論されたことがあって、その結果に納得できているので、そこではない。むしろ、一部の宗派で、在家信者の方の葬儀の時に授戒を行うが、そこでは、例えば菩薩戒十六条戒などを授けている場合があっても、その授けている戒の全体を「三帰戒」と呼ぶことがある。これについて、現場などでの便宜上の呼称なのか、それとも、呼ぶに当たって、何か根拠などでもあるのか、その辺を確認したいのである。色々と見てみたが、やはり葬儀関係の文献が一番分かりやすかった。以前も【大正時代の日本仏教界の...「三帰戒」という呼称について