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以前、【『大智度論』における出家律儀の種類について】を書いたときに、まだ採り上げないままの文章があったので、この記事で見ておきたい。問うて曰く、沙弥十戒、便ち具足戒を受く。比丘尼法中、何を以てか式叉摩那有りて、然る後に具足戒を受け得るや。答えて曰く、仏の在世時、一りの長者婦有り、懐妊を覚えずして、出家して具足戒を受く。其の後、身、大いに転現し、諸もろの長者、比丘を譏嫌す。因みに此に二歳学戒有りて制し、六法を受けて、然る後に具足戒を受く。問うて曰く、若し譏嫌と為るは、式叉摩那、豈に譏に到らざるや。答えて曰く、式叉摩那、未だ具足戒を受けざるは、譬えば小児の如し、亦た給使の如し。罪穢有ると雖も、人、譏嫌せず。是れを式叉摩那、六法を受けると名づく。是の式叉摩那に二種有り。一つには、十八歳の童女、六法を受く。二つに...『大智度論』における具足戒の受け方について