施食会と盂蘭盆会の関係について
施食会と盂蘭盆会、非常に良く似ていることもあって混同されていることがあるという想いを持っているのだが、この発想自体が実は「宗旨と行持」との関わりがあると知った。よって、その文面を紹介しながら、考察を加えていきたいと思う。まず、そもそものきっかけは、明治期に編まれた最初の『洞上行持軌範』の影響である。本書は、江戸時代末期に混乱した宗門行持を斉整ならしめるために編まれた文献で、その際に何故斯様に定めるに至ったかを説明したところに特徴がある。そこで、この施食会(当時は「施餓鬼会」と呼ばれているが、拙僧の文では「施食会」とし、引用は資料としてそのまま用いる。なお、「施餓鬼」は現在は用いられない呼称である)については、以下の記載がある。以上諸規の示す処に拠るに、解制自恣の日、即ち盂蘭盆会施餓鬼を修するは禅林の通規な...施食会と盂蘭盆会の関係について
2024/07/10 06:10