大正期に於ける戒法の説き方
あくまでも、当時の一側面を見るに過ぎないのだが、ちょっと気になったので、採り上げてみたい。問ふ戒法と申しますと種々なる戒めの事でせうが、その様な面倒な戒めは私共には守れないと思ひます。それでも御授戒を受けるのが好いでせうか。答ふ戒法を守るとか守らぬとか謂ふは、末の問題で、授戒の根本を会得するが第一です。忽滑谷快天先生『正信問答』光融館・大正15年、160頁まずはこちらからである。駒澤大学で学長を務められた忽滑谷快天先生(1867~1934)による御著書である。著作名に「正信」という字句が入っているけれども、いわゆる「正信論争」よりも前の話である。それで、この問答は想定問答だったのかもしれない。しかし、おそらくは当時の人達の意見や言葉を受けて説かれたものだと思う。何をいいたいかというと、本来、宗門の御授戒と...大正期に於ける戒法の説き方
2025/01/27 09:15