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月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!59 BL小説 「何か飲み物もろてくるわ。直ちゃん何がええ?」 佐々木は立ち上がって直子に聞いた。 「うんとね、ミモザがいいな」 「わかった」 今度はバーテンダーをしている浩輔のところに行って、佐々木はミモザと自分にはブラッディマリーを頼んだ。 「藤堂さん、実は友人が
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!48 BL小説 「えらい! 佐々木ちゃんにしてみたら、それだけ知ってればOK。うんとね、今、二十七歳だから五年前くらい? 田園調布に家があって、幼稚舎から啓應大付属、高校で甲子園二回、しかも成績優秀! 六大学でも活躍して、啓應大からドラフト一位でパリーグのレッドスター
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!46 BL小説 「佐々木ちゃん、プラグインのパーティ、行くよね?」 さっきから何やらそわそわしながら、直子が聞いた。 「え………いや、ひょっとして無理かも」 「まさか、クリスマスに打ち合わせとか?」 「いや、そんなんやないけど……」 トモは連絡すると言っていた。
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!43 BL小説 師走ということも重なって、仕事だけでなくイベントや忘年会などもバタバタと入り、佐々木の毎日はジャスト・エージェンシー時代以上に忙殺されていた。 青山プロダクションからも忘年会の誘いがあったが、その頃佐々木はプラグインの河崎と共にニューヨークにいた。
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!42 BL小説 オフィスに二日ほど居座った下柳と一緒に試行錯誤の末、超特急で上げたデータをスタジオに持って行くという強行軍で、CFが無事オンエアとなった十二月初頭から、佐々木のスケジュールは密になった。 週二日の茶道の稽古日にも久々母屋に顔を出し、佐々木自らも着物を
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!40 BL小説 「佐々木さん、『桜プロ』さん、北海道ロケからさっき戻ったって」 浩輔が携帯を切って、佐々木に告げた。 「そうか。楽しみやな。ええもん、できるで、きっと」 雪はホンモノが撮りたいと言ったのは佐々木だ。 これで自分のギャラはなしになったとしても、思ったものが
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!38 BL小説 「ふーん、その高橋って………」 「はい?」 「あ……いや」 佐々木はその高橋のことを浩輔にもっと聞こうとしてやめた。 んな偶然あるかいな。 それにもし、トモがその高橋何某やったとして、だからどうやと? そうや、トモがその高橋やからというて、何も変われへん
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!36 BL小説 「え、俺は別に天才とかじゃなくて……」 はにかむようすからは、素直な性格が窺える。 佐々木はひとり腕組みをしながら一つ一つの作品を丁寧に見ていく。 「今年はアクティブだね、画面」 「そうなんですよ、去年と真逆?」 ボソッと佐々木が口にした言葉を聴きつけ
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!31 BL小説 「そうだ、寒くない? だだっ広いから空調効いてくるの遅いんだよな。向こうでメシ食いましょう。腹減ったでしょ」 壁というよりパーテーションの向こうはダイニングキッチンになっていた。 八人がけのテーブルへ、トモがアイランド型のキッチンからレンジで温めた皿を
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!28 BL小説 「けど、全豪前だからまず無理ですよねぇ。やっぱ野球選手とか? 現役だと、話題のレッドスターズのドラフト一位で活躍した新藤投手とか関西タイガースの沢村選手とか、あとマーリンズの三田選手とか、カッコいいから見栄えしますよね」 浩輔も思いついた名前を挙げる。
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!27 BL小説 「俺、そんな、浮かれてたっけ?」 実はそんな風に言われたのは浩輔が最初ではない。 「佐々木ちゃん、今日何だかすんごくハッピーって感じ? どしたん?」 直子がそう指摘して下さったのは昨日のことである。 参ったな……… 事実だとしたら可笑しな話だ。
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!25 BL小説 十一月にしては比較的温かい朝である。 大和屋の自社ビルの一室では、社長を始め大和屋の主要な関係者が顔を揃え、年明け早々の展示会について、佐々木と浩輔のプレゼンが始まろうとしていた。 日本橋で二百年も前から暖簾を守ってきた老舗の呉服屋「大和屋」も
月夜の猫-BL小説です 恋ってウソだろ?!9 BL小説 「おう、しっかりやれよ!」 春日の声を背中に社長室を辞し、使い慣れた自分のデスクに戻ると、バッグを持ってデザインセクションを出る。 「佐々木さん、手が足りない時はいつでも呼んで」 「ありがたいけど、美紀ちゃん、チーフなんやから、がんばりや」 「はぁい」