2016年1月に実生したエリオシケ属の「フロッコサ」。二株を維持していますが、今年の春も成長を開始してきました。毎年新刺の生える刺座に蕾を現してくるのですが、今年はその蕾が見当たりません。確かフロッコサの開花時期は他のサボテンたちよりやや遅れて、毎年5月下旬~6月です。そうだとすると蕾の出現はこれからになりそうです。このフロッコサの花はその草姿からは想像できないほどの不思議な美しさがあります。昨年...
サボテン・多肉植物の栽培について気ままに投稿します。
中学生の頃(60年以上前)友人の影響でサボテンに興味を持ち、以来ダラダラと栽培を続けてきました。 現役引退(2013年)後、時間に余裕ができたのを機会に本格的にこの趣味に復帰。 二棟の小さなガラス温室に多くのサボ達を詰め込んでつきあってもらっています。
ギムノカリキウム属のサボテンのうち、少なくとも小型のものは年数を重ねると柱サボテン化します。今日はそのような例を二つ。<牡丹玉> 会社員であった当時同僚から譲っていただいた一本です。茶色の一風変わった球体色ですが、入手した35年前からずっとこの色です。もちろん冬も夏もです。この同僚、相模原市に在住しており一時はかなりサボテンに熱をあげていた由。近くにかの「龍胆寺雄」氏温室があって訪れたこともあるとの...
およそ35年前に五十鈴園さんから購入したユーベルマニア属の「ペクチニフェラ」二株です。両苗とも球体の直径は12cm程度です。ずっと扁平な形状を保ってきましたが、画像左側の苗は最近やや縦長になってきました。もともと球体色は緑色がかったものと赤みがかったものとがあったのですが、最近は両者とも赤みが強い球体色になり色での区別がつかなくなりました。昨年から温室内の一番陽光が当たる場所に置いていますので、サ...
実生してから11年目を迎えるアズテキウム属の「ヒントニー」です。2013年春にメサガーデンから入手した種子を蒔いて11年。二本の苗が生き残っています。上の画像の苗は球体直径が5cm程で、昨年既に開花しています。既にといっても実生から10年もかかっていますからずいぶん気の長いサボテンです。成長点近傍には茶色の刺のようなものがたくさん生えています。この刺の出現が開花し始める合図の様です。下の画像の苗は...
今日の主役は、2013年春に実生したレウクテンベルキア属の「晃山」です。大まかながら成長の記録を振り返ってみます。<2016年2月> 実生三年目の頃です。若々しい姿です。<2019年6月> このころにはすでに開花していました。初開花は2016年頃であったと思います。球体下部の疣は既に褐色に変色して枯れかかっています。<2024年3月> 現在の姿です。数年前に根腐れした期間が数年ありましたが、昨年あ...
昨年初秋に袖ケ浦の台に逆さ接ぎしたストロンボカクタス属の「菊水」。春の息吹を感じてとうとう本格的に動き始めました。今年1月のブログでは、穂の一部からごく小さな”赤い出べそ”が現れていることを記しました。当該ブログの最後の画像に現れています。その赤い出べそがサボテンらしい姿に変身中です。赤い出べそが黄色のイソギンチャクに変身したようです。このイソギンチャクが菊水になるにはあと何か月かかるでしょうか。今...
今日のブログの主役はエリオシケ属の「フロッコサ(Eriosyce paucicostata ssp.floccosa)」です。2016年2月にたにさぼ実生倶楽部さんの第73回種プレで頂いた種子を蒔きました。発芽した幼苗の同年5月の姿です。縦6列のうちの中央2列がフロッコサです。20粒の種子全てが発芽したようです。苗の形状はフェロカクタスのそれが小じんまりとしたものです。それから二年後の2018年5月には、9本の苗が生き残りました。...
今日のブログの主役は、約35年前に友人から譲っていただいた烏羽玉5株です。気温の上昇に伴い球体を膨らませてきました。4つ目の画像の苗が子を吹いている以外は、5株とも皆同じような見かけに収まっています。灰緑色の球体色がこれらの株が健康な状態にあることを示しています。地上部の球体は成長点から成長した分、球体下部が縮んで全体として大きさは変わらない状態になっています。ただ、画像からは定かではありませんが...
40年ほど前に二和園さんで入手した金鯱です。入手時の名称は「短刺金鯱」で球体の直径はテニスボール大でした。その金鯱の現在の姿です。春の暖かさを感じて球体を膨らませてきています。現在の球体直径は50cm前後です。前回の植え替えは2019年11月でしたので、そろそろ植え替えねばならない時期です。当時の画像が残っていました。やはりこの4年半でかなり成長しており、植え替え時期に来ているようです。しかしその気になっ...
このところPC画面の見過ぎか、眼精疲労が激しいです。そんな時、眼中に飛び込んできた銀冠玉。とても目に優しい見かけをしています。銀冠玉独特の灰緑色の球体にピンク色の開花。この色の組み合わせは同属の「烏羽玉」では実現できません。この苗は「疣銀冠玉」として入手した龍神木台の接ぎ木苗から掻き取った子株を挿し木して育てたものです。目に優しい球体色と疣との組み合わせ、眺めていて心が落ち着いてきます。一方「Y疣銀...
今日の主役はマミラリア属の「景清(Mammillaria sempervivi var.caput-medusae)」です。11年前に実生した苗です。永年拗れに拗れてそのうえで生き残ってきた株です。球体の下部は拗れの影響で激しく縮んでいますが、その結果年数を経たマミラリア属のサボテンとしては大変に扁平な球体になりました。一方、昨年から急に元気を取り戻したため球体上部は健全な姿です。現在球体の上部グルリにピンクの花輪を並べ、その周囲には純白...
今日はリトープスの実生経過、及びその色の変化についてです。2022年12月にウエブサボテン誌さんを通じて入手した紫大津絵(Lithops otzeniana cv Cesky Granat).。種鞘がついていましたので2023年9月に播種しました。それから半年経過した現在の姿です。紫大津絵という割には随分赤いです。まるで朱唇玉のような色です。ちなみにこれらの苗の親株は現在こんな姿です。「紫」と言われればばまあそうかなというレベルで...
もともとサイズの小さなコノフィツムたち。ほとんどの種類が1~3cmの範囲に収まることと思いますが、今日登場いただくのはその中でもとりわけ小さなコノフィツムたちです。全て実生してから3年以上経ちますが、未だ1cm未満の大きさです。<ミヌツム:Conophytum minutum (HH5141) #1433> Mesa Garden から入手した種子を実生したものです。メサの説明書きでは「minutum var lisabeliae ‘var. nudum’ HH5141 Holrivier, pol...
実生9~11年生の菊水が一斉に開花しています。赤花、白花それぞれ二本の苗を維持しています。いずれも自根苗です<赤花><白花>菊水は硬質サボテンですが、時として急に腐ることがあります。これまで経験した腐れの原因は、実力以上に種子を実らせたこと、気付かぬうちに赤ダニが蔓延し球体全体がかさぶたのようになったこと、などです。硬質サボテン一般には球体が弱ってもすぐには枯れず、球体がカラカラに干からびて野垂れ...
今日のブログの主役はツルビニカルプス属の「ラウイ」です。小型種の多いツルビニにあって本種はかなり大型に育ちます。2013年春に実生した自根のこの苗は球体の径5cm、高さ8cm程度の大きさに育っています。この苗、球体の上部と下部から開花していますが、よくよく見るとすべてそれらは子吹きした部位からの開花です。実生11年生のこの株、数年前から球体下部から子を吹いてきております。昨年後半から主頭の上部からも...
よく言われる「実りの秋」に対して今日のブログのお題は「実りの春」です。多くのメセンたち、秋の開花を経て厳しいひと冬を過ごし、暖かな春を迎えてその種鞘を充実させてきました。<コノフィツム・ブルゲリ> 最近ネットオークション等で値下がりが激しいブルゲリです。皆が上手に育てることができるようになったのでしょうね。かく言う私も上手に育てていますよ。ご同慶に耐えません^^:。ブルゲリは自家受粉しないと言われて...
今日の素材はロフォフォラ属「銀冠玉」の袖台接ぎ降し苗です。実生してから11年、接ぎ降してから6年ほど経過しています。台木の力を得てすくすくと成長、現在の球体直径は12cmと銀冠玉としては十分に大きいです。大きくなったというもののこれまでは球体は真球形を保ち、なかなか美しい姿を楽しんでいました。しかしこの春、これまでの流れを変えるような異変が出始めています。球体下部から子を吹き始めました。美しい単球で...
このブログのレギュラーメンバーである精巧殿古株が開花しました。満開です。約40年前に二和園さんで購入したこの精巧殿。当初からキリンウチワの根がついておりました。台と穂との相性がよろしいようで、紆余曲折の数十年を経て生き残っています。10数年前には深刻な赤ダニ被害にも会いました。その後球体下部から二つの子を吹き、最近になり頂部が双頭化しました。球体下部は年齢を感じさせる木質化が進んでいますが、この1...
悪名高い鍵刺のマミラリア属(旧マミュロピシス属)の「月宮殿」。一月に蕾を見せてから随分と時間が経過しましたが、やっと開花しました。これ以上ないというほどの赤(というより「緋色」)の花です。この花色は意外でした。これまで毎年開花する月宮殿の花色は「緋」というよりは「朱」に近い色でした。うちの月宮殿は数年おきに子株により更新していますので、上の二株は同一クローンです。それがこのような花色の違いを見せて...
薬品耐性を持つ赤ダニを壊滅するため、1月からローテーション散布を続けています。殺ダニ剤の布陣は以下の通り。<1月> ダニ太郎:薬効成分は「ビフェナート水和剤」<2月> コロマイト:薬効成分は「ミルメクチン乳剤」<3月> バロックフロアブル:薬効成分は「エトキサゾール水和剤」 今日散布しました。そして来月(4月)はアーリーセーフ(薬効成分は「脂肪酸グリセド」)を散布する予定です。殺ダニ剤四天王、今年...
30年以上前に二和園さんで入手したギムノカリキウム属の「ペンタカンサ(聖王丸)」。手元にある最も古い画像は2009年1月のものです。入手してから15年以上経過しているはずですがまだまだ若々しい姿です。しかし、2013年頃の姿を見ると、見る影もありません。老化というより手抜き栽培のしっぺ返しです。その後しばらく経ってもこの劣化した姿は元に戻りませんでしたので、2018年冬に全部の苗を胴切りしました。...
今日のテーマは接ぎ木における「台木が穂に与える影響」についてです。接ぎ台はその旺盛な成長力で、圧倒的なエネルギーを送り込んで穂の成長を促進するもので、それ以上でもそれ以下でもないと考えていました。穂はそのエネルギーを得て、自根では成し遂げられないほどの自身の成長、刺の発達、多くの開花を実現します。しかし、今日この画像を見ているうちにその考えが少し変わりました。二本の台付き銀冠玉で、いずれも接いでか...
このブログに2015年以来22回登場いただいている「コリオセファロケレウス・アウレウス」。花座のできる柱サボテンです。我が家に来て11年経過しますが、球体の大部分が変色して、まずい状態になってきました。この「コリオセファロケレウス・アウレウス」はサボテンとしてはかなり特異な姿ですが、ここまでどう変化してきたのか、11年前に遡り、振り返ってみましょう。2013年春に我が家にやってきたときの画像です。...
根腐れ等多発して、何かとうちの温室とは相性が悪いステノカクタス属のサボテンたちです。何とか生き残っている2013年春実生の「千波万波」と「振武玉」。ここ数年のうちに分頭するという曲芸を見せてくれた上、この春の蕾を揚げてきました。<千波万波> 二頭に分頭しています。その名の通り多稜玉類の中でもひときわ稜の数が多いサボテンです。ここ数年球体が大きくなるにつれアレオーレ付近の綿毛が純白に膨らんで美しさを...
接木に失敗して、何とか挿し木で発根し生き残った黒王丸。その後順調に球体を膨らませてきました。今日根の状態の検査を兼ねて植え替えました。植替え前です。抜き上げました。一応根は回っているようですが…用土を落としてみると、黒王丸特有の脆い根です。ポロポロと脱落し残った根はわずかでした。でも生きている根はある!残っている根が切れないように丁寧に同じ大きさの鉢に植え付けました。これまでの経験では黒王丸は挿し...
春の息吹を感じてメロカクタス属の「層雲」が動き始めました。二本の苗を維持しています。いずれの苗も実生10年生。袖台の接ぎ降し苗です。球体の直径は12~13cm程度。この冬は無加温温室内の日当たりの良い場所で過ごさせました。酷寒時には球体表面がやや白く変色しましたが、現在は回復しています。この層雲の見どころは純白の花座と、そこからニュッと飛び出てくる深紅の種鞘です。しかもこの種鞘がメロカクタス属の中でも...
私の温室では数少ないマミラリア属のサボテン。そのうちの二つが今日の主役「陽炎」と「ナザセンシス」です。両種は近縁種で見かけは大変良く似ています。<陽炎><ナザセンシス>いずれも小型のサボテンで、画像に揚げた苗は「陽炎」で3cm、「ナザセンシス」で4cm程度です。いずれも主刺は赤色の鉤刺、側刺は白色です。これら、主刺、側刺には細かな綿毛が生えていますが、「陽炎」の方がはるかに綿毛が豊かです。それが「陽...
今日のブログに登場するのは11年前に実生し、その後袖ケ浦の台に載せたルリ兜錦の苗です。接ぎ降した後、毎年多くの種子を提供してくれました。一昨年あたりから老境に入ったのか、開花数が激減し球体上部から子を吹くようになりました。親株はなかなか良い斑回りでしたが、子を吹いた位置が悪いためか、全ての子が全斑の苗です。残念!反対側からも撮影してみました。下部には5年ほど前に身割れした跡の大きな穴が。さて、穴の...
寒さには弱いと言われるメロカクタス属のサボテン。そのメロのバイエンシス(涼雲)、今年の冬は発泡シートでぐるぐる巻きにして無加温ガラス温室内で過ごしました。二週間前にシートを外し、その後温室内で春の陽光に慣らしていましたが、今日身体検査を兼ねて植え替えを行いました。検査前の患者さんの姿です。刺座周囲の球体が何箇所か黄色に変色しています。昨年及び今年の冬の寒さにやられた跡です。続いてズボンを脱いでもら...
5年前の2019年6月に播種したストロンボカクタス属の「菊水」。種子はヤフオクで「菊水綴化」として入手したものです。このロットの種子はいわゆる”当たり種”で、菊水としてはかなり高い発芽率(80%近く)を示し、その後の成長も順調でした。それほど期待していなかった綴化の割合も高く、3割近い苗が綴れています。その一部は袖ケ浦の台に載せ順調に成長していることを昨年12月にこのブログに載せています。他の多くの...
今日のテーマはこのブログにはたびたび登場願っているマミラリア属の「白珠丸」です。約40年前に横浜市緑区のサボテン園さん(現在の所在不明)で購入した苗です。購入時既に小さな群生株でした。手許にある一番古い画像は22年前の2002年1月のものです。主頭の周りに子株がグルリとまわり、早くも孫株が少し認められます。それからさらに22年経過した現在の姿です。御覧のように子と孫とが入り乱れての大群生株に成長し...
「サボテン春の開花」第三回目の今日はロフォフォラ属の「銀冠玉」です。三月初めの今日、実生5年前後の中堅の苗が一斉に花開いていました。疣銀冠玉の単頭株、三頭株、斑入り株、袖接ぎ株などの画像を並べてみました。接ぎ木苗以外の株は皆肌荒れがはなはだしいです。これは銀冠玉の宿命でしょうか。同じロフォフォラ属の「烏羽玉」や「ディフューザ(翠冠玉)」と同じように水やりし同じ用土に植え付けても、銀冠玉だけに茶膜の...
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2016年1月に実生したエリオシケ属の「フロッコサ」。二株を維持していますが、今年の春も成長を開始してきました。毎年新刺の生える刺座に蕾を現してくるのですが、今年はその蕾が見当たりません。確かフロッコサの開花時期は他のサボテンたちよりやや遅れて、毎年5月下旬~6月です。そうだとすると蕾の出現はこれからになりそうです。このフロッコサの花はその草姿からは想像できないほどの不思議な美しさがあります。昨年...
我が家で一番地味なサボテンはウィギンシア属の「地久丸」。2013年春に実生したその地味なサボテンが最近大分くたびれた様子を示しています。特に二枚目の画像に現れている苗のクタビレが目立ちます。もともと球体色が鮮やかな緑色の本種ですがこれらの苗は球体に茶色が射しています。通常サボテンが老化してゆく過程では球体色の変化とともに球体の形状が縦長になって行くことが多いのですが、これらの苗には今のところその兆...
晴れ間の拡がった今日、気温の上昇とともに赤花菊水二株が今年二度目の開花しました。上の一株を拡大してみましょう。気温の高い時期特有の開花ですね。やや開き過ぎ。デレッと咲いています。2月下旬に今年最初に開花した時の画像を見てみましょう。開き具合は適度ですし、花の色も今日咲いているものよりかなり濃い赤です。やはり花を愛でるのは一番花に限るようですね。まあ今回も元気そうでしたのでしっかりと交配はしておきま...
今日は玉型メセンの中では普段あまり目にしない珍種「タンクアナ」についてです。タンクアナについてこの”タンクアナ”が「属」であるのか、またそれ以外の分類を現すのか良く分かりませんが、とにかくそのタンクアナに属する玉型メセンを二種類維持しています。<Tanquana priamatica「赤嶺」> ”赤嶺”とは何んとも植物らしくない名前を付けたものですね。一対の葉を持つ新芽を出してどんどんと大きくなってゆくのはリトープスと...
今日は実生11年生のツルビニカルプス属「アロンソイ」についてです。本種はツルビニカルプス属のサボテンでは最大級の大きさに育ちます。本日ご紹介する二本の株はともに自根苗で、球体直径は7cm程に育っています。灰緑色の球体に渦を巻くように配列された疣の列が特徴です。疣の先端には綿毛を吹きそこから申し訳程度の刺が生えていますが、この刺は痛くありません。花はピンク色の美しいもので、赤花菊水のそれによく似てい...
実生11年生の牡丹類たち。春の温度上昇を受けてのびのびと成長しています。<赤花三角牡丹> 自根苗です。通常の三角牡丹とは疣の形状や色などがかなり異なります。また綿毛も豊富で、別種ではないかと思われる見かけです。<玉牡丹> いわゆるロイヤル玉牡丹という株です。袖台接ぎ降しで、毎年ぐいぐいと育っています。用土中に完熟乾燥牛糞を仕込んでおり、どこまで大きく育つか楽しみに見守っています。これら大型の牡丹類...
4月も半ばを超え温室内はサボテンの花盛りです。今日は目についた赤い花を集めてみました。<マミラリア属「ルエッティー」> ガッテンさんから袖接ぎ苗で頂いたものを一部挿し木発根させた苗です。成長は遅くなりましたが、確実に子吹きし花も咲かせています。それにしてもマミラリア属のサボテンとは思えぬほどの大きな美しい花です。<スルコレブチア属「ラウシー」> 実生5年生の自根株です。刺のない紫色の球体に金属光沢...
実生11年生のアズテキウム属「花籠」が今年も開花しました。実は数日前からこんな状態で開花を待ち望んでいました。昨年の開花は下の画像の様でかなり貧弱でしたが、今年の蕾はかなり期待を持たせてくれます。今年、実際に開花したのはこんな状態でした。期待通りの開花でした。同時開花した同期の苗もありましたが交配は思いとどまりました。たとえ採種に成功しても、本種の実生はとても難しく、またその成長が極めて遅くつらい...
4月も半ばを過ぎ、日に日に日差しが強くなってきていることを実感しています。既に屋外で直射日光の照度は80000LXに迫っています。この時季におけるサボテン栽培の最大のリスクは日焼けです。日焼けは特に一度に大量の苗にダメージを与える恐れがあるので、安全策は余裕を持つ必要があります。取り敢えず二つの温室の東西の面にレースのカーテンを吊るしました。<第二温室西側> 正面が西側。午後の日差しが射しこむところです...
今日の横浜は黄砂に影響されてか薄曇りの天気でしたが、そんなことは気にはしていないように温室内ではサボテンたちが多くの花を咲かせていました。それらの中で同一種で複数の株が開花しているものの中から気に入ったものを交配しました。<ツルビニカルプス・アロンソイ> 実生11年生の自根株同士です。<ストロンボカクタス・赤花菊水> こちらは実生10年生の自根株同士です。花といい、草姿といいアロンソイによく似てい...
2015年に実生したペレシフォラ属の「精巧丸」と「銀牡丹」です。実生した年の画像が残っていました。左側の二列が銀牡丹、右側の二列が精巧丸です。成長が遅くなかなかうまく育たないこれ等のペレシフォラ属たち。9年後の現在、精巧丸の苗が2本、銀牡丹が3本生き残っています。やっとこさ生き残っているという感触です。<精巧丸> 球体の直径は2cm程です。実生9年目にして初めて蕾を揚げてきました。どんな花が咲くの...
エキノケレウス属の「明石丸」が絶好調。球体上部にグルリと蕾を膨らませてきました。この明石丸、実生8年生の自根株です。エキノケレウス属のサボテンと言えば「紫太陽」など、特徴ある見かけの球体を持つものが多いですがこの明石丸の見かけはかなりの程度”凡庸”です。どちらかというと「エキノプシス」に近い見かけを持っています。しかし、しかし、その花は凡庸ではありません。一昨年の開花の様子です。球体に負けない大きさ...
今日は久しぶりのメセンネタです。2021年10月に播種したトリコデイアデマ・デンサム「紫晃星」。実生3年目の今年、初々しさの中に初の満開を迎えました。金属光沢ある濃いピンク色の花が一株に15以上同時に開いています。同時期に播種したこんな株が10本ほどあります。他のコノフィツムやリトープスなどのメセン類が脱皮の最中でくすぶっている中、この紫晃星の群落が温室内でひときわ目立っています。この紫晃星、ブル...
8年ほど前に我が家にやってきたテロカクタス属の「太白丸」。毎年ピンク色の美しい花を咲かせてくれます。今年も年明けの2月から開花していますが、その後も毎月新しい花を咲かせ続けています。<2月28日> 一輪開花<3月13日> 二輪開花<4月10日> 四輪開花開花数が1・2・4輪と増えてきました。このまま続くと次は8輪も咲くことになりますが、そうはイカのなんちゃらでしょうね。この太白丸、推定実生10年生ほどですが、さす...
昨年秋に袖ケ浦の台に逆さ接ぎした菊水。過去にこの苗について二度(一月/三月)記事にさせていただきました。今日はその後の経過です。穂の側面の部分に多数の芽のような組織が出てきました。反対側を見ると、穂のカット面がめくれ上がった部分から球体と思わしき組織がモコモコといくつか顔を出してきました。拡大してみました。子はアレオーレから出てくるものと思っていましたが、いざとなればどこからでも出てくるのですね。”...
エキノケレウス属の「宇宙殿レイエシー」が開花しております。御覧の通り花の美しさはサボテンの中でも上級の部に属すると思います。この株は2013年春に実生したもので、同時に「宇宙殿」も実生しています。「宇宙殿レイエシー」と「宇宙殿」とを比べると、花の美しさの点では明らかに「レイエシー」の勝ち。球体の見かけは、長い短いの差こそあれ両者似たり寄ったりです。ほれぼれするような美しさはありません。よってこれら...
2013年5月に播種したテロカクタス属の「鶴巣丸」が今年の春も開花しました。2本の苗を維持しています。一本の苗は黄色がかった花、他の一本の花はピンク色が射しています。二株が同時に開花しましたので、条件反射のように交配しておきました。ご訪問くださりありがとうございます。このブログは「にほんブログ村」の「サボテン人気ランキング」に参加しております。このブログを応援してくださいます方は下のバナーへ応援の...
春の暖かさを受けてアリオカルプス属(旧ロゼオカクタス属)の「竜角牡丹」がその球体を膨らませてきました。これら三本の竜角牡丹、7年前に実生しその後袖台に接いで降ろしたものです。同じロットの種子からの者たちですが、それぞれに疣の形状が微妙に異なりますので、三苗を並べて置いて鑑賞しています。袖ケ浦台の接ぎ降し苗ということで根は袖ケ浦のものです。その効果は抜群で、成長著しく現在の球体直径は8cm程。毎年秋に...
温室の棚に敷いた砂に零れ落ちた種子が発芽したアストロフィツム属の「般若」。大きくなりました。今年の春も花を咲かせています。温室から通風型栽培室に移して二年。元気に過ごしています。さすがにこの大きさの般若、最近は縦方向への成長が目立つようになりました。この般若に関しては多くの画像が残っていますので、時系列で過去を振り返ってみましょう。その前にまずは親株(とみられる株)です。35年ほど前に二和園さんで...
亀甲ランポー玉の2苗が同時に開花しました。いずれも実生8年生の自根苗です。大変丈夫なサボテンで手間をかけずともどんどん成長してくれました。現在の球体直径は10cmを超えています。扁平な球体を保っており見た目の安心感があります。今がこれらのサボテンの見ごろなのかもしれません。次世代養成のため、しっかりと交配しておきました。ご訪問くださりありがとうございます。このブログは「にほんブログ村」の「サボテン人...
2013年春に実生したエキノカクタス属「太平丸類」。多くの苗が自根で育っていますが、一本だけ気になる苗がいました。他の苗はエキノカクタスの名に恥じない立派な刺をあげているのですが、この苗だけはとても貧弱な刺を出していました。その苗がこの春に突然…太平丸類らしい刺をズドンと揚げてきました。何が彼をしてこのような変化をなさしめた??。サボテンさんの心は実に読みづらい。同期の苗は既にこのような立派な刺を...
4月22日のブログ”大群開の予感”で触れた花サボテン二種「那須の朝焼け」及び「壬生の夕日」がその予感通り大群開しました。大きな蕾がずらりと並んでいたので予感的中というほどではないかもしれませんが。<那須の朝焼け><壬生の夕日>春の温室はサボテンの花盛りですが、さすがに他のサボテンたちはこれら壬生の夕日、那須の朝焼けの群開には圧倒されっぱなしでした。花後のこれらのサボテンは一回り大きな鉢に十分な肥料を含...
三島敏夫「松ノ木小唄」4番の歌詞冒頭 ♪9000万人いる中で、心底惚れたはあなただけ~♡♪ なんてえのがありました。そうです。この歌の流行った当時(昭和40年代)、我が国の人口は9000万人ほどであったのです。その後ご存じの通り日本の人口は1億2千万人程まで膨れ上がりましたが、本日のニュース速報によれば「2056年に人口1億人割れ 70年に3割減の8700万人」となるそうです。大まかにいえば、昭和の時代から50年かけて3...
今日はテロカクタスの「鶴巣丸」について。2013年春に播種した株を二つ維持していますが、ちょうど今は春の開花時期です。テロカクタス属独特の強い棘のある球体から清楚な白花を咲かせています。ここ数年球体の大きさは変わらなくなりました。ここら辺がこのサボテンの成長の限界かも知れません。これら二本の鶴巣丸、結構根が弱く傷みやすいとみています。水はけのよい用土構成にして水遣りも控えめに育てています。ご訪問く...
今日の主役はコピアポア属の「バルクテンシス」群生株です。2013年に子を一つ吹いた株を入手しましたが、その子を外して育ててきたのがこの株です。このバルクテンシス、小型のコピアポアで子をどんどん吹くのが大好きなようです。挿し木した最初の6年間で主頭の周りグルリに心地よく子を吹きました。それで止まれば良かったのですが、その後内側に第二周目の子を吹き始めました。このままなすがままにして大群生株を目指すの...
メロカクタスとともに冬越しが懸念されていたディスコカクタス属の「ギガンティア」。二本の苗がありましたがいずれも無事にこの冬を越したようです。二本の苗のうち一つは自根苗、他の一つは袖ケ浦の台に載っているはずですが、外見からでは両者の区別がつかなくなってきました。近く植え替えますのでその時に地中部を確認して、ラベルに表記する予定です。本題に戻りますが、二番目の画像の苗は右肩の部分に茶色の変色が見えます...
昨年春花サボの「那須の朝焼け」と「壬生の夕日」とを植え替えました。大きな鉢に肥沃な用土を入れて。期待に応え昨年一年間良く育ってくれました。今年の春、多くの子を吹き大きくなった球体からたくさんの蕾を上げてきています。<壬生の夕日><那須の朝焼け>一年の大半は一見「短毛丸」のようないでたちで、温室内でも全く目立たない存在ですが、春の開花時期だけは異彩を放ちます。花サボテンは大変に多くの組み合わせからな...
今年もエキノプシス属の「黄花短毛丸」が開花しました。7年ほど前に”だものだもの”さんから頂いた二株で、一株は多頭株他の一株は単頭株で育てています。多頭株は温室内でメロカクタスや黒王丸などに埋もれて生きています。普段は極めて目立たないサボテンですが、開花するこの時期だけはその存在感をきっちりと主張しています。拡大画像です。単頭株は通風型栽培室で育てています。少し日差しがこの株には強すぎるのか、球体が褐...
今年も新天地(錦)に蕾が上がってきました。一部は開花が始まっています。これらの株は11年前に「新天地錦」の名のついた種子を実生したものです。300本ほど発芽しそのうち15本ほどが斑入りの苗でした。これらの苗はそれらの中から一番の成長株(斑なし)と、良い斑模様の苗を残したものです。3年前、斑入り苗の斑の入った位置に開花が始まりましたので慌てて交配を行いました。首尾よく交配が成功し250粒以上の種子を得ま...
私がまだ40歳代の頃、久しぶりに再会した中学時代の友人Y君から頂いた烏羽玉たちです。Y君は私が少年時代にサボテン栽培の面白さを教えてくれた恩人?ですが、再会した当時サボテンの実生を行っており、この烏羽玉たちも実生2~3年生と思しき球体径が1.5cm程の幼苗でした。それらの苗が30数年後の現在こんな姿に育っています。いずれの苗も球体の直径は8cm前後でこの10年ほど大きさは変わりません。注目すべきは気が付か...
今年も暖かな気候になり、そろそろ赤ダニ対策を考えなければなりません。赤ダニは好き嫌いが激しく、いろいろなサボテンが住んでいるわが温室でこれまで赤ダニの被害にあったのは、白斜子、精巧殿、菊水、黒牡丹(袖台接ぎ木)など一部のサボテンです。一般にアカダニが好むと言われているコリファンタ属については被害にあったのはマクロメリスのみ。毎年一番の被害にあうのはロフォフォラ属の「銀冠玉」です。この銀冠玉は昨年し...
4月13日のブログで苔と共生していますとしたアガベ牡丹。苔と仲良く共生しているとはいえ、前回の植え替えから1年以上経過していますので植え替えることにしました。ざっと見て20本ぐらいあるのかなと見て抜き上げてみると、出てくるわ、出てくるわ。なんと50本近くありました。地上部の姿からは想像できないほどの苗が出てきました。4~5本の細長い葉(疣)に対して地下にはその体積の10倍近くある塊根を抱えています。少...
マミラリア属の「陽炎」実生1年生を植え替えました。昨年2月に播種し、秋に第一回目の植え替えを行っています。成長がよろしくこの春には鉢一杯になってきました。総勢23本ありましたが、3本は既に枯れていました。残る20本の苗を3つの鉢に分けて植え付けました。早熟なこの小さなマミラリア属のサボテンはすでに開花しているものもあります。来年の春までに直径は二倍ぐらいに育つはず。その直径3~4cmぐらいがこのサボ...
今年の冬は温室内でのプチプチシートによる内張を廃止し、昨年まで行っていた小規模な加温も停止しました。そこで気にしなければならなかったのが一般には寒さに弱いと言われているメロカクタス属のサボテンたち。特にすでに花座を形成している大人の苗たちは本来の”耐寒性が弱い”性質が表に出てくる可能性が高いとみて、要注意でした。といってもやることは限られていて、温室北側においてあるサボテンの北側をプチプチシートで覆...
今日のブログのテーマはツルビニカルプスの「アロンソイ」です。1994年に発見された比較的新種のサボテンで、2013年にサボテン趣味を再開した私にとって目新しいものでした。早速苗や種子を入手しました。この苗は、2013年春にヤフオクで小苗を入手したもので、推定実生13年生です。次の苗は2013年春に実生した苗で、実生10年生になります。この苗は2015年に実生したもので、実生8年生です。アロンソイはツ...
実生苗を育成中は成長をよくするため用土を湿らせ気味にすることが多いです。さらに成長促進のため液肥を与えると用土表面には盛んに苔が繁茂してくることをよく経験します。下の画像は、アガベ牡丹幼苗の寄せ植え鉢表面にびっしりと生えた苔です。この苔はサボテンに取り立てて害を及ぼさないとみています。サボテン体表に張り付く気配もないし、根もサボテンの根とは異なる深さにありうまく住み分けているように見えます。一方害...
40年近く育てている金鯱。直径50cmを超えてきました。昨年18個の蕾が開花しました。これらが一年を経て結実してきました。一つの種鞘を開いてみました。一つの種鞘に100個近くの種子を内包しているようです。下の画像は同じ苗から3年前に採取した種を蒔いたものです。やはり充実した親苗からは良い種子、苗が採れるものです。*******************************************************************ご希望の方にこの金鯱種...
2面ほど前に砂漠仙人さんから頂いたセンペルビウムたち。もともとヨーロッパアルプスなどに自生する高山植物で、耐寒性に優れていることが知られていますが、逆に日本の蒸し暑い夏はどうかという危惧がありました。幸い昨年春に新設した通風型栽培室で良い環境が得られると判断。直射日光の当たらない日陰に置いていますが機嫌よく育っています。ちなみに用土は肥料分をほとんど入れていません。最近になり、多くの苗に蕾が上がっ...
今宵の主役はアズテキウム属の「ヒントニー」。うちで一番大きな苗は2013年春にメサガーデンから入手した種子を蒔いたもの。10年かかって球体の直径はやっと4cm弱になりましたが、今年の春はきれいな花を見せてくれています。同属の花籠の花はお世辞にもきれいとは言えませんが、このヒントニーの花は結構きれいに感じます。残念ながら同期のもう一本は育ちが遅く、今年も開花は見送りで交配できずです。自家産の種子を採...
毎年連休前後に温室の東西面に遮光のためレースのカーテンを設置しています。今年は少し早めに4月中旬の今日設置しました。天面(画像上側)及び南北面(画像左右)は既にプチプチシートを張り渡しています。レースのカーテンを設置したのは画像正面側です。<第一温室西側><第一温室東側> この東側は強刺類を多く置いていますのでカーテン設置はせず、素ガラス越しの強光を入れています。<第二温室西側><第二温室東側>こ...