『浄土布薩式』「大科第七 問遮」③(『浄土布薩式』参究10)
ここ数回『浄土布薩式』の本文を学んでいる。当作法は、冒頭で布薩の日程を出した後で、実際の作法に入っていくのだが、今回は「大科第七」の項目を学んでいきたい。ところで、「問遮(遮を問う)」というタイトルだが、本来であれば、菩薩戒を受ける資格について問う内容となっている。しかし、本書ではどうか?なお、前回の記事で既に「七遮戒(七定業)」について議論することは確認しており、今はその一々の項目について学んでいる。大科第七問遮(続き)二には、生身の父を殺さざるや否や。答えて曰く、否なり。私に曰く、父は是れ玄位と為す。精を与て相ひ接せしむ。設ひ世の財宝田畠を与えず、養育の愛を施さざると雖も、多生曠劫にも受け難き人身を受くるの恩、一日に億万恒河沙の骨髄を捨つと雖も、豈に報謝の一分にも足らんや。若し一念も父に於いて害心を起...『浄土布薩式』「大科第七問遮」③(『浄土布薩式』参究10)
2023/11/30 10:38