モーセの十戒に関する雑考
授業でユダヤ教を扱った関係で、改めてモーセ五書(いわゆる『タナハ』『旧約聖書』に収録)を見ていたのだが、モーセの十戒について日本語訳された原典(秦剛平氏訳『七十人訳ギリシア語聖書』講談社学術文庫・2017年)を読んでいたところ、幾つか思うところがあったので、簡単な雑考を記事にしておきたい。まぁ、授業とかでは何の違和感も無く、「モーセの十戒(以下、記事では「十戒」と略記)」と黒板に書いていたものの、よくよく本文を読んでみると、何をもって「十戒」とするかは曖昧なのである。本文を見ながら「戒め」となっていることを項目として取り出すと、以下のようになっている(秦氏前掲同著の本文を参照しつつ要約は拙僧。また、便宜上、冒頭に数字を振る)。1:わたし以外の他の神々を持ってはならない。2:偶像やいかなる似姿の像も自ら作っ...モーセの十戒に関する雑考
2023/11/24 08:53