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ゴミをまとめながら、おばちゃんは長年連れ添った旦那さんの話をしてくれる。馴れ初めから、結婚、色々な思い出、そして別れ…… 「私たちには子供がいなかったから…
にゃーと1つ鳴いた猫。そのすぐ後ろに、今度はギブンが現れて、猫に向かって短刀を振りかざした。振り下ろされた刃が猫に触れるか触れないかのところで止まる。ギブンは…
「……大体っ!なんで、ミンジェさんは死神で…………私には死相?……好きで、殺されかけた訳じゃ……ないし……」「あー、あー、……もう、ダメだって……」ミンジェは…
「……っ!ジミンっ!」リビングに現れたミンジェとジミン。「ただいま」カナやユンギの心配を他所に、ジミンは笑って見せる。「大丈夫?何もされてない?怪我は?……痛…
「ギブンっ!あんたねぇっ!」雲のように現れたミンジェは、すぐさま目の前のギブンに詰め寄った。「……」「……騒々しいな。」ギブンの横、無言で佇むジミンが目に入る…
「ミンジェさんっ!!!」マンションに戻って、部屋に入ると開口一番カナは叫ぶようにミンジェの名前を呼んだ。「お?」雲のように現れて驚いたような顔をして見せるミン…
カナが退院する。あれから、ギブンは1度も姿を見せなかった。カナの退院に付き添うユンギ、ジミンは病院を出ると地下鉄を使って自宅まで帰ることにしていた。車もあった…
「……人質?」一通りジミンの説明を聞いたユンギは、詳しくは分からないものの、危ない危険な香りを感じられずにはいられなかった。「やめておけ。……カナの死相もいつ…
病室を出たジミンは、目の前の長椅子に腰を下ろした。バイトの時間までは、まだ大分時間があったのだ。そこへ鎮痛剤を持ってきたユンギ。ジミンは、2人で話しているから…
ヨンジェとカナ。二人きりになった部屋の中は静まり帰っていた。「……それはできないからね。」ヨンジェはポツリという。何一つ言葉は放たれていないのに、ヨンジェはカ…
……うっすらと光を感じて、重たくなったまぶたをこじ開けるように、目を開いた。見覚えのある白い天井。視線を周りに向ける。ベッド脇、椅子に腰掛けて天井を眺めるユン…
救急車が搬送したのは、ユンギの元職場だった。ERの面々もユンギとカナのことは知っていた。そんな中に搬送されたカナ。慌ただしくカナを取り囲む医師と看護師たち。ユ…
カナは泣き続ける店長の手を取った。「……ありがとうございます。そんなに大切に思われていたなんて、……思い出せないのが、悔しいくらい」「……なぁ?あんた。」男性…
「「ご馳走様でした。」」ユンギとカナは、出された料理のほとんどを食べきった。2人とも腹回りを擦りながら、苦しそうにしている。「残ったものは今詰めるから、少し待…
「……え?カナ?……あれ?」訪れた居酒屋風のお店。そこの従業員と思われる男性はカナを見るなり、目に涙をみるみる貯めて行く。「……て、店長っ!」そう言って、店先…
「ん」「……わぁ」前を歩いていたユンギが急に足を止めたものだから、カナはユンギの背中に顔をぶつけた。「……どうかしました?」当たった額に手を当てながら、ユンギ…
「具合どう?」ミンジェは気配を感じて、そっと目を開けた。「……起きてたの?」ベッドの横に座るジミンが目に入る。タブレットを手にペンを走らせていた。「……なんだ…
「何か欲しい物はありませんか?」ミンジェの様子を見に来たカナ。ユンギと2人で出掛けて来ると言う。「……大丈夫。ゆっくり、デート楽しんできて……」「……で、デー…
「ご、ご馳走様でした。」慌てて、食器を重ねて立つと、キッチンに向かうカナ。「あっ!」気づいた時には、また何も無いところでつまづいて、段差で足を踏み外して、顔か…
「……?」カナはジミンのネックレスを目にしても、それが何なのかわからずにいた。「……それ、カナがキアラにつけていた首輪と同じものだよ。」「え?」カナはもう一度…
退院祝いの席が終わると、ジミンはバイトがあるからと部屋を後にした。ミンジェもいつの間にか姿を消していた。家に残ったのはユンギとカナ。2人はキッチンにいた。食べ…
「また、お前か……」ミンジェがたどりついた場所は、どこかの建物の屋上。ミンジェと同じように季節感のない黒いロングコート、黒いサングラス、タバコを咥えたガラの悪…
悪魔とかしたミンジェは、感情も母性も捨てて、ペナルティをこなした。『幼子の10の心臓』『幼子の目玉』全てを集めると、またあの男が現れる。「意外と、早かったな……
「きゃあっ!」ガシャンっ!カナの悲鳴まじりの声と、何かが落ちて割れる音。ユンギはベッドから飛び起きた。外はまだ日が昇るか上らないかの薄暗い時間だった。「どうし…
「あの。」沈黙に耐えられなくなったカナは口を開く。「ん?」「今日のご予定は?」「……特に何も……ないけど?」「買い物に付き合って貰えますか?」そうカナが切り出…
「……い、……痛いです!」強く握られていた腕を振り払ったカナ。「……ごめん。」ユンギは我に返ってそう答えた。「……ミンジェさんは?」「眠ってる。……眠れば治る…
「……ふっ」「どうした?」ミンジェが笑ったことにユンギは反応する。「…………すこし、眠るよ。起きたら、元に戻るから。」「……ああ。」「そばにいなくていいよ。言…
ジミンの部屋まで来たカナとジミン。そこまでの距離。ずっと手は握られたままだった。「…………」黙ったままのジミンの顔をカナは覗き込んだ。「眠らないと……」そう声…
「体温が高すぎる」測り終えた体温計は40度を示していた。「……大丈夫。休めば、そのうちに戻るから……」苦しそうにミンジェは答えた。「死神も、熱を出すんだ。」ジ…
「どうして、死神を助けてる?」低くてしゃがれた声。視線を向けただけなのに、その男が纏う雰囲気に恐怖がのしかかって、声すら出しにくい。「……?あれ?」そこへ戻っ…
彼女を失いたくない。手に取ったカナの腕。「痛いっ!」そう咄嗟に出たカナの言葉に、ユンギは一瞬躊躇したものの、もう一度力を込めて、自らに引き寄せた。「……」「……
部屋に戻ったカナは、倒れるようにベッドに横たわった。さっきのユンギの感触が体中によみがえる。不快かと思えば、そうでもなく。むしろ、ジミンに感じたような心地よさ…