夜の森に在るBARで №4
~ BARで 東雲坂田鮫~ 懐かしい香りと息苦しさがとても心地良かったので 暫く目を閉じて居た……… ふと 息苦しさが無くなったので 目を開けてみると…… 目の前に 一粒の胡桃が在った…… 「店の裏に胡桃の木が在るんです」 そう言って 私に近付いてくるバーテンダー……… 好きな味だった…… 柔らかなくちあたりと 舌に吸い付く感じが…… 過去の記憶を呼び起こす………… ただ… いつ…… 何処で…………… そこまでは思い出すことが出来ない………… でも…… このバーテンダーの目には 見覚えが在る………… この目を見て居ると…… 私は 何もしなくても良いのだと思う………… 唯々軀の力を抜き…… 楽に…
2024/04/30 04:47