送迎のひとがくれたもの №4
~ 追憶 産業医 津葦キリコ ~ 「見逃して欲しい…… って… 言っても…… 無理…だよね?………」 と彼女が言うので 私は黙って頷いた…… 「苦しまないように… 殺してくれる?………」 と 問われたが……… 私は 指定の拷問を行って居る模様を 撮影して来るよう上司から命じられて居たので 無理だと答えた…… 「そっか……… ごめんね…………」 そう言った彼女は 自分の懐から出した小さな拳銃を咥えながら 私の目を見て居た… 私も彼女の目を見て居た……… 動けなかった 私には唯見て居るだけしか…… それだけしか 出来なかった………… 彼女がゆっくりと撃鉄を起こし 私の目を見ながら 人差し指に 力を…
2024/03/31 05:30