牛肉と馬鈴薯・酒中日記 - 国木田独歩 (新潮文庫)
このところばあさんが明治文学を読んでいて、その中の一冊。国木田独歩の短編集です。上の画像はWikipediaから。銚子の出身だったんだ、武蔵野市の出身かと思ってた^^;若くして結核で亡くなった作家です。こちら内容紹介。目次その1。目次その2.特に『牛肉と馬鈴薯』、『岡本の手帳』が印象的でした。ここで登場する岡本誠夫は独歩自信の姿だそうで、独歩の思想が現われています。ほとんどすべての人間は幻影の中に生きていて、天地の不思議を見ず、不思議に気づかずである、幻影から脱したいがそれが能わない苦悩、と理解しました。牛肉と馬鈴薯は、上の内容紹介にあるよう、現実主義と理想主義のメタファであり、そのどちら側にも属さないのが独歩の思想だと読めます。力強く、武骨な文体の作品が多く、死で終わりその意味を読者に考えさせるような作...牛肉と馬鈴薯・酒中日記-国木田独歩(新潮文庫)
2023/05/25 17:46