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次に営業の方から入会費用について説明がありました。コースは3つあり、下の①〜③の有無、回数の多さで料金が変わります。①お見合いの申し込み②婚活パーティーへの無料招待③自分の担当カウンセラーとの面談私が勧められたのは、お見合い申し込みが20回/月、婚活パーティ
やはり結婚相談所は高いなあ…と思っていると、営業の方から『この料金(男性はさらに高額)を払えるような年収の方がいるのが結婚相談所です。入会している男性の平均年収は世間の平均年収を遥かに超えていますよ』『女性の結婚相談所に入る年齢が低年齢化しています。そし
結婚相談所に入会後、お見合い写真を撮り、プロフィールを完成させ、ようやく婚活開始!完成したプロフィールが結婚相談所が運営する専用のお見合いサイトに情報公開されました。担当カウンセラーから、サイトの使い方の説明を受け、公開直後は皆さん申し込みがたくさん来ま
担当カウンセラーからお見合いアプリで『新規入会者』の間はお見合いの申し込みがたくさん来ますよー!と言われました。結婚相談所で婚活をしている間はYouTubeのおすすめが『結婚相談所の〇〇』、『〇〇婚活メソッド』だらけになるほどその手の動画を未漁っていたのですが、
私の入会したコースでは月に20件、お見合いの申し込みができました。専属カウンセラーから20件の申し込みは全て使い切ってくださいと言われたので早速、条件検索機能をつかって申し込みたい方を探します。※この先、何様的な事が書いてありますが、後にしっかりと打ちのめさ
結婚相談所に無事入会することができました。これから本格的な活動が始まります。お見合いをする前に読んでくださいと言われ冊子が渡されました。内容は、身だしなみについて歯を磨かないと口臭が気になりますので注意!とか鼻毛が出ていないか確認とか、シャツの色、どんな
早速、結婚相談所でのお見合いに使うプロフィールを作成することになりました。気になるプロフィールの項目は生年月日住所(都道府県と市区町村まで)身長/体重血液型続柄最終学歴年収職業勤務地/職業備考出身地/国籍婚姻歴子供趣味資格本人資産その他資産お酒/タバコ家族構
プロフィールに載せるお見合いは結婚相談所と提携している写真館で撮ります。写真館ではメイクとヘアーセットをしてもらいます。提携の写真館なのでお見合い写真を撮るのも慣れたもので、それっぽい表情やポーズなど、どんどん指示をしてくれます。私は外での撮影をすること
お見合い写真を撮影し、その後にカメラマンさんからあとはいい感じに『微調整』をして、所属の結婚相談所のほうへお送りしますね。と言われてその日は帰宅しました。翌日、担当カウンセラーさんから写真ができたみたいなのでデータを確認してください。と言われ写真を確認す
つぶらな瞳になってしまった私のお見合い写真…なんとか気分を持ち直していざ、活動開始!その前に、男性のお見合い写真についてひとつ。これは男性のために、また写真をみて、お見合いをしようかどうか迷っている女性のために。もしかすると、奇跡的に私のお見合い相手だけ
はじめに 3年前の2018年の夏、アラフォーの自分(男性)は妙な焦燥感にとらわれました。 この先、心から結婚したいと思える女性に出会えるのか 運よく出会えたとして、その願いを叶えられるのか 年齢を重ねるほど、ハードルも高くなっていくのでは…… 世間的には当たり前の焦りでしょうが、それまでの自分はこのあたりの認識がとてもゆるくて、ただ漠然となんとかなると思っていました。 危機感が生じたきっかけは、当時付き合っていた彼女との別れ。 お互い、おそらく心から好きあっていたわけじゃなく、嫌いじゃないから一緒にいる、くらいの気持ちだったかもしれません。 恋愛関係になりえるような他の誰かが近くにいなかっただ…
いろいろなパーティーがあるな…… PARTY PARTYのサイトを覗くと、各種パーティーの情報が溢れていた。 パーティー毎に開催時間や場所、参加人数、参加できる条件等が決まっていて、参加可能なパーティーの中から、自分の希望にあったパーティーを選ぶことができる。 とにかく、いずれかのパーティーに参加することを決めていた僕は、必要な情報を入力してサイトへの登録を済ませた。 都内在住のアラフォー会社員で、年収は…… いくつかのパーティーの参加条件として書かれている年収条件を確認すると、自分は「550万~」あたりのラインに収まることがわかった(たとえば記載なしや「400万~」のパーティーには参加できる…
JR有楽町駅の改札を出ると、まだ昼前だというのに、すっかり夏らしくなった強い日差しが容赦なく降りかかってきた。 今日は暑くなりそうだ、と思いながら、通り向かいの東京交通会館に向かう。 目立つ建物なので迷うことはなかったが、実際に中に入るのは初めてだった。 エレベーターの場所を確認してから、トイレで身だしなみを整えると同時に、スマホで今一度、参加するパーティーの概要に目を通す。 「外見が褒められる42歳までの女性」 前半部分は各人の主観によって評価が変わるだろうけど(自己申告?)、後半部分は客観的な事実になる。 入場時に身分証明書が必要なのはそういうことだろう。 僕は特に、相手の年齢は気にならな…
会場内には、ちょうど2人が入れるほどの個室が、左右に列になって配置されている。 男女12対12のパーティーなので、少なくとも12の個室はあったことになる。 「すでに女性の方が入られています」 個室まで案内してくれたスタッフの方はそう言って、受付へと下がっていった。 初めてのパーティーで初めて会う人。 どんな女性だろう、と緊張と興味が少しずつ湧いてきたが、良くも悪くも12人参加するうちの1人に過ぎないのだから、過度に意識する必要はないと自分に言い聞かせ、中に入った。 「失礼します」 「こんにちは」 Aさんはこちらを向いて、笑顔で挨拶してくれた。 僕はパッと晴れやかな気持ちになって、同じように笑顔…
「実は今日、初めての参加なんです」 Aさんの優しそうな雰囲気に甘えるような形で、僕は正直に言った。 こういう場面では普通、天気の話でもするのだろうけど、Aさんには心許せる何かがあった。 お手柔らかにお願いします、という心情も込められている。 「なのでけっこう緊張しちゃってます」 「あっ、そうなんですね。初めてだったら緊張しますよね。わかります」 思っていた通りの親切さで答えてくれた。 この話題を続けられる感触を得て、 「パーティーに参加して、長いんですか?」 と少し突っ込んだ質問をした。 素朴な疑問でもある。 「私は、うん……1年半くらいかな。途中でお休みしてた時期もありますけど。でも毎回、緊…
腕時計を見ると、パーティー開始まで残り5分を切っていた。 パーティー中は、女性との数分のトークタイムが終わると、男性が次の個室へと移動し、それを参加女性の人数分、繰り返すと聞いていた。 個室間の移動時間はほぼゼロ(数歩)なので、ある女性と話し終わった後、次の女性が待つ個室へ向かう途中で、その次の人のプロフィールを確認する余裕はない。 つまり、参加女性全員の大まかなプロフィールを見れるのは、パーティーが始まる前の今の時間だけだといえる。 パーティーの参加回数が増えていくにつれて、このあたりの要領もよくなってはくるが、初めのうちは苦労するポイントだった。 数分という短いトークタイムである意味効率的…
パーティーの開始時刻になって、司会者が進行方法を説明する中、Aさんのプロフィールを確認する。 37歳で会社の事務員。 趣味は旅行に小物作りとあった。 これだけ見ると地味な印象だが、実際のAさんはショートカットの似合う、健康的なしっかり者といった感じ。 「それではトークタイムスタートです!」 司会者の合図と共に会場内がざわついて、周りの個室からもすぐに話し声が聞こえ始めた。 僕とAさんもはにかむようにタブレットを覗き、改めてお互いのページを見る。 こういう場での会話は男性がリードするべきかな、と思って、趣味としては少し珍しい小物作りを話題にしようと思った矢先、Aさんが話しかけてきた。 「普段は出…
「失礼します」 「こんにちは」 次の個室に入ると、奥に座っているBさんが笑顔を作りながら挨拶してくれた。 個室を移動するのは男性なので、女性は常に奥側の席に座っている。 席に着きながら「〇番の○○です」と簡単な自己紹介をすると、Bさんも気恥ずかしそうな表情で同じように返す。 気恥ずかしさといえば、おそらくパーティー初参加の僕の方が上回っていたに違いない。 にもかかわらず、うつむきかげんのBさんの横顔に大胆ともいえる直線的な視線を向けてしまったのは、純粋に彼女が綺麗だったからだ。 タイプだったので、今でもよく憶えている。 僕は慌ててタブレットに視線を移し、ごまかすように指を動かす。 Bさんの職業…
「全然いないんですよ~」 やっぱり唐突だったかな、と内心、心配したが、Bさんは思いのほか明るい調子で答えると、笑いながら話を続けてくれた。 「先生はおじいさんで、あとは女性ばかり。同僚も彼氏できないって嘆いてます」 言われてみれば、歯科で男性スタッフをみかけたことがない。 そこで、さっきの所感を投げかけてみた。 「でも、それってすごくもったいないですよね」 「え、なにがです?」 「すごく綺麗だから。職場に男がいたら放っておかないと思います」 「ないない、絶対ない!」 手を振って否定しつつも、そのあしらい方はどこか様になっていた。 小刻みに揺れるイヤリングを見ながら、自分が美人であることを知らな…
そろそろ終盤かな…… 12人中、8人目が終わったあたりには、会場の雰囲気にもほどよく馴染めていた。 初対面の女性との会話は、多少の緊張こそあっても、決して居心地の悪いものではない。 むしろ同じ目的を共有する、仲間意識とでも呼べるものが芽生えていた。 次の個室のCさんもそうだった。 会話をリードする僕を助けるように、積極的に自分のことを語って、場を盛り上げてくれる。 楽しい会話をすることがパーティー本来の目的ではなくても、楽しい時間を過ごせばそういう気にもなってくるのが自然だろう。 そんなCさんの職業は会計事務所の所員だった。 趣味は意外にもプロ野球。 「プロ野球とか観ますか?」 「詳しくないけ…
①を選べば、「でもお給料安いから、このくらいは」あたりが返ってきて、以後も仕事や趣味といった無難な話題に終始しそうだ。 ②を選べば、間接的に誘うことになるだろう。 迷った結果、「今の季節だったら屋外球場は気持ちいいでしょうね」と中間あたりで答えた。 雰囲気だけなら②でいけそうな気もしたが、もし自分の読み違いだったら相手を困らせることになる。 ……でもそれは、自分への言い訳に過ぎないことを自覚していた。 本当に迷った原因は、相手を困らせる恐れがあるからでなく、「だったら今度行きましょう!」と色よい返事をもらった場合への対応だった。 つまり、Cさんとの関係をパーティー会場の外へと進めるかどうかだ。…
すべての参加女性とトークを終えて、最初の個室に戻ってきた。 Aさんと再会して、「お疲れさまでした」と挨拶を交わす。 「どうでした?」 「ぐるぐる回って、回遊魚になった気分でした」 笑うAさんに、「ちょっと疲れました」と本音を漏らすと、Aさんも「ですよね。私もです」とふぅと息を吐いた。 回遊した時間は1時間ほど。 その間に初対面の12人の女性と会話をこなす。 それは息をつく余裕もないほどハードだった。 女性陣にしても、入れ替わり立ち替わりやってくる男性の相手をするのは大変に違いない。 ただの会話ではなく、普段とは別の神経を使う「結婚活動」なのだから。 そして、ある意味パーティーで最もエキサイティ…
誰に送ろうかな…… 画面をスクロールさせて参加女性をさーっと確認する。 よく憶えている人、印象が薄くてあまり憶えていない人、様々だ。 印象が強くても、自分にとっていい意味でない人も僅かだがいる。 逆に、なんとしてもこの人とはお近づきになりたい、と思う人も中には…… そもそも多くの参加者にとって、短い時間で会話したすべての相手を憶えておくのは至難の業で、その助けとなるのが印象メモだ。 メモといっても、ハートマークでその人の印象を残しておくもの。 これを見ると、今回出会った12人のうち、僕はBさんとCさんにこれを付けていた。 いいなと思ったAさんに付けてなかったのは、最後にもう一度この個室に戻って…
アピール送信が終わって隣を見ると、Aさんはグラスに口をつけていた。 ちゃちゃっと済ませたのだろう。 いっぱい送りましたか? と訊いてみたかったが、いくら親切なAさんにでもさすがにためらわれた。 代わりに、「いい人はいましたか?」と尋ねる。 これも聞きようによってはデリケートな問いだが、彼女と最初に話した「いい人はなかなかいない」という話題に続くものだし、なによりここはそういう場所だ。 一巡して初めの個室に戻ってきてからは、そのあたりの男女の匂いがより濃密になっている。 彼女は僕の問いに、「うーん」とはにかみながら首を傾げた。 どちらにも取れるリアクション。 人に言いたくないか、自分でもよくわか…
アナウンスの開始とともに、場内のざわめきが消える。 僕とAさんも会話を中断して、手元のタブレットを操作した。 すぐに画面が更新されて、アピール結果が表示される。 自分が送ったのは3人で、送ってくれたのは…… 7人だった。 ゼロではなかったことにホッとしつつ、もらった内訳をすばやく確認する。 最初に目に入ったのはAさん。 ありがとうございます! そしてCさんからも。 同じくありがとう! しかし…… Bさんからはなかった。 外見の好みがピカイチだっただけに、残念な気持ちがせり上がってくる。 無意識のうちに個室でのやりとりを頭の中で反芻したが、良い感触は変わらない。 つまり、彼女は僕に合わせて愛想よ…
カップリング希望の提出。 たしかこのパーティーでは最大第5希望まで出せたと記憶している。 単純にいうと、こちらが希望を出した相手もこちらに希望を出していたらカップリング成立だ。 カップリングした二人は大抵の場合、会場を出たすぐのところやビルの玄関口で再会する。 その後は正式に連絡先を交換するなり、そのままお茶や食事にいくなり、当人たちの自由だ。 カップリングしたからといって交際する義務など生じないので、どうぞ気軽に希望を出してくださいと、司会者が明るい声で説明している。 それは当然のことだが、改めて言われると軽い気持ちになれるから不思議だ。 そんなに重く考えなくていい…… まずは歯科受付のBさ…
次に会計事務所勤務のCさん。 先ほどの個室でのやりとりが思い出される。 「Cさんに感じている魅力の大きさはどれほどのものなのか」 自分のことなのに、この期に及んでまだ答えを出せていない。 たとえば、自分のことをもっと知ってほしいかと訊かれたら、そうでもない。 彼女のことをもっと知りたいかと訊かれたら、そこそこは知りたい。 でも、あまり深くまでは望んでいない。 知るほどにこちらの責任も大きくなって、どこかの時点で引き返してしまいそうだ。 ……つまり、そういうことなのだ。 うわべだけの付き合いを持ってみたいだけ。 もしCさんとカップリングしたら、それは嬉しいに違いない。 一階の玄関口で彼女と落ち合…
見るでもなく自然と隣の席に目がいってしまう。 悩ましげなAさんの横顔。 選り好みしなければ男に苦労しないだろうと思わせるほどには整った顔立ち。 なにより性格がいいと思う。 そして、一番の疑問。 さて、この人は、どの程度の好感をもった相手にカップル希望を出すのだろう。 外見に中身、年齢、年収、将来性にバツの有り無しと、条件をいったらそれこそキリがない。 どこかで線引きをする。 男女を問わず、必ず。 Aさんにカップル希望を出すかどうかの判断において、まさに今、自分も直面している問題だ。 特定の項目に固執するか、総合点を重視するか。 いいなアピールは相互済みで、隣り合った縁もあって雰囲気だって悪くな…
「みなさま、カップル希望のご送信ありがとうございました。結果でました!」 悩んで送信した後は早かった。 場内アナウンスに従って画面を操作すると、メッセージが現れる。 「残念ながら今回はカップリング成立しませんでした」 僕が希望を出したのはBさん1人。 つまり、Bさんが僕にカップリング希望を出さなかったということだ。 システム的にいうと、たとえば複数人にカップル希望を出した場合、より上位の人とマッチすれば、そちらとカップリングするだろう。 でもBさんに限っていえば、僕は下位指名もされなかったと想像に難くない。 そして、メッセージには続きがあった。 「カップリングは成立しませんでしたが、3名様から…
会場を出た僕は、熱気が立ち込める歩道を歩いて、少し離れたスタバに入った。 外気から遮断された涼しい空間が、火照った体に気持ちいい。 緊張によるわずかな疲れと、参加し終えた達成感と、多少の興奮。 それらを静めるように、冷えたアイスコーヒーをストローで吸い込む。 さて、本日の成果は…… 女性の参加人数は予定通りの12人。 そのうち、もらったいいなアピールは7つ。 これは悪くない感触だった。 参加女性はほぼほぼ自分より若く、年収等の諸条件をみても、自分が他の参加男性より優っていたとは思えない。 それでも過半数の女性からもらえたのは、単純に嬉しかった。 もっとも、このいいなアピールは、人によっては挨拶…
4名の方から連絡先が届いています。 Party事務局からのメールにはそう書かれていた。 席番号と名前、そして連絡先のメールアドレス。 パーティーでカップリングしなくても、ここから関係を始めることもできる。 4名を確認すると…… Aさんはなかった。 Bさんもなかった。 Cさんはあった。 他の3名はよく憶えてないが、いいなアピールをもらっていたような気がする。 ここでも様々な感情が湧いて、迷いも生じた。 まずはAさんのこと。 これで完全に接点が断たれた。 自分も連絡先を送ることはできたのに、しなかったのだから、残念だと思う資格さえない。 ただ、微かな悲しみと切なさが残ったのは事実だ。 次にBさん。…
ひとつ、大きく息を吐いてから、今後のことを考える。 手にしたスマホでParty Partyのサイトを開くと、数多くの開催予定のパーティーが現れた。 「容姿に自信があって魅力的」 「気遣い上手でモテそう」 「同じ趣味だから一緒にいられる」 「年下で恋人いそう」 どれも魅力的なテーマだ。 ところで今回初参加を果たしたパーティーのテーマは、「外見が褒められる42歳までの女性」だった。 男性側の見方というか好みの問題で多少の誤差は生じるだろうが、確かに納得はできる。 この点、自分にとってはやはりBさんの存在が大きかった。 どのパーティーに参加しても少なくても1人は、開催テーマに沿った形で、自分の好みの…
参加2回目のパーティー会場は東京ラウンジだった。 参加費用は前回同様5000円。 パーティー内容はよく憶えてないので、取り立てて印象深い出会いはなかったはずだ。 ただ、パーティーが終了した後、同じパーティに参加していた男性2人と1階へ降りるエレベーターに乗り合わせたが、その時の彼らの会話がなかなか示唆的だった。 「ダメだったな」 「ああ」 「ありえないって」 「なんかなー」 好みの女性がいなかったのか、いたけどカップリングできなくて愚痴が零れたのか、思わず参加女性の顔を思い浮かべて苦笑してしまう。 「この後どうする?」 「さっき夕方のパーティーに申し込んだよ」 「じゃあ俺も。まだ空いてるかな」…
Party Partyに登録してひと月ほど過ぎて。 パーティーへの参加は14回を数えていた。 週平均3回以上で、かかった参加費用は7万円くらい。 ひと月で7万円は予算オーバーかな? ちらっと罪悪感が浮かんだが、それは即座に打ち消された。 なにごとも初期費用はかかるものだし、どこかの時点でおだやかになっていくだろう。 第一、出費に見合う価値を見出していた。 この時点ですでに150人以上の女性と出会い、その後に繋がる出会いこそなかったものの、これまで出会い自体が少なかった僕は、それなりにワクワクする時間を過ごしていた。 今回のパーティーではどんな女性に出会えるのだろう、と。 ……しかし。 どうして…
その後の数回のパーティーではカップリングできなかった。 相手があってのことなので、こちらの都合だけで状況は動いてくれない。 そこで、奇抜なアイデアというわけではないが、場所を変えてみようと思った。 まだ一度も参加したことがないラウンジ。 その一つが上野だった。 エリア「上野」で検索すると、次の土曜の希望時間帯にひとつあった。 テーマはたしか「自然体でいられる関係」的なもの。 正直なところ、普段ならあまりそそられる語感ではないが、何かを変えたい時にはむしろ好ましい選択に思えた。 変化という点では、自分のプロフィールにも変更を加える。 これまでの参加経験で、女性の趣味に「旅行」が多いことを学んでい…
上野ラウンジに到着。 受付を済ませて、席に案内される。 時間に余裕を持たせてあるのは、初めての場所で道順が不安だったから、という理由だけではない。 パーティー開始前に参加女性全員のプロフィールに目を通す。 それが第一の目的だ。 プロフィールから明らかになることも、確かにあるのだ。 ここである程度目標を絞って、かといってそれだけには囚われず、席を回遊する。 鳥の目と、虫の目と、魚の目を持って。 早めに到着するもうひとつの理由は、パーティー開始前の時間を使って、相席した人と仲良くなれる好機だから。 これは初回参加で恩恵を被って以降、意識してきたことだが、隣の人が自分と同じように早めに会場に来なかっ…
上野ラウンジに到着。 受付を済ませて、席に案内される。 時間に余裕を持たせてあるのは、初めての場所で道順が不安だったから、という理由だけではない。 パーティー開始前に参加女性全員のプロフィールに目を通す。 それが第一の目的だ。 プロフィールから明らかになることも、確かにあるのだ。 ここである程度目標を絞って、かといってそれだけには囚われず、席を回遊する。 鳥の目と、虫の目と、魚の目を持って。 早めに到着するもうひとつの理由は、パーティー開始前の時間を使って、相席した人と仲良くなれる好機だから。 これは初回参加で恩恵を被って以降、意識してきたことだが、隣の人が自分と同じように早めに会場に来なかっ…
この回の参加女性は12名だった。 9人ほどとトークタイムを終えた時点で、Dさん以外、いいなと思えた女性はいない。 自分のこだわりは緩めたはずなのに…… 勝手にそう思っているだけで、実際にはたいして基準を変えたり下げたりできていないのだろう。 長年のこだわりを捨て去ることは難しいのだ。 それでも気を取り直し、「こんにちは!」と笑顔をつくって次の席に入っていく。 それを残りの席数だけ繰り返してから、最初の席に戻った。 「戻りました」 「おかえりなさい」 優しく応じてくれるDさん。 「おかえりなさい」の言葉に、僕は気恥ずかしくなると同時に、ぎゅっと心を掴まれたような心地になった。 いい奥さんになるん…
まずはいいなアピールの送信。 その相手として、まっさきに隣に座っているDさんを選ぶ。 他の人はどうしようかな…… カップリング自体が目的ならば、ここは多くの人に送っておくべきだ。 アピールがマッチした二人は、互いに良い印象を持っていることがタブレット越しに共通認識として芽生え、カップリングに前進する確率が高くなる。 そもそもDさんからアピールをもらえるとは限らないし、Dさんを含む複数人からもらえた場合は、Dさんを第一希望にしてカップル希望を出せばいいだけだ。 仮に第二、第三希望の人とカップリングしたって、それはそれで喜ばしい。 カップリングする興奮を味わって、すぐにその人との再会が待っている。…
いいなアピールを送信して、その結果が出るまでしばし時間が空く。 Dさんに話しかけたかったが、そこは遠慮しておいた。 もし僕へいいなアピールをくれていたら、なんとなく嬉し恥ずかしだし、もらっていなければ、ちょっとカッコ悪い。 好意を持たれていると勘違いして声を弾ませても、相手にとっては迷惑でしかないだろう。 ちょっと気にしすぎかな、とも思うが、初対面の相手になかなか見栄は捨てられないものだ。 時間を潰すようにグラスに残っているお茶を喉に流し込んだ時、いいなアピールの結果が出たことを場内アナウンスが告げた。 意識して冷静さを保ち、タブレットの画面を更新する。 ……あった。 Dさんからいいなマークが…
「お待たせしました! 結果出ましたので、お手元のタブレットをご確認下さい!」 小さく一息ついてから、司会者の言葉に従って画面を更新する。 カップリングするぞ! と気張っていたせいか、普段よりも緊張していた。 すると…… 一瞬、画面が光ったかと思うと、すぐに文字が飛び込んできた。 「おめでとうございます! カップリング成立しました!」 ……よし! ついにきたよ! カップル希望は一人にしか出してないから、相手は自ずと知れた。 でもこんな時って……どうするのが一番いいのかな。 まずはお礼? それとも「下で待ってます」と一言だけの方が、妙な気を遣わなくてお互い楽かな…… そんなことが頭の中を駆け巡る。…
会場の入っている百貨店の玄関口でDさんを待つ。 通常の場合、会場を先に出るのは個室の廊下側に座っている男性の方だ。 女性は全ての男性が出た後で出口に向かうので、姿を現すまでにそれなりの時間がかかる。 さて、この後どこに行こうかな…… 時間は午後三時。 昼食は済んでるだろうから、お茶がいいか。 そして、肝心の話題は…… Dさんのプロフィールを思い出しながら、ふと辺りを見ると、自分と同じようにカップリング相手を待つ人が数人いた。 中には同じパーティーから出てきた男性もいて、はて、相手はどの女性かな? と思わずニヤッとしてしまう。 あのパーティーでの一番の美人さんはDさんだったけど…… そんなくだら…
Dさんと並んで歩きつつ、カフェを探した。 いくつか心当たりはあったが、土曜の夕方ということで、混雑が予想される。 「どこも混んでるかもしれませんね」 「そうですね」 「お茶で大丈夫ですか? 食事でしたら少し歩けば知ってますけど」 「あ、お茶でいいです。そんなに時間もないので」 駅前の繁華街だけにカフェや喫茶店は数多くあり、選ばなければ入れる店はあるだろう。 少し歩いたところで、通りに面した喫茶店の窓から店内の空席が見えた。 「ここでいいですか?」 「はい」 お洒落とは言い難い店構えだったが、「そんなに時間もないので」というDさんの言葉が、店を選ぶ難易度を下げてくれていた。 そして、その言葉が軽…
運ばれてきた飲み物に口をつける。 僕はアイスコーヒーで、Dさんはアイスティー。 ストローでミルクを掻き回しながら、同時に頭の中も高速で回転させる。 わかっているのは猫好きだということ。 「猫、飼ってるんですか?」 当たり障りのないことを訊いて、次の話題を捻り出すための時間を稼ぐ。 ペットの次は仕事関係が無難だろう。 たしか職業欄には「一般事務」と書かれていた。 漠然とした記載にしてあるのは、なにか理由があってのことか。 ① あまり突っ込まれたくないから ② 単純に特徴の薄い仕事だから 「実家では飼ってましたけど、今はいないです。飼いたいんですけど」 「今、一人暮らしなんですか?」 「ええ。まだ…
「私はまあまあです。忙しいですか?」 「たまに残業があって、遅くなったりします。あまりしないようにしてるんだけど、上司がしてるとどうしても」 「私もです」 この話題もたいして盛り上がりそうになかった。 こちらの職種や業務内容を具体的に話して、なにか質問でもしてくれればと思ったが、大きな反応はない。 まだしも「昇給しますか?」くらい訊いてくれた方が、笑えるシチュエーションになるのに。 ……もしかして、僕に興味がない? いや、少なくとも今の段階でそれはないはずだ。 35歳で婚活パーティーに参加する女性。 そこでカップリングした相手とお茶をしている。 その目的は相手の情報収集に他ならないはずで。 つ…
関連する話題で多少話した後、これ以上、Dさんに無理をさせるのも悪いと思って、「時間、まだ大丈夫ですか?」と尋ねた。 彼女が「そんなに時間もないので」と言っていたのを利用したのだ。 口にしてから、この問いかけは少し強引というか強制力が強すぎて、彼女に対して申し訳ない気持ちが湧いてくる。 このような場面で「時間は大丈夫か」と帰りを促されて、まだ話したいことがあったとしても、そうと告げられる女性は少ないだろう。 そのあたりの形式がわかっているから、お互い笑顔にはなれる。 そして、席を立つ前に、形式がもう一つ。 「もしよかったらLINE交換しませんか?」 これも断ることが難しい問いかけだが、訊く方もな…
婚活パーティーでマッチング、食事の支払いは男性。ですが・・・
普段は婚活パーティーに参加した体験談を小説風に書いてますが、たまには関連トピックについても投稿したいと思います。 今回は、婚活パーティーでマッチング後の食事の支払いに対する、女性のお礼の言葉、について。 要約すると、ささやかな一言が女性としてのあなたの株を上げる、です。 実際の経験をもとに、おすすめの言葉とその理由を書いていきたいと思います。 お支払いは男性。代わりに女性は? まず、食事の支払いは男性。 これは共通認識だと思います(とりわけ初回)。 僕もカップリングした女性とパーティー後に食事に行ったら、全て払ってきました。 私、払います、とすら言われたことがありません(笑) もしかすると女性…
山手線の内回りに揺られながら、窓の外を眺めた。 隣にはDさんが立っているけど、初めのころのような緊張感はなく、過ぎてゆく時間もいい意味でゆるやかに感じられる。 日差しの眩しさに目を背けた拍子に、彼女の水色のペディキュアが目に入った。 綺麗ですね、と言いそうになって、それはやめておく。 マニキュアやネイルアートと違って、直截的な言及を控えさせる何かがあったから。 誰かに見せるのではなく、むしろ自分のために綺麗にしておいた。 そんな感じ。 彼女が乗り換えのために電車を降りるまで、あと二駅に迫っていた。 「パーティーはよく行くんですか?」 普通なら訊きにくい質問が、驚くほど自然に出てくる。 午後から…
そのうち停車駅を告げる車内アナウンスが始まって、電車のスピードも落ちていく。 Dさんが降りるまで、あと10秒くらい。 「次ですよね」 「はい」 「今日はありがとうございました」 「こちらこそありがとうございました。楽しかったです」 最後の「楽しかったです」は僕が最初に言うべきだったかもしれない。 そう思ってすぐに「僕も楽しかったです」と付け加えたが、なんだか後出しじゃんけんみたいで不格好だった。 「あとでLINEしますね」 「はい」 「気を付けて帰って下さい」 「駅でちょっと買い物していくので」 「甘いものも買うんですか?」 「バレました?」 その台詞を口にした時のDさんの挑戦的な表情が、一番…
電車を乗り換えて、運よく席に座ることができた。 そこでもう一度、疲れた頭を働かせる。 今後の道筋をつけるためにも、今日の出来事を振り返っておこう。 第一の目的はカップリングすること。 これは達成。 第二の目的はその相手とパーティーの外で時間を共有すること。 これも達成。 その時間で二人の関係を進展させるための手がかりらしきものを得られたかどうか。 ……不明。 相手をより深く知ることはできたが、付き合ってみたいというレベルに達するほどの高波はやってこなかった。 今よりもっと多くの時間を共に過ごせば、徐々にでも高まってくるのだろうか。 そんな気配くらいはあっただろうか。 もう一度会いたいな、とは思…