温室内は高温多湿なことが多いので、結露が着いたり水滴が落ちたりしやすくて、植物にとっても建物にとっても大問題。当時は防滴性の被覆フィルムも循環扇もなくて、ハウスも小さくて、今以上に湿度や水滴の管理が大変だったことでしょう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. B...
19世紀前後の園芸情報を集めています。 英国はビクトリア朝の頃なので、ブログタイトルは「ビクトリアンガーデニング」にしましたが、華麗なビクトリアンガーデン造りではなくて、当時の栽培方法をメモした地味ブログです。
温室内は高温多湿なことが多いので、結露が着いたり水滴が落ちたりしやすくて、植物にとっても建物にとっても大問題。当時は防滴性の被覆フィルムも循環扇もなくて、ハウスも小さくて、今以上に湿度や水滴の管理が大変だったことでしょう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. B...
通路は庭を楽しむ重要な要素ですよね。回遊式庭園とか、歩くだけで楽しいですものね。温室も通路の大切さは同様で、狭い温室だからこその工夫が解説されています。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 通路 園芸施設の内部の舗装...
温室の内側だけでなく外側の周囲にも縁取りのように回らす栽培床がボーダーらしいです。 虫の多い日本では外側のボーダーの害虫が温室内に入ってくるのではなかろうか、と心配になります。でも、縁取りの植栽は見映えしますよね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. ...
促成栽培用ベッドは加温ができる栽培床のことです。加温方法はそれまでの堆肥発酵熱利用や煙道による加熱から温湯パイプによる加温に急激に移ったことがうかがえます。温湯パイプは堆肥発酵の手間や煙道に比べたら清潔度が格段に良いですもんね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. ...
栽培に人工照明、LED ! が利用されているなんて、当時の人が知ったら驚きますよね。 ここでは、 電照栽培についての言及もなく、もっぱら人々が 夜の温室(コンサバトリーやウィンターガーデン)で過ごし、楽しむための照明について解説されています。現代でも植物園のナイトツアー。 HOR...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:忙しくなるのが、なんだか嬉しい
春は忙しくなるのが、なんだか嬉しい季節ですよね。 あれこれ花が咲きだす中、剪定の仕上げや芽かき、種まき・植え付け、病虫害の予防などなど、大慌て。 ”自然に還る”のキッチンガーデン、別名、単なるズボラ放任の庭でも朝の見回りをする気分になっています(笑)。 昨年の猛暑を乗り切ってくれ...
昨年の夏は暑かった。。。温暖化でこの傾向が続くなら、遮光(ひよけ)はますます重要ですね。 本項では主に温室の外部に遮光カーテンを設置する方法が述べられています。外部遮光は暑熱対策の理に適う方法ですが、台風が来る日本では安易な付けっぱなしに要注意ですね。 HORTICULTUR...
ここでの 換気はもっぱら、機械式の換気扇を使わない自然換気を指しています。そのため、換気装置として、開閉するガラス窓や換気筒、換気口があげられています。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 換気 一般原則 植物は主...
本項は英語で"Staging"となっています。植物の栽培や鑑賞用の置き台のことのようですが、現代風に「栽培ベンチ」としました。観賞用だと「ステージ」の方がぴったりくるのかもしれませんが。。。 各種栽培ベンチの寸法まで事細かに書かれていて、当時の意匠的なこだわりが感じられます。 H...
現代の換気窓の開閉は自動制御可能で、ガラス温室だとラックアンドピニオンのギア、プラスチックフィルムのトンネルハウスだとくるくる巻き上げ機、家庭用の小さなハウスだと形状記憶のウィンドウオープナー、が浮かびます。150年くらい前の本書に書かれている“セットオープン”は形状記憶な...
現在のトマト栽培の商業温室では誘引してつるおろしをしていく温室独自の仕立てが確立されていますが、19世紀の温室では庭での方法を素直に持ち込んだようで面白かったです。当時、温室独自と呼べるのはガラス面近くに誘引する点でしょうか。ガラス面近くだと温度変化が激しそうですが、受...
体に悪い鉛白から体に良さそうな亜麻仁油まで、いろいろな材料を使って温室に塗装がされていたことを知りました。今も温室の部材の維持管理は大切ですが、それよりずっと手入れの手間がかかってそう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES....
建物へのガラスの取り付け、特に優美な曲線の建物ではいろいろな留め方が工夫がされていたことがわかりました。が、結局、当時、温室はパテが1番といった結論になっとります。 100年後の1980年頃のガラス温室はパテ(融着物質)と留め具(クリップ)の併用で、ガラス板同士の重なりはあ...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:マイ・ベストシーズン
やってきました。ビバ、蚊のいない世界! ナメクジに悲鳴をあげることもないし、雑草との戦いも一時休戦。 にぎやかさは去り、すっかり落ち着いた庭で、暖かいお茶を飲むひと時、サイコーです。 寒いとはいえ、霜柱も立たない地域なので、風が止み 陽がさせば居心地が良いです。 柿や桑の木をどう...
温室では大きな割合を占める、本丸、ガラス材料の登場です。ガラスは重いし、割れるので、今はプラスチックフィルムが主流でしょうが、半永久的に使えて見た目の質感が良くて、断然趣がありますよね。 そういえば、庭のトンネルに早くフィルムを張らないと・・・ HORTICULTURAL BU...
自然に帰るのキッチンガーデンでは、 とっても簡単に組み立てることができて、かつ自然に帰りやすい枯木ハウスがあるといいなと思います。ここでは乾燥や防腐処理を施した本格的な園芸用木材について解説されていました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. ...
レンガ積みの温室はいかにも英国風の温室って感じがします。福岡市美術館の建物のレンガは、表面にレンガを貼っただけの安っぽいものではなく、イギリス積みという積み方で、とても丈夫なんですよと、学芸員の先生からお聞きしたことがあります。 HORTICULTURAL BUILDINGS. ...
19世紀末の園芸施設:22 - 8. トイレ・堆肥置き場・サマーハウス
栽培用途以外で庭に付帯する施設の最後は、トイレと堆肥置き場とサマーハウスです。ここでのサマーハウスは、北欧の森や湖畔に建つ夏の家、ドイツのクラインガルテンやロシアのダーチャの小屋みたいなのが、広いお屋敷の庭にある感じでしょうか?お茶を呼ばれに行きたいですわ(笑)。 HORTICU...
いつも、しょぼ〜い収穫の”自然に還る”のキッチンガーデンですが、 この時期だけは渋柿の収穫があります。 今年は、夏の暑さのせいか小ぶりで見た目も悪いです。でも、数だけは変わりないです。色づいたと思ったらすぐ熟して虫(?)に喰われたりしているので、ちょっと色づきが悪くても収穫しまし...
庭師の事務所と住まいについて書かれていて、当時の庭師の立場が窺えます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 庭師のオフィス 庭師でも庭師でなくても人は誰でも、体系的な知恵を身につけるまで自ら学習するよう努...
19世紀末の園芸施設:22 - 6. 氷室・オープンシェッド
氷室は寒い地方に限られるでしょうが、便利そうです。ここでは一般的な深さが6mだそうで、結構大規模でした。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 氷室 多くの施設で氷室の管理は庭師が管轄するで、氷室を園芸の補助...
当時の温室の暖房は温水や蒸気や煙道を使っていると思います。燃料は薪や石炭でしょうか。ガスや石油もあったのかしら? HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 燃料小屋 燃料置き場は言うまでもなく、ボイラーの近くに設...
付属施設、まだまだいっぱいありますよ。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 根菜の貯蔵庫 果物の保存室で述べたことと同じことが根菜の貯蔵庫にも当てはまりますが、棚の配置や構造は果物ほど複雑である必要はなく、...
19世紀末の園芸施設:22 - 3. 梱包小屋・きのこハウス
現代の単一作物の商業温室ではかん水機器などの設置や出荷調整を行うエリア、いわゆる「中間室」がハウスの一部に組み込まれていることが多いですが、当時はお屋敷での需要を賄うのにヤサイ、果樹、きのこと多彩な作物が栽培されていたので、必然的に付属施設も多様なんでしょうね。 HORTICUL...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:ガーデニング用ワードローブ カプセル
ようやく体温超えの猛暑からは解放されるようですが、まだまだ暑い。蚊も暑さから息を吹き返して活発化しそうです。 これが私の、12月半ばまでのモスキートシーズン用のワードローブ カプセルです。 ついに今年はメッシュの虫除けパーカーを買いました。今年流行の透け感のあるオシャレ着みたい(...
19世紀末の園芸施設:22 - 2. 鉢植え小屋・果物の保存室
きれいに設えられた快適な作業小屋で鉢植えや鉢替えしたり、果物が整然と保管された場所は素敵な雰囲気でしょうね。私は庭先で鉢植え作業、果物の保存は冷蔵庫の野菜室です。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 鉢植...
シャベルやくわ、移植ごて、ふるいなどの用具類、育苗ポットや培養土、肥料、ジョウロにホース、収穫籠などなど、油断してると道具が増えますよね。先日は、小さなガラスのクロシェがセールワゴンにあって、衝動買いしてしまいました。反省中です。 本項は道具入れや準備、保管などの専用施設の...
Plant protector植物プロテクター は、ガラス製のガーデンクロシェの類のようです。 今は軽くて安価なプラスチックのカバーやフィルムのトンネルに変わりましたね。でも、マイクロプラスチックとか考えると、一つ二つならガラス製もいいかも。重いですが、割れなければ半永久的に使...
pitは“穴”なので、てっきり土室のようなものだと思っていましたが、レンガで作ったフレームのことだと初めて知りました。 最後に出てくる「ビジュー温室」は通路部分が掘ってあるので、ちょっとだけ穴っぽいです。この「ビジュー(宝石)」という名前の通り愛らしいです。でも地震や雨水で土が...
ウィンターガーデンやコンサバトリーに比べてぐっと 身近なフレームの項です! HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ガーデンフレーム類 ----------------------------- これらは最も単純な園芸設...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:雑草も枯れあがる
高温の上、雨はちっとも降らず、雑草も枯れ上がっています。7月下旬まで雑草は青々していたのですが、今は枯れ枯れです。 7月26日の雑草 8月13日の雑草 草があるのは木陰の一部のみ。しかし、そこから蚊はしっかりわいてきます。しぶとい・・・[追伸]昨日久しぶりに夕立があり、今朝は枯れ...
私の中で「ウィンターガーデン」といえば、ベルギーのラーケン王立温室のウィンターガーデンドームが真っ先に思い浮かびます。行ったことないけど 😅 winter-garden-dome-interior-laeken-royal-greenhouses-royal-castle...
後半はコンサバトリーの内部について書かれています。床の大理石やタイルの模様の図を見ただけでも凝った内装が浮かびます。こんなところで貴婦人のように優雅なティータイムを過ごしてみたいものです。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. ...
お屋敷に併設された豪華なコンサバトリーの 図が収められているのは本書ならではの魅力だと思います(うっとり)。しかし、日本の気候だと暑さはもちろん、湿気が住宅部にまで押し寄せてきて、えらいことになりそうです。旧岩崎邸も旧古河 邸も コンサバトリーはなく、サンルームですものね。大...
温室どころかトンネルの一つもなかなか実現しない怠惰者ですが、当時の豪華な温室や園芸用の付帯施設の組み合わせは空想するだけで味わい深いです。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 栽培温室 園芸施設の組み合わせ 建物の組...
19世紀末の園芸施設:15. ウォールツリー(壁木)プロテクター
“ウォールツリー(壁木)プロテクター”はこんな感じの壁木に、それを覆うようなカバーがかけてあるものをイメージすればいいのかな?と思います 。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ウォールツリー(壁木)プロテクター 壁...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:そこだけイングリッシュガーデン
梅雨で雑草がさらにパワーアップしている“自然に還る”のキッチンガーデンです。もう収拾がつかない😞 しかし、アーティチョークの花は背高く咲いてくれて、そこだけ!イングリッシュガーデンです。 ちょっと遅れ気味でしたが、つぼみを食べてみました。西洋のタケノコ?といった味で、...
19世紀末の園芸施設:14. 栽培温室--鉄骨ハウス vs 木骨ハウス
日本の戦前の商業温室といえば木骨ガラス温室と言えるでしょう。今も木造ハウスはあり、味わい深いものですが、メンテナンスを考えると 商業温室としては 主流からは完全にはずれた状況となってます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1...
19世紀末の園芸施設:13. 栽培温室--切妻で樋のあるハウス
切妻で樋のある(RIDGE&FURROW) タイプの現代の代表的温室は、軒が4〜5mと高く、10〜20以上の連棟のフェンロータイプですね。1ha以上の大規模ハウスなので、中に入ると100m位先までずっと作物が栽培されていて、 壮観です。 フェンロータイプの温室。 切妻の屋根が...
キューガーデンのパームハウスのような曲線形の温室はいかにも19世紀ビクトリア〜ンですよね。現代の温室はシンプルで機能的。温室の変遷は、コルセットやクリノリンを着けた当時の装飾いっぱいのドレスから現代のユニクロファッションへの変化に通じる? でも、機能を求めず愛でるだけなら、ビクト...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:5月前半の花とマルベリーの砂糖煮
5月前半は新緑美しく、過ごしやすい日も多かったです。 2年越しでようやく咲いたナデシコ、ヤクルトさんからいただいた矢車草、名残のビオラを楽しみました。 桑の実(マルベリー)も収穫できました。しかし、雨の日に見たら桑の木はナメクジのパーティー会場になっていて 😱 、恐ろしくて生食...
19世紀末の園芸施設:11. 栽培温室---スリークォーター(4分の3スパン)ハウス
静岡の高級マスクメロンは スリークォーター(4分の3スパン)ハウスで生産されていて、新幹線からも見ることができましたが、今でも見かけるでしょうか?栽培が大規模化してフェンローハウス(比較的幅の狭いスパンの 多連棟両屋根ハウスで軒高いタイプ)に置き換わっているのでしょうか? ...
19世紀末の園芸施設:10. 栽培温室---両屋根(スパン)ハウス
現代でも最も一般的な 温室屋根形状である両屋根タイプのハウス(スパンハウス)の記事です。現代の商業温室ではこれ を大きく、かつ多連棟化して大面積にしています。それ に比べると、19世紀の両屋根ハウスは面積も高さもかなり小さめで、今で言うところのホビー用温室、家庭菜園用温室といった...
温室の1種、LEAN-TO House。 LEAN-TOって、 差し掛け?壁掛け? ここでは立て掛けにしました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 栽培温室 立て掛け式ハウス この形式のハウス(温室)の存...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:10年遅れの瓶詰めブーム
2015年ごろ、メイソンジャーで瓶詰めサラダ、流行りましたよね〜。 私は10年遅れで空前の瓶詰めブームです(笑) ガラス瓶に肉や野菜やハーブ、スパイスなどなど、何でもかんでも詰め込んで、電気鍋で湯煎・スチームしています。庭から収穫できた柿(干し柿)、イタリアンパセリ、チャービル、...
雨の多い日本、小さなハウスでもフレームでも畝でも庭づくりでも排水は大事ですよね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 排水 一般的な注意事項 土地の排水性に関して知るべきことはたくさんあります。 排水性に関...
傾斜のある庭に小さなハウスや小屋を作る際にも参考になりそうな解説でした(経験のある人には至極当然な事でしょうが)。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) レベリング(水平の出し方) レベリング(水平の出し方)は園...
春めいてきたなぁと思っていたら、まもなく桜の開花宣言が出て、春真っ盛りです。 ここ福岡では4月中旬には蚊が出てきて、4月末には初夏の装いになります。行く春の早いこと!虫ガードせずに庭に出れるのもあと半月のお楽しみです。 ビオラ。冬から楽しませてくれてます。 クリスマスローズ。今年...
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ハウスの周囲と場所 まずは、ここで取り上げられているハウスは次の3タイプです。 立て掛け式ハウスの例 3/4スパンハウスの例 両屋根ハウスの例 園芸用のハウスは通常、太陽光を最...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:西日本のコールドフレームは斜め45°
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) によれば、温室のガラス屋根面の角度を太陽光に対して直角にすれば最大の光量が得られるということなので、 ******************** 西日本に適したガラス面の傾斜角度(福...
19世紀末の園芸施設:5-2. 屋根の傾斜(さまざまな要件)
温室に太陽光を出来るだけ多く取り入れるにはガラス屋根の傾斜角度が肝心とされています。温室は値段が高くて手が出ませんが、手作りのコールドフレームに応用しようと思案中。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 屋根の傾斜 ...
太陽光が最も多く透過するガラス温室の屋根勾配について丁寧かつ論理的に解説されています。今はガラスよりもプラスティックフィルムが主流です。透過原理は同じでしょうが、フィルムは柔軟性があるので、ここまでシビアに屋根勾配を気にする人は少ないかも。 HORTICULTURAL BUIL...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:すっかり春めいています
今晩は新月。我が家の新月メニューはお粥です。 福岡は7時半過ぎだった夜明けが7時になり、日暮れも18時にのびています。 庭もすっかり春めいてます。慌てて柿の木を剪定しました。とにかく背伸びせずに手が届く高さに切り詰めるだけですが。 コールドフレーム内ではビオラに花が咲いていました...
光としての太陽光、熱としての太陽光、そして太陽から来る電磁波について一通り解説されています。この後の温室の設計のための基礎知識になっています。 18世紀までの書物に比べて、さすが19世紀! ぐっと科学的な記述になっていて、科学が一般の人に身近になったことが感じられます。 HOR...
太陽光について、小中学校で習ったような基本事項ですが、結構忘れたり理解していなかったりしてました 🙀 卓上サイズの温室を作りたいので、その前に頭に入れておきます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 園芸施設に...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 「はじめに」の後半は温室の歴史と社会的側面について書かれています。 温室の歴史と社会生活での効用が高らかにうたわれています。19世紀の急速な科学の進展と産業革命による技術の普及、強大な大英帝国の高揚感が伝わってきます。 こ...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:コールドフレーム
リブセーターを肌着にしてスキーパンツを穿けば、九州の冬は楽勝〜と今のところは感じております。 でも気温が下がって植物はさすがに枯れたり萎れたりしてきました。 コールドフレームの中は枯れてないけど生長もしてないなぁと思っていましたが、 11月と比べたらゆ〜っくり生長しているようです...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 じっくり読んでみたいと思っていました。 ネット上のあちこちでも引用されている魅力的な図がいっぱいあります。 図版は123個も掲載されています。それ以前の時代の挿絵数に比べると圧倒的な多さで、 19世紀から20世紀にかけての科学...
19世紀流栽培 作物の輪作:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
ヤサイの輪作は庭師の間で普及しつつある時代だったようです。 第6章 作物の輪作 農業と同様、園芸においても作物を適切に輪作することは非常に重要です。 毎シーズン、数種の穀類や牧草類とともに区画を区切って園芸作物を栽培するのは合理的で有益であり、市場向けの栽培をしている庭師の間で...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:3分ガーデニングとゆる~い冬支度
ウォルター・ニコル先生の教えに従えば、ターニップは発芽したらすぐ次のタネをまき、葉物やハーブは1週間から10日毎にタネまきする、となかなか忙しいです。 人生の残り少ない貴重な時間、こういった日々のローテーション作業は3分ですませたい。 そこで、育苗ポットは全部で8個までとし、毎週...
19世紀流栽培 料理用ハーブ12種:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
料理用のハーブ12種類について栽培方法が手際よくコンパクトに解説されています。フレームやハンドガラスを使った促成栽培法が紹介されているのがうれしいです。 第5章 サラダ野菜とハーブの栽培 第2節 料理用ハーブ フレーム&ライト HorticulturalBuildings(...
19世紀流栽培 パセリ、パースレーン、ラディッシュ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
サラダ用野菜として、チャービル、クレソン、マスタード、エンダイブ(キクヂシャ)、ナスタチューム、レタスときて、残りはパセリ、パースレーン、ラディッシュがとりあげられています。この9種でサラダを作ったら堂々と“ウォルター・ニコルのサラダ”と名のれそう 😁 第5章 サラダ野菜と...
19世紀流栽培 レタス:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
結球レタスは栽培できる気がしないので、リーフレタス系をせっせと蒔きたいと思います。 第5章 サラダ野菜とハーブの栽培 第1節 サラダ用野菜 レタス レタス(右はロメインレタス) LEGMES ET PLANTES POTAGERES より どんな土壌、環境でも、ほぼどの季節で...
19世紀流栽培 ナスタチウム:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
私の中では、 ナスタチウムの花を添えたレタスのサラダは北欧のサマーガーデンでいただく一品のイメージです。緑のタネのピクルスはケッパーの代わりになるとか。 葉を サンドイッチに挟むのもオツだし。来季育てたい気分になってきました。 第5章 サラダ野菜とハーブの栽培 第1節 サ...
19世紀流栽培 エンダイブ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
エンダイブとチコリ、私は区別がいまいち理解できていないのですが 😅 、多分フランス語でチコリ、英名でエンダイブと言われるものだと思いました。秋蒔きして、冬はそれにフレームをかぶせると書かれているのは、現代ならトンネル栽培と同じってことですよね。 第5章 サラダ野菜とハーブの...
[秋の収穫] 日中から夕方は子孫を残そうと必死の蚊が多数襲ってきますが、朝はようやくおとなしくなってきました。 今年の渋柿の収穫は40個位でした。半分はアルコールで渋抜き。半分は干し柿にしました。 シソとバジル、モロヘイヤはこぼれタネを期待して植えっぱなし。シソは枯れてきましたが...
19世紀流栽培 チャービル・クレソン・マスタード:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
冬も収穫できるような促成栽培方法が書かれているので、蚊がいなくなってから栽培したい私にはありがたいです。 第5章 サラダ野菜とハーブの栽培 第1節 サラダ用野菜 チャービル・クレソン・マスタード これらはすべてほぼ同じ方法で栽培されます。ハンドグラス、温床フレーム、または何らか...
19世紀流栽培 ターニップ(カブ):ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
ターニップは和・洋・中いずれでも、煮てよし、蒸してよし、漬けてよし、ローストしてよし、の料理のしがいがある野菜ですね。本書では3月から8月初めまでがタネまきシーズンとありますが、今では品種改良が進んで年中栽培できるのかも(冬は保温が必要でしょうが)。 「発芽毎、ターニップのタネを...
19世紀流栽培 シーケール:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
19世紀、英国で人気のヤサイ、シーケールが本書でもしっかり登場しております。ウドやホワイトアスパラ、チコリのように軟白化させて季節感を楽しむヤサイなんでしょうね。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第24節 シーケール LEGMES ET PLANTES POTAGERES...
19世紀流栽培 ホウレンソウ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
ニコル先生は、以下のようにホウレンソウはどんな土壌でも、どんなタネの蒔き方でも、春作も夏作も冬作もいかにも育て易そうに書いておられますが、私はタネを蒔いても発芽しない状況が続いています。なんでだろう??? 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第23節 ホウレンソウ LEG...
19世紀流栽培 エシャロット:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
秋はらっきょの植え付けシーズンなので、らっきょの仲間のエシャロットも植え付け時期ってことですよね。そういえば、夏に掘り上げたサフランの球根も庭に戻さないと。。。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第22節 エシャロット 54. エシャロット LEGMES ET PLANT...
19世紀流栽培 サルシファイ・スコルツォネラ・スキレット:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
サルシファイ:タンポポ科の根菜で、牡蠣を思わせる味 スコルツォネラ (ブラック サルシファイ):チコリエ科の根菜で、牡蠣やアスパラガスを思わせる根菜 スキレット:ニンジン科の根菜細くて白い根で、ニンジンとジャガイモに似た食感 だそうです。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 ...
19世紀流栽培 ジャガイモ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
16世紀の園芸書では見当たらなかったジャガイモ。19世紀には重要な作物となって、病気も広まるくらい。さすが当代きっての園芸家ウォルター・ニコル先生、まだウィルスが知られていなくても、感染した植物が現れたらすぐにすべて処分しろ、と適切なアドバイスをなさっています。 第4章 キッ...
19世紀流栽培 エンドウマメ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
ここでは“早生品種から晩生品種までのタネがあれば、11月から6月まで播種して栽培できる”といったことが書いてありますが、最近はタネの価格も高くなって早生から晩成までタネを揃えるのはなかなかの贅沢ですね。 今年の春、 ミックスビーンズの中からエンドウマメを拾って蒔いて芽は出たものの...
19世紀流栽培 パースニップ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
明治以後、積極的に西洋野菜が導入されてキャベツやアスパラガスは今やポピュラーな定番野菜になりました。一方、パースニップも同時期に導入されたのに、どんどん生産量が減っていって、珍しい野菜になってしまいました(東京や一部の地域では見かけますか?) 私はパースニップが大大大好きなので、...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:秋のタネまき。失敗からの〜
8月27日に苗床にサヤインゲンとホウレンソウのタネを蒔きましたが、見事に発芽なし 😂 古いタネで保存状態も悪すぎたからでしょう。高内先生伝授の秘策も効かなかったようです。 気を取り直して、オカノリ、ミニセロリ、タマネギ、畑菜、ビオラ、ミックスビーンズのインゲンを蒔くことにしま...
19世紀流栽培 タマネギ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
洋食に欠かせない野菜のタマネギ。 ポタジェの野菜たちのビンテージポスターでも4つの異なる形のタマネギが描かれていました(下図)。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第17節 タマネギ LEGMES ET PLANTES POTAGERES より タマネギはほとんどの人が...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:ワンパンアグのスリーシスターズガーデン
"耕さない、掘らない、埋めない、畝立てしない" をモットーに、そもそも鍬も持っていないので、畝立てはしたくない。そこで、畝の代わりにワンパンアグのスリーシスターズガーデンに見られるようなマウンドを作りました。マウンドは直径30 cmか45 cmで高さ10 cm程度のかわいい小山で...
19世紀流栽培 リーキ(ポロネギ):ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
イギリスの本なので春まきしか書かれていませんが、日本の暖地なら秋まきでしょう。 苗の植え付け方法が棒で土に穴を開けて押し込むだけというのが面白いです。(日本だとクワで溝を切って、そこに立てて、溝を埋め戻するのが一般的?) 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第16節 リーキ(...
19世紀流栽培 ホースラディッシュ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
日本には世界に誇るわさびがあるし、ホースラディッシュも便利なチューブ入りが売っているのでなかなか栽培に挑戦する気になれません(九州だし)。でも、きっとおろしたてのわさび同様、おろしたてのホースラディッシュの香りは素晴らしいのでしょうね。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン:秋蒔きの心の準備
☺ “自然に還る”のキッチンガーデンでは、こぼれタネで毎年勝手に育ってくれるのが理想です。 最初だけ播種・育苗すれば苗姿をよく観察できるので、翌年こぼれタネから発芽したものは雑草の中からきっと見分けられるはず! 庭のどこで育つかは、その時のお楽しみ。 我が家の2023こぼれタネ...
19世紀流栽培 葉物(ケール):ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
ここでの「葉物」は結球しないキャベツの仲間のケールのことだと思われます。”サボイ”、”ケール”、”ジャーマングリーン”はそれぞれ、縮み葉タイプ、縮みのないタイプ、切れ込みタイプかな?と思うのですが。。。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第14節 葉物(ケール) 葉物、つま...
19世紀流栽培 ニンニク:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
ニンニクの記述も大変あっさりしていて良いです。植えてみて自分なりのノウハウを追記しよう!という気にさせてくれます。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第13節 ニンニク LEGMES ET PLANTES POTAGERES より ニンニクは、ほとんどどんな庭でも育...
19世紀流栽培 サヤインゲン:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
サヤインゲンは暖地では8月が今年のタネまきのラストチャンス(らしい)。春に植えた時はほんのちょっとしか収穫できなかったので、お盆過ぎにタネまきしてみよう!と思います。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第12節 サヤインゲン LEGMES ET PLANTES POT...
19世紀流栽培 カルドン:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
同じアザミでも、アーティチョークは花蕾を、カルドンは茎を食べるそうですが、逆にアーティチョークの茎もカルドンの花蕾も食べれるそうなので、我が家の1株だけのアーティチョークに花が着かなくても、その場合は茎をちょこっと味見してみたいものです。 アーティチョークの タネまきはことごとく...
[近況] ”自然に還る”のキッチンガーデン 庭に出るのも命懸け
35℃超えの日が続いています。真昼の庭に出るのは決死隊です。 しかし、蚊も暑さでお休みのようで、珍しく刺されませんでした。(蚊は40℃を超えると生きていられないようですが、35℃超えじゃ休んでいるだけですよね。) で、猛暑の庭の写真を撮ってきました。 この猛暑の中、せっせと花を...
19世紀流栽培 セロリ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
19世紀の園芸書は、促成栽培法が書かれているのが私にとっては魅力です。セロリの本節でも温床やフレーム、ガラスのクロシェ利用の記述があります。 今の家庭菜園ならトンネル栽培にあたりますかね。トンネルは裾上げが結構面倒なので、21世紀のトンネルやフレームには手頃な自動換気機能が標準...
19世紀流栽培 ニンジン:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
ウォルター・ニコル先生のヤサイの栽培解説は簡明で余計なことは書いていないのが魅力です。各自の工夫の楽しみを残しておいてくれる感じがします。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第9節 ニンジン ニンジンは、他のすべての野菜に比べて新しい土地を好み、最適な土地は少なくとも深さ...
暑いですね。 蚊やダニがこわくてズボンの上にレインパンツもはいて庭に出ていますが、暑さで倒れそう。しかも、それでも蚊が腿を刺していました。藪蚊、恐るべし。 野菜クズはキエーロの中に穴を掘って埋めていましたが、「掘らないキッチンガーデン」を目指して、天日干しして庭にまくだけにしてみ...
My荒野キッチンガーデン レイズドベッドに砂利敷きの歩道といった素敵なキッチンガーデンにしようと思っていましたが、還暦を過ぎてベッド造りも砂利敷きも梅雨空の下、蒸し暑さで気力ゼロ。もっと若いうちに素敵なキッチンガーデンつくりに取り組むべきでした。。。 なんだかMy荒野キッチンガー...
19世紀流栽培カリフラワー:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
カリフラワーはブロッコリーから変異した新しい野菜だったので、ドーム型のガラス容器や温室で大事に育苗する方法が書かれています。 私は栄養的に緑黄色野菜のブロッコリーの方を選びがちです。カリフラワーは白さが欲しい時に買います。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第8節 カリフ...
19世紀流栽培キャベツ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
キャベツは日本で春蒔き、夏蒔き、秋蒔きがあり、連続栽培できますが、本節もほぼ同様。気温が20±5℃ならいつでも生育するってことで。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第7節 キャベツ キャベツは、どんな種類の土壌の菜園でもたくさん収穫できます。 しかし最も適しているのは、...
梅雨だし、蚊は大量に襲ってくる6月。・・・を言い訳にMyキッチンガーデンは荒野のままです。それでも少々変化してます。 育苗 ミニトマト、スイートバジル、シナモンバジル、トウガン かん水量を計算して苗に水やりしたので、 私にしては 根がはっている気がします。 名残り 名残りのイチゴ...
19世紀流栽培芽キャベツ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
芽キャベツはおままごとのキャベツのようで、小さくて可愛いですが、茎にびっしり着いている姿は苦手な人もいるかも。偉大なガーデナーであるウォルター・ニコル先生の栽培方法は「 ブロッコリー と全く同じ!」と明快です。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第6節 芽キャベツ 芽キャベ...
19世紀流栽培ブロッコリー:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
収穫してすぐ調理したブロッコリーはとびきり美味しいので、ぜひ秋まきで育てたい。秋が待ち遠しいです(6月ですでに暑さにやられています)。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第5節 ブロッコリー 粘性の強いローム土が適していますが、一般的な庭の土地でも馬糞や牛糞が十分に含まれて...
業務スーパーのリトアニアから輸入されているテーブルビーツが本当に便利。サラダにスープに重宝してます。生ビーツやスイスチャードが欲しい場合は自家栽培。スイスチャードはコマツナより害虫に強い気がします。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第4節 ビーツ 19世紀流の栽培方法 ビ...
19世紀流栽培ソラマメ:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
それまで貧乏人の食べ物とされていたソラマメが、白い花や赤い花など多様な品種の登場で18世紀イングランドで俄然人気になったとか。初期の代表的な人気品種「マザガン」 「リスボン」といった名前が本書でもあがっています。 第4章 キッチンガーデンの野菜の栽培 第3節 ソラマメ 粘度の...
19世紀流栽培アスパラガス:ウォルター・ニコルのキッチンガーデン
アスパラガスの19世紀ならではの栽培方法は促成栽培ですが、ここ「第3部 キッチンガーデン」では、16世紀とあまり変わらない通常栽培方法が紹介されています。多分今でも通用する王道の栽培方法では? 16世紀(Gardeners Labyrinth) には羊の角をアスパラガスの栽培...
セルトレイ・ポット・プランターの水やり 植木鉢やプランターの水やりは「表面が乾いたらたっぷりと」と書かれているのをよく見かけますが、栽培センスのない私は乾かしすぎたり、やりすぎたり、なかなか要領がつかめません。かといって数鉢のためにポンプやセンサーを買って自動かん水システムを作る...
九州各地のバラ祭りはそろそろ終わりに近づき、さみしいです。(北はこれからですね!) 先週は、北九州市立総合農事センターのバラ祭りで、念願のバラアイスも食べてきました。 1980年代から2010年頃までの比較的新しい品種が主体で、どれも大ぶりな株。1株1株どっさりと花が咲いていて、...
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温室内は高温多湿なことが多いので、結露が着いたり水滴が落ちたりしやすくて、植物にとっても建物にとっても大問題。当時は防滴性の被覆フィルムも循環扇もなくて、ハウスも小さくて、今以上に湿度や水滴の管理が大変だったことでしょう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. B...
通路は庭を楽しむ重要な要素ですよね。回遊式庭園とか、歩くだけで楽しいですものね。温室も通路の大切さは同様で、狭い温室だからこその工夫が解説されています。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 通路 園芸施設の内部の舗装...
温室の内側だけでなく外側の周囲にも縁取りのように回らす栽培床がボーダーらしいです。 虫の多い日本では外側のボーダーの害虫が温室内に入ってくるのではなかろうか、と心配になります。でも、縁取りの植栽は見映えしますよね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. ...
促成栽培用ベッドは加温ができる栽培床のことです。加温方法はそれまでの堆肥発酵熱利用や煙道による加熱から温湯パイプによる加温に急激に移ったことがうかがえます。温湯パイプは堆肥発酵の手間や煙道に比べたら清潔度が格段に良いですもんね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. ...
栽培に人工照明、LED ! が利用されているなんて、当時の人が知ったら驚きますよね。 ここでは、 電照栽培についての言及もなく、もっぱら人々が 夜の温室(コンサバトリーやウィンターガーデン)で過ごし、楽しむための照明について解説されています。現代でも植物園のナイトツアー。 HOR...
春は忙しくなるのが、なんだか嬉しい季節ですよね。 あれこれ花が咲きだす中、剪定の仕上げや芽かき、種まき・植え付け、病虫害の予防などなど、大慌て。 ”自然に還る”のキッチンガーデン、別名、単なるズボラ放任の庭でも朝の見回りをする気分になっています(笑)。 昨年の猛暑を乗り切ってくれ...
昨年の夏は暑かった。。。温暖化でこの傾向が続くなら、遮光(ひよけ)はますます重要ですね。 本項では主に温室の外部に遮光カーテンを設置する方法が述べられています。外部遮光は暑熱対策の理に適う方法ですが、台風が来る日本では安易な付けっぱなしに要注意ですね。 HORTICULTUR...
ここでの 換気はもっぱら、機械式の換気扇を使わない自然換気を指しています。そのため、換気装置として、開閉するガラス窓や換気筒、換気口があげられています。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 換気 一般原則 植物は主...
本項は英語で"Staging"となっています。植物の栽培や鑑賞用の置き台のことのようですが、現代風に「栽培ベンチ」としました。観賞用だと「ステージ」の方がぴったりくるのかもしれませんが。。。 各種栽培ベンチの寸法まで事細かに書かれていて、当時の意匠的なこだわりが感じられます。 H...
現代の換気窓の開閉は自動制御可能で、ガラス温室だとラックアンドピニオンのギア、プラスチックフィルムのトンネルハウスだとくるくる巻き上げ機、家庭用の小さなハウスだと形状記憶のウィンドウオープナー、が浮かびます。150年くらい前の本書に書かれている“セットオープン”は形状記憶な...
現在のトマト栽培の商業温室では誘引してつるおろしをしていく温室独自の仕立てが確立されていますが、19世紀の温室では庭での方法を素直に持ち込んだようで面白かったです。当時、温室独自と呼べるのはガラス面近くに誘引する点でしょうか。ガラス面近くだと温度変化が激しそうですが、受...
体に悪い鉛白から体に良さそうな亜麻仁油まで、いろいろな材料を使って温室に塗装がされていたことを知りました。今も温室の部材の維持管理は大切ですが、それよりずっと手入れの手間がかかってそう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES....
建物へのガラスの取り付け、特に優美な曲線の建物ではいろいろな留め方が工夫がされていたことがわかりました。が、結局、当時、温室はパテが1番といった結論になっとります。 100年後の1980年頃のガラス温室はパテ(融着物質)と留め具(クリップ)の併用で、ガラス板同士の重なりはあ...
やってきました。ビバ、蚊のいない世界! ナメクジに悲鳴をあげることもないし、雑草との戦いも一時休戦。 にぎやかさは去り、すっかり落ち着いた庭で、暖かいお茶を飲むひと時、サイコーです。 寒いとはいえ、霜柱も立たない地域なので、風が止み 陽がさせば居心地が良いです。 柿や桑の木をどう...
温室では大きな割合を占める、本丸、ガラス材料の登場です。ガラスは重いし、割れるので、今はプラスチックフィルムが主流でしょうが、半永久的に使えて見た目の質感が良くて、断然趣がありますよね。 そういえば、庭のトンネルに早くフィルムを張らないと・・・ HORTICULTURAL BU...
自然に帰るのキッチンガーデンでは、 とっても簡単に組み立てることができて、かつ自然に帰りやすい枯木ハウスがあるといいなと思います。ここでは乾燥や防腐処理を施した本格的な園芸用木材について解説されていました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. ...
レンガ積みの温室はいかにも英国風の温室って感じがします。福岡市美術館の建物のレンガは、表面にレンガを貼っただけの安っぽいものではなく、イギリス積みという積み方で、とても丈夫なんですよと、学芸員の先生からお聞きしたことがあります。 HORTICULTURAL BUILDINGS. ...
栽培用途以外で庭に付帯する施設の最後は、トイレと堆肥置き場とサマーハウスです。ここでのサマーハウスは、北欧の森や湖畔に建つ夏の家、ドイツのクラインガルテンやロシアのダーチャの小屋みたいなのが、広いお屋敷の庭にある感じでしょうか?お茶を呼ばれに行きたいですわ(笑)。 HORTICU...
いつも、しょぼ〜い収穫の”自然に還る”のキッチンガーデンですが、 この時期だけは渋柿の収穫があります。 今年は、夏の暑さのせいか小ぶりで見た目も悪いです。でも、数だけは変わりないです。色づいたと思ったらすぐ熟して虫(?)に喰われたりしているので、ちょっと色づきが悪くても収穫しまし...
庭師の事務所と住まいについて書かれていて、当時の庭師の立場が窺えます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 庭師のオフィス 庭師でも庭師でなくても人は誰でも、体系的な知恵を身につけるまで自ら学習するよう努...
5月前半は新緑美しく、過ごしやすい日も多かったです。 2年越しでようやく咲いたナデシコ、ヤクルトさんからいただいた矢車草、名残のビオラを楽しみました。 桑の実(マルベリー)も収穫できました。しかし、雨の日に見たら桑の木はナメクジのパーティー会場になっていて 😱 、恐ろしくて生食...
静岡の高級マスクメロンは スリークォーター(4分の3スパン)ハウスで生産されていて、新幹線からも見ることができましたが、今でも見かけるでしょうか?栽培が大規模化してフェンローハウス(比較的幅の狭いスパンの 多連棟両屋根ハウスで軒高いタイプ)に置き換わっているのでしょうか? ...
現代でも最も一般的な 温室屋根形状である両屋根タイプのハウス(スパンハウス)の記事です。現代の商業温室ではこれ を大きく、かつ多連棟化して大面積にしています。それ に比べると、19世紀の両屋根ハウスは面積も高さもかなり小さめで、今で言うところのホビー用温室、家庭菜園用温室といった...
温室の1種、LEAN-TO House。 LEAN-TOって、 差し掛け?壁掛け? ここでは立て掛けにしました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 栽培温室 立て掛け式ハウス この形式のハウス(温室)の存...
2015年ごろ、メイソンジャーで瓶詰めサラダ、流行りましたよね〜。 私は10年遅れで空前の瓶詰めブームです(笑) ガラス瓶に肉や野菜やハーブ、スパイスなどなど、何でもかんでも詰め込んで、電気鍋で湯煎・スチームしています。庭から収穫できた柿(干し柿)、イタリアンパセリ、チャービル、...
雨の多い日本、小さなハウスでもフレームでも畝でも庭づくりでも排水は大事ですよね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 排水 一般的な注意事項 土地の排水性に関して知るべきことはたくさんあります。 排水性に関...
傾斜のある庭に小さなハウスや小屋を作る際にも参考になりそうな解説でした(経験のある人には至極当然な事でしょうが)。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) レベリング(水平の出し方) レベリング(水平の出し方)は園...
春めいてきたなぁと思っていたら、まもなく桜の開花宣言が出て、春真っ盛りです。 ここ福岡では4月中旬には蚊が出てきて、4月末には初夏の装いになります。行く春の早いこと!虫ガードせずに庭に出れるのもあと半月のお楽しみです。 ビオラ。冬から楽しませてくれてます。 クリスマスローズ。今年...
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ハウスの周囲と場所 まずは、ここで取り上げられているハウスは次の3タイプです。 立て掛け式ハウスの例 3/4スパンハウスの例 両屋根ハウスの例 園芸用のハウスは通常、太陽光を最...
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) によれば、温室のガラス屋根面の角度を太陽光に対して直角にすれば最大の光量が得られるということなので、 ******************** 西日本に適したガラス面の傾斜角度(福...
温室に太陽光を出来るだけ多く取り入れるにはガラス屋根の傾斜角度が肝心とされています。温室は値段が高くて手が出ませんが、手作りのコールドフレームに応用しようと思案中。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 屋根の傾斜 ...
太陽光が最も多く透過するガラス温室の屋根勾配について丁寧かつ論理的に解説されています。今はガラスよりもプラスティックフィルムが主流です。透過原理は同じでしょうが、フィルムは柔軟性があるので、ここまでシビアに屋根勾配を気にする人は少ないかも。 HORTICULTURAL BUIL...
今晩は新月。我が家の新月メニューはお粥です。 福岡は7時半過ぎだった夜明けが7時になり、日暮れも18時にのびています。 庭もすっかり春めいてます。慌てて柿の木を剪定しました。とにかく背伸びせずに手が届く高さに切り詰めるだけですが。 コールドフレーム内ではビオラに花が咲いていました...
光としての太陽光、熱としての太陽光、そして太陽から来る電磁波について一通り解説されています。この後の温室の設計のための基礎知識になっています。 18世紀までの書物に比べて、さすが19世紀! ぐっと科学的な記述になっていて、科学が一般の人に身近になったことが感じられます。 HOR...
太陽光について、小中学校で習ったような基本事項ですが、結構忘れたり理解していなかったりしてました 🙀 卓上サイズの温室を作りたいので、その前に頭に入れておきます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 園芸施設に...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 「はじめに」の後半は温室の歴史と社会的側面について書かれています。 温室の歴史と社会生活での効用が高らかにうたわれています。19世紀の急速な科学の進展と産業革命による技術の普及、強大な大英帝国の高揚感が伝わってきます。 こ...
リブセーターを肌着にしてスキーパンツを穿けば、九州の冬は楽勝〜と今のところは感じております。 でも気温が下がって植物はさすがに枯れたり萎れたりしてきました。 コールドフレームの中は枯れてないけど生長もしてないなぁと思っていましたが、 11月と比べたらゆ〜っくり生長しているようです...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 じっくり読んでみたいと思っていました。 ネット上のあちこちでも引用されている魅力的な図がいっぱいあります。 図版は123個も掲載されています。それ以前の時代の挿絵数に比べると圧倒的な多さで、 19世紀から20世紀にかけての科学...
ヤサイの輪作は庭師の間で普及しつつある時代だったようです。 第6章 作物の輪作 農業と同様、園芸においても作物を適切に輪作することは非常に重要です。 毎シーズン、数種の穀類や牧草類とともに区画を区切って園芸作物を栽培するのは合理的で有益であり、市場向けの栽培をしている庭師の間で...
ウォルター・ニコル先生の教えに従えば、ターニップは発芽したらすぐ次のタネをまき、葉物やハーブは1週間から10日毎にタネまきする、となかなか忙しいです。 人生の残り少ない貴重な時間、こういった日々のローテーション作業は3分ですませたい。 そこで、育苗ポットは全部で8個までとし、毎週...