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栽培に人工照明、LED ! が利用されているなんて、当時の人が知ったら驚きますよね。 ここでは、 電照栽培についての言及もなく、もっぱら人々が 夜の温室(コンサバトリーやウィンターガーデン)で過ごし、楽しむための照明について解説されています。現代でも植物園のナイトツアー。 HOR...
昨年の夏は暑かった。。。温暖化でこの傾向が続くなら、遮光(ひよけ)はますます重要ですね。 本項では主に温室の外部に遮光カーテンを設置する方法が述べられています。外部遮光は暑熱対策の理に適う方法ですが、台風が来る日本では安易な付けっぱなしに要注意ですね。 HORTICULTUR...
ここでの 換気はもっぱら、機械式の換気扇を使わない自然換気を指しています。そのため、換気装置として、開閉するガラス窓や換気筒、換気口があげられています。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 換気 一般原則 植物は主...
本項は英語で"Staging"となっています。植物の栽培や鑑賞用の置き台のことのようですが、現代風に「栽培ベンチ」としました。観賞用だと「ステージ」の方がぴったりくるのかもしれませんが。。。 各種栽培ベンチの寸法まで事細かに書かれていて、当時の意匠的なこだわりが感じられます。 H...
現代の換気窓の開閉は自動制御可能で、ガラス温室だとラックアンドピニオンのギア、プラスチックフィルムのトンネルハウスだとくるくる巻き上げ機、家庭用の小さなハウスだと形状記憶のウィンドウオープナー、が浮かびます。150年くらい前の本書に書かれている“セットオープン”は形状記憶な...
現在のトマト栽培の商業温室では誘引してつるおろしをしていく温室独自の仕立てが確立されていますが、19世紀の温室では庭での方法を素直に持ち込んだようで面白かったです。当時、温室独自と呼べるのはガラス面近くに誘引する点でしょうか。ガラス面近くだと温度変化が激しそうですが、受...
体に悪い鉛白から体に良さそうな亜麻仁油まで、いろいろな材料を使って温室に塗装がされていたことを知りました。今も温室の部材の維持管理は大切ですが、それよりずっと手入れの手間がかかってそう。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES....
建物へのガラスの取り付け、特に優美な曲線の建物ではいろいろな留め方が工夫がされていたことがわかりました。が、結局、当時、温室はパテが1番といった結論になっとります。 100年後の1980年頃のガラス温室はパテ(融着物質)と留め具(クリップ)の併用で、ガラス板同士の重なりはあ...
温室では大きな割合を占める、本丸、ガラス材料の登場です。ガラスは重いし、割れるので、今はプラスチックフィルムが主流でしょうが、半永久的に使えて見た目の質感が良くて、断然趣がありますよね。 そういえば、庭のトンネルに早くフィルムを張らないと・・・ HORTICULTURAL BU...
自然に帰るのキッチンガーデンでは、 とっても簡単に組み立てることができて、かつ自然に帰りやすい枯木ハウスがあるといいなと思います。ここでは乾燥や防腐処理を施した本格的な園芸用木材について解説されていました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. ...
レンガ積みの温室はいかにも英国風の温室って感じがします。福岡市美術館の建物のレンガは、表面にレンガを貼っただけの安っぽいものではなく、イギリス積みという積み方で、とても丈夫なんですよと、学芸員の先生からお聞きしたことがあります。 HORTICULTURAL BUILDINGS. ...
19世紀末の園芸施設:22 - 8. トイレ・堆肥置き場・サマーハウス
栽培用途以外で庭に付帯する施設の最後は、トイレと堆肥置き場とサマーハウスです。ここでのサマーハウスは、北欧の森や湖畔に建つ夏の家、ドイツのクラインガルテンやロシアのダーチャの小屋みたいなのが、広いお屋敷の庭にある感じでしょうか?お茶を呼ばれに行きたいですわ(笑)。 HORTICU...
庭師の事務所と住まいについて書かれていて、当時の庭師の立場が窺えます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 庭師のオフィス 庭師でも庭師でなくても人は誰でも、体系的な知恵を身につけるまで自ら学習するよう努...
19世紀末の園芸施設:22 - 6. 氷室・オープンシェッド
氷室は寒い地方に限られるでしょうが、便利そうです。ここでは一般的な深さが6mだそうで、結構大規模でした。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 氷室 多くの施設で氷室の管理は庭師が管轄するで、氷室を園芸の補助...
当時の温室の暖房は温水や蒸気や煙道を使っていると思います。燃料は薪や石炭でしょうか。ガスや石油もあったのかしら? HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 燃料小屋 燃料置き場は言うまでもなく、ボイラーの近くに設...
付属施設、まだまだいっぱいありますよ。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 根菜の貯蔵庫 果物の保存室で述べたことと同じことが根菜の貯蔵庫にも当てはまりますが、棚の配置や構造は果物ほど複雑である必要はなく、...
19世紀末の園芸施設:22 - 3. 梱包小屋・きのこハウス
現代の単一作物の商業温室ではかん水機器などの設置や出荷調整を行うエリア、いわゆる「中間室」がハウスの一部に組み込まれていることが多いですが、当時はお屋敷での需要を賄うのにヤサイ、果樹、きのこと多彩な作物が栽培されていたので、必然的に付属施設も多様なんでしょうね。 HORTICUL...
19世紀末の園芸施設:22 - 2. 鉢植え小屋・果物の保存室
きれいに設えられた快適な作業小屋で鉢植えや鉢替えしたり、果物が整然と保管された場所は素敵な雰囲気でしょうね。私は庭先で鉢植え作業、果物の保存は冷蔵庫の野菜室です。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 付属施設 鉢植...
シャベルやくわ、移植ごて、ふるいなどの用具類、育苗ポットや培養土、肥料、ジョウロにホース、収穫籠などなど、油断してると道具が増えますよね。先日は、小さなガラスのクロシェがセールワゴンにあって、衝動買いしてしまいました。反省中です。 本項は道具入れや準備、保管などの専用施設の...
Plant protector植物プロテクター は、ガラス製のガーデンクロシェの類のようです。 今は軽くて安価なプラスチックのカバーやフィルムのトンネルに変わりましたね。でも、マイクロプラスチックとか考えると、一つ二つならガラス製もいいかも。重いですが、割れなければ半永久的に使...
pitは“穴”なので、てっきり土室のようなものだと思っていましたが、レンガで作ったフレームのことだと初めて知りました。 最後に出てくる「ビジュー温室」は通路部分が掘ってあるので、ちょっとだけ穴っぽいです。この「ビジュー(宝石)」という名前の通り愛らしいです。でも地震や雨水で土が...
ウィンターガーデンやコンサバトリーに比べてぐっと 身近なフレームの項です! HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ガーデンフレーム類 ----------------------------- これらは最も単純な園芸設...
私の中で「ウィンターガーデン」といえば、ベルギーのラーケン王立温室のウィンターガーデンドームが真っ先に思い浮かびます。行ったことないけど 😅 winter-garden-dome-interior-laeken-royal-greenhouses-royal-castle...
後半はコンサバトリーの内部について書かれています。床の大理石やタイルの模様の図を見ただけでも凝った内装が浮かびます。こんなところで貴婦人のように優雅なティータイムを過ごしてみたいものです。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. ...
お屋敷に併設された豪華なコンサバトリーの 図が収められているのは本書ならではの魅力だと思います(うっとり)。しかし、日本の気候だと暑さはもちろん、湿気が住宅部にまで押し寄せてきて、えらいことになりそうです。旧岩崎邸も旧古河 邸も コンサバトリーはなく、サンルームですものね。大...
温室どころかトンネルの一つもなかなか実現しない怠惰者ですが、当時の豪華な温室や園芸用の付帯施設の組み合わせは空想するだけで味わい深いです。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 栽培温室 園芸施設の組み合わせ 建物の組...
19世紀末の園芸施設:15. ウォールツリー(壁木)プロテクター
“ウォールツリー(壁木)プロテクター”はこんな感じの壁木に、それを覆うようなカバーがかけてあるものをイメージすればいいのかな?と思います 。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ウォールツリー(壁木)プロテクター 壁...
19世紀末の園芸施設:14. 栽培温室--鉄骨ハウス vs 木骨ハウス
日本の戦前の商業温室といえば木骨ガラス温室と言えるでしょう。今も木造ハウスはあり、味わい深いものですが、メンテナンスを考えると 商業温室としては 主流からは完全にはずれた状況となってます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1...
19世紀末の園芸施設:13. 栽培温室--切妻で樋のあるハウス
切妻で樋のある(RIDGE&FURROW) タイプの現代の代表的温室は、軒が4〜5mと高く、10〜20以上の連棟のフェンロータイプですね。1ha以上の大規模ハウスなので、中に入ると100m位先までずっと作物が栽培されていて、 壮観です。 フェンロータイプの温室。 切妻の屋根が...
キューガーデンのパームハウスのような曲線形の温室はいかにも19世紀ビクトリア〜ンですよね。現代の温室はシンプルで機能的。温室の変遷は、コルセットやクリノリンを着けた当時の装飾いっぱいのドレスから現代のユニクロファッションへの変化に通じる? でも、機能を求めず愛でるだけなら、ビクト...
19世紀末の園芸施設:11. 栽培温室---スリークォーター(4分の3スパン)ハウス
静岡の高級マスクメロンは スリークォーター(4分の3スパン)ハウスで生産されていて、新幹線からも見ることができましたが、今でも見かけるでしょうか?栽培が大規模化してフェンローハウス(比較的幅の狭いスパンの 多連棟両屋根ハウスで軒高いタイプ)に置き換わっているのでしょうか? ...
19世紀末の園芸施設:10. 栽培温室---両屋根(スパン)ハウス
現代でも最も一般的な 温室屋根形状である両屋根タイプのハウス(スパンハウス)の記事です。現代の商業温室ではこれ を大きく、かつ多連棟化して大面積にしています。それ に比べると、19世紀の両屋根ハウスは面積も高さもかなり小さめで、今で言うところのホビー用温室、家庭菜園用温室といった...
温室の1種、LEAN-TO House。 LEAN-TOって、 差し掛け?壁掛け? ここでは立て掛けにしました。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 栽培温室 立て掛け式ハウス この形式のハウス(温室)の存...
雨の多い日本、小さなハウスでもフレームでも畝でも庭づくりでも排水は大事ですよね。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 排水 一般的な注意事項 土地の排水性に関して知るべきことはたくさんあります。 排水性に関...
傾斜のある庭に小さなハウスや小屋を作る際にも参考になりそうな解説でした(経験のある人には至極当然な事でしょうが)。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) レベリング(水平の出し方) レベリング(水平の出し方)は園...
HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) ハウスの周囲と場所 まずは、ここで取り上げられているハウスは次の3タイプです。 立て掛け式ハウスの例 3/4スパンハウスの例 両屋根ハウスの例 園芸用のハウスは通常、太陽光を最...
19世紀末の園芸施設:5-2. 屋根の傾斜(さまざまな要件)
温室に太陽光を出来るだけ多く取り入れるにはガラス屋根の傾斜角度が肝心とされています。温室は値段が高くて手が出ませんが、手作りのコールドフレームに応用しようと思案中。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 屋根の傾斜 ...
太陽光が最も多く透過するガラス温室の屋根勾配について丁寧かつ論理的に解説されています。今はガラスよりもプラスティックフィルムが主流です。透過原理は同じでしょうが、フィルムは柔軟性があるので、ここまでシビアに屋根勾配を気にする人は少ないかも。 HORTICULTURAL BUIL...
光としての太陽光、熱としての太陽光、そして太陽から来る電磁波について一通り解説されています。この後の温室の設計のための基礎知識になっています。 18世紀までの書物に比べて、さすが19世紀! ぐっと科学的な記述になっていて、科学が一般の人に身近になったことが感じられます。 HOR...
太陽光について、小中学校で習ったような基本事項ですが、結構忘れたり理解していなかったりしてました 🙀 卓上サイズの温室を作りたいので、その前に頭に入れておきます。 HORTICULTURAL BUILDINGS. By F. A. FAWKES. (1881) 園芸施設に...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 「はじめに」の後半は温室の歴史と社会的側面について書かれています。 温室の歴史と社会生活での効用が高らかにうたわれています。19世紀の急速な科学の進展と産業革命による技術の普及、強大な大英帝国の高揚感が伝わってきます。 こ...
19世紀末の園芸施設・温室そのものに特化した本です。 じっくり読んでみたいと思っていました。 ネット上のあちこちでも引用されている魅力的な図がいっぱいあります。 図版は123個も掲載されています。それ以前の時代の挿絵数に比べると圧倒的な多さで、 19世紀から20世紀にかけての科学...