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古代中国の思想家「墨子」を勧めてる本。 平等と博愛を説く「兼愛」や、侵略戦争を否定する「非攻」などの考えを、今の社会にこそ必要とばかりに、著者は激推しする。 墨子と聞いて思い浮かぶのは、酒見賢一『墨攻』で描かれた、侵略されそうな都邑に入っ
マンガ版「日本のいちばん長い日」の紹介です。半藤一利さんのノンフィクションに、星野之宣さんが「漫画家の想像」を大胆に織り交ぜたこの作品、原作とは一味違った面白さがありました。
こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 先日の8月15日、終戦から78年目となる終戦記念日を迎えました。 悲惨な戦争を二度と繰り返すべきではないというのはその通りなんですが、僕はちょっと違う見方をしています。 死力を尽くして戦って敗れた当時の日本人。 大袈裟ですが、それと自分の人生を重ね合わせて、敗戦から教訓を学び、良いことも悪いこともある人生を生き抜く決意を新たにする日にしたいと思います。 以前次のような記事を書いたことがあります。 trrymtorrson.hatenablog.com 亡くなった半藤一利さんの至高の論考が、文春新書の『あの戦争になぜ負けたのか』に掲載され…
自分も60歳を過ぎて、今後の人生を考えつつ、自分が職としてきた一つ「歴史」を教えるとき、あるいは教えようとして学びつつ、一向に整理のつかないのが、「どうして日…
『あの戦争になぜ負けたのか』(文春新書)近衛文麿とルーズベルトの首脳会談
こんにちは、40代オッサンtrrymtorrsonです。 僕は戦史の専門家ではありませんが、あくまで趣味の範囲で、個人的な観点でライフワークとして1945年の敗戦に至る真相を究明したいと思っています。 その方法論として、これまでの15回のレポートで極東国際軍事裁判(東京裁判)の被告人やGHQの戦争犯罪人リストからさかのぼって、軍人をピックアップして焦点を当てる。また、時系列に並べた事件に焦点を当てる。こういうことをやってきました。 もう一つ、上と矛盾するようですが「敗戦」「戦犯」といった「歴史的結果」から事件や人物を極力評価しないこと。軍人を性悪説で見ないこと。これを話の前提にして書いてきたつ…
下記の文(「昭和天皇ご自身による「天皇論」半藤一利(講談社)より抜萃)にあるように、天皇は、「憲法学説として機関説は少しも不都合がないではないか」という考えでいました。でも、当時の政権は、議会の役割を重視した美濃部達吉の天皇機関説を受け入れることはありませんでした。逆に、美濃部を不敬罪の疑いにより取り調べるとともに、美濃部の著書を出版法違反として発禁処分にしたのです。そして、軍事的緊張の高まりとともに、統帥権の独立を主張し、議会の統制を受けない軍部が徐々に前面に出て来るようになると、天皇は、自らの思いと離れて行く日本の政治に様々な不満を抱き、それを周囲にもらしています。こうした憲法を遵守しようとする天皇に対して、当時の本庄武官長は、「恐れながら、軍においては陛下を現人神として信仰申上げております。これを機関説に...天皇と天皇機関説と”天皇=現人神”信仰