いわて南沿岸3泊4日川釣りの旅 ③
トントントンと坂を調子よく下って来た足が止まった。崖に縁(ヘリ)に転がっているのは、色や形からニホンジカのようだが、大きさからしてまだ幼体か。頭を谷に向けて木の根元に横倒しになっている。目は大きく見開いているが、動きは全くなく絶命していることに間違いはない。身体の一部に肉が露出しハエが群がっていた。良く見ると後ろ足の片方が、地面から浮いて張り出した木の根っこに引っかかり抜けないままになっていた。おそらくは崖を下ろうとして足元を取られたままに骨折したのだろう。可哀そうに。しばし茫然とした後で、傍らの枯れ葉の上に乗っかっている黒々とした大きなフンも視界に入ってきた。 遠巻きにしてそのまま谷底まで降…
2025/06/03 22:27