『浄土布薩式』「大科第九 入壇受戒」(『浄土布薩式』参究18)
ここ数回『浄土布薩式』の本文を学んでいる。当作法は、冒頭で布薩の日程を出した後で、実際の作法に入っていくのだが、今回は「大科第九入壇受戒」の項目を学んでいきたい。大科第九に入壇受戒、私に云く、普天の下、率土の上、王地に非ざること莫し、此の県何ぞ王地に非らん。然は、則尽大地、皆王地なり。普く国土、悉く仏土なり。其の中に此の地、何ぞ戒壇に非らん。是故に戒壇に登るの念に住し、衆生等く重んじて思ふべし。我等曠劫より已来、三界の中に流転して、未だ六道の衢を出でず。今日始て釈迦遺法の弟子の戒和上に逢値す、即ち如来の在世に同くして、悲喜交流し、涙を双袖に流し、前は父母の肉親より生じ、今は無漏の戒壇より生ず。是を名て比丘の二生と為す。即ち是、真の仏子なり。『続浄土宗全書』巻15・78頁、訓読は原典に従いつつ拙僧いわゆる「...『浄土布薩式』「大科第九入壇受戒」(『浄土布薩式』参究18)
2024/06/30 09:03