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上野仲町通りにある「蓮玉庵」。 安政6年創業の老舗のお蕎麦屋さんです。 このお店は、森鴎外(文久2.1.19(陰暦)~大正11.7.9 小説家・医師)の小説「雁」(明治44. 9~大正2.5『スバル』)に「その頃名高かった蕎麦屋」として登場します。 (森鷗外) このお蕎麦屋さんには鴎外の他にも、坪内逍遥(安政6.5.22(陰暦)~昭和10.1.28 小説家・評論家)や、樋口一葉(明治5.3.25~29.11.23 小説家)、斎藤茂吉(明治15.5.14~昭和28.2.25 歌人・医師)、久保田万太郎(明治22.11.7~昭和38.5.6 小説家・俳人)、谷崎潤一郎(明治19.7.24~昭和40…
午後の講座は「野口雨情の世界」と題して孫にあたる方が講師。 孫ということでかなりご年配の方だけど、情熱豊かな語りでわかりやすいし面白い。そして何よりも直接知る一次情報的な内容。 前半は雨情
2023年9月早稲田大学でのスケッチ会をパスして、午前中に都電早稲田駅を描いて、午後は 早稲田大学 演劇博物館に着手。 この建物は、坪内逍遥が古稀(70歳)を…
書評 工藤庸子「プルーストからコレットへ いかにして風俗小説を読むか」(中公新書 1991)を再読する
数年前に読んだ本書を今回再読してみたが、残念ながらやはり論述の速さについてゆけない箇所がいくつか残った。著者の工藤氏は多数の引用を行うが、集められた細部は多角度から慎重に検討されることなく、時には狭い意味での風俗の事例として使われてしまう。 結論部分でも、著者は、女性と性的倒錯が支配的だった暗いフランスの十九世紀末の風俗を描くプルーストは、「傍観者として一生をおわってしまったように見える」が、一方、コレットのほうは新しいタイプの女性の二十世紀の風俗を描いた、と大胆にまとめている。私には、短い結論部分をそのように読んだ。 しかし、はたしてそうだろうか。気になった主な点を、本書の冒頭からいくつか拾…
【ロマンと浪漫】「男のロマン」っていうのは聞きますけど「女のロマン」って言いませんね
< 近くの雑居ビルにある「ロマンス」っていう名前の喫茶店 ちょっとだけ入りづらいです > 「ロマンだねえ」なんてなことを、時々、耳にすることがあります。 これですね、突き詰めて考えてみますと、どういう意味で、どんなニュアンスで言っている言葉なのかなあって思いますね。 「ロマン」実現するのは難しそうだけど、そうなればイイよねえ。でもそれに挑戦するっていうのは素晴らしいことだねえ。っていうぐらいの、ぼんやりした意味しか思い浮かびません。 日本にも「大正ロマン」なんていう言葉がありますよね。「大正浪漫」っていう表記もありますし「浪漫」っていう言葉は、けっこういろんなところで目にする気がします。 「浪…