chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
  • 日本は自然災害への暴露が極めて高い:WorldRiskReport2022を見る

    日本に長年住んでいると慣れてしまうため、言葉では分かっていてもあまり実感的には分かりにくいことの一つとして、日本は自然災害が多い国です。 とはいえ実際にどのくらい多いのか、よその国と比較するとどの程度なのか、少し興味が湧きます。 自然災害の頻度やそのリスクは様々な機関が数値化して評価していますので、今回はその一つとしてWorldRiskIndexを見ていきます。 WorldRiskIndex(世界リスク指数) WorldRiskInxexはドイツの国際協力団体であるBündnis Entwicklung Hilftと人道研究を行っているRuhr University Bochum – Inst…

  • アクセス数と承認欲求の悪循環:情報発信をする目的の明確化

    ブログやSNSなどで情報発信をしていると誰しも大なり小なり気になるのがアクセス数だと思います。 どのような情報発信であろうと、少なくとも世間に向けて情報を発信する以上、それを受信してもらうことを望むのは自然なことです。 もちろんその多寡は情報を発信する目的によって異なる意味を持つことでしょう。 大勢の人に自身の見解を知らしめたい人からすればアクセス数は多いに越したことがありませんし、収益を目的としているのであればやはりアクセス数はいくらあっても困りません。 その逆に、分かる人には分かる隠れ家的運営を求める人からすればアクセス数は重要ではなく、そもそも情報発信そのものが主目的でアクセス数の多寡に…

  • テロリズムは抑止すべきだし、社会問題は解決すべきである

    二律背反ではないはず。 テロリズムの定義 まず、念のためにテロリズムの定義について整理します。 テロリズムは時代によっても意味の変わるとてもレンジの広い言葉なので、今回は大雑把に英語Wikipediaから定義を持ってきます。 Terrorism, in its broadest sense, is the use of intentional violence and fear to achieve political or ideological aims. 引用元:Terrorism - Wikipedia 最も広義のテロリズムとは、政治的またはイデオロギー的な目的を達成するために、意図的…

  • ブログに関する業務連絡、のような業務ではない連絡

    ブログに関する連絡事項です。 どう考えても間違いなく業務ではないですが、気分は業務連絡です。 グローバルメニューを設置してみました とても久しぶりにブログのカスタマイズを行いました。 恐らく1年以上弄っていなかったと思いますので、本当に久しぶりです。 と言っても大したことはしておらず、ヘッダにグローバルメニューを作っただけです。デザインセンスが皆無なのでCSSを書くことよりも色やレイアウトを考えるほうにより時間が掛かりました。 しかし、何度見返してもダサい・・・なんだこのグラデーション。また青系の色使ってるし。青以外を知らないのか私は。青しか知らない『メアリーの部屋』か。 と、伝わりにくいボケ…

  • 私には単純作業への適性があまりにも無さすぎる

    私「この単純作業、全然まったくさっぱりやる気にならないんだけど」 同僚「黙ってやれよ」 私「誰のためにもならないどころか無駄になるだけのブルシットな作業なんだけど」 同僚「いいから黙ってやれよ」 私「これをやれば飢餓で苦しむ子どもが10万人助かる、くらいの利得がないとモチベーションが保てない」 同僚「黙って徳を積め」 私「こんなんで徳を積めるわけなし、積めるのは賽の河原の石くらいじゃん」 同僚「気持ちは分かるけど」 マンガやアニメにあるような、デスクの上に聳え立つ紙の山。1000枚を超える紙の書類。 これをひたすらチェックしてハンコを押す作業を前にした時の会話です。 いやあ、こんな仕事ってホン…

  • なんでもやることは、それ自体が『強み』

    今週はいつも以上にやたらとグローバルでインターナショナルでした。 各所の海外現法から外国語のメールが届くこと山の如し。 私のモチベーションは落ちて徐かなること林の如し。 たまったものではありません。 【月曜日】 中国人から中国語のメールが届く 【火曜日】 タイ人からタイ語交じりの英語メールが届く 【水曜日】 アメリカ人から英語でスペイン語の資料が送られてくる 【木曜日】 ポーランド人からポーランド語交じりの英語メールが届く 【金曜日】 韓国人からハングル交じりのメールが届く わぁ、毎日違う言語でメールが届きおる。すごくグローバル。とってもインターナショナル。 私の語学力を鍛えるために誰かしらの…

  • カフェインには記憶力を高める効果があるらしい

    カフェインをこよなく愛するコーヒー好きの戯言。 すなわち雑記です。 何だったら私は覚えられるんだ? カフェインの話をする前に、今週の出来事をちょっと。 「今日は花粉症の薬を飲み忘れたせいで目と鼻がしんどかったな、明日は絶対に飲み忘れないぞ!」という強い気持ちすら帰宅前には忘れたせいで、次の日も花粉症の薬を飲み忘れました。 己の愚かさがただただ悲しい。忘れん坊すぎる。 カフェインの効用 さて、コーヒーやお茶に含まれるカフェインはその中毒性や身体的影響から悪いものだと扱われることが多々ありますが、伊達に世界中で長く愛されている嗜好品ではなく、カフェインには良い面だって存在します。要は用法・用量が重…

  • アドバイスは常に「上から目線」だとは限らない、と思う:アドバイスを素直に受け取る方法

    要約的ですが、以下のような言説、もしくはそれに類する言説を時々見かけます。 「他人にアドバイスをする人間はマウントを取りたいだけ。こちらのことを分かってもいないのにアドバイスをされたって、そんな上から目線は気に入らない」 アドバイスが常に「上から目線」かと言えばそれはちょっと違うのではないかと思うので、考えるところを述べていきます。 誠実さを表すやり方には違いがある 相手にマウントを取り自分が良い気持ちになることを目的として、上から目線でアドバイスをする人は間違いなく実在します。それは否定しないどころか首肯するばかりです。 そうやってマウントを取りたがる人とは距離を置いた方がいいと思います。 …

  • 世界保健統計2022で気になった数値:World Health Statistics 2022

    ふと思い立ったので世界保健機構(WHO)のデータセットである世界保健統計(World Health Statistics)を見ていたのですが、いくつか気になる統計値があったのでそれをピックアップしていきます。 ◆World Health Statistics 2022 参考として、1位を良い方として日本の順位も記述していきます。 また平均値、中央値、標準偏差も計算結果を記述します。単純なガウス分布ではなくもっと別の統計量やグラフがあったほうが分析としては良いのですが、面倒・・・いえ、データ数が多くて見づらくなるので止めておきます。 自殺率(人口10万人あたり) データ数:183 日本の順位:1…

  • 議論(ディスカッション)と討論(ディベート)は目的もプロセスも異なる

    以前にも記事にしたことがありますが、議論(ディスカッション)と討論(ディベート)は似ているようで異なる概念です。 議論と討論は異なる概念です。様々な意見を持った人々が集まり共通の結論を探し求めるのが議論で、対立した意見をぶつけ合いどちらがより良い主張かを競うものが討論です。どちらも批判的思考を用いるものですが、議論は自らの意見を含む全ての意見を批判的に見るのに対して討論では対立意見を批判的に検証します。 「議論」は意味合いの幅が広く、討論のような闘技的行動が含まれることもあります。 日本語は曖昧さの多いところが美点でもあり欠点でもありますが、議論とは何かの捉え方が人によって異なってしまうことは…

  • 10分でブログをどこまで書けるか試してみた

    今日はあまり時間が無いので、短時間でどこまでブログを書けるか挑戦する日にします。ブログ記事作成10分にチャレンジです。 テーマを考える暇もなく、何も考えずに書き始めたので、今まさに必死に頭を捻って考えながらキーボードを叩いています。元々キータッチは早い方ですが、さすがに何を書くかも考えずに言葉を紡ごうとしても手が止まりますね。 さて、そんなわけで、今回はうちの駄ブログについて考えてみます。 カテゴリーをどうにかせねば この駄ブログは日頃考えている何かしらや調べた物事、人と話したことや気になったことなどを手あたり次第思い付くまま気の向くままに記録しているため、正直言って脈絡がさっぱりありません。…

  • 非武装論と自衛論のすれ違い:自衛論側の言い分

    「ヒャッハー戦争だー!戦争最高!」と威勢の良い極めて一部の不思議な方々や、「世界なんて全部滅びてしまえばいい・・・」と世を儚む虚無主義者の方々のことはさておき、大抵の人は戦争を嫌います。 功利主義や博愛主義、その他さまざまな視点から見ても戦争は望ましくないものであり、平和の方が望ましいものです。 ただ、平和の望み方には大きく分けて二つの異なるベクトルが存在します。 一つは非武装論。 武装が無ければ戦争は起きないとして、戦争の根治を目指す発想です。 一つは自衛論。 バランス・オブ・パワーの理論等に従い、武装や同盟によって戦力の均衡状態を保つことで戦争の抑止を目指す発想です。 どちらも戦争の勃発を…

  • 洋上風力発電に関する思索と懸念

    日経さんが広告メールで洋上風力発電の話を送ってきたので、日頃思っていることをつらつらと述べていきます。 日本の洋上風力発電の目標と原発換算への疑問 脱炭素社会の実現に向けて、世界中で化石燃料からの各種代替エネルギーの研究開発、そしてビジネス化が進められており、洋上風力発電はその一つです。日本でも経済産業省が2040年までに30~45GWの洋上風力発電を導入することを検討しています。 この45GWの洋上風力発電を「原発45基分」と換算している記事を時々見かけるのですが、うっかり誤解を招かないだろうかと思っています。 原発にもサイズが様々ありますので1基当たり1GWとするのは特に異論も無いのですが…

  • 自衛隊・防衛問題に関する世論調査の内訳を見る

    自衛論(同盟を含む)と非武装論の対立に関して、自衛論の視点からの見解を述べる記事を書いているのですが、ふと、そもそも防衛に関して世論はどのような傾向を持っているのか興味が湧きました。 そんな理由で、趣味の情報収集がてら、世論調査結果の数字を参照してみたいと思います。 今回は内閣府が例年行っている世論調査から、自衛隊・防衛問題に関する設問の内、気になる数値を拾って見ていきます。 本記事における図表の引用元は、全て以下のサイトからとします。 ◆自衛隊・防衛問題に関する世論調査(令和4年11月調査) - 内閣府 問5. 自衛隊の規模の考え 自衛隊の規模については増強が41.5%、現状維持が53.0%…

  • 瞑想やマインドフルネスの個人的な理解:苦しむ必要は無いことへの気付き

    後輩「先輩、瞑想ってどうやればいいんですか?」 私(こいつ、迷走してるなぁ・・・) その時はやり方が重要ではないと思っていることを説明しましたが、瞑想やマインドフルネスの目的を上手く説明し切れなかったような気がするので、今度後輩に説明するためにちょっと考えを整理してみます。 個人的な理解なので、参考程度に。 やり方に拘ることはないと思う まず、やり方はどうでもいいと個人的には思います。どこか静かなところで所定の時間を使ってかしこまった風にやる必要なんてなく、むしろ日常的に自然体でやっていればいいのではないかなと。 もちろん慣れないうちはちゃんと場を作る事にも意味はあると思うのですが、朝に瞑想を…

  • 「頭で覚えること」と「体で覚えること」は別です

    「前にも説明しただろ。なんで覚えてないんだ?一回で覚えろよ」 なんて言葉は言ったことも言われたこともないのであまり実感的には分からないですが、まあどこかで聞いたことがあるようなテンプレ的な言葉だと思います。 この類の言説についてはすでに各所で散々語られてきているとは思いますが、個人的にちょっと思うところを述べていきます。 本日は辛口気味です。 ドキュメントを作ればいいのに 人が何かを覚える行為には、大きく分けて頭で覚えることと体で覚えることの二種類があると考えます。 料理を例とすれば、大雑把に次のような区分ができるでしょう。 頭で覚えること:何をどの順番で入れるか、どういった調理を加えるか 体…

  • 社会を変革するのは意思(will)か、技術(technology)か

    時々ですが、物語やインターネットでの言論において暴力による変革を肯定する言説を見かけます。例えばアメリカ南北戦争や公民権運動といった過去の事例を用いて、変革には暴力が有効であったとする言説です。 それに対する直接的な反対意見、というわけではありませんが、別の視点を提示してみたいと思います。 意思(will)による行動 社会に存在する問題を解決して社会を変革するために、人々は様々な方法を実施します。 例えば、文章によって未来の危機について訴える、インターネットで現在の不平等に声を上げる、動画を用いて人々を啓蒙する、そういった行動によって人々の行動の変容を図ることにより社会の変革を目指すやり方があ…

  • 「感情的な思いやり」と「偉大な思いやり」の区分

    先日投稿した『共感』についての記事を書くためにポール・ブルームの『反共感論』を最近読み直したのですが、そういえばなかなか示唆に富んだ言葉の紹介をしているものだと思った部分があったことを思い出しました。 ネットで検索してもこの部分を引用したサイトが数えるほどしか出てこなかったため、せっかくなのでその部分を紹介しつつ個人的な見解を付け加えていこうかと思います。 「感情的な思いやり」と「偉大な思いやり」 哲学者のチャールズ・グッドマンは、仏教の道徳哲学を扱った本のなかで、仏教の教義では、本書でいう共感に該当する「感情的な思いやり(sentimental compassion)」と、私たちが通常思いや…

  • 共感の持つ問題とその取り扱い:社会の道徳的指針

    およそ2年ほど毎日ブログを更新して様々なテーマを取り扱ってきましたが、その中でも一番取り扱いが難しいと感じているのが『共感』に関して言及することです。 今回はその『共感』について、及び腰ながらも正面から言及していきます。 共感に関する考え方 私の共感に関する考え方はアダム・スミスの『道徳感情論』やポール・ブルームの『反共感論』などがベースにあります。必ずしも両者の見解とイコールではありませんが、共感には多くの美点と留意すべき欠点があるとする考えです。 共感そのものを否定しているのでは決してなく、私たちが日常において行う善行や親切、思いやりや助け合い、そしてそこから生まれる喜びの多くは共感が源泉…

  • 「楽をすること」と「ズルをすること」の違いを説明したかったのだが

    ビジネス系の話を真面目にするように思える記事タイトルに見せかけて、雑談です。 私よりもよっぽど説明が上手いのでは? 掲題に沿って「楽をすることとズルをすることは違うのだ」とした記事を書こうと思ったのですが、ふと思い立って人工知能チャットボットさんに聞いてみることにしました。 ■私 楽をすることとズルをすることの違いはなんですか? ■ChatGPT 楽をすることとズルをすることは、しばしば混同されることがありますが、本質的には異なるものです。 楽をすることは、仕事や課題を達成するために最適な方法を見つけることを意味します。つまり、自分がやらなければならないことを、より効率的かつ合理的に行うための…

  • 年度末なので頭の中の棚卸

    昨日の記事は翻訳ばかりとはいえなかなかの文章量だったため指が疲れました。1記事に10000文字以上を費やすのは毎日更新しているブログにとってはとてもヘビィです、ええ。 今回は箸休め的に、頭の中で考えていることをざっくばらんに棚卸していきます。 『共感』をテーマに記事を書いてみた 現代は「共感の時代」と一部では呼ばれており、対人関係、マーケティング、行動経済学、その他さまざまな分野で『共感』の価値と重要性が説かれています。 そんな時代に『共感』に対して僅かばかりでも否定的な言説を弄するのはとてもリスキーなのですが、ちょっとアダム・スミスの『道徳感情論』やポール・ブルームの『反共感論』をベースに記…

  • 脆弱国家(失敗国家)の定義と評価項目の詳細に関して:Fragile States Index

    ネット上で不定期に話題となる脆弱国家(失敗国家)、その具体的な定義と評価項目の詳細に関して、個人的なメモとして記録します。 日本の具体的なスコアは過去記事に記載しています。 脆弱国家(失敗国家)の大枠を理解するならば、うちの記事を読むよりも以下の動画を見ることをおススメします。とても分かりやすく、なにより投稿者の菊之字さんの言語センスが抜群に高くて面白いです。 情報量で言えばアニオタWikiが充実しています。 ◆失敗国家 - アニヲタWiki(仮) - atwiki(アットウィキ) この記事は、脆弱国家(失敗国家)を簡単に説明し、各項目の詳細を淡々と翻訳するだけの記事です。 誤訳がありましたら…

  • 「強者から弱者への配慮」の感情での否定と道徳的な肯定

    「頭の良い人は頭の悪い人に合わせなければならない」 「強者は弱者を助ける必要がある」 この手の類の言葉が、実のところあまり好みではありません。 道徳的には肯定していますが、感情的には否定しています。 そんな、社会的には少し不適切な考え方を提示してみます。 感情で押し通すのは違うのではないか 賢い人や優れた人、地位の高い人や資産を持っている人を強者、そうではない人を弱者として区分した場合、「弱者から強者への配慮」を声高に述べる言説はそうそう見かけないことでしょう。大抵の場合で人々の言葉に上がるのは「強者から弱者への配慮」です。 この「強者から弱者への配慮」について、「強者に弱者の気持ちが分かるは…

  • 仕事がデキる奴こそ積極的に休みを取れ!

    同僚「月曜日は休まないといけないんだよね」 私「お、どっか遊びにでも行くの?」 同僚「いや、時季指定で」 私「ん?」 同僚「まだ5日消化してないからさ」 私「ごめん、1ミリも理解できないわ。それ何語だ?」 有給休暇の不思議 労働基準法の改正によって年5日の有給休暇取得が義務付けられて以降、弊社では3月になると有給休暇を慌ただしく消化する人が増えました。よって3月は人の少ないこと少ないこと。 今年も有給休暇消化率95%の綺麗な着地を果たした「有給休暇もりもり消化する族」の私には理解しかねる不思議な光景です。今週中に1回休めば見事100%ですが、年度末のてんやわんやしている時期に休むかどうかは悩み…

  • 政治的公平を掲げるならば、安易に権力の監視を謳うべきではない

    今回は言論やメディアと権力の距離感、及び「権力の監視」に関する思索です。 本来的に[権力]と[政府]はイコールではなく、ジャーナリズムが距離を置くべきは[政府]に限らず[政府を含めた全ての権力]ではありますが、今回は話を単純化するため[権力=政府]で話を進めていきます。 権力の監視(ウォッチドッグ)については過去にも取り扱っています。 ジャーナリストの独立性に関して ジャーナリストにとって権力と距離を置き独立性を保つことは重要です。 国際ジャーナリスト連盟(IFJ)が発信する「ジャーナリストのための国際倫理憲章(Global Charter of Ethics for Journalists)…

  • GTD+カンバン+Trelloでタスク管理

    ホワイトカラーやナレッジワーカーの人にとって必須スキルとも言えるであろうタスク管理術。 タスクの管理は人それぞれ様々なやり方があると思いますが、今回は一例として、私のやっているGTD+カンバン+Trelloを紹介します。 一応我流の組み合わせではありますが、恐らく世の中には同じ組み合わせで活用している人がごまんといるかもしれません。 GTD(Getting Things Done) GTDはタスク管理術の中でも代表的なもののひとつです。 とりあえずWikipediaのリンクでも貼っておきます。 ◆Getting Things Done - Wikipedia GTDは様々なサイトや書籍で紹介さ…

  • 人工知能チャットボットに感じる「頭の良い友人」くらいの距離感と道具的な効用

    昨日はChatGPTを援用して記事を作成してみました。 仕事で活用する方法を模索しようとここしばらくChatGPTを弄っていますが、趣味のブログに使ったのは初めての試みです。 すでに人工知能チャットボットに関しては有識者が多数の見解を示しており今更私がなんだかんだ言うこともありませんが、感想文的に今の考えを残してみます。 とても優れた道具(ツール)だと思う 持っている情報しか参照していないことを忘れなければ、この手の人工知能チャットボットはとても優秀で役に立つと思います。 代表としてChatGPTであれば、「インターネット上の情報で確率的に正しそうなものを綺麗な言葉で提示してくれる奴」、例えれ…

  • 700記事目はコンピュータに頼ってみることにした

    気付けばブログを始めて700記事投稿となりました。 700日間毎日ブログを更新できる健康と時間があったことはなんともありがたいです。 せっかくの節目は何か変な記事を書きたいのですが、今回はどうにも妙案が思い付きません。 何を書こうか悩んだ結果、コンピュータに聞いてみることにしました。 ■私 もうすぐブログの更新が700回目の700日連続更新を迎えます。このブログは雑記ブログであり、日頃思い付いたことを気ままに投稿しているブログです。700回目にふさわしい記事として、どんな記事を書くべきでしょうか? ■ChatGPT おめでとうございます!700日連続更新という素晴らしい達成ですね。700回目の…

  • 年度末はなんだかんだ忙しいので軽い雑談

    なんだかんだ年度末の駆け込み案件が多く仕事も忙しいですし、ここのところヘビィなテーマの記事が多かったので、今の私にはリラックスと気分転換が必要です。 放っておくとすぐ政治やら経済やら言論やら重い話を始めだしやがりますからね、この駄ブログは。 だからこそ軽い話をしてお茶を濁しましょう、そうしましょう。 あ、いえ、WBCの情報に熱中していて書くことが思いつかなかったとか、そういうことではないですよ、多分。(お茶ではなく言葉を濁す) さすがに可哀そう WBC準決勝戦のテレビ放送、岸田首相のウクライナ訪問がテロップで流れていたようです。テレビで見ていなかったので気づきませんでした。 テロップが邪魔だと…

  • 誰が言っているかでフィルターするのは合理的だけども

    軽いんだか重いんだか分からない話。 なんだ、○○○か インターネットを徘徊していると、特に党派性が高い堅苦しい分野に限らず、どの分野でも情報に対する嗜好での選別行動を見かけることがあります。 それは例えば「なんだ、○○○が書いた記事か」「タイトルだけで誰が書いたが分かる」と、著者やライター、サイトや新聞社で選別し、本文を読むまでもないと投げ捨てるような行動です。「○○○か、解散」や「○○○が書いた文章だから読む価値無し」といった少し過激な域に達している言説も時々見かけます。 この行動を定義する学問的な用語が何かしらあるかもしれませんが、残念ながら存じていないため、今回は「情報に対する嗜好での選…

  • 書類を積んではいけない:積むときはせめて縦置きに

    書類を積んではいけない。 まして平積みなんて絶対NG。 ビジネス系サイトやビジネス書でも散々言われていることだというのに、それでも書類を積み続けるデスクワーカーが世の中には多数存在しています。どうにも不思議でなりません。 なぜ積んではいけないのか、積む方々の腑に落ちていただくため、デスクに書類を積んではいけない理由や整理整頓をすべき理由を事細かに説明してみましょう。 書類を積み上げることの弊害 「書類を積んでいる方、そう、そこの貴方。上から2/5の位置にあるその書類は何の仕事の書類ですか?ああ、その2つ下の書類です。見ないで即答できるのなら積んでいても構いませんよ」 書類を積んでしまうと、どこ…

  • なぜ立憲民主党は支持率が伸びないのか?と聞かれたので考えてみた

    以前、立憲民主党を支持している方から「なぜ立憲は支持率が伸びないのか分からない」と聞かれたことがあります。その際はいくつかの例を用いて理由を説明してみました。納得いただけたかは分かりませんが、一定の理解はいただけたと思っています。 普段は特定の政党に関して記事を作成することはしないのですが、ちょうど今国会で紛糾している[放送法の解釈及びそれに関する行政文書の件]が「なぜ非支持者が立憲民主党に投票しないのか」の典型例になっていて分かりやすいので、これを題材として再度考えをまとめてみます。 立憲民主党を否定したいわけではなく、非支持者にはこういう意見もあるのだと把握していただくため、むしろ立憲民主…

  • 差別やハラスメントの法制化と客観化の受容

    昨今、差別やハラスメントの法制化が徐々に進んでいます。代表的なハラスメントであるパワハラやセクハラ、マタハラはすでに法制化されていますし、今は性的マイノリティへの差別禁止に関する法律案がよく議論されています。 差別やハラスメントは社会にとって望ましいものではありません。よってそれらを排除をすべく法制化が進むことは良いことです。 ただ、法制化が進むということは客観化を受け入れる必要があることを社会や人々は熟知しなければならないとも考えます。 法の前は「主観」が支配するが、法の後は「客観」が支配する 何を差別と思い、何をハラスメントと思うかは人それぞれ閾値が異なります。差別に鈍感な人も居れば敏感な…

  • 時事的な話を試しに取り扱ってみる【放送法の政治的公平】【日韓輸出管理】

    この駄ブログではあまり時事ネタを取り扱っていません。 時事ネタは情報が流動的であり下手をすれば不正確な情報の拡散に手を貸してしまう危険があること、時事的に係争している案件では意見が両極端に分かれて対決し合っていることが多く中道の意見を述べにくいこと、投稿は1日1回までと決めているので数日寝かせているとあっという間に話が風化してしまうこと、そういった理由です。 時事ネタはTwitterのようなスピード感のあるSNSを好む人が語ればよく、少なくともうちの駄ブログでやることはないかな、と個人的に思っています。 まあ、物は試しとして、いくつか時事ネタっぽい話をしてみましょう。 多分、やっぱり向いていな…

  • 社会運動と当事者性:第三者が参画することへの是非

    社会問題を議論されている場で、時々当事者性に関する言及を見かけます。 当事者性に関する言及は二種類あり、発信側による「当事者ですがこれについては~」や「当事者ではないので推測ですが~」といった形、もしくは受信側による「当事者でないなら語るべきではない」といった形です。 この当事者性について少し考察をしてみます。 当事者性の匙加減 何を語るにおいても当事者性の存在は説得力や論拠の緻密さに関わります。当たり前のことではありますが、第三者が語るよりも当事者が語るほうが情報量が多く、またリアルな内容であることは疑いようがないでしょう。 もちろん必ずしも当事者が正しい情報を発信できるとは限らず、ある程度…

  • 一年ぶりの誕生日と子どもの頃の思い出話

    3月16日、今日は私の誕生日です。わーい。 誕生日はなんだか久しぶりな気がします、1年ぶりでしょうか? 1年に1回しかないと忘れちゃうので、もう少し高頻度でやってくるといいんですけどね、誕生日。 ・・・個人的に鉄板のボケです。 本当に誕生日を忘れるので、真性のボケでもあります。 ボケ(正)にボケ(偽)を被せるボケ(真)です。 そろそろ2周年が近づいてきた ブログを始めてから誕生日を迎えるのはこれで2回目です。 ブログを始めたのが4月なので、誕生日が来るとそろそろこのブログも周年を迎えるのだと感慨浅くなります。感慨深くなるほどではないです。そこまでしみじみとはしないです。 約2年もブログをやって…

  • 「バターよりも大砲」論と「ヒトラーに例える論証」

    「バターよりも大砲」という言い回しがあります。 バターは民需品、大砲は軍需品を意味しており、元々は経済学において「大砲かバターか(Guns vs Butter)」、つまり軍需と民需のバランスを考えるためのモデルとして用いられている言葉です。 しかしながら、この用語を用いてナチス・ドイツのヘルマン・ゲーリングが演説で語った「バターよりも大砲」のほうが今では有名かもしれません。 ゲーリングの演説は「バターを食べても太るだけであり、必要なのは有事の備えだ、民需品よりも軍需品を優先すべきだ」とした意図を持っていましたが、ナチス・ドイツの辿った末路から、現在では軍事費の増額を考える政治家や学者を批判する…

  • 軍拡競争は軍事的緊張を高めるか否か

    本記事では軍事と抑止力の話をします。リアリズム寄りの視点であり、非武装を望む方にはあまり好ましい言説とはならないのですが、ご承知いただけますと幸甚です。 リアリズム的視点 軍事に関する議論を見ていると「軍拡競争に対する軍事的緊張への認識」がリアリズムとリベラリズムで大きく乖離していると感じます。 リアリズムの視点からすれば軍事的均衡を保つことが緊張を緩和すると考えるのに対して、リベラリズムの視点からすれば軍拡競争は緊張を高めるものだと考えます。 私個人は国際関係論においてリアリズム寄りの発想を持っているため、次のように考えています。 軍拡は手段であり目的ではない、軍拡競争が起こるから緊張が高ま…

  • そもそも『貧困』とはなんだろう?

    政治や経済、格差や社会を語る上で頻繁に出てくる言葉の一つに『貧困』があります。 しかし具体的に何をもって貧困と指しているのか、どのような状態が貧困なのかは個々人によって異なるイメージを持っていることでしょう。頻出するとはいえ、よくよく考えてみると『貧困』という言葉はバズワード化していそうです。 言葉の整理 『貧困』を辞書で引けば次の通りです。 1 貧しくて生活に困っていること。また、そのさま。「―の中に育つ」「―な家庭」 2 大切なものが欠けていること。内容に乏しいこと。また、そのさま。「政策の―」「―な精神」 貧困(ひんこん)の意味・使い方をわかりやすく解説 - goo国語辞書 政治経済や社…

  • 女性議員比率に関する余計な思索:性自認と男女平等

    誰が正解を語れるのだろう。 現状把握 男女平等に関する国際的な指標は様々ありますが、日本は多くの指標で低スコアの低順位です。 よくニュースで話題になる世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ指数」やエコノミスト誌が毎年発表する「ガラスの天井指数」は明確に低順位であり、他にもSDGsのSDG5「ジェンダー平等」は”大きな課題が残る”と判定されています。 これらの指標において特に日本のスコアと順位を落としている要因の一つが国会議員の女性比率です。OECDの平均が約25%であるのに対して日本は約10%の比率であることがスコアと順位に大きく影響しています。 一例として、国会議員や大臣の男女比率が変わっ…

  • 雑に話す雑談

    真面目な記事が続いたので、雑談で息抜きします。 今回は「好み」の話ではなく、「好みではない」話を主に。 最近のストレス事例 件名:問い合わせ とか 件名:教えてください といった件名のメールがとてもイヤです。好みではないです。すごくストレスを感じます。件名に概要や要件を書くのはビジネスメールの基本のキでは? まだ一日一件くらいなら我慢できるのですが、同じ人から連続で送られてくるとたまったものではありません。 少し席を離れて戻ってきた時にメールの受信ボックスが Aさん 件名:RE:問い合わせ Aさん 件名:問い合わせ Aさん 件名:RE:問い合わせ Aさん 件名:問い合わせ Aさん 件名:問い合…

  • なぜなぜ分析は分岐しない:なぜなぜ分析とロジックツリーの違い

    「なぜなぜ分析」とは問題や課題に対して「なぜ?」を何度も繰り返して根本原因を掘り下げていく手法です。 この「なぜなぜ分析」の作成例を書籍やインターネットで探すと、多くの場合で次のような図を用いて解説されています。 しかしながら、このように分岐するものは「なぜなぜ分析」ではないと考えます。 「なぜなぜ分析」は様々な方が解説しているメジャーな手法であり、異論を唱えるのは正直恐縮するのですが、そう考える理由について説明していきます。 (なぜなぜ分析に関する過去記事) なぜなぜ分析の目的と言葉の整理 まずは言葉の整理をします。 問題とは起こってしまった望ましくない事象そのものであり、その問題を引き起こ…

  • 一足飛びではない合理性と現実論:トヨタイムズを読んでの感想

    唐突ですが、気に入った記事を紹介するコーナーをやります。 今回の記事は完全に人様のフンドシです。 トヨタイムズの記事 世界的な潮流として自動車のBEV化が進んでいます。トヨタは日本を代表する自動車メーカーであり、そのためにトヨタのBEV戦略やBEV販売台数が世界の潮流から遅れていると槍玉に挙げられているのをよく見かけることでしょう。 そんなトヨタのオウンドメディアであるトヨタイムズで先月興味深い記事があったので、それを紹介します。 toyotatimes.jp ぜひ元記事を読んでもらいたいので詳細は述べませんが、大枠で言えば次のような意見・視点です。 電池用鉱物や充電インフラの不足は今後も続く…

  • 日本は海外への”ばらまき”が足りていない

    なんとなくセンセーショナルな響きの記事タイトル。 ODA評価における一側面の話。 数値的事実 日本のODAや海外投資がニュースになるとほぼ必ず見かける「ばらまき」という表現に関しては、過去の記事でも述べたように個人的にはあまり同意しかねます。 日本のODAの大半は有償資金協力(円借款・海外投融資)、すなわち「金利を取ってお金を貸し付けている」のであり、一般的にイメージする「ばらまき」とは異なる様相です。 例として、2021年度の実績では無償資金協力が695億円に対して有償資金協力は1兆2747億円と、桁が違います。 ◆国際協力機構年次報告書 2022 JICAについて - JICA そして…

  • 個人のブログやSNSをソース・論拠にする場合の注意事項

    この駄ブログでは各国の統計データやら国際ランキングやらを扱った記事を投稿している関係か、極めて稀ではありますが、SNSやネット上でその手の議論が行われている際のソースや論拠に使われる時があるよう、です? 微妙に疑問形なのは、ほとんど直接的には把握していないからです。 「なんかあの記事のPV数が増えてるな?検索エンジンからのアクセスじゃなさそう。となると、どこかで誰かが引用したのかな」 くらいのフワフワした把握度合いです。 うちの駄ブログは特徴的な名称や部分が少ないためエゴサするには向いておらず、はてなブログ内で引用されればアカウントに通知が来るので分かりますしTwitter辺りであれば検索で一…

  • 属性で区分することの問題:『高齢者』の資産を単純に再分配すればよいのか

    現代日本において最も金融資産を持っているのは60歳以上の方々であり、金融資産シェアは60歳以上の方々が7割を占めています。 まあ、よくよく考えなくてもこれは当たり前のことです。培ってきた知恵と経験による高所得、積みあげてきた貯蓄、人生における大きな出費の完了、そういった諸要素を鑑みればお金を持っている層が高齢者に偏るのはごく自然なことです。 今回はそんな高齢者のお金に関する戯言をば。 高齢者はお金を持っている、が 「高齢者はお金を持っている、取り上げて再分配しろ」と言った類の言説を時々見かけるのですが、これを安易に言ってしまうのは少し危険だと考えています。 第一に、個人が必死に貯蓄してきた資産…

  • ペイウォールの向こう:情報を加工する手間の外注

    ゆきにー (id:yuki_2021)さんがペイウォールについて語っていた記事を読んで思うところがあったので、ペイウォールと情報に関する個人的な考えを整理していきます。 ペイウォールに関して ペイウォール(Paywall)は読んで字の如く『お金を払わないと通れない壁』、つまりコンテンツへのアクセスを制限するために購入や有料サブスクを必要とする方法です。有料のwebニュースやお金を払わないとアクセスできない学術論文などが典型的な例でしょう。 一般にペイウォールの向こうには無料の情報よりも高品質な情報が置かれています。これは構造的に自然なことで、無料で手に入る情報には誰もお金を出しませんし、お金を…

  • データ系の記事を更新すべきか、放置すべきか、それが問題だ

    記事にするようなことではなく勝手にすればいい話ではあるが、考えを整理するために言語化した結果をあえて残してみる。 今回はそんなエントリーです。 データの更新に対する葛藤 国家機関や国際団体が公表しているデータ・ランキングを読み耽るのが私の趣味の一つでして、内容が興味深ければそれをブログの記事にしています。 この手のデータやランキングは毎年新しいデータが発表されます。新しいデータが発表されると誰かしらが検索するためか、この駄ブログの1年前の記事もヒットするようです。昔の記事のPV数が伸びたらそのデータセットの最新版が発表されたと把握できるので個人的に便利なのですがそれはさておき。 例えば昨日は去…

  • 「やってみなければ分からない」を技術屋は安易に言うべきではない

    景気の悪化、財務の悪化など、失敗できる余裕が無くなると組織はリスクテイクではなくリスクヘッジに傾きます。 そしてリスクオフの空気が組織内に広まると組織は手広く様々な事柄を「とりあえずやってみよう」として進めるような前向きな姿勢は取れなくなり、確実に利益を上げられる事業や案件に手狭く注力するようになっていきます。 失敗を避けるために成功を減らす愚 しかし不思議なことに、本来であればリスクヘッジを選択した組織は少ないリスクで収益を上げたいはずなのに、失敗を恐れて必要以上のコストを投入することがあります。 その結果、小さな利益を得るために従来と同じだけの経営資源を投資することすらあり、これではなんの…

  • 「正しさ」のメッキを剥がした後に残るもの:目的は手段を正当化しない

    アメリカのオバマ元大統領が2019年に行ったスピーチがとても好きです。 スピーチの一部を記述したワシントンポストの記事からオバマ元大統領のコメント部分を訳してみましょう。 他人に石を投げつけたって世の中は変えられない “There is this sense sometimes of, ‘The way of me making change is to be as judgmental as possible about other people,’ and that’s enough,” he said, noting that the mind-set was only “acceler…

  • 相対的貧困率は貧困を捕捉するには最適ではない

    不定期ではあるもののニュースで頻繁に見かける「相対的貧困率」について、個人的な見解をつらつらと述べていきます。 特に目新しい情報はありません。 相対的貧困率とは 相対的貧困率の定義は以下です。 国民生活基礎調査における相対的貧困率は、一定基準(貧困線)を下回る等価可処分所得しか得ていない者の割合をいいます。 貧困線とは、等価可処分所得(世帯の可処分所得(収入から税金・社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入)を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分の額をいいます。 これらの算出方法は、OECD(経済協力開発機構)の作成基準に基づきます。 相対的貧困率等に関する調査分析結果について …

  • 仕事ができることと、仕事がこなせることの違い

    後輩「海外赴任前の最終出勤日なので、お別れの挨拶に来ました」 私「数年で帰ってくるのに今生の別れみたいな言い方だね。まあ大変だと思うけど頑張ってな。うちは仕事ができる奴しか海外に送らないから、上から認められたと思えばいいさ」 後輩「いや、俺全然仕事できないですよ。現地で関わる製品のこともほとんど知らないですし」 私「なに、君は凄く仕事ができる奴だよ」 『仕事ができる』はよく用いられるフレーズではありますが、そのニュアンスは人によって異なります。 今回は私なりに考えている『仕事ができる』ことの意味をまとめていきます。 『仕事ができる』と『仕事がこなせる』 まずは言葉の定義を整理します。 『仕事』…

  • スノーモービルに乗ってきました

    何事においても緊張と緩和のバランスを取ることは不可欠です。ここ数日は堅苦しい内容の記事が続いてしまったので、今回はまったりとどうでもいい話をしましょう。 まあ、真面目そうなことを語っているとなんとなく気恥ずかしくなり、少しフザケたくなるだけですが。 今回の記事はまるで「日常系日記ブログ」のような雰囲気を醸し出すことを目標としてみます。 吹雪いていても、雪山は良いものだ 夏は暑いのが嫌いなのでエアコンの効いた部屋で引き篭もることを良しとする私ですが、冬は多忙であっても月に最低一度くらいは雪山に行ってウィンタースポーツをやりたい私です。寒いからこそ、動きたくなります。 しかしながら今年の2月上旬は…

  • アメリカチームから抜け出すことの意味

    時々、「日本はアメリカの属国だ」という言説を見かけます。 今回は思考実験的に、少し極論をもって反対意見を構築してみます。 と言っても「日本はアメリカの属国ではない」とする反論ではなく、「アメリカの属国ポジションでもいいんじゃないか?」という路線です。 アメリカの属国チーム 「うちの国はアメリカの属国だ」は日本特有の表現ではなく、世界的にもそこそこメジャーな表現です。様々な国が自国のことをアメリカの属国(51st state)だと表現しています。なにせ「アメリカ合衆国51番目の州(51st state)」というWikipediaのページがあるくらいです。 51st stateは肯定的に使われるこ…

  • 伝統に支配される必要はないが、捨てることもない

    日本は世界で最も伝統を重んじない国家です。 と言うと様々な異論反論があるかと思いますが、一応これは統計データに基づく見解です。 5年に一度結果が発表されている社会学の国際プロジェクト「世界価値観調査(World Values Survey)」の結果から作成された文化マップがあります。 文化マップの縦軸はTraditional vs. Secular Values(伝統的価値観 vs 世俗的価値観)です。そしてこのマップで日本は最も上、すなわち世俗的価値観に重きを置いており伝統的価値観を重視しない位置にいます。 とはいえ日本に住んでいる人からすれば、日本は伝統的なしきたりや行事が日常的に存在して…

  • 台湾有事の可能性に関する余計な思索:政治ではなく経済的動機に関して

    素人による余計な思索ですので、価値のある情報は特にありません。 台湾有事が話題になっておりますが 2023年1月、アメリカのシンクタンクであるCSIS(戦略国際問題研究所)が台湾有事に関するシミュレーションの報告書を出して以降、各種メディアや有識者によって台湾有事の可能性に関する様々な言論が活発に行われています。 ただ、色々読んでみると多くは軍事的・政治的な視点での言説ばかりで、経済的視点における台湾有事の可能性について語られたものがあまり無いように感じます。 そんなわけで、台湾有事に関して私が考えている余計な思索を整理してみます。 この手の話題は素人や門外漢ではなく専門家の発信を見るべきです…

  • お休みの日はお休みの日に適した話があるはず

    現在、2/22(水)の夜。 2/23(木)に投稿する記事はすでにストック済みなものの、どうにもテーマがヘビィに思えて、祝日に公開するような気分ではなくなってしまった。 慌てて祝日に適したお気楽な記事を書くためにキーボードを叩き始めたものの、今のところ一切テーマが思い浮かばないままどうするか悩んでいる。 悩むがままにとりあえずキーボードを叩いている。 むしろ悩むためにキーボードを叩いているのかもしれない。 どうせ沈思黙考していたとて何か名案や名文が浮かんでくることなど無いのだから、まずは書き始めればいいのだ。そうすれば嫌でも言葉を紡ぎ出そうとするだろう。 そんな状況です。 国際関係論の話や台湾有…

  • 「日本スゴイ」や「日本駄目だ」は個人的に使い勝手が悪いと考えている理由の言語化

    メディアやインターネットでは様々な「日本スゴイ」或いは「日本駄目だ」が日々飛び交っています。 良い側であろうと悪い側であろうと極端な意見を打ち立てれば賛否双方の人を呼び寄せてPV稼ぎになりますので、使い勝手が良い言葉として商業ライターやまとめサイトが多用しているのでしょう。 そういった理屈は分かっていますが、当ブログでは「日本スゴイ」や「日本駄目だ」といった類の表現はあまり用いていません。個人的な趣味として、どうにも使い勝手が悪いと考えているためです。 今回はそんな屁理屈の言語化を試みます。 この記事は「日本スゴイ」や「日本駄目だ」といった言説自体の是非ではなく、私が個人的に使い勝手が悪いと考…

  • HONDAと生きる

    どうでもいい話をしたくなったので、唐突に車の話をします。 HONDAから離れられない 私はHONDA車に乗っています。 前の車もHONDAでした。 次に買うとしてもHONDA車を買います。 私の人生においてHONDA車以外を買う選択肢は今後も生まれないでしょう。 何故ならば、HONDAを愛しているからです。 この”愛している”はとても単純で、しかしややこしい感情です。極めて受動的かつ外部的要因によって愛していると言っても過言ではありません。 要するに”愛する”とはどういうことなのか、ある種その本質が問われる話でもあります。愛とは必ずしも能動的かつ内部的に生まれるものではないということです。 ・…

  • 教育の見極め:内容よりも姿勢で人やコンテンツを選んだほうがいい説

    ビジネス分野において、新人教育系の話はメジャーなコンテンツです。インターネットでも書籍でも、様々な業種・職種・視点からの提言や見解、方法論やマインドの話が日々繰り広げられています。 教育には一家言ある人も多く、この手のコンテンツのコメント欄ではそれぞれの立場から各種異論や賛否の声が飛び交うのも日常的な光景です。 私もこの手のコンテンツにはとても興味があるため、特にコメントは残しませんが見かけたらどんな内容でもつい読み耽ってしまいます。 今回は教育に関する自論を述べていきます。特に大した話ではないです。 正誤の判定は付かない そもそもですが、教育に正解はありません。 Aさんに向いている方法がBさ…

  • ブログを継続している人は凄いと思った(小並感)

    久しぶりに、ブログに関する雑談。 復活 私の日課に『読者登録しているブログの巡回』があります。 ただ、先月は祖父の葬儀、今月は海外出張があり、ごたごたしていて約1か月ほどブログ巡回をまともにできていませんでした。 ようやく落ち着いて日常が通常運転に戻ってきたため、ブログ巡回を再開します。 まずは読み損ねていた約ひと月分の過去記事の一気読みです。数十ブログの読者登録をしているとはいえ、読書速度はそこそこ速い自信がありますので余裕でしょう。 結果 いや、ひと月分は重いですね、HAHAHA。(アメリカンな笑い方) 特に更新頻度が高く記事当たりの文章量が多い方のブログのひと月分は相当な文章量であり、圧…

  • 娯楽とコンテクストに関して語る、と見せかけた雑談

    「お、帰国したか、待ってたぞ。さっそくなんだがこの件で・・・」 私「なんで待ってるんですか、他の人に頼めばよかったじゃないですか」 出張から帰ってくるのを待ち侘びたとばかりに各所から仕事が飛び込み、今週はハングアップしています。いや、今週もハングアップしています。フリーズです。ブルースクリーンです。私が出張していた一週間の間に仕事が熟成されており、どれもこれも短納期になっている始末です。 卵じゃないんだから仕事は温めるなと口を酸っぱく言っているだろうに。 属人的にならないようちゃんと仕事を分散しているというのに、なぜ他の人に頼まず置いておくのか・・・世の中は不思議ですね。 そんなわけで肩肘が張…

  • 「嫌い」と「悪」の狭間

    善悪ではなく好き嫌いの話だ、とした趣旨の文章を書こうとした際、手が止まりました。 好き嫌いを意味する言葉の一つに「好悪」がありますが、嫌いとは悪なのでしょうか? 善悪の定義 善悪は道徳・倫理における概念です。 様々な人が定義する言葉であり、時代や地域、宗教や学問によっても意味合いの変わるものであることから、万人の納得する簡潔な定義をすることはできかねます。 よってまずは本記事での善悪を定義します。今回はとても大雑把ではありますが、西洋と東洋で善悪の基準を区分してみます。 西洋的な善悪はどちらかというと個人に帰属するものです。個人にとって有益であったり快楽をもたらすものは善とされます。その反対が…

  • 適切な目標設定ができない経営者には存在価値が無い

    本日は珍しく辛口な言葉遣いを用いています。 調査報告書が出たようで ここ数日、島津製作所の子会社の不適切行為に関してコメントをした過去記事のアクセスがちょっと増えていました。 なんだろうと思いましたが、どうやら2月10日に外部調査委員会からの調査報告書が発表されたようです。海外出張から帰ってきたゴタゴタで気付きませんでした。 60ページ弱と少し短い報告書ですが、読んだ結果について述べていきます。 目標設定は"極めて"重要 不適切行為自体については特に追加でコメントすることはありません。 長期間に渡って行われているうえ隠蔽が容易な手法であることから追跡調査が難しいことは理解できますし、地位の高い…

  • 社会的なリスク許容度は誰が決めているのか

    アメリカへ短期出張をする際に念のためマスクを多く持っていったのですが、ほとんど使いませんでした。現在、アメリカでマスクをしている人は少数派で、大人数が集まるところでもマスクをしている人はほとんどいません。 対して日本へ帰国後はずっとマスクをしています。 この差がなぜ生じるのか、リスク許容をテーマとして考察していきます。 個々人がマスクを付けるかどうかの是非については語りません。それは個々人のリスク許容度合いの話であり、それぞれの価値観と所属する集団の基準を照らし合わせて判断すればよいと思います。 今回はもっと広い範囲、社会的なリスク許容の発生に関する考察です。 安心と安全の違い 以前にも記事に…

  • 入口を統制するのではなく、出口を観察する:社会主義と環境主義の親和性と誤解

    「環境主義は社会主義の一つだ」と述べる言説が存在するほど、環境主義と社会主義は同時に語られることが多い概念です。 個人的にはさすがに極論だと思っていますが、社会主義と環境主義の親和性は確かに高くあります。それらはどちらもアンチ資本主義の形で述べられることが多いからです。 社会主義は過剰な資本主義に対するアンチテーゼであり、自由市場に依存するのではなく計画的な生産を求める思想です。環境主義は人間活動による環境破壊を防止するため持続可能で計画的な社会を求める思想です。 自由放任か統制管理かの二項対立構造において、統制側の思想である社会主義と環境主義の親和性が高いのは当然の帰結だと考えます。 ただ、…

  • 技術屋から見た問題に対する日米の違い:スタビリティとレジリエンス

    先日、一週間程度の短期ですが初めてアメリカへ行きました。 そこで見た日米の社会の違いについて、技術屋目線での感想を少し述べていきます。 日米の社会の違い 日米それぞれの社会における最大の違いは「問題に対する捉え方」だと感じました。結論から言えば、日本社会はスタビリティ(安定性)を重視するのに対して、アメリカ社会はレジリエンス(回復力)を重視していると考えます。 アメリカに居た間、日本では想像もしないような問題を多く見ました。 ホテルのエレベータのボタンが壊れておりフロントへ直行できない。 大きな施設ではエスカレータが毎日のように故障する。 街を走る車はフロントバンパーが外れたままでも平気で走っ…

  • アトランタで見かけた光景

    渡米中に色々と写真を撮ったつもりでしたが、思った以上に料理の写真と仕事の写真ばかりで、あまり日常の写真を撮っていませんでした。残念。 とりあえず写真の整理ついでに撮った写真を残しておきましょう。 壁が高い 坂道が多いせいか、もしくは治安の問題なのか、一階部分が壁になっている建物がそこそこありました。そのせいか、道を歩いていても少し圧迫感や窮屈感があります。逆に公園のような開けたところは広く拓けているため、狭いところと広いところのギャップが印象的でした。 Trader Joe's 日本でも有名なトレーダー・ジョーズでお土産を買った際、外で売っていた植物の写真を撮りました。馬鹿なのでトレーダー・ジ…

  • アメリカ人が太っている理由が分かった気がする

    肥満率が高いとよく言われるアメリカですが、実際にアメリカへ行ったところ、本当に肥満の人が多くて驚きました。ベルトの上にお肉が乗っているなんて優しいレベルではなく、シルエットがほとんどハンプティダンプティになっている人もしばしば見かけたくらいです。 アメリカサイズの比較用として、TシャツをS・M・Lでそれぞれ入手してみました。 私の体格だとSが全体的にちょうどよいです。Mは着れますが、お腹周りがブカブカです。Lはもう全体的にブカブカです。大きなお腹に使うであろう生地が大量に残るため、横にも縦にも大量に生地が余ります。私の身長が低いとはいえさすがに余り過ぎです。 なぜそこまでアメリカの肥満率が高い…

  • 無事帰国しましたと言うだけの日記

    渡米終了。 帰国&帰宅しました。とりあえず飛行機は乗る前も乗ってからも乗った後も待ち時間が長いので苦手です。 そして14時間以上のフライトは普通にお尻が痛い。お尻が取れそう。 また向こうでは日中ならば半袖で出歩けましたが、日本はやっぱり寒いです。雪も降っているためなおさら寒さを感じます。 エンジニア目線での日米の違いなどを記事にしたいところですが、バスを降り、雪をかき分けながらキャリーケースを引き摺って帰宅したため、残っていた体力が全て無くなりました。さすがに今日は疲労困憊なのでもう休みます。 土日に体力が回復すればちゃんとした記事を書きましょう。

  • 時差の影響で明日なのか明後日なのかややこしい帰国をする前の日記

    渡米中。 ようやくお仕事が御仕舞です。これでようやく異国の地で毎日夜10時過ぎまでホテルに帰って来れなかったてんやわんやから解放されます。もちろん良い経験になりましたし楽しくもありましたが、今はちょっと一息をいれたい。 明日、2月9日の朝に帰国の途へとつきますが、それは日本では2月9日の深夜であり、帰国は日本の2月10日の昼過ぎです。 2月9日の朝に出て2月10日の昼に着くのは一日損した気分になります。 言葉が通じない 帰国とは全然関係ない話ですが、一緒に行った日本人の方々にも「ウワバミ(酒豪)」や「好々爺」という日本語が通じなくて驚きました。 私の語学力からして英語が通じずに困るのは自業自得…

  • そろそろ帰国が近付いていることに気付きつつ酒を呑む日記

    渡米中。 気付けば明後日にはもう帰国です。 ようやく米国の感覚に慣れてきて、現金を使わない日常に慣れてきて、英語でのやり取りに少しだけ慣れてきて、食事の量の多さに未だ慣れないで、という調子なのにもう帰国です。 でも寂しいとか勿体無いとか職場で言おうものなら赴任コース待った無しなので、静かに黙っておくことにします。ただでさえ身体を壊していないことがバレているというのに、これ以上リスクは増やせません。 (弊社ではまず短期・中期で現地に送り込み、水と食事が合うことを確認してから長期赴任を命じる傾向がある) ただ、とにかく食事の量の多さは慣れそうにありません。 そして何よりもこのホテルには湯船が無く、…

  • 仕事中なのだから時間があるわけない日記

    渡米中。 まあ当たり前の話ではありますが、今回の海外はお仕事、出張、ビジネスです。遊びに来たわけではないのだから仕事をしなければなりません。短期出張のため予定はびっしりです。食事だってお偉いさんと一緒にお話なので実質お仕事の時間です。一日中英語ばかり聞いているので頭も疲労困憊です。 そんなわけでなかなかの忙しさであり、時間が空くのは夜中だけとなっています。この記事も寝る前にささっと書いて推敲もせずにちゃちゃっと投稿する予定です。 今夜もチキン アメリカ人スタッフがステーキ屋の予約を取っていたはずが、店側の都合で予約を勝手にキャンセルされていました。 予約の扱いが雑だったり、ダブルブッキングが発…

  • アメリカはでっかいなと思う日記

    なんというか、建物も、商品も、道も、人も、大きいです。 形而上とか概念上とかそういうことではなく、とにかく物理的に。 現在地の話 いちいち現在地を隠して話すのも面倒なので、詳らかにしていきましょう。 今はCNNの本社がある都市にいます。 アメリカ南部の代表的な都市のひとつです。この写真もさらっと撮っていますが、文字の大きさは私の身長以上です。 写真は撮れませんでしたが、現在はコカ・コーラの本社もある都市にいます。 オリンピックを記念する公園の近くに観覧車があったのでパシャリ。 そこまで大きくない観覧車とはいえ、観覧車が小さく見えるほど建物が大きいですね。 そう、ここはジョージア州のアトランタで…

  • 時差がよく分からず、日本が今何時だか分からない日記

    渡米中。 夜に出発して現地に着いたら夜なので、初日は何も出来ません。治安の問題であまり出歩くなと言われているので、コンビニと酒屋で買い物をした後はそのままホテルに帰還しました。 なんとも、普通ですね。 今回はつまらない話ですが、個人の感想として気になったところを挙げてみます。 移動中 12時間以上飛行機に乗るのはタダの苦行です。むしろ有料の苦行です。お尻が取れそうです。 座席のランクを最高まで上げれば寝転がるスペースが手に入るのですが、会社の出張でそんなファーストなクラスを下っ端に手配してくれるわけもなく、当然普通のランクでの普通の座席での移動でした。窮屈で今一つの椅子に12時間以上座りっぱな…

  • 久しぶりの海外出張と、無理への挑戦について

    本日から短期の海外出張です。コロナ禍の影響で出張案件が消えに消えたせいで、何年ぶりだか忘れてしまったくらいの久しぶりの海外です。 フライトは夜なのでまだまだ時間はありますが、空港への移動やチェックインなどを考えるとそこまで余裕があるわけでもない、そんな土曜日。 ・・・定休日なのに仕事のための移動なんて、悲しい話だこと。 時差の損得と、暇への期待 土曜夜に出発して12時間以上飛行機に乗りますが、現地着は時差の影響で土曜夕方の予定です。夜に出るのに夕方に着くのは、なんとなくお得感を感じますね。 その反面、帰国時は木曜の朝に出て金曜の昼過ぎに到着なので、一日損した気分になるのですが。 飛行機に12時…

  • 組織の目的共有の是非:ソリッドとリキッド(固体と液体)による組織観の考察

    一方向の意見を考えた後は必ず反対側の意見を考えたい癖があることから、あえて先日述べた内容とは逆側の見解も展開してみたいと思います。 主題は「士気や忠誠心を組織が強要するのに否定的だとして、では士気や忠誠心はどう高めればいいか」です。少しややこしいテーマですね。 士気や忠誠心を否定できるものでもない 先日の記事でも述べたように、対価も無しに従業員へ士気の向上や忠誠心を求めるのは「やりがい搾取」である、との考えを私は持っています。それは共感の強要であり、他者に共感を強いるのは一種の心理的暴力に他なりません。 しかし、では組織側は士気や忠誠心を高めるのに何ら施策を打たなくてもいいかと言えば、それもま…

  • そういえばエンジニアとはあまり名乗らないなと思う機械技術屋の独り言

    先日話題になっていたまとめサイトの記事を読んでの感想。 ◆エンジニア飲み会を開催したら意表を突かれた参加者が集まった「世の中いろんな技術者がいるんだな」 - Togetter 曲がりなりにも、エンジニアです 私は工学部を卒業してメーカーで機械設計をしている人間です。 一般社団法人八大学工学系連合会なる厳めしい名前の団体によれば、工学(Engineering)とは「数学と自然科学を基礎とし、ときには人文社会科学の知見を用いて、公共の安全、健康、福祉のために有用な事物や快適な環境を構築することを目的とする学問」と定義されています。 私も一応は自然科学に該当する機械力学・材料力学・熱力学・流体力学か…

  • 従業員エンゲージメントを強要するのは新たな表現の「やりがい搾取」では?

    人間、疲労して心に余裕が無いと批判的・他罰的になるものだと思います。 今回はそれを自覚しつつ、しかしあえて批判的な言説を提示します。 今回のテーマは従業員エンゲージメントに関してです。 ・・・この文字列を見かける度に噛み付いているような気がする。 エンゲージメントが低下する 従業員エンゲージメントに関する記事をまた見かけました。 記事曰く、 ・日本企業の従業員エンゲージメントは低い ・経営者の理念や考え方が従業員レベルまで共有されていないことが原因の一つ ・従業員が経営者の考え方に強く共感すれば従業員エンゲージメントは高まる だそうです。 もうストレートに言いますが、 「おら!これがうちの企業…

  • 小さな共同体の限界と都市化の利益

    われわれが自分たちの食事をとるのは、肉屋や酒屋やパン屋の博愛心によるのではなくて、かれら自身の利害にたいするかれらの関心による。われわれが呼びかけるのは、かれらの博愛的な感情にたいしてではなく、かれらの自愛心にたいしてである。 アダム・スミス「国富論」 小さな共同体の限界 村社会のように小さな共同体であれば資本の規模が小さく合議によって意思決定が行いやすいことから民主的な組織を形成可能です。 では何故世界中の人々は民主的な村社会を捨てて都市化を進めていったか。 これもまた単純な理由で、小さな共同体は不安定だからです。人類の歴史を要約すれば、生産性を高めて余裕を生み出し生存を安定させることに尽き…

  • 内容を軽くするか語り口を軽くするかに悩んだ末

    ここ最近心身ともに疲れているのかおふざけをする余裕がなく真面目な話ばかりしていたためなるべく軽い話をして気持ちを落ち着けたいという気持ちをここに表明するものの実際に軽い話ができるかは別だ、というふわふわした記事。 治安は大切だよね 来週末から一週間程度お米の国へ出張に行くのですが、そのために事前に登録しておいた外務省領事局の海外安全情報無料配信サービス「たびレジ」からの現地情報が 「抗議運動の暴徒化や広域化の危険」 やら 「州知事による非常事態宣言の発出」 といった情報が流れてきて軽くテンションが下がっています。なんともはや、タイミングが悪い。 まあ今さら出張が延期になることはないでしょうから…

  • 民主主義と資本主義の関係、富は独占されているか

    世の中が混乱した際に必ず話題となるのが民主主義や資本主義、すなわち自由主義に属する思想への懐疑論です。16~17世紀に自由主義が登場して以降、戦争や疫病のような混乱が生じた際は必ずと言っていいほど「人々の自由を抑制すべきだ」とする意見がメディアや論壇に現れます。 私は自由主義の国に生まれ自由主義の恩恵を受けて育ってきた人間のため、自由主義への愛着を持っています。なにも自由主義が瑕疵の存在しない完全無欠の考えだとまではさっぱり思いませんが、とはいえ自由主義にたとえ瑕疵があるとしても捨て去る必要はないと考えます。 問題を見て見ぬ振りをすることも、問題があるからと投げ捨てることも簡単です。しかしそれ…

  • AIが発達すれば人間が仕事をしなくていい未来は訪れるか

    AIでは訪れないと思う人間の戯言。 働かなければ食べていけない世界 この世にはブルシット・ジョブ、すなわち『完璧に無意味で、不必要で、有害でもある有償の雇用の形態』があることは事実です。やらなくてもいい仕事、無くなってもいい仕事、それどころか存在するだけで害悪となる仕事は存在していますし、それを無くして資源の浪費を防ぐ、それは善なる方向として多くの支持を得られるかと思います。 ブルシット・ジョブが登場する論理はシンプルで、技術の発展が生み出した余剰が人々の余暇の購入ではなく産業と消費者の成長に再投資されてきたためだとされています。生み出された余剰を人々の余暇の購入に投資すれば人は今以上に働かな…

  • 口入屋・手配師・人売りの類が個人的に好みではないだけ

    ふと思ったことをつらつらと。 ビジネス・プロセス・アウトソーシング 仕事中、業務メールに紛れて日経関係の配信メールが送られてきます。 大抵は件名だけ見て3秒以内に捨ててしまう程度に邪魔なもの扱いをしていますが、時々面白い情報があったりするので配信は継続しています。 今回気になったのは『BPOを導入して生産性を向上させましょう』といった内容のメールです。 BPOとは放送倫理・番組向上機構のことかな?と一瞬思いましたが、もちろんそんなわけはなく、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(Business Process Outsourcing)のことでした。 BPOは企業活動における業務プロセスの一部…

  • 皆大好き、世界終末時計と年数換算

    別に好きじゃないかもしれません。 好き嫌いはさておき、原子力科学者会報(Bulletin of the Atomic Scientists)が世界終末時計(Doomsday Clock)の時間を発表する度に世界各国の大手メディアが取り上げるので、もしかしたら世間的な知名度は意外と高いのではないかと思っています。 ◆Doomsday Clock - Bulletin of the Atomic Scientists 終末時計は朝日や読売など日本の大手メディアでも取り上げていますが、日本よりも欧米社会のほうで知名度が高いであろう指標です。 今回はそんな終末時計について、少しばかり考えてみます。 時…

  • 他者の振る舞いに苦しむのはモッタイナイ

    私が鈍感なだけなのかもしれない。 怨憎会苦・求不得苦 「なんであの人はああなんだろう、すごく嫌だ」 「どうしてこんなことをするのだろう、理解できない」 「なんでこんなことも分からないのだろうか」 他者の振る舞いに不快を覚え、苦しみを感じる。 仏教の言葉で言えば怨憎会苦(おんぞうえく)や求不得苦(ぐふとくく)に該当するでしょうか。 怨憎会苦とは自分が怨んだり憎んだりしている人とも会わなければならない苦しみです。職場や所属団体など、避けようがない状況で嫌な人と会わなければならない時に感じる苦しみを指します。 求不得苦とは求めるものが得られない苦しみです。欲しいモノや結果が手に入らない時に感じる苦し…

  • 「とりあえず見積を取って」の邪悪:見積はタダじゃない

    「とりあえず見積を取って」は、『自分が悪だと気づいていない最もドス黒い悪』だと思っている、そんな話です。 見積と価格交渉 見積(みつもり)とは金額・量・期間・行動を前もって概算することで、売買契約の成立前や商品の生産前などで行われる行動です。 見積は現在の日常的な場面ではあまり行われません。見積や価格交渉は車や家や保険など金額の大きな契約や長期的な契約をする場合に行われるものであり、大抵は見積と価格交渉を経ずに値札が事前に貼られた商品を購入することのほうが多いでしょう。 実のところ、スーパーやコンビニのように商品へ値札を貼って価格を事前に提示する販売方法は歴史的に新しい販売方法であり、19世紀…

  • 人の振り見て我が振り直せ

    日曜日だというのに、いや日曜日だからこそなのか、ほとんど家でグッタリしていました。車の半年点検があったのでディーラーには行きましたが、それ以外はお家で休息です。動く気力が出なかった・・・ 何を血迷ったのかジョージ・オーウェルの『1984年』を再読していましたが、余計疲れた気がします。もう少し気楽な本を読めばいいものを。 そんなわけで、通常営業へ戻るにはもう少し時間が掛かりそうです。 独り言 日曜日の夜。 ここしばらくドタバタしていたため、王将戦第2局が昨日今日行われていたことを対局が終わった後に気付きました。ニワカ将棋ファンとして藤井王将と羽生九段のタイトルマッチを楽しみにしていたというのに、…

  • 習慣化は目的ではなく手段に過ぎない

    情報収集が趣味の変人である私ですが、今週はニュースもほとんど見ておらず、それどころか日課としていた他所様のブログの巡回も自身のブログの更新もロクに出来ていない始末です。 そこまで神経質になるべきではないことも分かっていますし、完璧主義的行動は余力が無い時に行うべきではないことも分かっていますが、意志の力ではなく習慣の力に頼る私のような人間にとって日々の習慣が崩れることは少しだけモヤモヤします。 目的と手段の混同は容易に起こる とはいえ無理をして習慣を継続することによって本来やるべきことが出来なくなっては本末転倒。物事の取捨選択は優先度が考慮されて然るべきであり、習慣化は目的ではなく手段に過ぎな…

  • 葬儀を終えて

    二日を掛けて祖父の通夜・葬儀・告別式など一通りの葬礼を終え、後は実家に任せて私だけ帰宅。 地元から離れて生活しているとはいえ、私は式本番での手伝いしかできていないため、施主の父や補佐をしていた母、実家の近くに住んでいるため諸々の手配を手伝っていた姉や妹と比べて対して大した苦労をしておらず、むしろ皆の努力を労う側です。 それでも帰りの高速道路運転中に寝落ちしかける程度には疲れました・・・ 身内の葬儀は度々あることではないとはいえ、心身ともにしんどいものですね。いや度々あってはたまったものではありませんので、稀で良いのですが。100年、いや、300年に一度くらいで良い。 そんなわけで、あまり記事を…

  • 葬儀のためお休み

    記事を書く時間を取れないため、本日も記事投稿を休ませていただきます。 ただ、ここ数日で時間が取れないのは葬儀の影響もありますが、そもそも葬儀のために時間が取れないのは仕事のせいです。飛び込み業務が多いのが問題です。海外出張ですら飛び込み業務枠で、通常の業務は一切減っていないため、ここ最近はてんやわんやです。 余談 ちょっとした小話だけ。 私「出張準備で忙しいです」 相手「何をそんなに準備することがあるのさ」 私「そりゃあ相手に合わせた英文資料や販促用のデータ作成をしないといけないからですよ」 相手「ああ、渡航の予約とか持ち物の準備とか、そういう話かと思った」 私「何しに行くと思ってんすか・・・…

  • マナーや常識は難しい

    てんやわんやでいっぱいいっぱいなので、緩い話をして気分転換。 常識知らず 趣味程度のレベルではありますが私はトリビアや豆知識をそこそこ知っていますし、エンジニアですので自然科学に関しては専門的な知識も持っています。 ただ、はっきり言って私は常識知らずの専門馬鹿です。普通の人が当然知っているべきアレソレをあまり知りません。そのためマナーや常識を問われる状況が苦手です。 と、冠婚葬祭の度に感じます。 今回は大人げない言い訳をします。 気持ち冷めた目で読んでいただけますと幸甚です。 工学の目的と営み エンジニア的な物事の捉え方は世間一般のマナーや常識とは少しそぐわないところがあります。 エンジニアリ…

  • 与えられたものをどう受け取りどう活かすかは個人次第

    どう受け取り、どう活かすか。 昭和の男 祖父は昭和の男であり、私が実家にいた頃は毎日のように拳骨をもらっていました。 もちろん私が悪いことや悪戯をした時は拳骨も当然かと思いますが、苦手なものが食べられなければ即座に拳骨ですし、それどころか食事が遅いという理由で毎度拳骨をもらっていましたので、とかく躾と言えば体罰が当然であった世代の教育方法だったのだと思います。 祖父は昭和の男であり、男は甘やかさない人でした。 姉や妹には何か物を買ってあげたり、雨が降れば学校まで送り迎えをしたりしていましたが、私はお年玉以外は拳骨しか貰った記憶がありませんし、雨が降ったら祖父の車に乗る年子の姉を横目にカッパを着…

  • 本日はお休み

    昨日、祖父が亡くなったため、本日の更新は休みます。 今しばらくを望んではおりましたが、95歳の老衰、大往生であったと思います。 急なこととはいえ、元旦に会って最期に話ができたことは良かったです。

  • 技術の事柄では技術の話だけをしたい

    無理なことは分かっているけど。 技術屋同士のコミュニケーション 技術屋同士のコミュニケーションは共通言語である"技術"を基軸として行われるため、基本的にはスムーズに進みます。 特に機械系のコミュニケーションでのズレは珍しいです。私たち機械屋が用いる力学の多くは数十年以上の歴史を持つ枯れた技術であり、積み重ねてきた論理と現実世界での工学的実績が明々白々であり、力学的にどうなるか、工学的に起こり得るか、技術的に意味があるか、そういった技術的知見での認識の差異はあまり起こりません。工学的な現実解は概ね一つであり、一定以上の技術力を保有する機械屋同士で同じ事象について語り合えば本来的にはまず同一の地平…

  • 「権力の監視」はジャーナリズムの目的か:手段と目的を混同する危険

    ジャーナリズムの機能として挙げられる「権力の監視」。 まるで錦の御旗かのように声高に語られる「権力の監視」とは、一体どこで定められたもので誰が認めたものなのか、見かける度に疑問を感じてしまいます。 過去にも同様の記事を書いたことがありますが、今回はまた別の視点から見ていきましょう。 例として国際ジャーナリスト連盟が1954年に採択、1986年に修正した「ジャーナリストの義務に関するボルドー宣言」では、ジャーナリストが守るべき義務をいくつか挙げています。 ◆ Status of Journalists and journalism ethics: IFJ principles - IFJ 大まか…

  • チップ文化は大変そうだ(小学生並みの感想)

    コロナ禍でさっぱり停止されていた海外出張ですが、そろそろ大丈夫な気配を感じたのか、来月頃にお米の国へ短期出張の予定が入りました。実際はパンの国ですが、日本語的にはお米の国です。 まあ航空券などは真面目で勤勉な総務部様にチャチャっと手配いただけますので、行くだけならば、仕事の存在さえ忘れれば、プライベートで海外旅行に行くときよりは気楽なものです。 ただ、宿泊予定のホテルの口コミを見る限りはタオルやシャンプーとかも用意しておいたほうが良さそうですし、昨今の円安物価高を考えると食料品も多少は持っていくべきか検討が必要ですし、現地の気温に合わせた服を用意しないといけないですし、仕事外の準備がなんだかん…

  • デジタルにトランスフォーメーション? デジタルでトランスフォーメーション?

    保守的な弊社にも徐々にDX(デジタルトランスフォーメーション)の波が迫ってきていることを感じています。ただ、どうにも社内でDXの理解が適切にされていないと思うので、その辺りの思索を整理してみます。 つまりはビジネス業界でバズワードとなっているDXに関する門外漢の雑感です。 私はITの専門家ではないので、DXに関する詳しい話はTech系のニュースサイトや官庁のサイトをご覧ください。 ◆「デジタル・トランスフォーメーション」DXとは何か? IT化とはどこが違うのか? 経済産業省 中小企業庁 バズワードのDXとそうではないDX 2016年頃からだと記憶していますが、IT系の業界を嚆矢にDX(デジ…

  • 100均の製品は品質が良い:品質(クオリティ)と性能(パフォーマンス)の違い

    品質(Quality)の概念は意外と奥深く難しいものです。 そのためか、世間、それどころか品質を深く考えなければならない製造業やサービス業においてすら品質に関する誤解が広く蔓延っているような気がしています。 過去にも取り上げたことのある話題ではありますが、再度、品質について整理していきます。 品質の定義と意味 品質(Quality)の意味は日本産業規格(JIS)や国際標準化機構(ISO)で明確に定義されています。多少表現に違いはありますが根底部分は同じです。 JIS Q 9000:2015 対象に本来備わっている特性の集まりが、要求事項を満たす程度 ISO 8402:1994 The tota…

  • ブログと仕事での文章の違い

    ブログで毎日適当な文章をネット上に投稿している私ですが、仕事もデスクワークのため、毎日適当な文章を作成しています。 ふと、ブログで書いている文章と仕事で書いている文章にどの程度差があるのか、気になりました。 さっと比較をしてみたいところですが、よくよく考えなくてもメール本文や設計資料から文章を引用すると機密情報や企業ノウハウに抵触しかねません。 ここは若手向けに作った私の教育資料から文章を抜粋してみましょう。教科書レベルの公知情報なので機密情報に触れるリスクはありませんし、昔作った資料なので書いた本人も何を書いたか忘れているため、比較にはちょうどいいです。 つまり、今回は熱力屋さんや流体屋さん…

ブログリーダー」を活用して、珈琲好きの忘れん坊さんをフォローしませんか?

ハンドル名
珈琲好きの忘れん坊さん
ブログタイトル
忘れん坊の外部記憶域
フォロー
忘れん坊の外部記憶域

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用