『浄土布薩式』「大科第十 請師」②(『浄土布薩式』参究19)
ここ数回『浄土布薩式』の本文を学んでいる。当作法は、冒頭で布薩の日程を出した後で、実際の作法に入っていくのだが、今回は「大科第十請師」の項目を学んでいきたい。大科第十請師二に金色世界の上首、大聖文殊師利菩薩を請し奉る。我が為に羯磨阿闍梨と成り玉へ。吾れ羯磨に由る故に、頓教事理の妙戒を受ることを得、文殊哀愍の故に、来て道場に入り、円戒を以て吾等に授与し玉ふ。是の故に、礼すること一拝すべし〈金色世界及び清凉山の上首文殊師利の足下を礼の念上を作すべし〉。『続浄土宗全書』巻15・79頁、訓読は原典に従いつつ拙僧なお、この「請師」項だが、全体で五段になっている。よって、記事1回で一段ごと検討してみたい。ここでは、菩薩戒授与の現場で重視されている「文殊菩薩」についての話である。本書では文殊を「羯磨阿闍梨」だとしている...『浄土布薩式』「大科第十請師」②(『浄土布薩式』参究19)
2024/08/31 07:17