八月十五日 終戦の日(令和6年度)

八月十五日 終戦の日(令和6年度)

今日、八月十五日は終戦の日であるが、もちろん実質的な敗戦の日である。そういう日であるからこそ、戦争について考える機会を得たいと思うのだが、拙僧自身は仏教徒であるから、仏教と戦争という観点などが必要だろうと思っている。今回は、前の世界大戦の時に書かれた同趣旨の文献を見ておきたいが、筆者は加藤咄堂居士(1870~1949)である。この人の本名は加藤熊一郎といい、雄弁家として知られ、仏教に関する著作も多く刊行した。曹洞宗大学(現在の駒澤大学)や哲学館(現在の東洋大学)などでも教鞭を執った。拙僧が実世界でも少し研究している大内青巒居士の弟子の一人ともされる。それで、今回紹介するのは、咄堂居士の『戦争と信仰』(大東出版社・1938年)である。刊行時期からすれば、いわゆる日中戦争の遂行時期ではあるが、まだ太平洋戦争は...八月十五日終戦の日(令和6年度)

2024/08/15 12:22