供養する僧侶が不在の時は?(高田道見先生『盆の由来』参究10)
【盂蘭盆会は少ない供養でも大丈夫か?(高田道見先生『盆の由来』参究9)】の続きである。とりあえず今回の短期連載の最後の記事ということで、『盆の由来』から問答を見ておきたいと思う。その前に、今日扱うテーマだが、既に前回までの記事で申し上げてきた通り、盂蘭盆会の基本は食供養(施食)であり、しかも自恣をした僧侶たち(大衆)を供養するというものであった。そうなると、一つ疑問が出てくる。もし、僧侶が身近にいない場合はどうするのか?あるいは、明治時代以降には菩提寺を持たない人も増えたわけで、当然に知り合いの僧侶がいないケースも一気に増加したものと思われる。それを考えるときに、今日の問題が出てくるのである。◎問ふ、僧すらなき所、如何ぞ仏法を請すべきや○答ふ、今ま謂ふ所の仏とは肉身の仏にあらず、僧と云ふも亦肉身の僧にあら...供養する僧侶が不在の時は?(高田道見先生『盆の由来』参究10)
2024/08/20 09:52