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  • 暖淡堂ブログファミリーの2023年を振り返る

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年も今日で終わり。 コロナによる制約が緩められたので、今年は去年とは随分と生活時間のパターンが変わってしまいました(肯定的な意味で)。 基本、暖淡堂ブログは朝活で作業していますので、出勤しても、テレワークでも、基本的な部分はあまり変わらないのですが、それでも出勤した日は作業時間が短くなります。 来年以降はさらにブログ関連に使える時間が短くなりそうです。 効率的に作業をするか、どれかに集中するか。 いずれにしても、さらに変えていかないといけないですね。 この変化を、自分から進めていくのがよいのだろうと、これまでの経験上、思っているところです。 年末年始に、戦略と…

  • 母と二人で行った小学校の入学式 タイツについた泥はね汚れ 【沙河22】

    ついに小学校の入学式の日が来てしまいました。 朝から小雪の舞う、寒い日でした。 小学校には母親と二人で出かけました。 雪解けの水で、道はぬかるんでいました。 半ズボンの下にはいた白いタイツに泥水が跳ねたのを、母親は気にしていました。 入学式が終わって、家に帰ってもまだ、春の雪は降り続いていました。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (十)③ 入学式へは母と二人で出かけた。 小学校の校舎は木造だったが、とても大きかった。 先生方に案内されるままに、自分の教室を見て、それから体育館で行われた入学式に出た。児童が集まっていた体育館の中は、薄暗く、寒かった。窓は多かった。外は雪が降っていた。 式の後、新…

  • 間者 鬼役(六)坂岡 真 巨額の富に群がる悪人を裁く

    日蓮宗を奉じていた感応寺は、幕府の禁じた不受布施を行った罪で、天台宗に改宗させられていた。これの復興と新たな寺社の建立を将軍家斉の側室お美代の方の父、日啓が企んだ。日啓は感応寺で催される富くじのもたらす莫大な利益に目をつけたのだ。 さらには、そこに奥州藤原氏の残した金色堂を移そうという話が持ち上がる。それを阻止したい仙台藩、一ノ関蕃の暗躍と、将軍後継者をめぐり派閥争いを続ける幕府重臣たちとがせめぎ合う。 公儀鬼役の矢背蔵人介は、ふとしたきっかけから一ノ関蕃に関わりのある者たちと知り合う。やがて、将軍家斉の命を狙うまでに膨らんだ巨大な陰謀に巻き込まれる。居合の達人、矢背蔵人介は、愛刀の国次を手に…

  • 「退職の日」 さだまさし 大学受験を前にした年末に聴いた曲

    こんにちは、暖淡堂です。 年末になると思い出す曲があります。 高校3年生の年末のこと。 冬休みに入ってから、レコード屋さんでさだまさしさんの「夢の轍」を買いました。 1982年12月11日発売だったようです。 それから少し遅れて購入。 で、買ってきてすぐに聴きました。 その中で印象に残ったのが(他も名曲揃いでしたが)、この「退職の日」。 詩にこめられた想いがその時に理解できていたとは思えません。 それでも、何かを感じたのでしょうね。 父が退職する日の、父と母の姿を見ている僕が語る言葉。 それを何度も頭の中で繰り返して、理解しようとしていました。 当時のさだまさしさんのアルバムに付属していた歌詞…

  • 結局、年末年始は歯が一本欠けた状態で過ごすことになりました

    こんにちは、暖淡堂です。 11月末頃から奥歯の治療をしていたのですが、スケジュールの都合等で、年末年始をまたぐ形になっています。 で、昨日年内最後の治療に病院に行きました。 歯が無くなったところに仮歯を入れたのですが、治療中に何度か外れ、家に帰ってからも食事中に取れてしまいました。 病院に電話したところ、外れたままで問題なく、年明けにちゃんとした治療をしましょう、と言われました。 それでいいのか、と思いましたが、とりあえずは調子良く、了解して電話を切りました。 ということで、歯が一本欠けた状態で年末年始を過ごすことになりました。 年末年始の食事を楽しみにしているのですが、少しだけ気持ちが重たい…

  • 「陰摩羅鬼の瑕」 京極夏彦 苦悩する探偵、狼狽える作家、笑う退職刑事

    こんにちは、暖淡堂です。 極私的京極祭、北海道帰省中も続いていました。 帰省前に読み始めて、帰省後に読了。 ボリュームがあるので、おそらく帰省期間中には読み終わらないだろうなと思って、本はこれ一冊だけ持って行きました。 これ一冊だけでも、しっかりと重たいのですが。 「陰摩羅鬼の瑕」は2003年8月8日に第一刷発行。 この作品についても、内容はすっかり忘れていました。 印象だけが残っている感じで。 で、読んでいて、結構最初の方で、全体の構成を思い出してしまいました。 細かな部分は全部忘れているのですが。 構成を思い出した後は、探偵榎木津にどのように事件を解決させるか、小説家関口にどのように説明さ…

  • 【現代詩】「港と駅のある街で 4」 吹雪の最中に聞こえる泣き声のこと 現代詩の試み

    港と駅のある街で 四 雪が重く練りこまれた空間の底を揺するように 遠い汽笛が微かに響く 不意の風が 雪の落下する軌跡を崩す 灯りを消した駅の隅の暗がりで 何かが泣き続けている また、汽笛が聞こえる と、暗がりで立ち上がるのは 小さな子供だ そして 雪の降りしきる外を見つめた後 また、泣きながら 隅の暗がりに溶け込むのだ ***** うなる風の悪戯、ではなく、聞こえてしまうもの。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人の…

  • 「彼女は存在しない」 浦賀和宏 物語に騙される楽しさ

    こんにちは、暖淡堂です。 普段あまり読まない作家の作品から。 「彼女は存在しない」 浦賀和宏さんの作品です。 * 父の死、恋人の死、叔父の死。それぞれの事件に関わる「彼女」。その「彼女」とは誰か。 解離性同一性障害により生み出されている「彼女」は、自らの「過去」からの物語を生き続ける。 * 2001年の作品です。 本書のタイトル自体がすでにトリックの一部をなしています。 存在しない「彼女」とは誰か。そう作者から挑まれていますね。 読み始めたら、最後まで本から手が離せないかもしれません。 ワクワクする、という感じではなく、不安感のような、精神的な危機感のようなものがあり、それを途中で放置できなく…

  • 年内の仕事は本日まで 自分よ、今年もお疲れ様 来年もボチボチやろうぜ

    こんにちは、暖淡堂です。 皆様、年内は何日までお仕事でしょうか。 僕は、今年は今日(27日)までにしました。 年休(有給)消化で、早めに年末のお休みを取ることにしました。 今年は色々とありました。 職場の体制が変わって、僕以外の管理職の位置付けが見直されました。 そんな中、僕のグループだけ変わらず維持されました。 それでも、僕が来年度には出向するので、そこで変更になりますね。 きっと、僕の出向などが想定されたので、少し遅らせていたのかもしれません。 ということで、来年も色々とありそうです。 勤務先が変わるのが大きいですね。 仕事にはすぐに慣れるかな? 通勤には耐えられるかな? そんなことを考え…

  • 砂川市の小さな本屋さん「いわた書店」 小説を読み始めた頃のこと 2023年12月8日 午前11時40分頃

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年12月8日(木)の午前11時40分頃、砂川の本屋さん「いわた書店」に立ち寄りました。 いわた書店は「一万円選書」で有名になっていますね。 NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」で取り上げられてから、注目を集めているようですが、お店の規模は昔と変わっていませんでした。 www.nhk.or.jp 僕が中学生の頃(昭和50年代中頃)、初めて自分のお金で小説の文庫本を買ったのが、このいわた書店でした。 買ったのが、若桜木虔 さんがノベライズした「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」。 EBA若桜木虔/西崎義展監修 さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち 集英社文庫 …

  • 【現代詩】「港と駅のある街で 3」 零下の街に降り積もる雪 現代詩の試み

    港と駅のある街で 三 不意に音が止む と 空間を埋める雪に遮られていた 街燈の光が浸潤するように 雪片と雪片との間の空隙に広がる そして 全空間が乳白色に輝き始めたとき (…微かな羽音… 赤信号が一斉に明滅を開始する と また雪が 音が そして息苦しい空間の重さが また、微小な物体の運動の稠密さが 時を刻み始める 灰色の男たちは 肺を絞り 絶望の声を上げるのだ ***** 雪の降り頻る夜の、街灯の光が切り取る円錐状の舞台で。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参…

  • 「秋風に たなびく雲の 絶え間より」 左京大夫顕輔 白河院、崇徳院、藤原忠通に近仕した六条家歌人

    百人一首第79番目の歌の作者は左京大夫顕輔さきょうのだいぶあきすけ(藤原顕輔)です。 白河院、崇徳院、藤原忠通らに仕え、勅撰集の撰集を行っています。 今回は左京大夫顕輔について紹介します。 左京大夫顕輔とは 生年は1090年、没年は1155年。 保元の乱(1156年)の前年に亡くなっていますね。 官位は正三位、左京大夫。 白河院の側近であった藤原顕季の子で、父が所蔵していた人麿影を譲り受けました。 setsuwa-hyakkei.com これが世襲的歌道家の始まりとされています。 この人麿影は、藤原顕輔が亡くなる時、次男の藤原清輔に譲り渡されます。 崇徳院の命により勅撰集「詩歌和歌集」を撰集し…

  • 歯の治療中は思いがけないところに負担をかけてしまうようです

    こんにちは、暖淡堂です。 現在、奥歯の治療中です。 仮歯を入れているのですが、普段と歯の高さがちょっと違うので、その影響で思いがけないところに負担が生じています。 忘れないうちにまとめておこうと思います。 頬の内側を何度も噛んで痛い 噛み合わせの状態が変わっているためか、食事中に頬の内側を何度も強く噛んでしまいます。 繰り返し噛んだりするので、血が出てしまい、噛んだところは腫れています。 治療していない側で噛んでいるとしばらくは問題ないのですが、そのうちにまた噛んでしまいます。 だんだん辛くなってきて、箸を置いてしまったりします。 胃が痛い おそらく十分に咀嚼できていない状態で飲み込んでいるの…

  • 自分の将来に対する漠然とした不安 豊沼-砂川(三十四)

    高校では、クラスメートとうちとけるということがほとんどなかった。ごく少数の友人と、高校三年間を通じて付き合っただけだった。部活動もまじめにはやらなかった。演劇部のお手伝いのようなことはやった。学校祭での発表や高文連への参加の準備は楽しかった。が、それが終わると、ただなにもしない生活に戻った。高校入学当時は、やはり成績はよくなかった。勉強の仕方に馴染めなかったのだと思う。それでも少しずつ慣れるにしたがって、試験の点数はよくなっていった。家では、毎日ギターを弾いて唄っていた。唄うことを仕事にしたいなとも思ったりしていた。そのための努力はまったくしていなかったが。あるいは、どうやったら唄うことが仕事…

  • 【現代詩】「港と駅のある街で 2」 零下の街に降り積もる雪 現代詩の試み

    港と駅のある街で 二 零下の街を 灰色の男たちはさまよう 雪は激しく降り続け 大気に濃密に練りこまれる 置き去りにされた何台もの車に 雪は厚く降り積もる 灰色の男たちは車の上に這い上がり 雪で視界の閉ざされつつある周囲を 空洞になった眼窩で 不安げに見回すのだ ***** なにも見えない男たちが、雪の降り積もる街を彷徨う。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • 「案山子」 さだまさし 故郷を想う季節に

    こんにちは、暖淡堂です。 先日、駆け足で実家に帰ってきました。 本当はもう少しゆっくりとしたかったのですが、会社に勤めている間は難しいですね。 年末年始には、郷里に帰られる方も多いかと。 どうぞ穏やかな時をお過ごしください。 久しぶりに会う方々は、みんな間違いなく皆さんを待っているものです。 さださんの「案山子」、名曲ですね。 この季節になると、必ず思い出します。 こんな曲を知っていてよかったなと思います。 さだまさしさんがいてよかったなと思います。 年末の忙しい時期ですね。 ちょっと手の休まる時間がありましたら、この曲を聴いてみてください。 故郷の誰かに、電話をしたくなるかもしれません。 w…

  • 歯の治療が年末年始をまたいでしまうのはちょっと辛い

    こんにちは、暖淡堂です。 30年以上前に奥歯の治療をして、歯を抜いた部分にブリッジを入れていました。 それが、今年の春に左側、秋の終わりに右側が、それぞれ調子が悪くなり。 左側は春に治療を終えていたのですが、右側は現在治療中です。 そちらは年末年始をまたいで治療が続きます。 現在、右の奥歯に仮歯を入れているのですが、それが頬の内側を時々噛んでしまいます。 噛むと痛いので、食事をしても、なんとなくゆっくりと味わえません。 このまま年末年始を過ごすのは辛いですね。 色々とご馳走が食卓に並ぶ時なので。 まあ仕方がないですね。 今年はあきらめましょう。 この年末年始が、もうこれっきり最後ということもな…

  • 北海道の春、小学校入学直前の頃のこと 【沙河21】

    いよいよ小学校入学時期が迫って来ました。 家の中でヌクヌクと過ごす最後の冬です。 雪の多い冬だったように記憶しています。 いつも一人きりで雪の中で遊んでいました。 その冬も終わり、春じわりと近づいて。 暖かな風が吹く頃になりました。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (十)② 秋が来て、家の中で遊ぶことが多くなった。私は雑誌や絵本を読み続けた。そんな時、よく家族からどこにいるのかわからなくなるといわれた。とても静かにしていて、時折は気配も消えていたらしい。 本を読んでいなければ、テレビを観ていた。NHK教育テレビの番組や、他の局の子供向けのアニメーションを観たりしていた。 そして冬が来た。雪は降…

  • 【現代詩】「港と駅のある街で 1」 北の街の一夜の情景 現代詩の試み

    港と駅のある街で 一 雪の激しく降る夜 誰もいなくなった駅に ひっそりとたどり着いた列車から 灰色に膨れ上がり 眼球の溶け落ちた男たちが 何人も、何人も降り立ち 暗い改札口を抜けて 雪の降り続く街の中にさまよい出るのだ ***** 冬の夜の幻想。 風の音が、遠く、近く。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • 「定年を迎える年に出向し、その後は出向先への転籍を考える」というある意味人生の節目について

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年11月末に、次年度中での出向の打診がありました。 家族と相談して、出向することを了承しました。 おそらく今頃は人事部が諸々調整しているところかと思われます。 現時点で定年まで1年と少し。 部署の新しい体制では、実際のところ僕の扱いは面倒だろうなと思っていました。 出向という打診は、ある程度予感していたものでもあります。 僕が抜けると、その後は、組織的にも整理しやすくなります。 で、今回の出向先として候補に上がったところですが、今の会社と比べると大体以下のような状況です。 ・自分の専門性(理系の研究者)が活かせる ・管理職としての責任を負わずにすむ ・福利厚生…

  • 真田信幸の闘い―真田太平記の後、未知の世界へ

    こんにちは、暖淡堂です。 池波正太郎の「真田騒動 恩田木工」を読みました。 簡単に作品を紹介すると以下のようになります。 関ヶ原の戦、大阪冬の陣、夏の陣を生き延び、外様ながら信州松代藩の藩主となった真田信幸。 京都に住む才女お通の方との心の通い合いを軸に、松代藩主となるまでの半生記(信濃大名記)。 九十歳を過ぎ、隠居生活を送る真田信幸ではあるが、御家存続の危機に立ち上がる(錯乱)。 * 大作「真田太平記」の後日譚にあたりますが、池波正太郎初期の作品集です。 「真田太平記」を読み終わって、ちょっと「真田」ロスの状態だったので手にしてみました。 で、一気に読んでしまいました。 真田昌幸とその子の真…

  • 「多々良先生行状記 今昔続百鬼 雲」 京極夏彦 妖怪馬鹿として「ある(実存)」ということ

    こんにちは、暖淡堂です。 極私的京極祭、まだ続いています。 今回読んだのは「今昔続百鬼 雲」。 「多々良先生行状記」という副題つき。 「百器徒然袋 雨」は2001年11月5日に第一刷発行です。 ついに21世紀に入りました。 この本に収められた作品群の主人公は「多々良勝五郎」。 京極作品を愛読されている方はすぐに思い出すかもしれません。 あの京極堂中禅寺秋彦と対等に「妖怪」について話ができる人物です。 「塗仏の宴」に登場していますね。 その姿は「菊池寛の天地を詰めたような」と描かれています。 まあ恰幅のよい姿くらいで想像しておくのがよいかと。 この多々良勝五郎センセイ、友人または知り合い、あるい…

  • 【現代詩】「砂/すな」 ここ、ではない、遠い場所への視線 現代詩の試み

    砂/すな まわり 時に 落ち 休日の午後 冷たく 影 流れ込んで 春は まだ 土の下にも きていない 期待などしない 鴉だけが その鳴き声に 時の 細い糸 祈る 木々の先 巻き込まれるのを 匂わせて しかし 遠く しかし 古く なにを 思い浮かべる ふるかえる 子供 その目 その涙 どこへ落ちる 砂… 砂… 湿った 重たい砂 冷たい 夏 しか こない どこか 遠い 北の砂浜 白い鳥の足を さらい 埋めてしまう 重い波 その 遠い 砂浜に 捨てた なにか …重いもの、すべて… 病のようなもの …それはあたたかいもの、しかし、苦しい、辛い、切ない、暗い窓、の光に浮かぶ… 振り返る 暗い 顔 その目…

  • 「淡路島 通ふ千鳥の 鳴く声に」 源兼昌 光源氏が侘び住まいした「須磨」の情景を詠う

    百人一首第78番目の歌の作者は源兼昌みなもとのかねまさです。 宇多源氏に連なる人で、当時の歌壇で活躍しました。 今回は源兼昌について紹介します。 源兼昌とは 生没年は不詳です。 官位は従五位下まで。 あまり官位には恵まれませんでした。 後に出家したようです。 当時の歌壇で活躍し、勅撰和歌集に数首歌が選ばれている実力者ですが、出世にはつながらなかったようですね。 百人一首に選ばれている歌は「金葉和歌集」に収められているものです。 時代背景 歌に出てくる「須磨」とは、現在の神戸市須磨区。 対岸に淡路島が見えます。 千鳥は須磨と淡路島の間を往き来しては、物悲しく鳴きます。 平安時代の前期頃までは、摂…

  • 砂川のスイーツ ふるさと納税返礼品で入手できるのは?

    こんにちは、暖淡堂です。 我が故郷、北海道砂川すながわ市はスイーツに力を入れています。 もともとお菓子屋さんが国道12号線に面していくつかあって、商品が全国的に有名になったものもありました。 それで、市としてもアピールすることになったようです。 www.city.sunagawa.hokkaido.jp で、いくつかあるお菓子屋さんのうち、ふるさと納税の返礼品で入手できるお店をご紹介します。 ふるさと納税の返礼品で入手できる砂川のスイーツ 岩瀬牧場 この店は、まだ自分で行ったことはありません。すみません。新しいお店のようです。 [rakuten:f012262-sunagawa:1000067…

  • 北海道砂川市にある中央市場の思い出 僕の「一杯のかけそば」 2023年12月8日 午前11時35分頃

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年12月8日(木)の午前11時35分頃、街中をあるいていて、とても懐かしい建物を発見しました。 複数の商店や食堂が集まっている「中央市場」です。 この写真に写っている建物も、もうだいぶん古いと思いますが、僕が覚えているのは、これのさらに前の建物です。 昔の建物は、全体が木造だったと思います。 両親や祖父母に連れられて、何度もこの「中央市場」に行きました。 子供の頃、祖母と一緒に行くと、中の食堂でおそばを食べさせてもらいました。 当時の僕のお気に入りは「かけそば」。 和風の出汁で、温かくて。 刻んだネギが入っていて。 唐辛子(北海道では南蛮と言います)を少しだけ…

  • 「チンギス紀<十>星芒」 北方謙三 1210年頃の中国

    岳飛伝で描かれた時代から数十年後の13世紀の中国大陸。 北の地ではモンゴルをまとめたテムジンが、長老たちの集まるクリルタイで大汗に推戴された。 そのとき、チンギスという名前も与えられた。 草原の覇者、チンギス・カンとなったテムジンは、支配地内をまとめながら、金国への侵攻の機会を窺う。 チンギスが従えるモンゴルが強大な帝国となりつつあるにもかかわらず、金はモンゴルを属国と見做し、チンギスを未だ百人隊長の一人として扱っていた。 チンギスは鎮海を使者として金国に送る。 金への朝貢を止めること、およびこれまで朝貢として納めていたものを数年をかけて返納するように求めさせたのだ。 それに金は怒り、モンゴル…

  • 心が急激に成長していた頃 そして不安定だった 豊沼-砂川(三十三)

    まだ木造校舎だった頃の砂川南高校に入学した。新校舎の建築が高校二年の頃に始まり、高校二年の後半は新校舎を使った。全学年が新校舎に移ったのは、その翌年だった。新校舎は明るくきれいだったが、好きにはなれなかった。うまく表現はできないが、例えば僕たちがみかんのようなものだとして、新校舎の教室にいると、動くたびに皮が傷つき剥かれていくような感じがし、それが旧校舎では、皮ごと柔らかく包んでくれるように感じがしたためといえるかもしれない。古い木造校舎のほうがずっとよかったような気がしていた。精神的にとても不安定な時期だった。そして、高校三年間を通じて、楽しい思い出はほとんどなかった。 * 当時の砂川南高校…

  • 【現代詩】「坑 道」 境界を突き抜けるもののイメージ 現代詩の試み

    坑 道 「私」の部屋の地下を 灰色に膨れ上がった男たちが 掘り続けている 硬い地層には 肉が剥がれ落ち 骨だけになった指を突き立て 柔らかな腐葉土を 歯の抜け落ちた 口いっぱいに詰め込みながら 少しずつ、少しずつ あの北の駅に向かって あの霧に包まれた山で 黄色い蒸気を噴き上げるまで 坑道を延ばし続けている その 不穏な反響 ***** 眠れない夜に聞く、遠ざかる列車の音。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグル…

  • 昭和の砂川ボーイズの夢の国「ゲンサン堂」は、お茶屋さんになっていた 2023年12月8日 午前11時30分頃

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年12月8日(木)の午前11時30分頃、家族や会社の同僚へのお土産を買うついでに、砂川の街中をお散歩していました。 で、通りかかったのが「ゲンサン堂」があったところの辺り。 昔、おもちゃ屋さんでした。 化粧品も売っていたかな? で、僕が子供の頃は、クリスマスやお正月が近づくと、時々「ゲンサン堂」に行って、並んでいるおもちゃを眺めたものです。 同じようにしてお店に来る子供が多く、お店の中は混み合ったりしていました。 ある年のクリスマスのことは以下の記事に書きました。 dantandho.hatenadiary.com クリスマスで、一番欲しかったものがもらえたら…

  • 電車内に入ってからの効率的な動線 通勤の時いつも思うこと

    こんにちは、暖淡堂です。 通勤時の電車内での時間が、もっと過ごしやすいものになればいいなと、ずっと考えています。 最近は、車内のディスプレイなどがずいぶんよいものになって、見るものがないときは時間つぶしになっていますね。 でも、ほとんどの人は手元のスマホを見ています。 もったいない気がします。 それはそれとして、電車の中の人の立ち位置、気になりませんか? 大きなお世話かもしれないけど、この人、周りを見ていないのではないかと思うようなところにずっと立っていて、乗り降りする人にとって邪魔な遮蔽物になっていたり。 もっと効率的に人が立っていたら、快適に通勤時間を過ごせるのではないかと考えてします。 …

  • 小学校入学の時期が近づいた頃のこと 【沙河20】

    登園を拒否し続けて、引きこもり状態の園児だった僕も、小学校入学の準備をしないといけない時期になりました。 それでも、相変わらず一人きりで遊んでいました。 幼稚園に通っていなかったので、ひらがなを他の子どもと同じように書くということができていなかったようです。 鏡文字というものですね。 成長するにともなって、解消されていくものらしいのですが、両親はとても心配していました。 祖母は、僕に本を読まそうとしていました。 少しでも僕の成長に役立つようにと考えてくれていたのでしょう。 小学館の幼児用の雑誌を定期購読していました。 おそらくそれが、今の読書習慣のきっかけになったのだと思います。 内容はほぼ漫…

  • 【現代詩】「距 離」 自然との境界が揺れているイメージ 現代詩の試み

    距 離 朝 目覚めて ホテルの部屋の 窓ガラスに当たり 砕けながら滑り落ちる 雪に気づいて 感じたのは 寒さ ではなく 遠さ、だった 灰色の建物の壁に囲まれた空間を 雪が舞っていた とても静かだった そして 不意に 一人きりだった ***** ミュンヘンのホテルに滞在していた時の「想い」です。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • ソメスサドルの皮の折り紙ってあるようです 北海道砂川市に拠点があります 【見たことない】折り紙の世界 ~有隣堂しか知らない世界139~

    こんにちは、暖淡堂です。 以前の「有隣堂しか知らない世界」で、以下が紹介されていました。 「皮の折り紙」 紙ではないので、言葉と実物がちょっとずれていますが、まあ、大体理解可能ではあります。 www.youtube.com 紹介されているのはソメスサドル。 北海道砂川市に拠点があります。 ふるさと納税の返礼品も豊富に提供されていますね。 www.somes.co.jp ソメスサドルは、北海道砂川市に拠点を置く日本の皮革製品、馬具用品メーカーですね。 子供の頃から、それなりに存在感を感じていました。 1964年に創業され、馬具からスタートしたブランドとのこと。 現在ではバッグ、財布、小物など、幅…

  • 北海道砂川市にある洋菓子店ナカヤのアップルパイ 焼き立てを食べてみました 2023年12月8日 午前9時50分頃

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年12月8日(木)の午前9時45分頃、ナカヤでアップルパイを購入。 焼き立てを入手しました。 ガラスケースの中が、少し湯気で曇るくらいの出来立てでした。 「まだ暖かいので箱の蓋は閉めていません」とお店の人に言われました。 「ハイハイ」と答えて、調子よくお店の外に出ると、小雪が舞っていました。 アララと思いながら、袋の口を閉じ気味にして、急いで家に戻りました。 で、両親にアップルパイを見せると、とても薄い反応。 「ふ〜ん」くらいの感じで、父も母もあまり関心を示しません。 それでもまあいいか、と思って、まず自分が焼き立てを食べました。 りんごがたっぷり入っていて、…

  • 「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の」 崇徳院 騒乱の時代前夜

    百人一首第77番目の歌の作者は崇徳院すとくいんです。 前回の藤原忠通とともに保元の乱の中心人物。 崇徳院は騒乱の敗者となります。 今回は崇徳院について紹介します。 崇徳院とは 生年1119年、没年は1164年。 第75代天皇です。 鳥羽天皇の第一皇子。 母は待賢門院(藤原)璋子たまこ。 ただ、本当の父は鳥羽天皇の父、崇徳天皇の祖父にあたる白河天皇であるとの疑惑があります。 そのためか鳥羽天皇は崇徳天皇を嫌います。 それが保元の乱の一因とも考えられています。 崇徳天皇は保元の乱に敗れ、讃岐国に配流となります。 その地で亡くなりました。 髪を伸ばし放題にし、爪を切ることもなく、生きながら天狗になっ…

  • 砂川 空知平野の北端 冬の雪 子供はこんなふうに遊んでいた

    子供の頃は、雪が少しでも積もるとウキウキした。 寒くなろうが、移動の苦労が増えようがお構いなしだ。 身づくろいをして、外に飛び出す。 少し遅れて、妹もついてくる。 雪が吹き溜まっているようなところを見つけると、たまらなく嬉しくなる。 勢いをつけて、そこに顔から飛び込んだりする。 立ち上がり、まだ誰も踏み込んでいないところに、背中から倒れ込む。 顔に降りかかる雪の冷たさを感じる。 目を開くと、舞落ちてくる雪と、灰色で妙に明るい雲が見える。 毛糸の帽子と手袋は、雪が融けて固まった小さな氷がたくさんついている。 夕方になり、周囲は青い闇が広がる。 しかし、雪はいつまでも白かった。 親に呼ばれて、家の…

  • 砂川は僕の「とてもちいさなまち」 2023年12月8日 午前9時10分頃

    こんにちは、暖淡堂です。 両親にたくさんお酒を飲まされたのですが、翌朝は早く目が覚めてしまいました。 おそらく、慣れない電気毛布のおかげで、ずっと過剰に暖かかったせいではないかと思っています。 両親と朝食を済ませた時点で午前8時前。 テレビの衛星放送のワールドニュースを観ていて、それで午前9時。 その時点で身繕い(厚着)をして散歩に出かけました。 父の長靴を借りて、降り積もった雪を踏みしめて歩きました。 久々の雪道です。 わざと誰も踏んでいない雪を踏み散らしながら歩いてみたりしました。 5分ほど歩いて、洋菓子店「ナカヤ」の前を通過。 人気のアップルパイを焼いている匂いがしました。 sweets…

  • 【現代詩】「気 配」 自然との境界が揺れているイメージ 現代詩の試み

    気 配 夜の 暗闇の中で 息を潜めていた その時 身体の表面を ざわざわと激しく 波立たせたのは 深い底から 沸き上る瞬間を ひっそりとうかがう 黒い毛皮の 獣の (…ケハイ… ***** 自然と人間の生活との境界が振動しています。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • 理系の人間として歩き始めた頃 豊沼-砂川(三十二)

    中学生になった頃から、うまく説明できない不安を、時折感じるようになった。それは「いつか、この家を出ていくんだろうなあ」とか、「二一世紀になるときには僕は何をしているんだろうか」ということを考えるようになった。ちょうど時期を同じくして、数学が好きになり、ギターを弾き始め、科学に対する関心が強くなった。今の自分の基礎的な部分の姿が、少しずつ見え始めていた。そして、漠然とした不安は消せないままだったけども、今につながる「自分」としての生き方をゆっくりと歩きだしたのだ。 * 中学生になった頃、自分が、数学が得意であることに気づきました。 もともと理科が好きだったことから、中学でも理科系の科目の試験は良…

  • 小雨模様の砂川に到着 夕暮れ時は間近 2023年12月7日 午後16時少し前

    こんにちは、暖淡堂です。 深川、滝川と通過して、砂川に到着。 16時少し前です。 旭川から大体40分くらい。 ずっと窓の外を見ていました。 あっという間に着いた感じがしていました。 外に出ると、さすがに寒い。 自宅から羽田空港まで、暑いのをガマンして着てきたコートが、とても頼もしく感じました。 すぐにニットの帽子を被り、それから数枚写真を撮影しました。 特急カムイを見送った後、跨線橋を渡り、改札口へ向かいました。 改札口では駅員さんが立って待っていてくれて、切符を受け取ってくれました。 改札口は工事中ですね。 自動改札を作っているところかもしれません。 駅を出て、タクシー乗り場からタクシーで自…

  • 雨上がりで薄陽が差した深川駅 思い出すこと 深川桜山レジャーランドなど 2023年12月7日 午後15時30分頃

    こんにちは、暖淡堂です。 帰省の途次、深川を通過しました。 深川では、いくつかの思い出があります。 一つ目は、国道12号線沿いにあった深川温泉ホテル。 僕はここの温泉に家族で遊びに行って、お風呂で溺れかけたことがあります。 その辺りは本ブログの別記事に書かせていただきました。 dantandho.hatenadiary.com 深川には桜山レジャーランドというのがあって、そこに家族でよく遊びに出かけました。 小学校高学年になった頃には、入場者は減っていたのかもしれません。 とても寂しい公園で、妹と二人で遊んだ記憶があります。 www.youtube.com 深川でもう一つ覚えているのが、昔の病…

  • 戸惑いの旭川駅 それでも無事乗れた 2023年12月7日 午後15時

    こんにちは、暖淡堂です。 北海道帰省の道中記の続きです。 旭川空港からJR旭川駅までバスで移動しました。 バスの窓から、雪に覆われた畑が雨に打たれている風景をずっと見ていました。 家と家との距離が大きいですね。 孤立しているので大きさの感覚がわかりにくくなりますが、それぞれの家はとても大きいのだと思います。 窓の数から想像する部屋がとても多いですね。 途中、旭川医大病院のあたりを通るのですが、大きなお寺もいくつか近くに集まっていて。 大学や研究施設もありましたね。 人の集まる場所になっているのかもしれません。 久々の旭川市内を通過。 自分が暮らしていた頃と、随分と変わったなと思いました。 なん…

  • 雨混じりの旭川空港 2023年12月7日 午後14時

    こんにちは、暖淡堂です。 数日、北海道に帰省していました。 急足での滞在だったので、帰宅してぐったりしています。 滞在期間は2023年12月7日(木)の午後から12月9日(金)の午前中まで。 その間に、移動しながら少しだけ写真を撮ったので、順番に記事にしたいと思います。 自分のための備忘録とか記録とか、そんなものも兼ねています。 北海道の旭川空港に着いた時は小雨が降っていました。 予報では雪で、荒れるかもしれないとのことだったのですが、気温が高めだったのでしょうか。 バス乗り場には14時20分発のバスが待っていたので、それに乗ろうとしたのですが、バス乗り場にいた案内の方に、13時53分発が遅れ…

  • 【現代詩】「風にしなる」 ただ立ち尽くす男のイメージ 現代詩の試み

    風にしなる 枝も葉も 何もかも 落としてしまった 竹のような男が 風に吹かれ しなる しなる 風を切る音を あたりに 撒き散らして 足を地面に踏みしめて しなる しなる 湿った 雨をはらんだ風に 煽られて 太い うなり声を 吐きながら しなる しなる しなる 枝も葉も 何もかも 落としてしまった 竹のような男が 地面を踏みしめ 雨に濡れ 風に煽られて ただ、しなる しなる しなる ***** 折れないし、倒れない、そんな男のイメージです。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村…

  • 「何処へ」 アリス 故郷で、来し方行く先を想う

    こんにちは、暖淡堂です。 数日、北海道に帰省しています。 今日はもう神奈川に帰ります。 少しの時間でしたが、両親の顔を見ることができました。 帰省して、両親に会うと、いつも思うのです。 「自分も確かに老いている」と。 で、今回の帰省の道すがら、ずっと頭の中に流れていたのがアリスの「何処へ」でした。 この歌に出会ったのは、まだ僕が実家で過ごしていた中学生の頃。 ギターを弾き始めたのも大体同じ時期。 で、コードのGがサッと抑えられるようになったのも、この曲を何度も練習したおかげですね。 おまけにCmという、ちょっと指の疲れるコードも何度も練習しました。 この曲の歌詞、還暦が近づいてきて、改めて聞く…

  • 砂川の四季 クリスマスを楽しみにしていた頃のこと

    こんにちは、暖淡堂です。 昭和40年代の後半、空知平野の北にある砂川には12月初めには根雪が積もりました。 子供だった私は、次第に積もり上がる雪にかこまれて、学校に通い、遊び、そしてクリスマスやお正月のことを考えて暮らしていました。 そして、年末が近づくにつれ、ワクワク感を募らせていました。 小学校一年生の時のクリスマスイブの日の夕方。珍しく母から僕宛に電話がありました。 当時、母は農協のスーパーマーケットで働いていました。 普段一緒に暮らしている母親と電話で話をするのが、なんだかとても恥ずかしかったのを覚えています。 クリスマスプレゼントはどんなものがいいのか。 母は僕にそれを聞きたかったよ…

  • 幼稚園の運動会で、知らないうちに徒競走に参加していたこと 【沙河19】

    その日、幼稚園に連れ出されましたが、他の子供たちとのファーストコンタクトはうまくいきませんでした。 それでも、すぐに帰ることはできず、始まった運動会とは距離をとりながらそこにいました。 幼稚園の先生の提案だったのでしょうか。 気づけば徒競走に参加していました。 うまく巻き込まれた感じです。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (九)③ 運動会が始まった。 私は少し離れた所で子供たちが走り回っているのを見たり、土いじりをしたりして過ごしていた。早く家に帰りたいと、ずっと考えていた。 祖母がふと、私の手を取り、立ち上がった。そのまま手を引き、歩きだした。 私は家に帰れるのだと期待して、ついて行った。 …

  • 【現代詩】「今年の雪」 雪があるからこそ 現代詩の試み

    今年の雪 子猫が駆け回った あの秋の田の上に 雪が厚く深く 降り積もった この雪もまた春には溶け 田に張られた水は 陽に照らされて温むのだろう 夏には咽かえるほどの 稲の息を嗅ぐのだろう いつものように また季節は巡るのに 今年の雪は どうしてここまで重く 暗いのだろう ***** 今はもう、みんな雪の下。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • ドローン宅配はぜひ早期の実現を 定年後の生活を思う

    こんにちは、暖淡堂です。 ドローンを使った宅配の実証実験が行われたようですね。 drone-journal.impress.co.jp 場所は奥多摩のようですが、それ以外のところでもぜひ実現していただきたいものです。 テレワークをしていて感じるのですが、日中はとてもたくさんの宅配業者の方が住宅街で配送作業をされています。 そのうちの何割かは再配送のようです。 それでは、作業の効率があまりよくないかもしれません。 宅配を、そもそもがドローンなどをつかって、オンデマンドでできるようになると、効率的ですよね。 なんとか実現していただければと希望します。 ドローン宅配の問題点は、配送途中でのトラブルか…

  • 定年前の出向は 定年後の転籍織り込み済みのようで 何歳まで働くかなあ

    こんにちは、暖淡堂です。 定年前に出向することを打診されて、色々と考えていました。 出向先で定年を迎えることになりますが、その時点で今の会社に籍を置いたままシニア出向するのと、出向先へ転籍することとで選択ができるようです。 定年時の選択肢 今の会社に籍を置いたままシニア出向となる 出向先に転籍する 定年を迎える時の自分や家族の状況、転籍後の処遇などから判断することになりますね。 いずれにしても定年で働く環境や働き方は大きく変わるもの。 この変化に対し、どのようにしたら主体的になれるか。 それを引き続き考えていきたいと思っています。 現時点でわかっていることは以下です。 出向後の勤務形態など 出…

  • 「回想電車」 赤川次郎 ふと、自分の暮らしを振り返ってみる

    こんにちは、暖淡堂です。 今回は赤川次郎さんの作品を紹介します。 「回想電車」。 短編集です。 * 夫が女子高生に暴行した。そんな噂が近所に流されたとき、妻はどう日々を過ごせばいいのか(自転車置場に雨が降る)。ある朝、玄関口に刑事が現れる。夫の口から、勤めを辞めなければいけない理由を聞かされていた妻の取った行動は(妻の眠り)。 深夜の電車に乗る男は、乗り過ごすことを気にしながらも、短い居眠りを繰り返す。目を覚ますたびに、何故か懐かしい人たちに続けて会う。経験したいくつかの場面のその後を知り、男は満ち足りた気分になる。やがてその電車が行きつくのは(回想電車)。 * 1996年刊行。 辛い出来事を…

  • 【現代詩】「緩やかにずれる」 すれ違う異国の匂いのイメージ 現代詩の試み

    緩やかにずれる 夏の夜 しつこく続く歯茎の痛みが 「私」の中の何かをざわつかせ それに激しく促されて 不意に 前のめりになりながら 遥かな涯の叫び声を聞きながら 「私」と「身体」が 緩やかにずれる 痛みとともに 置き去りにされたのは 「私」、の方だった ***** いつまでもそこに残っているものは、「思い」だけ。 「感覚」だけ。 乗り物と思いがちな「身体」は、気がつくと先に進んでいる。 そして、けっして振り返らない。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 …

  • 「わたの原 漕ぎ出でて見れば 久方の」 法性寺入道前関白太政大臣 闘争の日々の中での心の解放

    百人一首第76番目の歌の作者は法性寺入道前関白太政大臣ほっしょうじにゅうどうさきのかんぱくだいじょうだいじん、藤原忠通です。 藤原忠通は保元の乱の中心人物。 弟の藤原頼長と闘い、藤原氏の頂点に立ちます。 動乱の時代の中心で生きた人です。 今回は法性寺入道前関白太政大臣(藤原忠通)について紹介します。 法性寺入道前関白太政大臣(藤原忠通)とは 生年1097年、没年は1164年。 藤原北家の人で、父は関白藤原忠実です。 藤原忠通は25歳で鳥羽天皇の関白となります。 その後も崇徳天皇、鳥羽天皇、後白河天皇の3代にわたって摂政、関白を務めました。 保元の乱、平治の乱を通じて肉親との対立がありました。 …

  • 「寒北斗」 さだまさし 帰省の季節に

    こんにちは、暖淡堂です。 年末になると思い出す歌。 さだまさしさんの歌がまず筆頭に上がります。 さだまさしさんの歌には帰郷をテーマにしたものが何曲かあります。 「寒北斗」もその一曲。 この歌の主人公は年末に帰省します。 しかし、この年は普段とは違っていて。 結婚することを告げに、久し振りに両親の元に戻ります。 自らの人生の節目を迎えたことで、昔の両親の振る舞いの裏側にあるものに気づきます。 そしてまた自分自身も同じように年を重ねていきます。 独り言をいう父親。 台所で黙ったまま立ち働く母親。 時を刻み続ける柱時計。 床の間の福寿草。 年末の家の中はいつもと同じ時間が流れています。 その時間を静…

  • ギターと教育実習生 豊沼-砂川(三十一)

    中学校の体育館は大きくて、薄暗くて、寒かった。入学式、卒業式の時には来賓席近くに暖房器具が置かれていたが、生徒は寒さにじっと耐えていた。生徒用の玄関が体育館にあるステージの向かい側にあった。その玄関の脇に階段があって、それを登ったところに体育館を見下ろせるバルコニーのような、手すりのついた張り出しが造られていた。音楽室は、そこを経由して入ることが出来た。音楽室には、ギターがたくさん並べられていた。音楽の授業で使ったのだ。僕は、そこで初めてギターに触った。ギターは、それまではテレビで見るだけで、自分の生活の中に、実際に登場するとは思っていなかった。そして、たまらなく自分のギターが欲しくなった。中…

  • 東京ロードレース2023コースの一部分と青空と紅葉

    こんにちは、暖淡堂です。 今日は良い天気でした。 遅めの朝食を済ませた後、近隣をお散歩してきました。 今日は東京ロードレース2023が行われていましたね。 僕と妻がコースになっていた南多摩尾根幹線道路(通称:尾根幹)が見下ろせるところに行った頃には、レースはほぼ終了していました。 交通規制は続いていたので、車は一台も走っていませんでした。 普段と違う雰囲気でしたね。 紅葉が綺麗でした。 空も真っ青で。 気分のいいお天気でしたね。 散歩に出掛けてよかったです。 スーパーで買い物をした後、一旦自宅に荷物を置いて、そのままセレサモスへ。 セレサモスは川崎市のJAか経営する農作物の直売所。 www.j…

  • 冬至前の日々を心穏やかに過ごそうとしています 来年は変化のある一年になりそうです

    こんにちは、暖淡堂です。 本格的に寒くなってきましたね。 皆様、どうぞ風邪などひかずにお過ごしください。 この歳になって、改めて思います。 健康第一です。 で、今回は最近自分に起こっていることをまとめておきたいと思います。 いつか自分で読み直してみると、思いがけない気づきがあるかな、なんて期待しながら書いておきます。 勉強することが嫌いではないことを改めて感じた FPの勉強を続けています。 勢いのあるうちにいけるところまで進んでおこうと思っています。 テキストを読んで、問題集に取り組んで。 そんな流れで日々勉強しているのですが、割と楽しんでいます。 自分は勉強が嫌いではないのだな、と改めて感じ…

  • 【現代詩】「ベンチ」 すれ違う異国の匂いのイメージ 現代詩の試み

    ベンチ 目の前をたくさんの人たちが通り過ぎていく僕はベンチに腰をおろしたままそれをただ見ている少しだけ目を閉じてみる異国の言葉が周囲を埋めていたことに気づくそしてここが僕のあの国につながっていることにもきっと、あの部屋で僕の家族も目を閉じて、耳を澄ましている ***** 2001年9月11日の後。 僕は一人でヨーロッパのいくつかの街を移動していた。 ローマ、ラベンナ、バルセロナ、バレンシア、ロンドン。 空港のベンチで、周囲にいる人たちをただ見ている時間が長かった。 家族連れを見ると、僕は自分の家族を思い出した。 そして、遠く離れている家族が過ごしている時間を思った。 雪の処方箋 (暖淡堂書房)…

  • 風邪の正しい対処法は、対症療法ではなく、生活習慣の改善

    私たちは、風邪をひいたときに、この身体のこわばりが、風邪によって解消されるのを待たずに、対症療法で症状を弱めてしまうことばかりを考えてしまう。 なので、こわばりが身体にいつまでも残り、それを治すために、また風邪をひくようです。 対症療法で症状を緩和させ、すぐにもとの生活に戻ってしまうと、風邪をひいた原因自体はそのままに放置され、何度も風邪をひくということを繰り返してしまいます。 風邪をひいたときは、その風邪をしっかりと最後まで経過させ、治った後は風邪の原因となった身体のかたより、こわばり、などを、ためないようにしないといけません。

  • 「忘れかけていたラブ・ソング」 堀内孝雄 優しさの溢れる歌詞とギターアレンジの妙

    こんにちは、暖淡堂です。 寒くなってきました。 心温まる曲を聴きたいものです。 で、思い出したのが「忘れかけていたラブ・ソング」 ギターアレンジが最高です。 石川鷹彦さんです。 これの練習、しましたね。 今でも、ギターを手にすると必ず弾いています。 手に馴染んだコード進行になっています。 ライブ版もあって、そちらも好きです。 この歌は、歌詞もよいですね。 とても優しい気持ちになれます。 一人きりの、静かな時間にゆったりとした気分で聴く曲として最適です。 www.youtube.com 忘れかけていたラブ・ソング アーティスト:堀内孝雄 EMIミュージック・ジャパン Amazon *☺☺☺☺☺*…

  • 心處其道、九竅循理。春秋時代から伝わる心術の歴史 第4回

    こんにちは、暖淡堂です。 中国の古典「管子四篇」の「心術」を紹介しています。はるか昔の人が書いた文章を読みながら、時代を超えて語りかける声に耳を澄ましてみましょう。 心處其道、九竅循理。 この漢字八文字を少しずつ読んでみたいと思います。 心處其道 九竅循理 道と理 心處其道 處しょは処の旧字体で「いる、とどまる」、また其きは「それ、その」という意味です。 読み下し文は「心がその道におれば」。 「その道」は「それ本来の道」。 心が本来あるべき道にいれば、という読み方になります。 九竅循理 「九竅きょう」は九つの穴、身体にある感覚器官のことでした。 循じゅんは「守り行う、したがう」という意味です。…

  • 幼稚園に連れて行かれた時のこと、運動会への参加 【沙河18】

    幼稚園になかなか通えないことに対し、両親、祖父母と幼稚園の先生方との間で時々は相談されていたのでしょう。 幼稚園行事に関するお知らせは家に届いていたようです。 ある日の朝、母は僕に、いつもよりちょっとだけいい服を着せました。 状況に戸惑う僕を残して、母はそのまま仕事に出かけました。 それから祖母が僕を家の外に連れ出しました。 家族の連携プレーだったようです。 気がついたときには、僕は幼稚園にいて、知らない子供たちに囲まれていました。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (九)② ある明るい夏の日、私は祖母に連れられて幼稚園に行った。 正しくは、出かけて行った先が幼稚園だった。私は騙されるようにして…

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