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  • 朝、起きるのが辛い それでも起きてルーチンをこなす 2023年11月30日のこと

    今日やったこと いつもの時間に起床。 朝5時から6時20分までルーチンの作業。 6時20分過ぎに一度布団の中に戻る。 マインドフルネス風の瞑想。 6時40分に再度起床。 本日はテレワーク。 空き時間にFP2の勉強。 夕方、ちょっとだけゲーム。 夕食の前後にテレビ。 家族と雑談。 読書。 極私的京極祭開催中。 陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず) (講談社ノベルス) 作者:京極 夏彦 講談社 Amazon 日記 朝寒くなってきたので、布団から抜け出すのが辛くなってきた。 それでも、起き出して作業。 ちょっとした楽しみがある。 それは、ブログのPV、アドセンス、アフィリエイトの日々の統計を毎朝記録して…

  • 【現代詩】「風と雪」 季節の間に雑に積もるものたちのイメージ 現代詩の試み

    風と雪 足元を駆け抜ける子犬を追って ただズルいだけの気配が 落ち葉をめくる その冷たさがとても雑だ 匂いだけで降っていた雲のカケラが 首筋を撫でながら なぜか笑う 透き通ったアマい声で 季節の変わり目に 騙されるとしたら 重さのないものだけが この手に残ればいい ***** 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • 【臨済録を読む】示衆(2)「今日多般用處、欠少什麼。」(今日さまざまな現象として目に見えることには、なにも欠けたものなどいないのだ) ないもの探しの無意味さについて 原文と現代語訳

    こんにちは、暖淡堂です。 「臨済録」の示衆から。 臨済の下に集まって教えを乞う僧たちは、きまって、今自分が持っていないものを求めています。 自分が理解できていないもの、知らないもの、所有していないもの。 そんなものが、禅を修行することで得られると信じているようなのです。 そんな僧たちに対して、臨在は丁寧に説明します。 その中の一文。 原文:今日多般用處、欠少什麼 現代語訳:今日さまざまな現象として目に見えることには、なにも欠けたものなどいないのだ この世には、全てがあり、何かが欠けている訳ではない。 一人一人の人間にも、必要なものは全てあり、不足しているものはない。 それに気づかないだけだ。 …

  • 「契りおきし させもが露を 命にて」 藤原基俊 子の出世を気にかけた親の心情

    百人一首第75番目の歌の作者は藤原基俊ふじわらのもととしです。 百人一首の選者藤原定家の父、藤原俊成の和歌の師でもありました。 今回は藤原基俊について紹介します。 藤原基俊とは 生年が1060年、没年は1142年で、平安時代後期の人。 権勢の中心にいた藤原北家の一人です。 藤原道長の曾孫にあたりますが、生涯高い官位にはつきませんでした。 晩年は出家し覚舜と称しました。 歌人、書家として評価されました。 藤原基俊の子は律師光覚としい、奈良興福寺の僧でした。 この光覚を、興福寺で開催される維摩会の講師に選ばれるようにさせてあげたく、時の権力者藤原忠通に頼みました。 藤原忠通は、期待させるようなこと…

  • 【現代詩】「鞄」 手放せたもののイメージ 現代詩の試み

    鞄 不意に 足が重くなり 乗り込むつもりの 電車に乗り遅れてしまう プラットフォームで 次の電車を待っていると もう電車は来ないとアナウンスがある あきらめて 立ち去ろうとすると 僕の鞄を持った男が 急ぎ足で階段を上っている 声をかけようとしたが なぜか口が開かない その鞄には とても忌まわしいものが 入っているのだ そう教えてあげようとしたが その男には 僕の声はもう届かないだろう ***** 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・…

  • いつも歌っていた 豊沼-砂川(三十)

    中学三年の時の学校祭では、演劇の他に、クラスメート二人を誘って、弾き語りをやった。当時大好きだったアリスの曲を三曲ほど演奏した。緊張したがとても楽しかった。ギターはその頃から今までずっと引き続けている。あまりうまくはならないが。ステージに立つというのは大学生時代を中心に何度も経験している。大学生時代はバンドでドラムを担当していた。だから、唄うことはなかった。就職してからは、時々講演をしている。講演では唄うことはない。唄ってもいいのかもしれないが。また、唄ってみたいな、と思うことがある。これまで詩や小説を書いたり、科学の研究をしたり、哲学や思想を勉強したり、バイクに乗ってみたり、一人きりで遠くへ…

  • 平均的な人など存在しない 「平均値」を使ったイメージには気をつけたい

    こんにちは、暖淡堂です。 平均値というのは便利な考え方だと思います。 たくさんあるものを「大体の基準」で判断するときには平均値が役に立ちます。 一方で、その平均値はなにかの判断に使っていいものだろうか、と思ったりします。 今回は、その辺りの話題。 平均的な身長で考えてみる 平均的な人 大きな人が一人(オレンジ色)、小さな人が一人いる場合(青色)。 平均的な身長の人は真ん中にいる人(緑色)。 この二人が一緒に住んでいる家のドアの大きさを考えるときなどは、大きい人の身長に合わせて作るのでしょうか。 小さい人にとってみれば、大きなドアは重たくて、使いにくいですよね。 小さな人に合わせてドアを作ってし…

  • 2010年7月上旬 日本との行き来が増えてきた頃 娘の様子を気にかけていた【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    2010年火災後のバンコクセントラル 2010年7月頃のこと。 シラチャの日本人学校への通学に、娘は慣れ始めていた。 同じサービスアパートに暮らしている同級生とも仲良くなっていた。 外に出ないでも、お互いの家を行き来できるので、学校から帰ったらいつも一緒にいる感じになっていた。 娘は時々体調を崩していた。 熱を出して、具合悪そうにしていることが時々あった。 病院の行き方はわかったので、必要があればすぐに行くつもりになっていた。 日本への出張や、日本から出張してきた人の相手をする機会が増えていた。 本来の仕事よりも、出張者の相手をする時間が長くなるときもあった。 まあ、これが現地駐在員の位置付け…

  • 「煙草のけむり」 谷村新司 大人の男の照れ隠し

    こんにちは、暖淡堂です。 昔のアルバムを聴き返しています。 谷村新司さん、20歳代後半から30歳代にかけてのアルバムに、名曲が多いです。 同じ年齢だった頃の自分は、比べるととても子供だった気がしますね。 会社の仕事に対して不満ばかり抱いていて。 結婚する前は、週末でないのに深夜まで飲み歩いたりしていました。 色々と、無駄だった、かな? まあ、その頃の自分の時間を無駄にしてしまうのも、意味のあるものにするのも、今現在の自分次第ではあります。 谷村新司さんの曲の良さがわかるのは、あの頃、飲み歩いて、いろんな人と仕事以外の薄い繋がりがあった、そんな中での経験があるからだとも言えます。 だから、無駄で…

  • 【現代詩】「雪の処方箋」 暗い空から剥がれ落ちる白い雪のかけらのイメージ 現代詩の試み

    雪の処方箋 雪を処方 いたしましょう 雲から剥がれた 淡雪を 月のきれいな 静かな夜に 一粒目尻に 置くのです その冷たさが 盛り上がり 温もりになって 流れたら 明日の朝に 目覚めるための 静かな夢を 見てるでしょう ***** 今回の詩は、以下の詩集の表題作です。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • 幼稚園に通っていなかったこと、子供の頃の過ごし方 【沙河17】

    市街部から離れたところに住んでいたので、幼稚園に通うのが簡単ではありませんでした。 両親は働いていて、決まった時間に送り迎えするのは難しい状況。 祖母も毎日送り迎えすることはできません。 また、子供の頃の僕は、同年代の友人を作るのが得意ではありませんでした。 祖父母と同年代の人たちとはすぐにうまくやれたのですが。 毎日どこかに通うというのが、とても面倒くさかったのかもしれません。 自由気ままな時間を、できるだけ長く過ごしたかったのかも。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (九)① 私は五歳になっても、幼稚園には通っていなかった。 幼稚園まで遠く、子供の足では片道一時間はかかったと思われる。途中で…

  • 「百器徒然袋 雨」 京極夏彦 仁王立ちする探偵 笑う陰陽師

    こんにちは、暖淡堂です。 極私的京極祭、秘めやかに絶賛開催中です。 季節がいくつも変わりましたが、同じ熱量を持って継続しています。 今年は思いついて京極祭を続けていますが、その影響で、例年恒例の「あれ」を忘れていました。 それは「太宰治の『津軽』を夏に読むこと」です。 津軽 (新潮文庫) 作者:治, 太宰 新潮社 Amazon 毎年欠かさず実行していたのですが、今年はできていませんでした。 これも、年末年始のお休みの楽しみにしておきたいと思います。 それはそれとして。 「百器徒然袋 雨」は1999年11月10日に第一刷発行です。 まだ20世紀のこと。 読み返しましたが、探偵榎木津がところどころ…

  • 「シニア社員」としての雇用延長希望調査の対象になりました 「シニア社員」に期待されていること

    こんにちは、暖淡堂です。 現在勤めている会社は60歳定年。 60歳から65歳までは、本人が希望した場合、再雇用で「シニア社員」として働き続けることができます。 で、「来年度に定年を迎える社員」を対象にした再雇用希望調査が始まりました。 ついに来たか、という感じでした。 妻ともすでに相談済みで、定年後も継続して働くことにしていたので、再雇用を希望しました。 その際、「シニア社員規程」の内容を確認するように、とのことだったので、確認しました。 給料が下がることは知っていましたが、その金額が明記されていました。 それはそれとして、その他の内容で、へえ、と思ったことがありました。 「シニア社員」に期待…

  • 「うかりける 人を初瀬の 山おろしよ」 源俊頼朝臣 神仏に祈った恋のゆくえ

    百人一首第74番目の歌の作者は源俊頼朝臣みなもとのとしよりあそんです。 歌人、楽人として活躍し、白河院政期には勅撰集の選者となりました。 今回は源俊頼朝臣について紹介します。 源俊頼朝臣とは 生年が1055年、没年は1129年。 宇多源氏に連なる一人です。 歌人として、楽人として、その才能を評価された人でした。 また能書家の家系の人でもあり、その書がいくつか残されています。 歌人としては、白河上皇の院政期に、五番目の勅撰集「金葉和歌集」の撰集を行っています。 藤原定家は、百人一首に選んだ源俊頼の歌を高く評価していました。 この歌を踏まえて、「新古今和歌集」に収められている、次の歌を詠んでいます…

  • 【現代詩】「街の表皮」 層状の風景と層間を満たす液状の現実のイメージ 現代詩の試み

    街の表皮 机の表面の奇妙な凹凸を指でなぞると プクリ、と水泡状に膨らみ 指で押されて、 移動する それをさらに押し続け 机の端まで追い込んだ後 そのまま床に落とす と、それはゼリー状の塊になって 床でペチャリと音を立てる 私はもう、浮遊する眼球になっている そして、そのゼリー状の塊が 床から壁を伝い 窓枠の隙間を通り抜けて 街の中に逃げていくのを 追い続けた 街の通りは、いつも ヌルイ食用油の匂と 皮膚病の犬の獣臭さと 狂った女の悲鳴のような色でできた タール状の表皮を被っている 道路と並行して地下を走るトンネルを 目の溶け落ちた 灰色の肌の男たちが 獣のように這い回っている 信号は、その男た…

  • 中学の学校祭のこと 豊沼-砂川(二十九)

    毎年秋に、学校祭があった。演劇や合唱の発表をクラスごとに行った。また父母も参加し、軽食を出す店を開いたり、バザーを行ったりした。中学三年生の時の演劇をよく覚えている。友人と二人で、いつの間にか演出をする担当になっていて、クラスメートの演技や舞台装置にあれこれ勝手な注文をつけた。当時のクラスメートには不思議な連帯感があった。とてもまじめに演劇に取り組んでいた。僕も、友人も、その当時の頭でそれなりに真剣に考えていたと思う。各クラスが発表した演劇は順位付けがされて、僕たちのクラスはその年の一位になった。みんなとても喜んだ。学校祭が終了した後、近くの公園に集まり、簡単な打ち上げをやった。その頃、僕はち…

  • 「街路樹は知っていた」 アリス 大人の季節の入り口

    こんにちは、暖淡堂です。 アリスⅥを聴き直していて、なかなか次に進めません。 「街路樹は知っていた」という曲。 中学生の頃に初めて聴きました。 「冬の稲妻」のB面だったかな。 最初に聴いて、とても好きになりました。 曲はシンプルですね。 堀内さんと谷村さんのハーモニーも安定しています。 この曲を聴くと、夏休みの午後を思い出します。 ギターを弾きながら、好きなアリスの歌を歌って。 そしてぼんやりと、自分の将来のことなんかを考えていました。 なにをしているのか、どこに住んでいるのか、誰と暮らしているのか。 その答えが、すべて、今の自分の暮らしではありますが。 子供の時代の終わりと、大人の季節の始ま…

  • お正月準備でたくさんの鰊、鰯を買っていたこと 昭和の北海道砂川での暮らし 【沙河16】

    祖母は冬が来る前に、決まってしている作業がありました。 漬物を漬けたり、鰊や鰯を大量にさばいたり。 雪が降りそうになると、ジャガイモなどを土に半分埋まるようにして、その上に稲藁を被せたりしてもいましたね。 猫が祖母にすり寄り続ける時季でもありました。 僕も、祖母を手伝うでもなく、猫と同じように祖母の周りで遊んでいました。 大量の魚が紐に吊るされている間は、家の周りが魚臭くなっていましたね。 お正月、自家製の数の子は、よく食べていました。 しょっぱくて、ちょっとニシンの油が煙臭いような感じもして。 それでも大好きでした。 今でも正月には食べたくなります。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (八)②…

  • 【現代詩】「駅までのわずかな距離を…」 鉄道という消化器のイメージ 現代詩の試み

    駅までのわずかな距離を… 駅までのわずかな距離を 歩ききることができない朝 僕を押しのけ 追い越していった人たちの顔が 今、僕を置き去りにした電車の窓を 稠密に埋めている 埃っぽい灰色の街に立ち尽くす僕は もし僕のこの身体を動かしてくれるのであれば 冷たい雪混じりの雨に打たれてさえ 感謝の涙を流すことだろう ***** 僕は間違いなく、岩成達也さんの影響を強く受けています。 読み返してみて、確信しました。 (ひかり)、…擦過。 作者:岩成 達也 書肆山田 Amazon 以下は暖淡堂の詩集です。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡…

  • 一つのことが終わりかけているとき、新しいなにかはもう始まっている

    こんにちは、暖淡堂です。 これまで生きてきて、何度か「人生の節目」だな、と感じたことがありました。 進学、就職、転勤、結婚、それに子供の進学、など。 これからもう少ししたら、定年、還暦がきます。 それも節目ですね。 そんなとき、いつも感じていたことがあります。 それは「一つのことが終わりかけているとき、新しいなにかはもう始まっている」ということ。 なにかが終わりかけているときに、すでに次につながるものが始まっているのですね。 その始まっているなにかは、次の期間の中心になっていて、自分の生き方に方向性やエネルギーを与えてくれていたりします。 思い出すものを書いてみたいと思います。 大学の受験勉強…

  • 「歩きスマホをしている人とぶつかって相手が怪我をしたら、責任はどちらにある?」 吟遊詩人Bardはこう言った

    僕は電車通勤をして、新宿駅をよく利用しているのですが、スマホを見ながら歩いたり、電車の乗り降りをしている人が多いなと思います。 で、スマホを見ながら「私は周囲のことには関心をもっていません」、または「周囲を見ていないのだから、ぶつからないようにそっちが気をつけてね」とでも言っているような雰囲気です。 いかがなものかな、と思っていました。 で、最近、よく相談している吟遊詩人のBardに質問してみました。

  • 建武の新政に失敗した後醍醐天皇が吉野に逃れたあと、足利尊氏が北朝で即位させた天皇は? 北方謙三「道誉なり」を読む

    こんにちは、暖淡堂です。 歴史に関心があって、色々と歴史書などを読んでいても、鎌倉幕府体制の終了から建武の新政、南北朝にかけての時代はわかりにくいですよね。 後醍醐天皇、足利尊氏、楠木正成の他、登場する人物も非常に多い。 後醍醐天皇は南朝なのは知っていても、例えばその時の北朝側で即位していた天皇は誰だったのでしょう。 この記事では、その辺りを確認した上で、南北朝と呼ばれ始める時代を簡単に振り返ってみたいと思います。 前南北朝時代 後醍醐天皇と足利尊氏 北朝の成立 北方謙三「道誉なり」で描かれる時代 前南北朝時代 鎌倉時代後期、天皇家は持明院統と大覚寺統の二派に分かれて、交互に天皇に即位していま…

  • 「疲れるだけのリーダー」 こんな人にはついていけない

    こんにちは、暖淡堂です。 僕が考える、ついていくと疲れるだけのリーダーは次のような人ですね。 対立をあおり 強い方の意見だけを聞く人 敵味方で 人を区別する人 最後は自分一人が勝ち残ればいいと思っている人 典型が、前のアメリカの大統領のような人で… こんな人についていって、安心が得られるはずがありません。 対立をあおり 強い方の意見だけを聞く人 このような人は、自分の意見や考えがないのだと思います。 対立をあおって、大勢がどちらにあるのかを見て。 裏で状況を操作して、大勢がより大きな勢力になるようにして。 タイミングをはかって、その先頭に立ち、自分がずっとその意見を持った人たちの中心にいたかの…

  • 「高砂の 尾の上の桜 咲きにけり」 前中納言匡房 高砂の遠景、外山の近景

    百人一首第73番目の歌の作者は前中納言匡房さきのちゅうなごんまさふさです。 後三条天皇、白河天皇ら諸天皇に使えました。 漢学者としては東大随一と言われました。 今回は前中納言匡房について紹介します。 前中納言(大江)匡房とは 生年が1041年、没年は1111年。 大江匡衡と赤染衛門(百人一首59番目の歌の作者)の曾孫です。 大江家は代々学者の家系。 国房もまた学者として高く評価されていました。 子供の頃には神童とも呼ばれていました。 後冷泉天皇、後三条天皇、白河天皇、堀河天皇、鳥羽天皇らに支えました。 特に白河天皇期および退位後の院政期には、その意見が重用されていたようです。 晩年、大宰権帥を…

  • 用務員さんの飼っていた犬との小さな攻防のこと 豊沼-砂川(二十八)

    中学校の校舎は鉄筋コンクリート製だった。小学校と同じく、生徒が増え続けている時期に建てられたもので、僕が通っていた頃にはたくさんの教室が使われていなかった。廊下の端には、造りかけで放置されたように鉄筋が突き出したままだった。 その頃、校舎の一隅に用務員さん家族が住んでいて、犬を飼っていた。用務員さんの住居部分は、テニスコートのある場所から校舎一棟分はさんだ反対側にあった。校舎の壁を使った壁打ち練習をよくやっていたが、わざとふざけて打つこともあった。そんなとき、校舎の屋根の上を越えて、犬小屋のそばまでボールが飛んでいくこともあった。 ある日、部員の一人がそのボールを取りにいって、不意に悲鳴を上げ…

  • 暖淡堂ブログファミリーの最近の投稿から

    こんにちは、暖淡堂です。 雑居ブログのカテゴリーを独立させたり、過去に立ち上げたブログサイトを維持したりで、結構たくさんブログを書き続けています。 暖淡堂ブログファミリーと呼んでもいいくらいの数になっています。 今回は、そんな暖淡堂ブログファミリーに最近投稿している記事を紹介したいと思います。 <スポンサーリンク> (adsbygoogle = window.adsbygoogle []).push({}); 安心感の研究 by 暖淡堂 このブログは当雑居ブログです。 自分のこれまでの暮らしを振り返ったり、興味のある書籍や古典、好きな音楽の紹介などをしています。 時々、日記も書いています…

  • 子供の頃の夢や希望はどのくらい実現されたか

    子供の頃にはいろんな夢をみていた気がします。小学生の頃、中学生の頃、高校や大学で、それぞれ想像できる範囲で自分の将来や希望などを思い浮かべていたかと。 で、ライフプランを考えるのに参考になるテキストをパラパラとめくっていると、子供の頃の夢をまとめるシートがありました。 面白そうなので、この機会に思い出せる範囲で書き出しておこうかなと思います。

  • 砂川の実家で飼っていた動物たち 鶏の思い出 【沙河15】

    子供の頃、家で飼っていた動物のことを覚えています。 馬や犬、猫がいました。一番賑やかだったのが鶏ですね。 祖母が鶏小屋を作って、そこで飼っていました。 時々小屋の外にも出していました。今でいうところの地鶏でしょうか。 それを僕が追いかけているところの写真がありました。 小学生になる頃まで鶏はたくさんいたと思います。 祖父の体調が悪くなり、看病をしなければならなくなって、飼うのをやめたようです。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (八)① 我が家でも犬を飼っていた時期があるようだ。私はそれを覚えていない。 赤犬だったらしい。父はよく、赤犬はうまいなどといっていた。赤犬がいなくなったことと、なにか関…

  • 【現代詩】「駅 は …」 鉄道という消化器のイメージ 現代詩の試み

    駅 は … 駅は 日々たくさんの人を飲み込み 吐き出している 巨大な循環器の出入り口だ 人々は 手にした重い鞄に詰め込んだ 豊富な栄養を 時には致命的な毒素を 線路に沿って持ち運ぶ 血球のようだ 若く 力に満ちた人々が集まる駅は 騒々しく 栄養が溢れ いつも混み合っている そして そこここで 循環器障害を起こしている しかし そんな駅でも 経験を積んだ人々は けっして走らず 人を押しのけることもせず 自分のお気に入りの場所で静かに待ち 頃合をはかって 自分だけの行き先にむかって 静かに 旅立つのだ ***** 現代の詩に触れることができます。 一作でも読み切ることができたら、その後、書いたもの…

  • 「百鬼夜行 陰」 京極夏彦 前日譚、後日談、閑話休題 隙間から覗くもの

    こんにちは、暖淡堂です。 つくづく、人間って、物事の評価は相対的なものになってしまうものだな、と思います。 本文が373ページある本が、薄く感じてしまいます。 おまけに軽い。 何事も、絶対的に評価をしているわけではないのですね。 それを普段から忘れないようにしないと。 で、極私的京極祭、まだ続いています。 このペースだと、結構まくらないと、年末年始のお休みに「鵼の碑」まで辿り着けなさそうです。 どうしようかな。 それはそれとして、今回読み終わったのが「百鬼夜行 陰」 これは、この作品が発表される以前に書かれている作品の、ところどころにできてしまった隙間を埋めるものです。 それぞれの作品に登場し…

  • ぜっかくのコメントですが、削除させていただきました ブログを書き続けてきて、初めての体験です

    こんにちは、暖淡堂です。 今回は、ブログを書き続けてきて、今回初めて経験したことを紹介します。 それは、「コメントの削除」です。 せっかく書いてくれたコメントなのですが、ちょっと内容が???でした。 いずれも海外の方からのようで。 いつもの皆さんからいただいているコメントは当然そのまま残してあります。 コメントの一つ目の趣旨が「日本のみなさん、阪神優勝おめでとう〜」というもの。 まあいいかな、と思っていたのですが、続いて以下のコメント。 「xxxx.toto.xx」のようなリンクがならんでいました。 totoとあるから、もしかしたらカジノ系なのかもしれません。 よくわかりませんが。 で、リンク…

  • 「音に聞く 高師の浜の あだ波は」 祐子内親王家紀伊 恋歌が主題の歌合で披露された歌

    百人一首第72番目の歌の作者は祐子内親王家紀伊ゆうしないしんのうけのきいです。 後朱雀天皇皇女祐子内親王に仕えていた女房でした。 女房三十六歌仙の一人です。 今回は祐子内親王家紀伊について紹介します。 祐子内親王家紀伊とは 祐子内親王家紀伊の生没年は不詳です。 百人一首に選ばれている歌は1102年に行われた堀河院艶書けそうぶみ合で披露されたもの。 その時の紀伊は70歳代とされています。 「艶書合」は、男女が恋文を送り合う形で、疑似恋愛を楽しむ会でもありました。 紀伊の歌は、藤原俊忠の次の歌に対して返したもの。 人知れぬ思いありその浦風に波のよるこそ言わまほしけれ (人に知られないように貴女のこ…

  • 毎年の早春の雪割作業 これをしないと連休までテニスコートが使えない 豊沼-砂川(二十七)

    冬は、テニスコートは雪に厚く覆われた。春は部員がスコップを使って雪割りをした。陽に当たる面積を増やして、早く溶かそうというのだ。溶かして、結局は遊ぶだけだったのだが。当然、あまりまじめにはやらない。雪割りをしていると、教室の窓を開けて顔を出し、僕たちをからかうものがいた。一緒に雪割りをしていた部員が雪球をその顔めがけて投げた。雪球は外れて教室の窓に当たり、窓ガラスが割れた。その部員は顧問の先生と、その教室の受け持ちの担任にしかられていたようだが、僕は雪割りを続けていた。 * また部活関連です。 校舎の中庭にあったテニスコートは、冬の間、雪が厚く積もりました。 そのまま放置したら、5月の連休まで…

  • 「動画がビューポートの外側にあります」 ??? Search Consoleの言葉がわからない。。

    こんにちは、暖淡堂です。 日々、いろいろとわかっていない状態で暮らしています。 まあ、それでも暮らしていけていますが。 ですが、そろそろ気になってきたのが、Search Consoleのメッセージ。 先日はAdSenseのメッセージに対応しました。 思ったよりも簡単に解決しました。 じゃあ、今まで放置してきたSearch Consoleのメッセージはどうしようか、とふと思って。 まずは、メッセージの意味を解読しないといけませんね。 こんな風にも書かれています。 「これらのページに埋め込まれている動画は、インデックスに登録されることも、Google の動画検索結果に表示されることもありません」 …

  • 「つむじ風」 アリス 助走期間の終わり

    こんにちは、暖淡堂です。 僕がベストだと思うアリスのアルバムは「アリスⅤ」です。 この一枚に、アリスのそれまでの試みが凝縮されています。 ALICE V アリス5 [12" Analog LP Record] アーティスト:ALICE アリス [谷村新司 堀内孝雄 矢沢透] 東芝EMI Amazon このアルバムに続く「アリスⅥ」は、ピークに向けて全速力で駆け上がる、その一瞬前の作品。 アリス Ⅵ[LPレコード 12inch] アーティスト:アリス 東芝EMI Amazon A面の一曲目が「つむじ風」で、まさに駆け出した勢いがそのまま現れています。 この曲は、特に注目すべきはドラムとパーカッシ…

  • 【現代詩】「沙汰無し」 終わるものと始まるものの温度差のイメージ 現代詩の試み

    沙汰無し 駆け回って何も得られない日々が続き 君は元気ですか僕は立ち止まります 夏はもう盛りを過ぎました もうこんなに静かです 僕もしばらく言葉を節約します 力を溜めるため ***** 文学が好きな方なら、以下の詩集はおすすめです。 働きながら、詩を書いてみたいと思う方、必読です。 吉野弘詩集 (現代詩文庫 第 1期12) 作者:吉野 弘 思潮社 Amazon 以下は暖淡堂の詩集です。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書き…

  • 【北方謙三ファン必見】ファンでなくてもオススメ 「ホテルに缶詰になる作家の世界 ~有隣堂しか知らない世界221~」

    こんにちは、暖淡堂です。 ついにこの日が来たか、という感じです。 あの北方謙三さんが「有隣堂しか知らない世界」に登場しました。 北方謙三さん、想像通りの生活をされているようです。 で、年齢なりの成熟も。 僕の年齢になっても、まだまだ憧れます。 万年筆で手書きというのは、どこかで読んで知っていました。 僕も、日記などは手書き派なので、とても共感を覚えています。 ぺんだこもしっかりありますので。 僕の北方謙三さんの作品で、ベストだと思っているのが「破軍の星」、次が「道誉なり」ですが、一連の中国を舞台にした歴史小説も大好きです。 あの量の作品を手書きで書き上げてこられた北方謙三さん。 これからもまだ…

  • Google Adsenseからポリシー違反の警告が来た 自動広告しか置いていないのに…

    こんにちは、暖淡堂です。 Adsenseから警告がきました。 「ユーザーの意図しないクリック: レイアウト」が問題とのことです。 問題になったサイトはGoogleのBloggerで運営しているものでした。 はてなブログのサイトは問題なかったようです。 Adsense広告に関しては、現状「自動広告」しか表示されていないので、Adsense側でなんとかしてほしいなあ、と思ったのですが、そう思いながらも以下の対応をしてみました。 自動広告をオフにする サイドバーに「スポンサーリンク」として表示されるもののみにする これでしばらく様子を見ていると、数時間後に広告掲載OKのメールがきました。 とりあえず…

  • 親戚の家で起こった事件 旭川鷹栖の犬 【沙河14】

    祖父母に連れられて、親戚の家に行くと、楽しかったのか、ちょっと舞い上がった状態になり、いくつか失敗をしてしまいました。 それらの事件は、親戚の家に行くたびに話題になり、恥ずかしい思いをしたものです。 ただ、誰もが朗らかに対応してくれていたので、親戚の家々はいつまでも楽しい場所であり続けました。 今振り返ると、どれもとても田舎の家なのですが、とても暖かく感じたものです。 【沙河】昭和四〇年~昭和五〇年 (七)② 祖母に連れて行かれた親戚の家は、どれも昔からある家だった。 風呂や便所は家の外に作られていた。幼い子供だった私は、そこでも、夜一人では便所に行けなかった。祖母や、その他の人に一緒に行って…

  • 【現代詩】「そして、舞う雪…」 北の涯の凍りついたような砂浜と雪のイメージ 現代詩の試み

    そして、舞う雪… (…底で騒ぐ突起の群… (…その、一塊が… (…不意に、沸騰する… (…そして、崩れた底のさらに下に… (…新たな「底」がのぞく… 浮上する泡は 表面が突起で覆われた 「まるで袋」のように 膨張を続けるのだ 打ち上げられるのは 北の、遠い涯の 雪の厚く降り積もった砂浜 白い鳥だけが見下ろしている 雪が風に舞う 波が凍る砂浜を齧る 遠い砂浜 科学にできることはもはやなく あるいは言葉はただたんなる窒息間際のうめきになり あとは「底」がいくつ現れるのかを 数え上げる子供の声だけが、必要なのだ それに気づくのも あの声の主 私が、あの遠い涯 あの北の暗い坑道に置き去りにしたままの …

  • 【臨済録を読む】示衆(1)「師晚參示衆云」(師は晚參の時、衆に対して言った) 臨済の説法の根底にある態度について 原文と現代語訳

    こんにちは、暖淡堂です。 今回から「臨済録」の示衆の部分を少しずつ紹介します。 示衆には晩参(夜に行われた説法)で、臨済と参加者との間で交わされた言葉が記録されています。 臨済の教えの全体像を把握するには、この部分の精読が欠かせません。 一方で、臨済自身は、先人の文字を大切なものとして読み込むことを「黒豆拾い」のような言い方で、切って捨てています。 さて、私たちはどうしたらいいのでしょう。 それもまた、私たちが取り組まなければいけない問いなのでしょうね。 一文を紹介します。 原文:師晚參示衆云 現代語訳:師は晚參の時、衆に対して言った この部分の大意は、ほぼ言葉通りに理解していいかと思います。…

  • はてなブログで書き始めて2年が経過した頃から少しずつしていること

    こんにちは、暖淡堂です。 Yahooのブログサービスが終了した後、1年ほどアメバブログで書いていましたが、書店で染谷さんの本を読んだのがきっかけではてなブログに移動してきました。 それから大体2年が過ぎました。 2年が過ぎた頃(そのちょっと前も含めて)に少しずつやっていることを記録として書いておこうと思います。 発作的にデザインを変えた ブログデザインを変えました。 見た目をシンプルにしたいという衝動に襲われて、変えてしまいました。 前のデザインの時にCSSで少しだけ設定したものが、全部消えてしまいましたが、変えてよかったと思っています。 また発作が起こると変えるかもしれません。 デザインが変…

  • 「夕されば 門田の稲葉 おとづれて」 大納言経信 異形の鬼と出会った歌人 さわやかに秋の情景を歌う

    百人一首第71番目の歌の作者は大納言経信だいなごんつねのぶです。 藤原頼通が政治の中心にいた頃から、後三条天皇、白河天皇の院政期に至るまで歌壇の中央で活躍していました。 今回は大納言経信について紹介します。 大納言経信とは 大納言経信(源経信)の生年は1016年、没年は1097年。 宇多源氏につらなる人です。 後一条天皇の時に従五位下となります(1030年)。 その後も歴代の天皇に仕え、1070年に正二位、1091年には大納言となります。 1094年に大宰権帥となり、1095年任地に下向。 そのままその地で亡くなりました。 詩歌や管弦などの芸に秀で、また有職故実にも通じていました。 歌人として…

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