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  • 天雷无妄 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    天雷无妄 六十四卦を乾卦を上に置くものから順にみていきます。 今回は「天雷无妄てんらいむぼう」。 卦の形は上卦が乾、下卦が震 外側に対し力強い姿を示し、内側にも動きがある形ですね。 乾(天) 震(雷) 六十四卦表全体は以前の記事をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある天雷无妄の卦辞は以下のようなものです。 乾/震 天雷无妄 无妄。元亨利貞。其匪正有眚。不利有攸往。 无妄は、元いに亨る、貞しきに利あり。それ正しきに匪ざれば眚(わざわい)あり。往くところあるに利あらず。 妄(ぼう)は迷い。无(む)は「ない」ということ。 迷いがなければ願いは叶う。 それも正…

  • 臨済はどのように修行を始めたか 臨済録序文の冒頭より

    こんにちは、暖淡堂です。 臨済録の現代訳作業を少しずつ進めています。 今回はどのように臨済が修行を始めたのか、それが書かれている部分。 序文の一番初めの部分を紹介します。 「散木の小屋」で紹介した馬防の肩書きの文章のすぐ後に続くところです。 sanboku.blogspot.com 黃檗山頭、曾遭痛棒。大愚肋下、方解築拳。 かつて黃檗山にあったとき、棒でしたたかに打たれたが、大愚のところでは、あばらの下に拳を突き込んだ。 Once, when the master was at Huangbao Mountain, he was hit hard with a stick, but at Da…

  • 本好きは本屋さん好き 又吉直樹&ブッコロー&有隣堂書店の空気感で和む休日

    こんにちは、暖淡堂です。 本が好きで、読書は趣味ではなく、生活の一部になっています。 自分は「読書人」であるとの自覚がありますね。 名刺に書こうかな? (A8.netのフェス、名刺持っていこうかな?) で、「有隣堂しか知らない世界」からまた一つ紹介します。 又吉直樹さん再登場です。 本好きの人が本屋さんでどのように過ごすのか。 とても共感しながら観ました。 今回もブッコローとの掛け合いが絶妙。 又吉さんも、書店では「詩」のコーナーに立ち寄るようです。 言葉に対する感性は、詩を読んだり書いたりすることで磨かれると僕も思っています。 又吉さんも詩に関心があるようで、ちょっと嬉しいです。 休日の午後…

  • 勝手に変えてはダメ 同一性保持権 著作者人格権のこと

    こんにちは、暖淡堂です。 知的財産関連のニュースを見ていて、以下の記事に目をひかれました。 これは、作者は怒るかも…ミヤシタパークのアート作品、全く違う姿に 著作権侵害と作者が抗議:朝日新聞デジタル https://t.co/4Cns6bC0vV— 暖淡堂 (@dantandho) 2023年4月6日 さすがにこれはダメだろうと思います。 ダメな理由は以下です。 著作者人格権:同一性保持権 著作権は以下の二つからなります。 著作権 著作者人格権 それぞれが権利の束です。 で、今回問題になるのが著作権法に書かれている著作者人格権のなかの同一性保持権。 (同一性保持権)第二十条 著作者は、その著作…

  • 天火同人 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    天火同人 六十四卦を乾卦を上に置くものから順にみています。 今回は「天火同人てんかどうじん」。 卦の形は上卦が乾、下卦が離。 外側が力強く、内側に知性を秘めているような形です。 乾(天) 離(火) 乾が天で離は火です。 離は、現在だと「離れる」の意味になりますが、もともとは「くっつく」という意味だったそうです。 火は物について燃えます。物と物が触れると、それで火が移ったりします。 それで離は火を象徴するものになったようです。 卦の形は先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある天火同人の卦辞は以下のようなものです。 乾/離 天火同人 …

  • 天沢履 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    天沢履 六十四卦を乾卦を上に置くものから順にみていきます。 今回は「天沢履てんたくり」。 卦の形は上卦が乾、下卦が兌。 力強いものに柔らかなものがついて行っているような形の卦です。 乾 兌 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある天沢履の卦辞は以下のようなものです。 乾/兌 天沢履 履虎尾。不咥人。亨。 虎の尾を履む。人を咥(くら)わず。亨る。 乾はとても力強いもの、龍に喩えられることもあります。 家の中では父の象徴。 一方の兌は弱いもの。 少女などを象徴しています。 卦の形は、強いものを弱いものが追う形。 虎の後をついていく姿で…

  • 【易暮らし】「角川ソフィア文庫 ビギナーズクラシックス 中国の古典 易経」 三浦國雄 易経を学ぶスタートとして最適

    こんにちは、暖淡堂です。 易経(易占い)に関心のある方は多いかと思います。 ネット上のサイトはたくさんありますね。 いずれも興味深く読める内容になっています。 ただ、本当の初心者は、どこから学び始めたらいいのかがわかりにくいかもしれません。 で、暖淡堂が初心者や、初心者の一歩手前の方にお勧めするのが以下の本。 とくに、本のはじめの方に書かれている「解説」がとてもわかりやすいです。 易経が出来上がってくる経緯や易の特有の言葉などが丁寧に説明されています。 また簡単な占い方(占筮法)も書かれています。 これ一冊で、必要な道具立てから卦の読み方まで、ざっと知ることが可能。 その後で、自分で卦を立てて…

  • 乾為天 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    乾為天 六十四卦の一番初めは「乾為天けんいてん」。 一番下から一番上まで全部陽爻です。 見た目、強うそうで、とても良さそうな形の卦です。 これが六十四卦のトップバッター。 dantandho.hatenadiary.com 乾 乾 易経にある卦辞は以下のようなものです。 乾/乾乾爲天乾。元亨。利貞。乾は元いに亨る。貞しきに利あり。 「乾/乾」と書いたのは上卦が乾、下卦も乾ということを表します。 上下卦いずれも乾です。 亨(きょう)は「とおる」と読みます。 願いごとはかなうという意味です。 貞は「ただしい」、利は「よいこと」。 なので、この卦が得られたら、願い事は大いにかなえられる。 ただしい態…

  • 八卦まとめ 易経六十四卦の基本ブロック一覧 新井白蛾「易学小筌」

    江戸時代の儒学者新井白蛾の書いた「易学小筌」から、易の基本、八卦の説明を紹介しました。

  • 【易暮らし】水地比 どんな川も受け入れるので海は大きい 地に足をつける安心感 Like a flowing river

    どうも、暖淡堂です。 黄砂の後に雨で、寒かったりもしたので、なんとなく元気の出ない週末でした。 今日はちょっと暖かかかったですね。 明日からまた仕事です。 それほど忙しくはないのですが、なんとなく気忙しい日々は続くようです。 で、卦を立ててみました。 今日は筮竹の簡易法でやってみました。 dantandho.hatenadiary.com で、得られたのが水地比。 下卦が坤(地)で、上卦が坎(水)。 水が低く流れていって、大地に寛ぐような形です。 dantandho.hatenadiary.com 職場のチームメンバー間のコミュニケーションを図るのがいいでしょうね。 まあ、普段から気をつけてい…

  • 新井白蛾「易学小筌」 我が家にある本

    この本自体は明治23年(1890年)の発行ですが、この版自体は文化2年(1805年)。 今から200年以上前のことです。 新井白蛾は寛政4年(1792年)に亡くなっていますので、後の人が発行したものになりますね。

  • 易の占いで得られるもの 定年後を心豊かに過ごすためのコツ

    易の占いで得られるものは 「出来事の理解の仕方」 です。過去 現在 未来 の出来事が自分にとってどのような意味のものなのか、それを理解するための指針を与えてくれる。

  • 【易暮らし】山火賁 ひけらかすような賢さなど、なんの得にもならない

    こんばんわ、暖淡堂です。 体調が良くないのですが、ぼちぼち、ふらふら、と今週は乗り切りました。 あくまでも力を入れない、入れすぎないを心がけました。 で、金曜日の夜ですね。 今週は、逃げ切った、という感じです。 で、サイコロで、ころころと卦を立ててみました。 で、出たのが山火賁。 dantandho.hatenadiary.com 離(火)の明るさが艮(山)の手前でとどまっている形。 知恵とか賢さみたいなものを大っぴらに見せるよりも、その場でとどまっているのがいい、と言われたような感じです。 そうするのがいい時期だと。 まあ、それほど賢くもなく、知恵もないので、ひけらかすものもあまりないのです…

  • 日本の易者の系譜はここから始まる? 江戸の儒学者 新井白蛾

    こんにちは、暖淡堂です。 夜の駅前などに机を置いて、ジャラジャラと筮竹をすり合わせ、時々暇そうに歩いている人に「これこれ、そこな人、水難の相が出ておりますな」などと声をかける。 声をかけられた人が何だろうと振り向いたときに、うっかり水溜りに足を突っ込んでしまう。あるいは川にドボン。 「易者」というとそんなイメージを持っていませんか?(古すぎか?) 「当たるも八卦、当たらぬも八卦」などという言い方もセットになっていて。 この、街中で占いをする「日本風の易者スタイル」のルーツはおそらく江戸時代頃のもののようです。 当時の儒学者などの影響が大きかったと想像します。 易学のテキストが、数人の儒学者によ…

  • 新井白蛾の易学小筌 唯一の電子書籍は暖淡堂書房版

    こんにちは、暖淡堂です。 江戸時代の儒学者新井白蛾が書いた「易学小筌」という書物があります。江戸時代のベストセラーだったようです。 神田の古書店街で時々目にします。入手しやすい価格で出ていることが多いですね。そのくらい、かつては売れていたということかと。 「易学小筌」では、新井白蛾が自らの学識に基づき易の六十四卦を解説しています。その説明はどれも、庶民に向かって、やさしい言葉で書かれたもの。 本家の「易経」は、どちらかというと身分や立場の高い人の視点で見ているものですね。その意味で「易学小筌」を読んでみる意味はとても大きいと思います。 暖淡堂書房では、「易学小筌」の本文を現代の言葉に訳して電子…

  • パブリックドメインとは 「シャーロック・ホームズの事件簿がパブリックドメインへ」 最近の著作権関連ニュースから

    こんにちは、暖淡堂です。 最近のニュースに、次のようなものがありました。 パブリックドメインの作品になっても、節度ある利用をしたいものです…シャーロック・ホームズの小説や「アイスクリーム」の歌、米国でパブリックドメインに https://t.co/6HrVKOZaGM @cnn_co_jpより— 暖淡堂 (@dantandho) 2023年4月6日 Twitterで引用している元の記事をどうぞご参照ください。 ここでニュースのタイトルに使われている「パブリックドメイン」という言葉の意味を簡単に説明したいと思います。 パブリックドメインの作品とは 著作権の保護期間が経過して、誰もが自由に利用でき…

  • 「御垣守衛士のたく火の夜は燃え」 大中臣能宣朝臣 京の都の官能的な世界を歌う

    百人一首第49番目の歌の作者は大中臣能宣朝臣おおなかとみのよしのぶあそんです。 この人は三十六歌仙の一人であり、後撰和歌集の選者でもありました。 今回は大中臣能宣朝臣について紹介します。 大中臣能宣朝臣とは 生年921年、没年は991年。 伊勢神宮の祭主の家柄の人でした。大中臣家は代々歌人を輩出してきた家系。百人一首第61番目の歌の作者伊勢大輔の祖父にあたります。 ちなみに、この歌の作者は大中臣能宣朝臣ではないのではないかと言われています。誤って紛れ込んだものだと考えられています。 その真偽については、今後の研究の結果を待ちましょう。 この歌は、宮中の門番が燃やす篝火のように、夜ともなれば燃え…

  • 坤(地)を上卦とする卦 まとめ 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦のうち坤卦を上に置く八卦を順番に紹介しました。 坤は地(大地)、母、従順であることや包容力のあること、動物であれば牛(牝牛)、身体の部分であれば腹、方角は西南を象徴します。 この世にあるものすべてを載せる大地。 牝牛のように従順に従うこと。 素直に従いながら、すべてのものを載せるほどに力強いことなど。 これらから、母というイメージにつながります。 母は強いものですよね。 これまで紹介してきた、艮卦を上卦とした卦の説明を以下にまとめます。 坤(地) 先に紹介した六十四卦表もご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 地天泰 地沢臨 地火明夷 地雷復 地風升 地水…

  • 夏といえば 山下達郎さん? そのイメージはここから!!

    「クリスマス・イブ」がヒットした山下達郎さん。それでもなんとなく夏のイメージがあります。アルバム「For You」の影響でしょうか。 アルバム「For You」は確か春頃の発売でした。発売直後に買いに行った記憶があります。北海道はまだまだ雪の溶け残った季節だった気がします。 それでも、一曲目からいきなり達郎さんの世界に引き込まれて。 このアルバムは名作です。 なんというか、レコードの頃の方が曲は良い気がします。 自分が歳を取ったからからそう思うのかも知れませんが。 www.youtube.com 夏といえば 山下達郎さん? そのイメージはここから!! 山下達郎さんを聴き始めてもう40年以上。 …

  • 「アメリカンフィーリング」 サーカス 坂本龍一さん追悼

    こんにちは、暖淡堂です。 高橋幸宏さんが亡くなって、そのショックが癒えないうちに坂本龍一さんの訃報。 今年は(も?)僕が影響を受けた人が続けて亡くなっています。 坂本さんは多くのアーティストの曲に参加されています。 今回紹介する「アメリカンフィーリング」もその一曲。 この曲を聴いていた時、まだアメリカに行ったことはなかったのですが、どんなところだろうを思いを馳せました。 サーカスの皆さん、とてもいいですよね。 耳の奥で響くコーラスです。 大人になってから行ったサンディエゴの空のようです。 青くて、広がりがあって。 そして、坂本さんのアレンジと、サーカスの皆さんの歌声が、最高に響き合っています。…

  • タイ入国直後 2010年1月中旬 しばらくは日々とても疲れていたようです 駐在員必須タイ語会話 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    タイに着くと、さまざまな手続きを短期間で片付けなければいけませんでした。観光ではなかったので、ビジネス用のビザで入国していましたが、それも早い段階でワークパーミットを得る必要がありました。その他、銀行口座の開設も急いで行いました。 手続き自体は現地の人が進めてくれていて、僕はその人の横にいてイエスイエス、ノーノーと言っていればよかったのですが、色々なところでの待ち時間が多くて疲れた記憶があります。 専属のドライバーさんがいて、休日も使っていい車があったので、それで出かけてもいいと言われていたのですが、休日はそんな気分にはなれず、サービスアパート(ホテルの一室を長期借り切り)の部屋でずっと寝てい…

  • 【易暮らし】沢地萃 相手を包み込む大きさを内に持ち、柔らかな態度でいれば、人は集まってくる

    こんにちは、暖淡堂です。 四月で新生活をスタートさせた方も多いかと思います。 僕も所属する部署の体制が少し変わりました。 仕事や役割は変わっていないのですが、気持ちは新たになりました。 で、卦を立ててみました。 今回は普通のサイコロを使いました。 偶数の目が出たら陰爻、奇数の目が出たら陽爻。 そんな感じで、出た目に従って、爻を下から順番に積み上げていきました。 で、得られたのが沢地萃。 沢地萃は、上卦が兌(沢)で、喜び、下卦が坤(地)で柔らかさのイメージの卦です。 dantandho.hatenadiary.com 内面(下卦)は柔らかく包容力のあるもの、外面(上卦)は喜び。 穏やかで、動揺し…

  • 【現代詩】「一人/擬装」 自分の内側と外側が反応を起こし、その結果として「私」の姿が現れるイメージ 現代詩の試み

    一人/擬装 (…「穢す目」… (…薄く透き通る肌… (…重く押さえつけ… (…焦げ跡を一筋残し… (…ゆるゆると滑る… 紐が、捩れながら束になり 甘く、肉の焼ける匂いを、追い 分散し、たくさんの、蟻になり 穴を開け、押し広げ、潜り 「層」の断片を、掘り出し 噴き上がる、赤い腫瘍 震える蟻塚 (…「洞窟」… (…湿った風に怯え… (…深い溝… (…冷たい川… (…何度も阻まれながら… (…むかし眠ったはずの… (…窪みを探す… 遠く、厚く溜る「底」で 「私」達の、群が渦を、巻く 冷たい指が、胸を、裂き 「横顔」の、「親」、達の 壁を突き、抜ける、と なにか、を取り囲む「私」、達が同じ、顔で 「私…

  • 「風をいたみ岩打つ波のおのれのみ」 源重之 自然の描写で心の様子を表現する

    百人一首第48番目の歌の作者は源重之みなもとのしげゆきです。 この人も三十六歌仙の一人でした。 今回は源重之について紹介します。 源重之とは 生年940年頃、没年は1000年頃。 平安中期の人です。 清和天皇の曾孫。いわゆる清和源氏につらなる人ですね。 相模権守さがみのごんのかみ、肥後守、筑前守などの地方官を歴任しました。 また旅をすることの多い人だったようです。 藤原実方に随行して陸奥に行き、そこで亡くなりました。 百人一首に選ばれている歌は、自然の風景を用いて自分の心情を表す試みをしているもの。 旅人として、どこかの海岸で目にした風景を思いながら歌ったものでしょうか。 風の強い海岸に立つ歌…

  • 坤為地 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「坤為地」。 坤卦の下に坤卦。坤が二つ重なった形です。 坤は大地。それが二つで、さらに広がりと深さを持った大地のようなイメージになります。 坤(地) 坤(地) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある坤為地の卦辞は以下のように書かれています。 坤/坤 坤爲地 坤。元亨。利牝馬之貞。君子有攸往。先迷後得主。利。西南得朋。東北喪朋。安貞吉。 坤は、元いに亨る。牝馬の貞なるに利あり。君子攸(ゆ)くところあるに利あり。先んずれば迷い、後れれば主を得る。利あり。西南に朋を得、東北に朋を喪う。貞に安んじ…

  • 市立小樽美術館のミュージアムショップ「小さな旅 JOURNEY WITH FRIENDS」を応援したい

    こんにちは、暖淡堂です。 3月の中旬頃、小樽に滞在していました。 用事がたくさんあったので、とても慌ただしい滞在になりました。それでも限られた時間を使って、行き先を厳選して立ち寄ってきました。 一番の目的地は市立小樽美術館。ここは文学館も一体になっていて、のんびりと過ごせるところです。過去に何度も訪れたことがあるのですが、その度に新しい発見があって楽しめます。 今回も家族で行って、2時間ほど過ごしてきました。 今回、一番の発見はミュージアムショップができていたこと。このショップは市立小樽美術館協力会のメンバーがボランティアで運営していました。 ショップの中に入って、飾られている商品を見ていると…

  • 【易暮らし】天沢履 世の中の動きに柔らかな態度で応じる 穏やかなものが結局は強い

    こんにちは、暖淡堂です。 春らしい一日でした。 近所に運動公園があるのですが、そこの桜が満開を過ぎて盛んに花びらを散らしていました。 花の後には元気な青葉がたくさん。 季節の移り変わりは早いですね。 季節はあっという間に過ぎていってしまいますね。 で、卦を立ててみました。 得られたのが天択履。 dantandho.hatenadiary.com 力強いものに柔軟な態度で従う形。 この世の中で一番力強いもの、それは「天」かもしれません。 あるいは、僕たちの側からみれば「運命」といえるものかと。 それに、穏やかな態度で従う。 そうすることで願いが叶う。 よいことがある。 世の中の流れに、ことさらに…

  • 「春なのに」 何かが終わりつつあるとき、新しい何かはもう始まっている そんな季節ですね

    こんにちは、暖淡堂です。 日本は、春でいろいろ切り替わります。 卒業式から入学式。 卒業式から入社式。 定年退社から第二のお勤めという人も多いでしょうね。 給与所得者から年金生活へ、という人もいらっしゃるでしょう。 自営業の方も、そろそろリタイヤ、隠居生活へ、というパターンもあるかと。 一つのものが終わるとき、次のなにかはもう始まっているもの。 そんなことに気付かされる季節でもあります。 桜を見ていてもそう思います。 満開を過ぎた花が散るとき、そのそばで青い葉がもう広がっている。 きっと、僕たちの生活の中でも同じようなことがたくさんあるのでしょうね。 様々な思いを募らせる時期。 自分の時間を作…

  • タイ出向の準備時期 2010年1月 家族を残し、先に一人でタイへ 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    2009年の年末に、タイに出向するためのビザの手続きをしていました。スケジュール的に年末ギリギリになっていましたが、12月29日にタイの大使館に行ってビザの申請をしています。で、その翌日にビザを受け取りました。申請の時は、家族3人で出かけて、目黒駅近くで食事もしています。 大使館での手続きを終えた後、新宿の三省堂で本を数冊買いました。その足で紀伊國屋書店に立ち寄り、禅関連の洋書を2冊買っています。タイに行く時に持って行くつもりの本を買い込んだのだと思います。 大晦日の日に、イトーヨーカ堂で大きめのスーツケースの下見に行っています。タイには僕だけ先に行くことになっていて、その時はスーツケース一つ…

  • 臨済は1000年以上前のジェリー・ミンチントン 自尊心に不安が生じたら「臨済録」も読んでみるといい

    こんにちは、暖淡堂です。 「臨済録」の現代語訳を一通り終えて、現在は推敲しながらブログで少しずつ公開しています。 現状は以下のリンクからご確認ください。原文全文の下に現代語訳の記事のリンクを集めています。 sanboku.blogspot.com 「臨済録」は唐の時代の僧侶臨済の言行録です。禅仏教に関する書物なので、読まれたことのない方は次のように思われるかもしれません。 「偉いお坊さんのありがたい仏教法話を、仏教の専門的な言葉で書き連ねたものだろうな。これを読むと、仏教を信仰するように勧められるのかもしれないな。ちょっと面倒くさいなあ」 実際は、そんなことはまったくありません。特に禅仏教の書…

  • 【易暮らし】地風升 地中に生じた木を大切に育てるとき 素直に、しなやかに伸びていきたい

    こんばんは、暖淡堂です。 もう3月も残りわずか。 週末には年度も変わります。 定年までの期間も2年を切るわけで。 なんだか、のんびりと過ごしていていいのかな、なんて思ったりするわけで。 で、ちょっと不安になって、卦を立ててみました。 今夜は地風升。 dantandho.hatenadiary.com 上卦が坤、下卦が巽。 どちらも柔らかく振る舞うことを示しています。 坤は大地、巽は木。 地中に木の芽が生じた形でもありますね。 生じたものは大事に育てたいものです。 大事に、大切に、そして素直に大きく育つといいなと思います。 さて、最近の自分に、なにが新しく生じたかな。 ブログやTwitterで少…

  • 【安心感の研究】猫は一度目の一度切りを生きている(まとめ) 眠れない夜のために

    猫のように生きてみたいなとふと思い、書いてみました。 不思議と最近は、あまり腹を立てることもなく、夜もよく眠れるようになっています。 面倒くさいことについて、一度しつこく考えてみると、ゆっくりとですが、そのことから解放されていくのかもしれません。 猫は一度目の一度切りを生きている(まとめ) 眠れない夜のために dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hatenadiary.com dantandho.hate…

  • 【易暮らし】水風井 得るものもなく失うものもない 冷たい水が湧き出す井戸のように

    こんにちは、暖淡堂です。 今日は久々に会議で長い時間発表しました。 この四月以降、職場の体制が変わります。 自分の位置付けもちょっと見直されるのかな、と思っていたのですが、とりあえずは現状維持のようです。 それでも、他の人たちの配置が変わるので、相対的には変化があるのでしょう。 まあ、これまでの経験を活かして、定年まで過ごしていってくださいね、というメッセージかなとも思います。 で、卦を立てました。 水風井でした。 dantandho.hatenadiary.com 僕の好きな卦の一つです。 卦辞に「喪うなく得るなし」とあります。 井戸はその底から水が湧き出すのですが、人がそれを利用しても、い…

  • 「八重葎茂れる宿のさびしきに」 恵慶法師 失われた王朝をいとおしむ

    百人一首第47番目の歌の作者は恵慶えぎょう法師です。 この人も三十六歌仙の一人です。 今回は恵慶法師について紹介します。 恵慶法師とは 生没年不詳。平安中期の人です。 清和天皇のひ孫にあたり、清和源氏につらなる一人でもあります。 地方官を歴任しましたが、最後は陸奥で亡くなったようです。 陸奥に行ったのは、宮中で事件を起こした藤原実方に同情したから。 奇人として知られた曽禰好忠(第46番目の歌の作者)とも親交があり、その意味では、反骨の気概を持つ人だったのかもしれません。 dantandho.hatenadiary.com 時代背景 この歌は源融(第14番目の歌の作者)が建造した河原院で歌われた…

  • 【易暮らし】沢水困 苦しいことがあっても笑顔で過ごす いつかはよいことがあるさ

    こんにちは、暖淡堂です。 穏やかに月曜日が過ぎています。 自宅のあたりはあまり陽が差さなかったのですが、昨日よりは暖かかったですね。 近くの公園では桜が満開になっています。 で、特に気になることもなかった一日ですが、終えるにあたって卦を立ててみました。 沢水困でした。 (なんだか、沢水困卦が得られることが多いような気がします…) dantandho.hatenadiary.com 沢は喜び、水は苦しみ。 心の中に苦しいこと、辛いことがあっても、外に向かっては喜んで暮らしている。 そんな過ごし方ができれば吉。 おそらく、そういう生き方ができるのであれば吉、ということでしょうね。 辛いこと、苦しい…

  • 地山謙 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地山謙」。 坤卦の下に艮卦。 本来頭を高く上げる山が、地の下に下げている形ですね。 坤(地) 艮(山) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地山謙の卦辞は以下のように書かれています。 坤/艮 地山謙 謙亨。君子有終。 謙は、亨る。君子に終わりあり。 この卦は、本来は高いものである山が、低い地面の下にある形です。 謙遜、謙譲の姿。 艮は止まる、坤は柔らかな態度。そこからも謙遜の意味が出てきますね。 謙の態度でいると、願い事は叶えられます。 よいことがあります。 また、なかなかうまくいかな…

  • 【易暮らし】火沢睽 日は上り川は流れるが 世は常と変わらず 分を守って穏やかに暮らすのが一番

    こんばんは、暖淡堂です。 雨が続きましたね。 昨日は午後、書店に行きましたが、今日はずっと家で過ごしていました。 家族がお買い物に出かけたので、その送り迎えを車でしたくらい。 あまり身体を動かしていません。 なので、運動不足気味の週末になりました。 明日からまたお仕事です。 で、卦を立ててみました。 火沢睽でした。 dantandho.hatenadiary.com 上卦が離(火)で下卦が兌(沢)。 性質の違うものがそれぞれの性質に従って動いています。 それぞれは背き合っているようにも思えますが、全体としてみればそれぞれ自然な動きをしているだけのこと。 自分の性質を殺さず、他と合わないように思…

  • 有隣堂と蔦屋 ゆるやかな共同戦線 パイの奪い合いではなく市場拡大を目指すべき局面で

    こんにちは、暖淡堂です。 本屋さんが好きなのですが、なんだかじわりと減ってきていますよね。 お気に入りだった本屋さんがなくなると、本当に寂しいです。 関東に住むことになって、よく利用するようになったのが有隣堂と蔦屋。 感じとしては、少しずつ存在感が増しているのが有隣堂。 すこし店舗数などを整理する局面なのかな、という感じなのが蔦屋。 蔦屋は出店ポリシーを練り直しているのかもしれませんね。 本の市場規模は縮小しているのかもしれません。 この局面では、書店通しは小さくなるパイを奪い合うよりも、市場規模の拡大を目指して共同戦線を張るべき。 それが、穏やかに実現されつつあるのが有隣堂と蔦屋かな、という…

  • 【易暮らし】火地晋 自分にとって、輝いて見えるものはなにか なにを追うべきか

    こんばんは、暖淡堂です。 年度の変わり目ですね。 今週は職場の部長を囲んでの夕食会を行いました。 気を遣う必要のないメンバーだったので、とても和やかに、食事を楽しめました。 会社の近くの沖縄料理屋さんに久しぶりに行きました。 店員さんの機転の利く対応もよくて、とても満足して食事会を終えることが出来ました。 帰りの電車で、ちょっとした事件があったのですが、その辺りはまた改めて。 で、卦を立てました。 今夜は火地晋。 大地の上に太陽が光り輝いているような形の卦です。 この卦は、光り輝くものに従順について行く、そうすることで望みが叶う。 上の人に引き立てられて、お気に入りになる。 よく話を聞いてもら…

  • これはもう奇跡の歌声 VOCAPANDAさん 「北斗の拳」OPカバー

    こんにちは、暖淡堂です。 またVOCAPANDAさんの動画を紹介します。 今回は、あの「北斗の拳」のテーマ曲。 クリスタルキングの名曲ですね。 もともとは男性二人のボーカルのロックバンドです。 特に吉崎さんの太い低音と田中さんのハイトーンとの組み合わせが魅力でした。 www.navida.ne.jp その二人分の音域を、なんとVOCAPANDAさんが一人でカバーしています。 それも音域全体で迫力と艶のある声で歌いきっていて。 これはもう奇跡ですね。 どうぞ動画でお楽しみください。 www.youtube.com これはもう奇跡の歌声 VOCAPANDAさん 「北斗の拳」OPカバー ただもう「凄…

  • タイ出向の準備時期 2009年10月 台風通過後、ジブリの森へ 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    タイへの出向準備を少しずつ進めていた2009年10月。叔父葬儀の後、しばらく疲れが抜けなかったようです。 10月の初め頃の天候は雨が降ったり止んだり。肌寒い日が続いていたようですね。そして8日前後に、関東地方を台風が通過しました。7日から8日にかけて強い雨が降ったようで、夜中に雷が鳴って家族全員が目を覚ましました。 雨は8日の午前中には止んでいたようですが、風が残りました。そのため、電車が遅れていました。 小田急線で新宿駅まで辿り着いたところで、大混雑。根性はないので、出社を諦めて家に帰ろうとしました。その途中、代々木上原駅で千代田線が動いているのに気がつき、地下鉄利用で出社しました。 タイか…

  • 曽野綾子 「老いの才覚」 心の帳尻合わせ

    先日、久しぶりに松本清張の「点と線」を読みました。 その中で、30代後半を「中年」、50代を「老年」と書かれているのを読んで、少し前まではこんな感じだったのだなということを改めて思いました。 確かに自分が子供の頃は30代の叔父たちは皆中年に見えていて、50代の親戚はおじいさん、おばあさんでした。 で、自分はもう少しで還暦。 「老い」を意識せざるを得ない年齢になっています。 曽野綾子さんの本、「老いの才覚」というタイトル、うまい、と思いました。 手にとって読んでみたのですが、どのページに書かれていることも面白く、一気に読んでしまいました。 この本で特に共感したのは以下になります。 くれない指数 …

  • 小樽と横浜 どちらも愛すべき港町

    小雨の朝です。小樽の朝です。 pic.twitter.com/o9HtHm2Sm3— 暖淡堂 (@dantandho) 2023年3月9日 小樽と横浜は規模感が違いますね〜横浜も時々は足を運ぼうと思います〜 pic.twitter.com/tJ4QfhBcRT— 暖淡堂 (@dantandho) 2023年3月21日 こんにちは、暖淡堂です。 3月9日から12日まで小樽に滞在しました。 義母の法事があって、それがメインだったのですが、滞在中は小樽市内を散策しました。 街の規模がそれほど大きくないので、半日歩けば大体市街部の端から端まで見ることができますね。 あまり観光客の行かない港の方や路地裏…

  • 【現代詩】「街」 掘り返され続ける都市のイメージ 現代詩の試み

    街 空間を切り分ける硝子の目盛りが震え 濁りのない雨が凝り落ち (…膨張し… 「底」からの微かな音に揺れる 臆病な「私」達を温かく濡らし窒息させる …宙を走る文字はどこでも構わない… …「今」を「物」にして… …それがいくらになるかと… …誰のものにもなれる声で呟き… 熱すぎた界面は冷め 「私」達は再び固く重なり (…軋み… 高い空からの「声」を練り込む風に 乾きながら、「同じ」夢の中に温く沈む …その巨大な砲台は休むことなく… …重く詰まった筒を打ち上げ続ける… …遠い「過去」の涯で… …渦を巻き、炸裂する枯葉… 日陰の雪のように しかし、「ここ」にある「過去」が (…斑に… 立ち上がる高層…

  • 「由良の門を渡る船人梶を絶え」 曽禰好忠 心情に具体的な風景を与える

    百人一首第46番目の歌の作者は曽禰好忠そねのよしただです。 三十六歌仙の一人です。 今回は曽禰好忠について紹介します。 曽禰好忠とは 生没年は詳しくはわかりませんが、平安中期の人でした。 官位は六位、丹後掾を勤めました。 和歌の才能はありながらも、身分が高くなかったせいか、当時の社交界ではあまり評価されませんでした。 それに反発したのか、奮起したのか、人々に認められようとした行動をいくつかしたようですが、それらはむしろ、曽禰好忠を「奇行の人、偏屈な人」という評価にもつなげてしまいました。 百人一首に採用されている歌は、恋の道に惑うという、具体的な形のない心情に、由良の門で梶を無くして戸惑う船人…

  • 地水師 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地水師」。 坤卦の下に坎卦があります。 表面の柔らかさの下に、冷たい危険なものがあるような形です。 坤(地) 坎(水) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地水師の卦辞は以下のように書かれています。 坤/坎 地水師 師貞。丈人吉。无咎。 師は、貞にして丈人なれば吉。咎なし。 この卦は下卦の陽爻に残りの五本の陰爻が従う形です。 古くは、兵士はもともとは農民であり、大地で仕事をしていました。 戦争があると兵士として徴用されるのが一般的。 大地(坤)から兵(坎)が出てくる形なので師(軍)とな…

  • VOCAPANDAさん歌唱「あなただけ見つめてる」 SLAM DUNK ED 声のせいか、曲のせいか、涙が出てくる

    こんにちは、暖淡堂です。 SLAM DUNK、面白いみたいですね。 娘がハマっているので、気になっています。 それはそれとして(おくのか?)、またVOCAPANDAさんの動画を紹介します。 初期のアニメシリーズのエンディングテーマです。 (おじさんには、このくらいのタイムスパンでのフォローが楽です) 曲も詞もいいですね。 それ以上に、やっぱり声がいい。 宇多田ヒカルさんの声を最初に聞いたときにも衝撃を受けましたが。 VOCAPANDAさんは衝撃波が連続で来ます。 休日の午後など、ゆったりとした気分で、どうぞお楽しみください。 www.youtube.com VOCAPANDAさん歌唱「あなただ…

  • 小樽中央市場の近くの古くなった建物にたくさんの鳩が住んでいるようでした

    こんにちは、暖淡堂です。 2023年3月9日から12日まで、北海道に帰省していました。 短い期間に砂川と小樽でそれぞれ用事があって、とても忙しい帰省でした。 で、小樽での用事の合間に、家族で市内を散策しました。 妻はもともと小樽の人なので、観光客のすくない路地を選んで歩きました。 見つけたのが、下のTwitterで使っている写真にあるような古い建物。 その建物の、窓の斜め下の隙間から、鳩が自由に出入りしているようで。 どうも住み着いているようでした。 人は住んでいないようなので、鳩が自由に過ごしている感じでした。 懐が深いな、小樽。(違うか) 小樽中央市場の近くに鳩屋敷?先週の土曜日に散策して…

  • 現代の製本 「有隣堂しか知らない世界」より やはり紙の本が好きです

    こんにちは、暖淡堂です。 僕が好きでよく観ている「有隣堂しか知らない世界」。 神奈川県内に拠点がある書店です。 YouTube配信が好調です。 書籍も販売してしまいました。 で、その172回配信が「【凄まじい速さ】製本の世界」。 現代の製本工場の内部に潜入しています。 製本工場は印刷はしていないのですね。 製本する部分のみ。 印刷された紙を受け入れて、裁断して製本して仕上げする。 その行程一つ一つに職人さんの技と最新機器の技術が融合されていて。 この動画を観た後は手元にある本をついついじっと見てしまいます。 石川啄木みたいに。 ブッコローの細かなボケとツッコミも相変わらず好調です。 どうぞお楽…

  • 黒川伊保子 「定年夫婦のトリセツ」 生存可能性の高い夫婦の姿

    このタイトルの本を手に取らない理由はありません。 まさに定年を数年以内に迎える身として、知っておくべきことはたくさんあります。 それをどのように身につけていくのか。正直戸惑っています。 そこに、この本。 砂の上にこぼした水滴のように、どのページの内容も心に吸い込まれていきました。 この本で特に心に残ったのは以下になります。 半径3メートル 事実の文脈、心の文脈 夫にはシングルタスクの家事が向いている 半径3メートル 「夫のトリセツ」にも書かれていました。 夫の脳は「男性は狩猟をする、外敵から身内を守るなどの役割を果たす」べく作られています。 一方の妻の脳は「女性は、子供を守り育てるため、身の回…

  • 【易暮らし】雷風恆 久々に寝込んでしまいました 今日は部署の新体制の説明会

    こんばんは、暖淡堂です。 北海道に短期間で帰省してきて、その疲れが癒やされる前に体調を崩してしまいました。病院で診察してもらった結果、「腸炎」でした。北海道から帰った翌日に食べたものが原因だったようで。 「内地、恐るべし」 僕の頭に浮かんだのはこの言葉でした。で、抗生剤の点滴と継続しての服用で、今は回復しています。胃や腸の痛みも治まりました。ちょっとフラフラしていましたが、無事出社もしてきました。 で、今夜は雷風恆。 雷が動き、風も柔らかく広がるような動き。 変化し続ける、というイメージの卦です。 dantandho.hatenadiary.com 物事は動き続けるもの。変化し続けるもの。集ま…

  • 【安心感の研究】猫は一度目の一度切りを生きている(7) 猫は言葉を使わない。

    言葉を使うことによって、人は他の動物とちがう「困難さ」を背負うようになっていると思います。 そろそろ自由になってみたいもの。 スイッチを切るように、言葉を黙らせることができれば、ずいぶんと楽に生きられるのかもしれませんね。 猫は、言葉を使わない。なので、おそらく僕と同じような考えごとはしていない。 それで、いつまでも不機嫌だったり、必要以上に不安を感じたりすることはないのだろう。 危険なものが近づいて来ないかと警戒することと、不安を感じながら日々を過ごすこととは違う。危険なものがなければ、陽だまりで昼寝をしていていいのだ。 そして、危険なものが近づいてきたら、逃げればいい。 軽快な身のこなしを…

  • 柔らかなものがすべてを支える 坤 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 易の六十四卦を理解するための基本となる八卦の説明をしてきました。 今回は最後の卦、坤こんです。 坤は乾と対になります。 乾は天、父、固いもの、強さなどを象徴し、坤は大地、母、柔らかなもの、弱さなどを表します。 しかし、その柔らかなもの、弱いものが大地となってすべてのものを支えています。 以下の新井白蛾の説明を読んでみましょう。 新井白蛾「易学小筌」 (暖淡堂書房) 新品価格¥800から(2023/3/5 12:52時点) 坤 新井白蛾「易学小筌」 坤 坤(こん) 地 八 漸(ゆるやか)にあり頓(にわか)になしの意 坤は順である、陰は陽に順(したが)うという意味である。…

  • 上り詰めて止まる 艮 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 易の六十四卦を理解するための基礎となる八卦の説明をしています。 今回は艮ごん卦。陰爻二本の上に陽爻が一本乗っています。 柔かなものに蓋をしている感じ、あるいは弱いものに担ぎ上げられているようにも見えますね。 その辺りから「止まる」、「それ以上進めない」のイメージが出てきます。 新井白蛾の説明を読んでみましょう。 艮 新井白蛾「易学小筌」 艮 艮(ごん) 山 七 限りあり進めずの意 艮は止である、陽が上で止まっている。 狗(いぬ)〔外に強く内に柔である、人に媚び慣れる〕、虎、鼠、百禽〔すべて鳥は嘴をもって用を調(ととの)うという意〕、嘴長い獣、狐〔坎の狐とは意味が異なり…

  • 【易暮らし】沢水困 辛いのににこやかにしていて吉 そんな時ってありますね

    こんばんは、暖淡堂です。 なんだか疲れています。 北海道に帰省していたのですが、期間が短いわりにやることが多くて。 自分のための時間はほとんどなかったのですが、ずっと欲しかったものは手に入れました。 ガラスペンと綺麗なグラス。 ガラスペンはもう10年以上前から欲しかったもの。 グラスは晩酌用ですね。 いずれも北海道Loveキャンペーンのクーポンで入手。 とても助かりました。 で、今夜は、沢水困。 この時期、色々とあって、心は不安定です。 dantandho.hatenadiary.com まあ、多少辛いことがあっても、にこにこ(にやにやか?)しているのは不得意な方ではないです。 なので、うまく…

  • 地風升 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地風升」。 坤卦の下に巽卦。 大地の中から風が吹き上がるような形になっています。 坤(地) 巽(風) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地風升の卦辞は以下のように書かれています。 坤/巽 地風升 升。元亨。用見大人。勿恤。南征吉。 升は、元いに亨る。もって大人を見る。恤(うれ)うるなかれ。南征して吉。 下卦巽は順う。上卦坤も順う。 どちらも対立などせず、柔軟な態度。 大きな障害はなく、邪魔もされません。 それで元おおいに亨とおる。 願い事は叶います。 願うこと、進めようとすること、そ…

  • 水に注意! 坎 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 今回は八卦の坎かんです。 坎は水でもあり、穴でもあり。 なにやら注意しないといけない、危険なものでもあります。 新井白蛾の説明を見てみましょう。 坎 新井白蛾「易学小筌」 坎 坎(かん) 水 六 進退に険ありの意 坎は陥である、陽が陰の中に陥っている。 豕(いのこ)〔内強く外柔らか、また外汚れ内騒ぐ〕、魚、狐〔穴に隠れる獣という意味〕 馬では首を下げる、薄い蹄(ひづめ)、心の美しいこと、心の亟(すみやか)なことなどとする。これは卦の形から得た意味である。 雨、雪、霜、露、雲、月、惣じて水辺 弓、輪、鉄器、水晶、水中のもの、桎梏〔これは罪人を戒める道具で、険難の中に陥る…

  • 力むだけじゃダメ 巽 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 八卦の説明を続けています。 今回は巽そん。二本の陽爻の下に陰爻が一本。 これは風のイメージです。あるいは竹や木。 風には決まった形がなく、それゆえにどのような所へも入りこんだり、どんな遠くへも行くことができます。 考えや意見が人々の間に広まったりするイメージもあります。 力んで自分の言うことを聞かせようとしたり、大きな声で振り向かせるよりも、柔らかく伝わる言葉の方が説得力があったりしますねよね。 新井白蛾の説明を読んでみましょう。 巽 新井白蛾「易学小筌」 巽 巽(そん) 風 五 相遇相離の意 巽は入である、一陰が二陽の下に入っている。 鶏〔身を伏して声を天気重陽の外…

  • 雷鳴に驚かず 八卦の 震 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 新井白蛾「易学小筌」附録の八卦の説明を紹介しています。 乾、兌、離ときて、今回は震。動のイメージの卦です。 二つの陰爻の下に陽爻があります。 自らの中に動きを生じるという意味になります。 以下で、新井白蛾の説明を見てみましょう。 震 新井白蛾「易学小筌」 震 震(しん) 雷 四 禍福おのれにいずるの意 震は動である、一陽が下に動くという意味を取る。 龍蛇、諸虫、鵠(こく)〔これは海鳥で飛ぶことの速い鳥である、そのため的に画くのである〕 また馬のよく鳴くものとする、また駆け足して一足を伸ばし一足を掲げて起つことをいう、また額の白い馬とする これは陰がある象(かたち)であ…

  • なぜ甲冑なのか 八卦の 離 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 新井白蛾「易学小筌」附録にある八卦の説明の三回目です。 今回は「離り」です。 離卦は卦の形(下図をご覧ください)が、上下の陽爻の真ん中に一本陰爻が挟まれています。強い陽爻に柔らかな陰爻が守られている形です。それが、身体を鎧で守っている姿、甲冑を身に纏っている様子になります。そこから離卦には甲冑のイメージが生まれます。 同じように、外が硬い殻になっていて、内側に柔らかい内臓を包んでいるような甲虫類の象徴にもなります。 また、卦の形が網の目にも見えることから、目のイメージもあります。 離 新井白蛾「易学小筌」 離 離(り) 火 三 浮虚不静の解と考えるべし 離は麗である。…

  • 【易暮らし】風水渙 津軽海峡を渡るぞ!!

    こんばんは、暖淡堂です。 今夜は風水渙でした。 dantandho.hatenadiary.com 今日はなんといっても帰省の準備。 北海道は遠いし、気候も違うので、荷物が多くなります。 法事もありますので、礼服も持っていきます。 で、スーツケースがパンパン。 そのほかに家族や親戚へのお土産。 妻と娘は使い慣れたお化粧品類も荷物の中へ。 で、風水渙。 この卦は水の上に木の舟を浮かべたようなもの。 そうだ、津軽海峡を渡るのだ。 タイミングがよく、好い卦が得られました。 帰省中はPCが使えないので、色々と滞りそうです。 あるいは、まとまりのないものをあちこちに散らすことになるかもしれません。 まあ…

  • 八卦の 兌 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 六十四卦を読む基本となる八卦を順番に紹介しています。 前回は八卦の一番初め、乾卦の説明をしました。 今回は二番目、兌だ卦です。 兌は陽爻二本の上に陰爻が一本乗っています。 力強いものの上に柔らかなものが持ち上げられている形。 「喜び」のイメージがある卦です。 兌 新井白蛾「易学小筌」 兌 兌(だ) 沢 二 好悪榮辱(えいじょく)の卦と解すべし 兌は説(よろこ)びである。口を開く形から意味をとっている。 羊、猿、沢の中のもの 金物の類 廃(すた)れるものの類 欠けたもの、上に穴のあるもの、または口のあるもの 楽器の類 雨、霰(あられ)、星、月 沢、水辺、池、井、剛鹵(こ…

  • 【易暮らし】水火既済 出来上がったものは壊しましょう

    こんばんは、暖淡堂です。 今夜は水火既済でした。 dantandho.hatenadiary.com この卦の形は下から順番に陽、陰、陽、陰、陽、陰と積み重なっています。 それぞれあるべき位置にあります。 それで、既済、出来上がった形。 来月から職場の体制が変わります。 部長が変わるので、組織変更やそれぞれの人の役割も見直していくようで。 これまで、長く同じ部署にいて、閉塞感も感じていました。 その辺り、崩れるといいなと思っています。 既済は、出来上がったものは、乱れる、ということを意味しています。 乱雑な、ぐちゃぐちゃな状態になるというよりは、出来上がったものがそのままではないよね、というこ…

  • まずは八卦から 乾 新井白蛾「易学小筌」

    こんにちは、暖淡堂です。 卦の説明をします。 爻を三本重ねたのが一つの卦になります。 爻は陰と陽の二つしかないので、これを三本重ねる組み合わせは 2(陰または陽)×2(陰または陽)×2(陰または陽)=8 で、八通り。それで八卦です。 新井白蛾の「易学小筌」には付録として、この八卦を物や現象などに喩えています。 「そもそもこの世にあるものごとを持ってきて説明にもちいることは易の本義ではない。それは易の一つの在り方を知るためのものにすぎないのである。そうではあるが、ものごとを使って易を理解したり説明に用いたりすることは今始まったことではなく、すでに中国古代の三国時代に管輅かんろは巧みに行っていた。…

  • 【易暮らし】雷山小過 飛び去るものの鳴き声を聞いたか

    こんばんは、暖淡堂です。 今夜は雷山小過。 この卦辞を手がかりに、今日を振り返ってみましょう。 dantandho.hatenadiary.com この卦には、飛ぶ鳥が鳴き声を残して去っていくようなイメージがあります。 去っていく鳥。それって、もしかしたら、叶わなかった夢のひとつかもしれません。 上に昇るよりも下って吉。 いよいよもって、叶わなかったもののことですね。 気持ちよく諦めて、次を目指しましょうね。 まだまだ人生は長い。 切り替えて、次を目指した方が、すっきりと健やかに暮らせるかもしれません。 そういえば、これまで控えていた夢の方が、実は大きかったりします。 還暦まで数年ですが、いよ…

  • 地雷復 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地雷復」。 坤卦の下に震卦。 大地の下に、力強いものが潜んでいるような形です。 坤(地) 震(雷) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地雷復の卦辞は以下のように書かれています。 坤/震 地雷復 復。享。出入无疾。朋來无咎。反復其道。七日來復。利有攸往。 復は、亨る。出入疾なし。朋來りて咎なし。その道を反復す。七日にして來り復す。往くところあるに利あり。 この卦は陰爻五本の下に陽爻が一本現れた形。 陽が復また生じています。 それで復。 陰爻に抑えられていた君子の道も、また通るようになり…

  • 【易暮らし】水地比 うまくいっていなかった人ともうまくいく(かも)

    こんばんは、暖淡堂です。 卦をたててみました。 で、水地比。 dantandho.hatenadiary.com 四月から職場の体制が変わります。 部長が僕よりも若い人になります。 就職以来、初めてのことです。 まあ、定年も近いので、こんなこともあるでしょう。 この人は、以前は僕の部下だったこともあります。 それで、お互い、なんとなくやりにくい時期が少し続くかもしれませんね。 こちらが合わせてあげないといけない状況でしょう。 水地比ですが、これまでうまくいっていなかった人も、むこうからやってくるということを示します。 うまくいっていなかった人は結構たくさんいますが、まあ、なんとかなるということ…

  • タイ出向の準備時期 2009年9月 江戸東京たてもの園へ 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    タイへの出向準備期間中の夏は、神奈川県内で過ごしていました。 夏休み中には北海道に家族で帰省。タイに行くことが決まっていたので、実家の家族と色々と話をしておく必要がありました。それで滞在期間の長い帰省になりました。 夏休みの後半、関東地方は台風が接近、通過しました。8月30日、31日は雨。気温もあまり上がらなかったようです。すっかり秋の雨のようだ、と日記に書いてあります。 9月5日は土曜日で、家族で江戸東京たてもの園に遊びに行きました。上の写真は園内にあった建物の一つ。和風と洋風の混ざった様式で建てられた家でした。 秋らしい気持ちの良い一日だったようです。 翌日の9月6日の日曜日に、川崎まで新…

  • 【現代詩】「交叉/涯」 世の混乱の風景を切り取ったイメージ 現代詩の試み

    交叉/涯 (…雨 湿った埃の匂 今とともにある過去の 遠い地平の涯で集められた 人々の言葉が震えるいくつもの部屋を 不意に滑落する勢いで通り過ぎるとそこに 深い、廊下 凍えて 二つめの窓の前 風の音 目が、凝り 石の壁を滑り落ち砂礫に蹲る片足の少年は 引きちぎられた母のブルカに顔を埋め 身体にできた空洞の隅々を 硬い獣の尾で探った後 静かに泣いた (…哭 小さな妹が、泥水に口をつけ、震えていた (…やがて、霜が降りる…) …ああ…逃走の足取りは重くもつれ…冷たい風に流される二つの眼球となり…岩陰に潜む息に怯え…激しくここに巻き戻される… (…湿った、埃の、匂…、ここ、に…) 窓の外 打ちつける…

  • シラチャの小学生御用達 町の文具屋さん 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    上の写真は2010年頃、シラチャの町の中にあった文具屋さん。 文具だけではなく、雑誌やテキスト、制服なども売っていました。 当時のタイは、日本よりもずっと早くスマホやタブレットが普及していました。 これはおそらく、携帯電話の普及が早かったからだと思います。 携帯電話の普及が早かった理由は、そもそも電話線を使う電話があまり一般家庭に普及していなかったからだと想像しています。 電話が少なかったので、携帯電話の受け入れがスムーズに進んだのでしょう。 また、当時のタイの経済発展に勢いもありました。 現地の人たちの人件費がどんどん上がっていた時期でもありましたね。 で、スマホが出てきたら、それへの乗り換…

  • 【北海道のこと】アイヌ語由来の地名を最初に網羅的に研究した人って誰?

    アイヌ語研究者 永田方正 北海道大百科事典 北海道新聞社 昭和56年 より 興部は「オコッペ」、秩父別は「チップベツ」。 読めますか? 漢字を見ただけでは通常は読めませんよね。 読みにくい理由があります。 それは、これらの地名がアイヌ語の音を漢字にしているから。 このような地名は、アイヌ語が日本人にも馴染みやすくするための工夫だったようです。 今回は、このようなアイヌ語由来の地名を網羅的に研究し、「北海道蝦夷語地名解」を編纂した「永田方正」を紹介します。 また、アイヌ語由来の地名の例をいくつか説明します。 永田方正とは 1838(天保9)年、伊予国西条藩の藩士の子供として江戸に生まれます。 昌…

  • 【現代詩】「覚醒/巻き込み」 「私」以外のものからの距離が「私」の形を決めているイメージ 現代詩の試み

    覚醒/巻き込み 「私」は多くの犯罪者を探りだした探偵であった。「私」が、自らの正義で裁いた多くの顔が、「ここ」の遠い周縁部を埋めている気配が届く。生きているもの、すでに死んだもの、あったこと、なかったこと、あってもよかったこと、ありえなかったこと、なかったはずのこと。すべて、「私」が、「ここ」にいて裁いたのだ。それらは遠い野生の涯にいて、「ここ」に怨恨の襞を送り続けている。 ***** 「私」は全てのものを理解する。 全てのものを解釈し、名付ける。 そうすることで「私」ではないもの全ての形を決める。 その後で、「私」でないもの全ての中にある空洞としての「私」を見つける。 初めからあったものであ…

  • 「あはれとも言ふべき人は思ほえで」 謙徳公 同情を求めた「切なさ」の表現

    百人一首第45番目の歌の作者は謙徳公(藤原伊尹これまさ)です。 藤原忠平の孫になります。 今回は謙徳公について紹介します。 中納言朝忠とは 生年が924年、没年が972年。平安中期の人。 この人も当時の権勢の中心にいた藤原北家につらなる一人で、藤原忠平の孫、藤原師輔の長男にあたります。 官位は正二位、摂政、太政大臣。高位にまで上りました。 病気で49歳で亡くなりました。死後に贈正一位。 性格は豪奢なものを好んだといわれています。 父藤原師輔の葬儀に際し、父からは倹約することを日頃から言われいたにも関わらず、普段通りのものを執り行いました。 貴族の葬儀なので、派手なものだったようです。 人々から…

  • 地火明夷 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地火明夷めいい」。 坤卦の下に離卦。 大地の中に火がある形です。 太陽の明るさが大地の下に隠れてしまっています。 坤(地) 離(火) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地火明夷の卦辞は以下のように書かれています。 坤/離地火明夷明夷。利艱貞。明夷は、艱に貞にして利あり。 この卦は、太陽が大地に隠されてしまい、その明るさが損なわれてしまう、それで「夷い:傷つく、損なう」とされています。 明るさが傷つく、損なわれる。 困難な時です。 艱難の状況に耐え、無理なことをせず、正しい道を守ること…

  • 【こんなサポートがあると安心】離れて暮らす家族のために

    実家から遠く離れて暮らしていると、どうしても年老いた家族が心配ですよね。 様々な理由で、実家とは別に生活していると、実家の家族に何かがあっても、すぐに駆けつけられません。特に、海外勤務していたり、留学中であったりすると、どうしても実家に戻るのに時間がかかります。 同じように、実家の家族からすると、離れて暮らしている子供たちのことが気になっているかもしれません。 今回は、こんなグッズやサービスがあると、ちょっと安心かなと思うものについて考えてみます。 使いやすい通信機器 年を取ると、最近の通信機器は使い始めるのが難しいものです。 PCや携帯電話を使っていた人にとって、スマートフォンを使い始めるの…

  • 気球考

    穏やかに迎え入れる 黄砂やPM2.5などの変異種くらいに考えて、ああ、またきたか、と迎え入れる。 天気予報で「そろそろ気球も来る時期かもしれないですね」くらいのコメントをする。 風向きから飛来予報図を書いてみる。 季節の風物詩にしてしまう。 今年は多いなあ、とか、夕日に染まる気球はきれいだな、とか。 もうそんな季節か、とか。 俳句の季語にしてみてはどうか。 みんなで追跡する 見つけたらSNSなどで共有する。 どのように飛んでいくのか、みんなで追跡する。 飛行ルートを共有する。 最初に見つけた人は、気球に名前をつける権利があることにする。 好きな名前をつけていい。 見つけるために、天気予報の飛来…

  • タイ出向の準備時期 2009年5月中旬 東京勤務のための物件探し 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    タイ出向前のこと。 半年ほど東京本社勤務をしました。 出向が決まって、僕の仕事はほぼその準備が中心になりました。 それまで山口県に住んでいました。 家族同伴でタイに出向する予定でしたので、家族で東京勤務可能なところに引っ越すことにしました。 僕の転勤辞令は2009年5月1日付の発令。 それで、僕だけ先に東京に移動。都内の単身赴任者、独身者用の寮に入りました。 その後、2009年5月中旬に家族と一緒に引越し先物件の下見をしました。 上の写真は、最終的に決めた家の一室。 メゾネットタイプで2階建の広めのところでした。 家族の引っ越しはこの少し先の7月1日。 それまでは、僕は寮で一人暮らし。 妻と娘…

  • 【現代詩】「崩れる海」 境目に忍び込むもの 不意に亀裂から顔をのぞかせるもののイメージ 現代詩の試み

    崩れる海 静かな海 何度も折れ曲がりながら 熱に 割り込んで行く 崩れた 船を従えて 白い鳥の 紙屑のように飛ぶ 朝 気がつけば 玄関先に 忍び寄った 深い海に驚くのを すでにすべてが手遅れの そんな朝 みていたはずの 夢も思い出せない 潮風で 喉が痛いので 汗で湿った毛布で ゆらゆらと揺れる 海を覆った ***** 境目には、いつも予測を超えるものが存在する。 陸と海との境目。 海水と淡水との境目。 夜と昼との境目。 そして、その境目には、命の始まりと終わりとが、薄く忍び込んでいる。 目覚めてから見る夢のように。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 新品価格¥400から(2023/1/24 21:1…

  • 著作権法の目次から著作権の全体像を把握する【ふむふむなるほど著作権】

    こんにちは、暖淡堂です。 ブログやTwitterなどで投稿していると、時々目にする「著作権」という言葉。ブログ運営会社の利用規約などには、他者の著作権を侵害しないように注意喚起されていたりします。そう書かれると、著作権法とは「やってはいけないこと」が決められている法律であるかのように思ってしまいます。 確かにそういう一面もあるのですが、本来は著作者の「権利」を定めたもの。著作者は権利を主張でき、その権利を侵害した人に対し、「侵害しないでほしい」と主張できることを取り決めているものです。禁止ではなく、著作者の権利を明確にして、それを国が法律として保障することを主眼にしています。 今回は、著作権法…

  • 「逢ふことのたえてしなくはなかなかに」 中納言朝忠 心の曲折を表現した歌

    百人一首第44番目の歌の作者は中納言(藤原)朝忠。 この人も三十六歌仙の一人です。 今回は中納言朝忠について紹介します。 中納言朝忠とは 生年が910年、没年が967年。平安中期の人でした。 当時の権勢の中心にいた藤原北家につらなる一人。 官位は従三位・中納言。高位にまで上っています。 和歌の才能の他に、笛や笙にも秀でていたようです。 百人一首に選ばれた歌は『天徳内裏歌合』で披露した一首でした。 肥満傾向の人だったようです。 医者から養生を勧められましたが、それでもさらに太ってしまったとか。 そのためか、晩年は中風のため役職を辞すことにもなったようです。 その後、数年で亡くなりました。 時代背…

  • 地沢臨 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回は「地沢臨」。 坤卦の下に兌卦があります。 大地に沢が従っている形。 母に娘が寄り添っているようにも見えます。 坤(地) 兌(沢) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地沢臨の卦辞は以下のように書かれています。 坤/兌地沢臨臨。元亨利貞。至于八月有凶。臨は、元いに亨る、貞しきに利あり。八月に至りて凶あり。 この卦は上に陰爻が四本あり、下に陽爻が二本。 陰に対して陽が伸びてきている形。 力強さが見えてきています。 また下卦が兌(喜び)、上卦が坤(順う)。 喜んで順うという徳を示すので、願い事…

  • 「ロストインハリウッド」 レインボーのカバー コージーパウエルの魂はここで生き続けている

    こんにちは、暖淡堂です。 ロックはギター、ロックはドラム、と信じております。 僕のギターの神様はリッチーブラックモア。 ドラムの神様はコージーパウエル。 レインボーで共演していた時代がベストです。 で、そのレインボーのアルバムの中で「異彩」を放つ一枚が「ダウントゥアース」 僕は二番目に好きなアルバムです。 ちなみに一番は「Long Live Rock'n Roll(邦題バビロンの城門)」 で、「ダウントゥアース」のラストがこの「ロストインハリウッド」 全体がスピーディで緊張感があり、ラストのカタルシスがたまりません。 それは、全てがリッチーのギターとコージーのドラムの練り込むような演奏によるも…

  • 管子商君書 神田の古本まつりで入手したお宝本

    神田古本まつりでの掘り出し物 神田古本まつりでの掘り出し物 「管子・商君書」5年程前の神田古本まつりで入手しました。 「管子」と「商君書」の合本です。 地方の古書店も出店していて、普段あまり見かけない本がたくさんありました。 歩道に並んでいたお店の一つで、平台に積み上げられていた本の山の中から見つけました。 暖淡堂のブログの管子原文はこの本を主に使っています。 本文はいわゆる漢文なのですが、そこに現代の中国語で書かれた注釈が細かな文字で挿入されています。 それが非常に参考になります。 台湾で出版された本 台湾で出版された本なので、すべて中国語(台湾、繁体字)で書かれています。 本文は漢文として…

  • バンコクのホテルから 出張の時にみる風景 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    バンコクのホテルから タイに家族で2年半住んでいました。 その期間の前後には、何度も出張でタイに行っています。 その他のいくつかの国にも言っていますが、なんといっても一番落ち着くのがタイです。 過ごし方が大体わかっているからでしょうね。 油断してはいけないところも知っています。 まあ、慣れているから、ということかもしれません。 上の写真は、タイから帰国した後、出張で行ったときに宿泊したホテルの窓からの景色。 家族に見せてあげたいなと思って撮影しました。 バンコクは日本の都市に負けないくらい、たくさんの高層ビルが建てられています。 さまざまなデザインのビルが建ち並んでいて、未来的な風景になってい…

  • 若い頃の失敗を笑い飛ばせるときがきた 定年や還暦はいろいろとリセットできるチャンス

    もうご勘弁!! こんにちは、暖淡堂です。 入社してから今まで30年以上働いてきました。 その間、たっくさんの失敗をやらかしました。 思い出すと恥ずかしくなるようなことから、胸が痛むようなことまで、なんとまあ色々な失敗をしたものだと感心します。 正直、今の部署の人たちは知らないことばかりでもあります。 それでも覚えている当人(僕自身ですね)は気にしているもの。 そんなこともみんな、これから迎える定年や還暦を機会にキレイに忘れてしまおうと思います。 忘れて、みんなリセット。 なんて、ちょっとお気楽でしょうか。 失敗は、笑い話になる どんな失敗も、時間がたてば笑いながら話せるようになるものです。 若…

  • 【現代詩】「出雲」 古代の舟に横たわるもの 暗い夜を照らすもののイメージ 現代詩の試み

    出雲大社 出雲 社の背で、巨大な山が静かに空に滑落する。溶ける緑が渦を巻く。山が尽き、社がそれを追う。そして、足元の柔らかな土が揺れる。と、風。 古代の船が、真新しい木肌をみせて、宙に浮かぶ。暗い底に横たわる女の、白い目が開く。 …鎮まり給え… 大社が燃え上がる。 ***** 暗いものと明るいものとの混交。 天地の逆転。 そして新たなものたちの誕生。 新しい時間の始まり。 その起点としての大社。 出雲。 重く吐き出される吐息が、深い霧となって流れて… 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 新品価格¥400から(2023/1/24 21:14時点) 【現代詩】「出雲」 古代の舟に横たわるもの 暗い夜を照ら…

  • 「逢ひ見てののちの心にくらぶれば」 権中納言敦忠 後朝(きぬぎぬ)に詠まれた歌

    百人一首第43番目の歌の作者は権中納言(藤原)敦忠あつただ。 左大臣藤原時平の息子です。 曽祖父が在原業平で、多芸の貴公子だったようです。 三十六歌仙の一人でもあります。 今回は権中納言敦忠について紹介します。 権中納言敦忠とは 生年が906年、没年が943年。 38歳で亡くなっています。 官位は従三位で権中納言。 父親は左大臣藤原時平。 権勢の中心にいた家系の一人になりますね。 芸事に秀で、美男子でもあったので、数多くの女性と恋愛関係にあったようです。 百人一首に選ばれている歌も、そういった恋愛関係にあった女性と一夜を過ごした後に送った歌。 この女性には諸説あります。 百人一首38番目の作者…

  • 地天泰 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦を順番に紹介しています。 今回から坤卦を上卦としたものになります。 まずは「地天泰」です。 坤卦の下に乾卦があります。 天の上に地が乗っている形。 一見逆のようですが、易はこの形にも安定を読み取ります。 坤(地) 乾(天) 先に紹介した六十四卦表をご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 易経にある地天泰の卦辞は以下のように書かれています。 坤/乾地天泰泰。小往大來。吉亨。泰は、小往き大來る。吉にして亨。 泰は通る、通じるという意味です。 上卦が坤で下卦が乾。それでどうして通じるという意味になるのでしょうか。 坤は大地であり、下にあろうとします。 乾は天であ…

  • 作家の登場する回が見逃せない 又吉直樹&中山七里「有隣堂しか知らない世界」から2選

    こんにちは、暖淡堂です。 ゆーりんちーです。 Youtubeの「有隣堂しか知らない世界」、フォローしています。 www.youtube.com 今回は作家の登場する回を紹介します。 まずは又吉直樹さん。 ご本人は本好き、読書好きですね。 僕も同じだと思っていましたが、又吉さんは格が違う感じがします。 面白い本を読む、ではなく、「本は面白く読む」です。 どのような本でも、面白く読む。 読書家の目指す姿かと。 www.youtube.com もう一つ。 中山七里さんに密着取材した一本。 作家の生活とは、こんなに書き続けているのだ、と驚きます。 僕は会社の一員として働いていますが、正直こんなに長時間…

  • 「町を住みこなす ー 超高齢社会の居場所づくり」 大月敏雄 どこにどのように住むのか

    穏やかな暮らしのためには、どこにどのように住むのかという問題を解決し続けなければいけません。 住むために考えないといけないのが、まずは住居。 その住居が、どのような町にあるのか。 家族は近くにいるのか。 人生の様々なステージで、どのように暮らすのか。 それらが想像でき、あらかじめの準備もできる。 そうなることで、安心して暮らし続けることが出来るのでしょう。 大月敏雄さんの「町を住みこなす ー 超高齢社会の居場所づくり」は、安心して一生を暮らしていくためのヒントがたくさん詰まっています。 以下、興味深かったポイントを紹介します。 「ニュータウン」の歴史 戦後の住宅不足に対応するために、国策として…

  • タイの冬の終わり 夏の始まり 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    シラチャの冬空 こんにちは、暖淡堂です。 タイの季節は、Hot、Hotter、Hottestです。 Hotが冬、Hottestが夏で、Hotterは春とか秋とか。 そうではありますが、実際は乾季と雨季。 乾季は冬に相当します。 空気が乾燥して、たまに涼しい風が吹きます。 ちょっと埃っぽい感じになります。 大体十二月から一月、二月の初めくらいまででしょうか。 タイの人たちは、喜んで冬のあるところに旅行に行ったりします。 北海道に旅行に行ったりするのはこの頃ですね。 おみやげに白い恋人を買ってきてくれます。 その後は急に暑くなって、時々雷雨になります。 それが二月の終わり頃からずっと続きます。 一…

  • 「3秒でお客をつかむ、ホームページの作り方」 荻野浩一朗 モノを買うストーリーを構築する

    お買い物 こんにちは、暖淡堂です。 当サイトではアフィリエイトもやってみていますが、大きな収益はまだありません。 時々、ポツン、ポツンとお買い上げいただいているようです。 それはそれとして… 図書館で見つけました。 「3秒でお客をつかむ、ホームページの作り方」という本。 発行は2004年。この分野の書籍としては古典といっていいかも。 で、読んでみました。 内容は、アフィリエイトを中心にブログを運営されている方にはとても参考になるかも。 もちろんその他のブログでも学ぶことがたくさんあるように思います。 今回の読書で勉強になったのは以下のこと。 「現代人は、自分でモノを買うストーリーが構築できなく…

  • 【現代詩】「桟橋」 誰も戻らない場所が確かにあるということ 現代詩の試み

    桟橋 桟橋 …静かに… 雨に濡れる桟橋の先で 溢れようとする海に何冊かの本を沈めると 水の底から 古い写真が一枚 ゆらりと浮び上がり 冷たい風が 高い空から剥がれ落ち ふと 遠くから呼ばれた気がして振り返った あの日の (…いつも ここ にある… 灰色の浜辺に置き去りにされた少年が そっと 模型の船を置き 波の先で泡立つ砂の さりさりという音 引く波の唇がめくれて鳴る ふるふるという音 波打ち際に 透明な塊がいくつも打ち上げられ また 波にさらわれ 小さな駅のプラットホームで 柔らかな殻を溶かし広がろうとする 一つの朝に少年は背を向け 信じていなければ 消えてしまいそうだった汽車の 重く冷たい…

  • 「契りきなかたみに袖をしぼりつつ」 清原元輔 多作な歌人、清少納言の父 末の松山とは

    百人一首第42番目の歌の作者は清原元輔です。 百人一首第36番目の歌の作者清原深養父の孫で、第62番目の歌の作者清少納言の父です。また、三十六歌仙の一人であり、後撰和歌集の選者でもありました。 今回は清原元輔について紹介します。 清原元輔とは 生年が908年、没年が990年。平安時代中期の人です。 最終官位は従五位上・肥後守。 生没年からわかるように、当時としてはとても長寿の人でした。 肥後守に任じられたのが79歳の時。 そのまま任地で亡くなりました。 享年83。 和歌の才能は高く評価されていました。 そして多作でもありました。 他の人に頼まれて詠むことも多かったようです。 百人一首に選ばれて…

  • 臨済録現代語訳の進捗 「散木の小屋」の記事を紹介します

    こんにちは、暖淡堂です。 別サイト「散木の小屋」で、古典「臨済録」の原文全文のデータの公開と、少しずつ現代語訳の紹介をしています。 「臨済録」は臨済の語録です。 それはただ禅の教えではなく、私たちが日常暮らしていく上で感じる不安や迷いなどを乗り越えていくためのヒントの宝庫でもあります。 現代語訳はできるだけ平易な言葉になるように努めています。 ご関心を持たれた方、ぜひ、以下のリンクから「散木の小屋」にお越しいただければ幸いです。 原文全文リンク sanboku.blogspot.com 臨済録カテゴリーリンク sanboku.blogspot.com 臨済録現代語訳の進捗 「散木の小屋」の記事…

  • 艮(山)を上卦とする卦 まとめ 六十四卦 易経の卦辞と新井白蛾「易学小筌」

    六十四卦のうち艮卦を上に置く八卦を順番に紹介しました。 艮は山、少男(末っ子)、止まるとか止められること、狗(犬)、身体の部分であれば手、方角は東北を象徴します。 高い山を前にして足が止まる、止められる。 艮は「うしとら」の方角。 陰陽道では「鬼門」とされる方角でもあります。 これまで紹介してきた、艮卦を上卦とした卦の説明を以下にまとめます。 艮(山) 先に紹介した六十四卦表もご参照ください。 dantandho.hatenadiary.com 山天大畜 山沢損 山火賁 山雷頤 山風蠱 山水蒙 艮為山 山地剝 山天大畜 dantandho.hatenadiary.com 山沢損 dantand…

  • 古文で歌う?? そもそもそんなことを思いつくのが凄い 「有隣堂しか知らない世界」から2選

    こんにちは、暖淡堂です。 ゆーりんちーです。 Youtubeの「有隣堂しか知らない世界」、フォローしています。 www.youtube.com 「有隣堂しか知らない世界」で、ものすごく好きなシリーズ企画があります。 それは「J-Popを古文で歌う」。 そもそも、今は誰一人として古文で話したりしていないです。 短歌を書く人はいても、和歌はその道の人だけ。 (短歌もそうかな…) なので、学校の教室で聞くことはあっても、普段耳にすることはほぼない。 「源氏物語」が好きでも、平安時代の言葉で話そうとする人はいません。 (いるかな…) 百人一首は、好きな人の間での暗号のようなもの。 (違うか…) そんな…

  • 【北海道の開拓時代】入植者たちが住んでいた家 自分達の土地に手作りで作る

    北海道入植者の住宅 上の写真は、明治30年頃の入植者たちの住宅。 当時の豊平周辺に建てられたもののようです。 写真は「さっぽろ文庫26 明治の話 札幌市教育委員会編 北海道新聞社 昭和58年9月28日発行」に掲載されたものをお借りしました。 僕の数代前の家族たちが、同じような家で暮らし始めたはずです。 北海道の、それももっと北の士別の辺りで。 秋になれば急に寒くなります。 その先には、雪が厚く積もる冬が来ます。 入植したての人たちはどれほど不安だったでしょう。 頑丈で暖かな建物が建てられるのであればよかったのでしょうが。 手に入る材料で、できるだけ頑丈そうに作るのが精一杯だったかもしれません。…

  • タイの道路事情 【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    タイの道路事情 こんにちは、暖淡堂です。 我が家がタイのシラチャに住んでいたのは、もう10年以上前。 その頃と現在とではいろいろなものがずいぶん違っているかもしれませんが。 シラチャの街中の道路で通行しているものは以下になります。 普通の自動車、バイク(原付に見えますが排気量はだいたい90ccとか125ccで、パワーがあって速い)、大型のバイク、リアカーを取り付けたバイク(移動式屋台)、トゥクトゥク(昔のミゼットを南国風に装飾したもの)、ソンテオ(ピックアップトラックの改造した感じのもの)、大型トラック、バス、まれに象、野良犬。 バイクへの人間の乗り方は様々。 実際に5人乗っているのを見るのは…

  • 「人間にとって成熟とは何か」 曽野綾子 気力と体力

    人はどのように成熟していくのか こんにちは、暖淡堂です。 曽野綾子さんの本は、どれもついつい読み込んでしまいます。 とても面白くて、引き込まれます。 自分も、曽野綾子さんみたいに生きていけたらな、と思います。 今回読んだのは「人間にとって成熟とは何か」。 ただ年齢を重ねるだけでなく、どのように成熟していくのか。 僕も、時々考えます。 ただ生きて、老いて、死んでいくだけでなく、その間に、自分にできる限りの成熟をしたいなと思っています。 で、「成熟」という言葉に惹かれてこの本を手に取りました。 今回印象に残った言葉は以下になります。 「旅をしていて目立たない人が実は一番体力がある」 グループで旅を…

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