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『ウィローデールの手漕ぎ車-またはブラックドールの帰還』エドワード・ゴーリー著
ウィローデールのある夏の午後、3人の若い仲間は線路に置いてある手漕ぎ車に乗って遠出にくり出す。行く先々で遭遇する謎のキャラクターと言葉。トンネルの向こう側からは…。3人の運命は…!無声音楽のよう。1960年代前半の代表作。
続けてエドワード・ゴーリーの本の紹介と感想です。「横須賀美術館にて「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展」と言う記事の中で、「不幸な子供」の事を書きました。その本のアマゾンの紹介文に「一人の少女の不幸を悪趣味すれすれまでに描いた傑作!」とあることも書きました。この「金箔のコウモリ」も一人の少女の一生を描いた物語です。「「ずぶぬれの木曜日」と「音叉」」と言う記事の中で「ずぶぬれの木曜日」の感想に、『読後感』と言う言葉を使いました。それをここでも使うとすると、「金箔のコウモリ」は静かな何とも言えないような感動が残ります。この本は絵本。言葉も多くはないし、途中でヒロインの気持ちを綴った言葉も一言もありません。淡々とあった事だけが語られていきます。だけどもしも映画好きの人ならば、読後にはまるでフランス映画やハリウッド...「金箔のコウモリ」と「失敬な召喚」
8月にエドワード・ゴーリーの本を知ってから、他の作品も気になって仕方がありませんでした。(横須賀美術館にて「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展」)それで何冊か読み始めました。彼の作品は、心にやすりがかかるような何かザラっとする感覚があったり、ちょっとした怖さがあったりすると思い込んでいましたが、案外そうでもないなと思えてきました。特に今から紹介する「ずぶぬれの木曜日」などは、なんて言うか、読後感がさわやかです。ある終日雨の木曜日。ブルーノと言う犬は、飼い主がどこかに忘れてきてしまった傘を探しに街に出ます。絵本でありながら、ちょっとした群像劇。奥様達は雨の中で立ち話。傘屋では、男がずっとイチャモンをつけてます。子供はふらふら水遊びで溺れかけ、だけど・・・・・(ちょっとネタバレ回避)一日の終わり、傘を見つけた犬...「ずぶぬれの木曜日」と「音叉」
8月14日、息子君二人と出掛けてまいりました。今までエドワード・ゴーリーの本や絵を見たことがあったか否かと、私は考えました。絵は見たことがあったような無いような・・・・。だけど摩訶不思議な緻密な絵のストーリーを知って、かなりの衝撃を受けました。と言うことは、私はきっと彼の事を知らないで今まで生きて来たのだと思います。なにかいろいろと衝撃的!でもなんか癖になる・・・・。自分へのお土産に、またもファイルを買いました。ふと、お友達にもと頭に思い浮かびましたが、「いやいや、これは人にはあげ辛い。」と思って止めたのです。ましてはお孫ちゃんが生まれたばかりの星子さんになんて、絶対に差し上げられません。だってこのちょっと頼りなげで可愛らしい女の子の出てくる本のタイトルは「不幸な子供」なんですもの。その本の挿絵の展示を流...横須賀美術館にて「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展
本・エドワード・ゴーリー 「薄紫のレオタード-あるいは、年がら年中ニューヨーク・シティ・バレエを観に行くこと」
作品紹介50シーズン分のニューヨーク・シティ・バレエを観たというゴーリー。「全面的に架空の」小さな甥っ子・姪っ子とのバレエ団訪問とダンサーとの交流を、精密なモノクロ線画とテキストで描く。読書備忘録毎度、柴田さんの訳者あとがきに助けられているが、今作品はバレエを知らない日舞派の私にとって、へぇがたくさんありました。1950年代のなかばから70年代末にかけてニューヨーク・シティ・バレエをほぼ全公演観たゴーリーいつものようにあとがきを読んで、また初めからじっくり観る。最後のページには・・・ほかのカンパニーは、バレエをやるだけ。あたしたちはね、踊るのよ。と・・・★★★★☆本・エドワード・ゴーリー「薄紫のレオタード-あるいは、年がら年中ニューヨーク・シティ・バレエを観に行くこと」
本・エドワード・ゴーリー 「鉄分強壮薬 あるいは、寂しい谷間の冬の午後」
作品紹介灰色ホテルに住む人は老いた人あり病める人あり。社交を避ける者たちは毛布を被り横たうルーフ…。独特の韻を踏んだ文章と、独自のモノクローム線画が特徴のエドワード・ゴーリーによる絵本。読書備忘録彫像が軒先に倒れていて、哀れだったり、埋まるほどの雪に邪魔されたりでたどり着いたのに、読むに能わずやはり気味の悪いことに、勇猛な鳥は大きいし、石だけが残った。いらないのに!って・・・怖いでしょ?そして鉄分強壮薬はと言うと・・・★★★★☆本・エドワード・ゴーリー「鉄分強壮薬あるいは、寂しい谷間の冬の午後」
内容紹介ある日ヘンテコな鳥がやってきて男の家に住み着いた。一緒に楽器を演奏し、庭で紅茶を飲み、沈む太陽を眺める日々。かくして時は過ぎ…。奇妙な愛と友情が優しく胸を打つ美しい物語絵本。1970年刊行のゴーリーの真骨頂。読書備忘録あら、仲いいじゃない!と、思いきや・・・そういうこともあるでしょ?そしてまたずっと一緒・・・なのに、なのに・・・心が変わるのに数か月元気でね!楽しみしている訳者のあとがきもちゃんとあとに読みました。★★★★★本・エドワード・ゴーリー「オズビック鳥」
松濤美術館で開催されていた「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展のレビュー・感想記事です。見どころやグッズ情報も載せています。
五月晴れが心地よいGWの真ん中、表参道と渋谷を散歩してきました。一番の目的は絵本作家のエドワード・ゴーリーの原画をみること。表参道ではおいしいプレッツエルが売っているパン屋に寄り手のひらサイズのものを3個買いました。うちの近所ではプレッツェルが売ってないんですよ。なので冷凍して大事に食べます。そこから太田記念美術館へ行き、浮世絵をみて近所の天使の窓でものぞこうと思ったら臨時休業(5/2)!さすが情...
こんにちは、咲紗(サーシャ)です。 皆さんは、エドワード・ゴーリーという絵本作家をご存じでしょうか? 実は私も知らなかったのですが、オリエンタルラジオのあっちゃんが、自身のYouTubeで紹介していたのを見て知りました。 たちまち興味をそそられ、その絵本を読んだりしらべたりしてみました。 エドワード・ゴーリーはアメリカの絵本作家で、生まれは1925年、亡くなったのは2000年です。 特徴的なのは、その書いた絵本です。 とにかく、怖くて不気味。なんでこんなの描くかなーっていうくらい、残酷で理不尽です。 なんなんだ、この救いのなさは。絵も白黒で不気味です。 でも、なぜか読むと、次の作品を次々と読み…
週刊「ジージの絵本」エドワード・ゴーリー「ギャシュリークラムのちびっ子たち」(柴田元幸訳・河出書房新社)
エドワード・ゴーリー「ギャシュリークラムのちびっ子たち」(柴田元幸訳・河出書房新社) どうして、この絵本に行き当たったのか、いくら考えても思い出せません。アマゾンの本屋をのぞいていて、「何だこれ