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「不思議の国のシドニ」2025年1月9日(木)シネスイッチ銀座にて。午後2時15分より鑑賞(スクリーン1/D-8) ~日本で再生していくフランス人作家。穏やかで温かな余韻の残る作品 ずいぶん久方ぶりにシネスイッチ銀座に出かけてきた。歴史の長いミニシアターで、結構気に入っているのだが、最近は近場の映画館ばかりでなかなか銀座に行く機会がなかったのだ。観た映画は「不思議の国のシドニ」。 フランスを代表する名優イザベル・ユペールが、撮影のために日本に来ているとだいぶ前に聞いたことがある。どうやら、それがこの映画だったらしい。 喪失感を抱えるフランス人作家が、日本に来て再生していくドラマだ。 フランスの…
ハワイ州観光局「ハワイスペシャリスト」フリーアナウンサー/タレント・伊藤嘉奈子です。YouTubeやってます!チャンネル登録してね映画「はたらく細胞」観ました…
「私にふさわしいホテル」2024年12月28日(土)イオンシネマ板橋にて。午後1時15分より鑑賞(スクリーン11/B-8) ~大物作家をあの手この手で翻弄する新人女性作家。のんの魅力が全開! 今年観た映画は今年のうちに。というので2日連続の投稿です。 東京・神田駿河台にあるホテル「山の上ホテル」は、川端康成、三島由紀夫、池波正太郎といった著名な作家が、執筆のために宿泊したホテルとして知られている。 2024年2月には老朽化のため休館となり、このまま閉館してしまうのではないかと心配されたが、明治大学が土地と建物を取得。外観は維持しつつ、改修工事を施したうえでホテルや学生支援、地域連携の施設として…
「太陽と桃の歌」2024年12月18日(水)TOHOシネマズ シャンテにて。午後7時より鑑賞(スクリーン1/C-9) ~美しい映像で綴られる大家族のドラマ。農業が直面する問題を鋭くえぐり出す 農家を取り巻く状況が厳しいのは、世界中どこでも同じようだ。スペインのカタルーニャ地方を舞台にした大家族のドラマ「太陽と桃の歌」を観てそう思った。 スペインのカタルーニャで、三世代に渡って大家族で桃農園を営むソレ家。収穫期を迎えた彼らに衝撃が走る。彼らの農地は地主から借りているもの。その地主から夏の終わりに土地を明け渡すように通達されたのだ。地主はそこの桃の木を伐採してソーラーパネルを設置するという。地主は…
「型破りな教室」2024年12月20日(金)新宿武蔵野館にて。午後2時20分より鑑賞(スクリーン1/C-8) ~最低の学校にやって来た型破りな教師。教育の本質を問う良作 記憶に残る教師が何人かいる。そのいずれもが個性的で、他に類を見ない教師だった。だが、それをはるかに上回るのがメキシコ映画「型破りな教室」に登場する教師。超個性的で、邦題通りに「型破り」な教師なのである。 舞台はアメリカとの国境に近いメキシコの町。治安が悪く、麻薬や殺人がはびこっていた。その町のマタモロス小学校は、教育設備も不足し、学力も国内最底辺だった。そんな中、出産のため辞職した6年生の担任の代役として、フアレス(エウヘニオ…
「お坊さまと鉄砲」2024年12月17日(火)シネ・リーブル池袋にて。午後2時55分より鑑賞(シアター1/C-7) ~突然の民主化に揺れる人々をユーモラスに描いたコメディ。民主主義や選挙についても考えさせられる ブータンには行ったことがないのだが(というより外国にはあまり行ったことがないのだが)、映画では何度か目にしたことがある。特に2021年に公開された「ブータン 山の教室」は、ブータンの地方の村の学校を舞台にしたドラマで、本当の幸せとは何かを問いかけるとても良い映画だった。 その「ブータン 山の教室」のパオ・チョニン・ドルジ監督が監督・脚本を務めた新作が「お坊さまと鉄砲」。変わったタイトル…
「クラブゼロ」2024年12月10日(水)新宿武蔵野館にて。午後2時40分より鑑賞(スクリーン2/B-6) ~教師による洗脳。不気味で不快だが最後まで目を離せないスリラー ミヒャエル・ハネケ監督といえば、刺激的でアクの強い作品が多いことで知られる。そのハネケ監督に師事したというのがオーストリア出身のジェシカ・ハウスナー監督。こちらも「リトル・ジョー」「ルルドの泉で」などの刺激の強い作品を手がけてきた。 ハウスナー監督の新作「クラブゼロ」も、まさに怪作というにふさわしいドラマだ。 名門エリート校に招かれた新任の栄養学の教師ノヴァク(ミア・ワシコウスカ)は、生徒たちに「意識的な食事」の重要性を説く…
「正体」2024年12月6日(金)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時15分より鑑賞(スクリーン7/D-9) ~様々な人物に成りすまし逃走を続ける殺人犯。難役を演じる横浜流星の演技力に脱帽 「横浜流星のファンは映画館に来ないんだよねぇ」と彼を起用した某映画監督が嘆いていたが、その真偽はともかく彼が良い俳優なのは間違いがない。映画「正体」を観て改めてそう思った。 「正体」は染井為人の同名ベストセラー小説が原作。それを「新聞記者」「余命10年」「ヴィレッジ」の藤井道人監督が映画化した。 高校3年生で一家3人を惨殺して死刑判決を受けていた鏑木慶一(横浜流星)が脱走する。事件を担当していた警視…
「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」2024年12月4日(水)シネ・リーブル池袋にて。午後4時50分から鑑賞(シアター2/D-4) ~1987年製作のウサギたちの旅を描いたアニメ。現代にも通じるテーマを持つ アート・ガーファンクルの歌が好きだ。サイモン&ガーファンクル以降、どちらかというとポール・サイモンに注目が集まりがちだったが、アートの歌声はこの世のものとは思えないほど美しく心に染み入ってきた。 そんなアート・ガーファンクルに「ブライト・アイズ」という曲がある。これもまた美しいバラードだが、アニメに使用された曲だと聞いて、いつかそのアニメを観たいものだと昔から思っていた。 だが、実はそ…
「地獄でも大丈夫」2024年11月27日(水)ユーロスペースにて。午後2時25分より鑑賞(ユーロスペース1/C-8) ~2人の女子高生の復讐の旅。社会問題を盛り込んだ青春ドラマ 韓国の映画界に一時の勢いはないという話を聞いた。だが、そうだとしても新しい監督が次々に出てくる。けっして韓国映画界の未来は暗くないのではないか。改めてそう思わされた映画が、イム・オジョンが長編初監督と脚本を手がけた「地獄でも大丈夫」である。 ちなみに、オジョン監督は、ポン・ジュノ監督などを輩出した韓国の名門映画学校・韓国映画アカデミー(KAFA)の出身で、2020年の「今年の顔」に選出されたという。 2人の女子高生のガ…
「ドリーム・シナリオ」2024年11月23日(土)イオンシネマ板橋にて。午後2時より鑑賞(スクリーン3/D-6) ~SNS社会を痛烈に皮肉った不条理スリラー。ニコラス・ケイジの演技がすごい 前作「シック・オブ・マイセルフ」でSNS時代の闇を描いたノルウェーのクリストファー・ボルグリ監督の北米進出作「ドリーム・シナリオ」。製作はあのA24。「ミッドサマー」のアリ・アスターも製作に名を連ねている。 とくれば、これは期待してしまうわけだ。 「夢」をモチーフにした不条理スリラー映画だ。平凡な大学教授ポール・マシューズ(ニコラス・ケイジ)は、何百万人もの見知らぬ人々の夢の中に出没するようになる。一躍有名…
「海の沈黙」2024年11月22日(金)キノシネマ新宿にて。午後3時15分の回(シアター1/E-12) ~骨太で重厚な人間&恋愛ドラマ。これぞ倉本聰ワールド! 倉本聰と言えば、「前略おふくろ様」「北の国から」など数々の名作テレビドラマの脚本家として知られている。その倉本が長年温めていた物語を「沈まぬ太陽」「Fukushima 50」などの若松節朗監督が映画化した。もちろん脚本は倉本聰。映画の脚本としては「海へ See you」(1988)以来、実に36年ぶりの作品となるらしい。 売れっ子脚本家になり損ねた私としても、これはぜひ観なければなるまい。 世界的な画家・田村修三(石坂浩二)の展覧会で、…
「ロボット・ドリームズ」2024年11月21日(水)ヒューマントラストシネマ有楽町にて。午後6時45分より鑑賞(シアター1/E-12) ~セリフもナレーションもないアニメだが、感情の揺れ動きを繊細に伝える アニメはあまり観ない。別に嫌いなわけではなく、実写を追いかけるだけで大変だからだ。それでもかなり高評価のアニメ映画があると聞いたので、観に行ってみた。 2013年に「ブランカニエベス」という映画が公開されて話題になった。グリム童話「白雪姫」と闘牛を織り交ぜたダークファンタジーで、モノクロ&サイレントで描いたユニークな作品だ。私も鑑賞したがなかなか面白かった。 その監督であるスペインのパブロ・…
ニコラス・ケイジ主演映画「ドリーム・シナリオ」のネタバレ感想ブログ。A24製作のスリラーで、笑いと感動、SNS時代への鋭いメッセージが詰まった話題作の魅力を徹底解説!
「アット・ザ・ベンチ」2024年11月18日(月)テアトル新宿にて。午後2時20分より鑑賞(A-11) ~川べりのベンチを舞台に繰り広げられる5編の物語。笑って、ほっこりして、じんわりして 兵庫県知事選挙はとんでもない結果になったが、昨今の選挙状況を考えればさもありなん。政策などよりわかりやすい物語を求める大衆を、どうにかして振り向かせないと、今後もこうしたことが起きるだろう。 などと偉そうなことを言ってみたが、そんなことには関係なく今回も新作映画のレビューをお届け。東京・二子玉川の川沿いにある古ぼけたベンチを舞台にしたオムニバス映画「アット・ザ・ベンチ」だ。 映像監督・写真家の奥山由之による…
「動物界」2024年11月16日(土)シネ・リーブル池袋にて。午後2時50分より鑑賞(シアター2/C-4) ~モンスター映画の異色作。父と子のドラマに加えて現代的テーマも包含 土日の池袋ルミネはかなりの混雑ぶりだ。特に8階のレストランフロアには、私なんぞ入ったこともないおしゃれな飲食店がたくさんあって、入店待ちの人でごった返している。 その人波を抜けて同じフロアにあるシネ・リーブル池袋へ。この日観たのは「動物界」。フランスで大ヒットしたSFスリラーだ。 映画の冒頭、料理人のフランソワ(ロマン・デュリス)と高校生の息子エミール(ポール・キルシェ)が車の中でケンカをしている。その挙句にエミールは車…
「本心」2024年11月13日(水)グランドシネマサンシャイン池袋にて。午後3時10分より鑑賞(シアター10/e-13) ~仮想空間に現出させた母。石井裕也が近未来の社会を描く コンスタントに映画を撮り続けている監督の一人に石井裕也がいる。ここ数年でも「茜色に焼かれる」「アジアの天使」「月」「愛にイナズマ」と監督作は枚挙に暇がない。 その石井裕也監督が監督・脚本を担当して、平野啓一郎の小説「本心」を映画化した。珍しく私は原作を読んでいたので、それをどう映像化したのか興味津々だった。 近未来の日本が舞台の物語だ。石川朔也(池松壮亮)は、母親(田中裕子)から「大事な話があるの」という電話を受ける。…
「ゴンドラ」2024年11月11日(月)新宿シネマカリテにて。午後2時15分より鑑賞(スクリーン2/A-5) ~セリフなしですべてを物語る。コミカルでキュートなラブストーリー ドラマにはセリフがつきものだが、セリフのない映画もある。ドイツとジョージアの合作映画「ゴンドラ」にはセリフがない。別に無声映画というわけではなく、普通に音は聞こえるし、笑い声などの人間の声も聞こえる。だが、登場人物によるセリフは存在しないのだ。 この映画はコロナの時期に撮影されたが、セリフなしになったのはそのせいばかりではないようだ。監督・脚本を担当したドイツのファイト・ヘルマー監督(「ツバル TUVALU」「ブラ!ブラ…
「ルート29」2024年11月9日(土)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後3時25分より鑑賞(スクリーン9/D-11) ~孤独な女性と風変わりな女の子の超個性的なロードムービー 森井勇佑監督の長編デビュー作「こちらあみ子」は、少し風変わりな少女を描いたドラマで鮮烈な映画だった。その映画で主人公を演じて強烈な個性を放っていた大沢一菜が、再び主演を務めたのが「ルート29」。綾瀬はるかとのダブル主演で、監督は同じく森井勇佑。中尾太一の詩集「ルート29、解放」にインスピレーションを受けて作られたロードムービーだ。 他者と必要以上に関りを持とうとしない孤独な女性のり子(綾瀬はるか)は、鳥取の街で清…
2024/11/9【映画】侍タイムスリッパー【感想】単館上映から口コミで人気が出たインディー映画で、しょぼくてイマイチかもだけど、ネタにはなると思い、テレビドラマ感覚で気軽に視聴。現代の時代劇にタイムスリップした侍が、てっきり無双するのかと思い
「ノーヴィス」2024年11月5日(火)シネ・リーブル池袋にて。午後2時より鑑賞(シアター2/D-4) ~ボート部の新入部員の狂気。緊張感にあふれた重量級の映画 スポーツを本格的にやったことはない。せいぜい大学で軟式野球のサークルに入っていたぐらいだ。それも代打専門でバント要員だったから大したことはない。 そんな私が、ボート部に入って極限までトレーニングに励んだような疑似体験をしてしまったのが、「ノーヴィス」という映画だ。ノーヴィスとは、スポーツの初心者のこと。つまり新人である。 主人公は大学1年生のアレックス(イザベル・ファーマン)。女子ボート部に入部し、過酷なトレーニングにのめり込む。一方…
「アイミタガイ」2024年11月1日(金)グランドシネマサンシャイン 池袋にて。午後1時25分より鑑賞(シアター11/e-10) ~様々な人たちの思いが受け継がれて、すべてがつながっていく奇跡のようなドラマ 2020年に急死した佐々部清監督。「陽はまた昇る」「半落ち」「チルソクの夏」「夕凪の街 桜の国」「ツレがうつになりまして。」などたくさんの作品を残している。個人的にけっこう好きな監督だったな。 その佐々部監督の名前を新作の脚本に見つけてしまった。中條ていの連作短編集を映画化した群像劇「アイミタガイ」である。 どうやら佐々部監督は生前、この映画の企画を温めていたらしい。「台風家族」などの監督…
「ゴジラ」の新作映画製作日テレ系1日放送「ゴジラ-1.0」のエンディングでサプライズ発表(サンケイスポーツ)「ゴジラ」の新作映画製作が発表されました。昨日テレビで放映されていた「ゴジラ-1.0」(2023年)のエンディングでサプライズ発表されたそうです。なお、山崎貴監督がまた監督などを担当されるとのこと。ゴジラも21世紀に入り、どのように進化していくのか、ですね。#ニュース「ゴジラ」の新作映画製作が発表される
「最後の乗客」2024年10月26日(土)シネマ・ロサにて。午後3時30分より鑑賞(シネマ・ロサ1/C-8) ~タクシー運転手と3人の謎の乗客。「震災を風化させない」という強い思い 東日本大震災から13年が過ぎ、報道等も少なくなってきたと感じる。震災が風化しつつあるのは事実だろう。そんな中で「震災を風化させない!」という強い思いを持つ映画が「最後の乗客」だ。 ニューヨーク在住でMVなどを手掛けてきた堀江貴監督が、震災で被害を受けた故郷・仙台への思いを映画にすべくクラウドファンディングを実施して製作した。 映画は海の風景から始まる。そこに震災から10年が経過したことを告げるテロップが入る。さらに…
焼酎事件からドヨ~ン気持ちが落ち込みがちなんだわ悪い事は考えれば考える程悪い方向へ思考が向くのは常?考えるより忘れる努力の方が大事食材仕入れにスーパー行くつもりだったけど、映画にしたわ夕方4時の上映に間に合った🎵何気に選んだ映画だけど、私的に久しぶりの大ヒ
「侍タイムスリッパー」2024年10月23日(水)TOHOシネマズ日比谷にて。午後6時40分より鑑賞(スクリーン12/F-16) ~侍がタイムスリップして斬られ役に。時代劇への愛がタップリ詰まったインディーズ映画 池袋シネマ・ロサで単館上映されていたインディーズ映画が、瞬く間に評判を呼び、ついにギャガが配給について全国で拡大上映されるに至った「侍タイムスリッパー」。遅ればせながらついに観てきた。TOHOシネマズ日比谷の大スクリーンで上映だもの凄いな。 タイムスリップもののSFだ。舞台は幕末の京都。会津藩士の高坂新左衛門(山口馬木也)は、長州藩士を討つよう密命を受ける。だが、標的の男と刃を交えた…
M・ナイト・シャマラン監督作「トラップ」は予想外の展開が魅力。ネタバレ感想で、サスペンスからサイコスリラーへと変化するストーリーやキャストの見どころを解説します。
「徒花-ADABANA-」2024年10月21日(月)テアトル新宿にて。午後2時30分より鑑賞(A-11) ~クローンを巡る近未来SF。アートのような独特の映像世界 午前中で仕事が終わった。時間が空いたので映画を観よう。でも、明日は朝早くバイトの予定があるから、あんまり遅くはなりたくない。 というので選んだのは「徒花-ADABANA-」。1時間34分というコンパクトな上映時間だ。これならちょうどよい。 長編デビュー作「赤い雪 Red Snow」(2019年)で注目された甲斐さやか監督による長編第2作。前作はサスペンスだったが、今回は一転して近未来SFだ。 裕福な家庭に育った新次(井浦新)は妻と…
「国境ナイトクルージング」2024年10月19日(土)新宿ピカデリーにて。午後1時40分より鑑賞(シアター5/B-11) ~若い男女3人が一緒に過ごした数日間。繊細な描写が光る青春映画 とっくの昔に青春時代など終了してしまったが(いくつになっても青春!なんてことはこの際置いといて)、それでも青春映画には心動かされるものがある。 「国境ナイトクルージング」は、シンガポール人監督アンソニー・チェンが、北朝鮮と国境を接する中国の辺境の街を舞台に描いた青春映画だ。 ちなみにチェン監督は2013年の長編デビュー作「イロイロ ぬくもりの記憶」で第66回カンヌ国際映画祭カメラドールを受賞している。シンガポー…
「本を綴る」2024年10月16日(水)K's cinemaにて。午後2時20分より鑑賞(B-7) ~本と書店への愛が詰まった温かなロードムービー 近所の書店2店が相次いで閉店した。これで近隣の書店はゼロである。本は手に取って見てから買う主義の私は(つまりネットでは購入しない)、とても不便で仕方がない。わざわざ池袋や新宿の大型書店に行かねばならなくなった。困ったものだ。 そんな中、本や書店をテーマにした映画が公開された。「本を綴る」。東京都書店商業組合のYouTubeチャンネル「東京の本屋さん 街に本屋があるということ」で配信されたドラマ「本を贈る」の新たな企画として製作された。ドラマと同じく…
「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」2024年10月11日(金)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後1時50分より鑑賞(スクリーン8/H-19)(IMAX) ~ジョーカーの内面の精神世界を描く。予想を覆す斬新な続編 「バットマン」に悪役として登場するジョーカーの誕生秘話を描いた2019年の「ジョーカー」。ホアキン・フェニックスの壮絶な演技もあって、単なるエンタメ映画の枠を超えた奥行きある映画になり、第76回ベネチア国際映画祭で金獅子賞、第92回アカデミー賞で主演男優賞を受賞するなど高い評価を得た。 それから5年。満を持して続編の登場だ。題して「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」。監督は前作同様にト…
「Cloud クラウド」2024年10月9日(水)ユナイテッド・シネマとしまえんにて。午後2時より鑑賞(スクリーン2/D-8) ~不穏な空気の中、得体の知れない人間たちがうごめき憎悪が連鎖する 黒沢清監督の映画はかなりの本数を観ているが、そのほとんどは不穏な空気がスクリーンに流れている。ホラーだけでなくホームドラマ、サスペンス、歴史ドラマまで様々なタイプの作品を手がけているが、いずれもゾクゾクするような不気味さが伝わってくる。 最新作「Cloud クラウド」も同様だ。主人公は吉井良介(菅田将暉)。クリーニング工場で働きながら副業で転売屋をしている。転売について教わった高専の先輩・村岡(窪田正孝…
映画「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」の正直な感想。ホアキン・フェニックスとレディー・ガガのミュージカルシーンが光る一方で、ストーリーは牛歩展開。賛否が分かれる続編の詳細レビュー。
映画「エイリアン:ロムルス」のネタバレ感想。ケイリー・スピーニー主演の密室モンスターパニックアクションが展開される本作の見どころを徹底レビュー。恐怖と興奮が交差するスリリングな展開に注目。
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」の感想。戦場ジャーナリストの視点から体感するリアルな戦闘シーンの迫力を語ります。ケイリー・スピーニーの成長物語にも注目。IMAXでの体験を推奨。
「憐れみの3章」2024年10月1日(火)新宿ピカデリーにて。午後1時20分より鑑賞(シアター7/C-6) ~ランティモス節全開の中編映画3本。毒気の向こうに何かが見える……かも アカデミー賞はじめ各賞を総なめにした「哀れなるものたち」や「女王陛下のお気に入り」を観てヨルゴス・ランティモス監督の映画を知った人は、新作「憐みの3章」を見てビックリするかもしれない。何しろ奇妙奇天烈でアクの強い作品なのだ。 といっても、「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」といった彼の初期作品は、いずれも奇妙奇天烈な映画。そういう意味で、原点回帰ともいうべき作品だろう。脚本も「ロブ…
映画鑑賞記録♪ 9月27日に公開された映画『Cloud』を観てきました。 今年に入って黒沢清監督の作品は『蛇の道』、『chime』に続き3作目。 転…
「西湖畔(せいこはん)に生きる」2024年9月29日(日)新宿シネマカリテにて。午後3時10分より鑑賞(スクリーン2/A-3) ~山水画のように美しい大自然の映像とマルチ商法の激烈な映像 中国の若手監督グー・シャオガンの「春江水暖~しゅんこうすいだん」は鮮烈な映画だった。変わりゆく中国社会に翻弄される家族を描いたドラマなのだが、その背景に使われる風景をとらえたカメラワークが流麗でまるで山水画のようだった。特に10分近い長回しの水泳シーンは圧巻だった。 そのシャオガン監督の長編第2作が「西湖畔(せいこはん)に生きる」だ。本作は釈迦の十大弟子の1人・目連が地獄に堕ちた母を救う仏教故事「目連救母」に…
ティム・バートン監督の「ビートルジュース ビートルジュース」ネタバレなし感想。ジェナ・オルテガやウィノナ・ライダーの演技が光るホラーコメディで、独特の映像美が魅力の作品をレビューします。