明治時代以降次第に解禁されていったようですが、それまでの社寺や霊山などでは 「女人禁制」、つまり女性に対する入山禁止を原則としていました。 そこには、現代における「女性差別」とか「女性蔑視」とはいささか意味合いの 異なる「信仰上の理由」があったとされています。 そうしたとこ...
とある選挙の開票結果を伝えるTV画面をぼんやり眺めていました。 当選が決まるや、その選挙事務所に集まった支持者たちと万歳を繰り返す光景は、 相も変わらずというところでしたが、ところが昔はお約束のように行われていた 達磨に目を入れるパフォーマンスはありませんでした。 そういえ...
~野見宿禰(のみのすくね)は、土師氏の祖として『日本書紀』などに登場する 古墳時代の豪族である~ ひょっこりのこと、Wikipediaにこう説明されているのをみつけました。 しかしちょっと待てヨ、この名前、どこかで聞いた覚えがあるゾ。 ということで、その「野見宿禰」なる...
筆者の生息地・尾張にはこんな言葉があります。 「尾張名古屋は城で持つ」 こんな意味合いだと説明されています。 ~江戸時代に流行した俗謡の一節で、名古屋城を自慢する言葉~ その名古屋城本丸は周りを堀で囲まれており、もう少し丁寧に眺めると、その堀の 外側の位置にニケ所の「金シャ...
「神も仏もない」 これは世の無情、たとえば、大きな不運や不幸に見舞われたりしたことを嘆くときに、 よく使われる言葉です。 要するに、 ~この世の中に、慈悲深い神サマや仏サマが確かに存在してくれているのなら、 これほどまでの不運・不幸に見舞われることはないはずだ~ こうした...
徳川幕府歴代15人の将軍には、正室の他にもそれなりの人数の側室がいました。 その歴代分の全部を合算すると一体何人になるのかは知りませんが、その中に たった一人だけ、極めて異例で「例外」的な扱いを受けた女性がいます。 二代将軍・秀忠(1579-1632年)の正室・お江サン(1...
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明治時代以降次第に解禁されていったようですが、それまでの社寺や霊山などでは 「女人禁制」、つまり女性に対する入山禁止を原則としていました。 そこには、現代における「女性差別」とか「女性蔑視」とはいささか意味合いの 異なる「信仰上の理由」があったとされています。 そうしたとこ...
重さや長さなどを表わす「単位」は、当然ながら日本史にもいろいろな形で 登場しています。 では、そうした単位のうちに「速度(スピード)」を表すものあったものでしょうか? 現代でいう「時速〇km」といった類の単位のことです。 それを表すために必要な要素、「距離」と「時間」につい...
「隠密」(おんみつ)とは、こう説明されています。 ~主君などの密命を受けて秘かに情報収集などに従事する者~ 要するに「隠れてヒッソリ秘密裏に」ということですから、現代風にいうなら 「スパイ稼業」、つまり秘密諜報員/地下工作員/産業スパイもどきのイメージに なるのでしょうか...
今までそのすぐ目の前を割合よく往き来していたのに、これまでとんと無関心で 無頓着にやり過ごしていた場所が、なんと「史跡」とされていることを知って ちょいとばかり驚いた次第です。 ~へぇ、こんな狭っ苦しい場所が史跡だってか~ さて、その場所は、国道一号線を跨いで熱田神宮の南西...
いつもの通り、お話は古今東西いろいろに飛び散ることになりますが、 さてこんな説明にぶつかりました。 ~(革命とは、)被支配階級が時の支配階級を倒して政治権力を握り、 政治・経済・社会体制を根本的に変革すること。 また漢語の「革命」の語源は「天命が改まる」の意味で、王朝交...
面白いから読め読めとの、ちょいとした強要をひょんなことから受けるハメに なりました。 それが井原忠政著『三河雑兵心得』シリーズ(双葉文庫)であって、そうした経緯から 今回のそのうちの「拾四/豊臣仁義」のなかの一文から話題をつまみ出して みることにした次第です。 ともかく、シ...
とある選挙の開票結果を伝えるTV画面をぼんやり眺めていました。 当選が決まるや、その選挙事務所に集まった支持者たちと万歳を繰り返す光景は、 相も変わらずというところでしたが、ところが昔はお約束のように行われていた 達磨に目を入れるパフォーマンスはありませんでした。 そういえ...
~野見宿禰(のみのすくね)は、土師氏の祖として『日本書紀』などに登場する 古墳時代の豪族である~ ひょっこりのこと、Wikipediaにこう説明されているのをみつけました。 しかしちょっと待てヨ、この名前、どこかで聞いた覚えがあるゾ。 ということで、その「野見宿禰」なる...
筆者の生息地・尾張にはこんな言葉があります。 「尾張名古屋は城で持つ」 こんな意味合いだと説明されています。 ~江戸時代に流行した俗謡の一節で、名古屋城を自慢する言葉~ その名古屋城本丸は周りを堀で囲まれており、もう少し丁寧に眺めると、その堀の 外側の位置にニケ所の「金シャ...
「神も仏もない」 これは世の無情、たとえば、大きな不運や不幸に見舞われたりしたことを嘆くときに、 よく使われる言葉です。 要するに、 ~この世の中に、慈悲深い神サマや仏サマが確かに存在してくれているのなら、 これほどまでの不運・不幸に見舞われることはないはずだ~ こうした...
徳川幕府歴代15人の将軍には、正室の他にもそれなりの人数の側室がいました。 その歴代分の全部を合算すると一体何人になるのかは知りませんが、その中に たった一人だけ、極めて異例で「例外」的な扱いを受けた女性がいます。 二代将軍・秀忠(1579-1632年)の正室・お江サン(1...
拙宅からトボトボ歩いて15分ほどの場所に「七里の渡し」(宮の渡し)跡があります。 さて「七里の渡し」とは、その昔の街道である東海道五十三次の第41番目の、 ここ「宮宿」から次の第42番目「桑名宿」までの概ね七里(28km)の距離を船で渡る、 東海道唯一の海路を指しており、そ...
今回のお話の主はオギュー・ソライ。 ちょっと聞いただけだと、あたかもフランス人あたりの名のようにも感じられますが、 実は歴とした日本人の名前で、漢字で表すなら 荻生徂徠(おぎゅう・そらい/1666-1728年)となります。 どんな人物なのか。 ~江戸時代中期の儒学者・思想家...
なにげに手に取った本にこんな一節がありました。 ~特に宝暦四年(一七五四)、六角獄舎前で古医方の医師・山脇東洋たちが 行った国内初の人体解剖は、漢方医学の誤りを糺し、洋書の正しさを 証明した画期的事跡~ 澤田瞳子・短編「人待ちの冬」 ところが、うすらボンヤリながらもそれ...
播磨国赤穂藩主・浅野内匠頭長矩(1667-1701年)が、江戸城松之大廊下において、 高家旗本(高家肝入)・吉良上野介吉央(1641-1703年)に斬りかかるという 由々しき事件を引き起こしたのは元禄14年3月14日(1701年4月21日)のことでした。 当日の江戸城が朝廷...
江戸時代の作家・俳諧師である井原西鶴(1642-1693年)には、俳諧を 短時間・大量創作することに挑んだ時期があって、1677年には一昼夜でなんと 1600句という記録を打ち立てたとされています。 ところが、どんな分野にもそうした記録に対抗心を燃やす者は出現するもので、 ...
さて皆様は歴史に登場する言葉それぞれの違いについてよくご承知でしょうか。 例えば、よく似た文字が並ぶ以下の言葉です。 〇公家(くげ) 〇公卿(くぎょう) 〇公暁(くぎょう/こうきょう/こうぎょう) えぇ、かく申す筆者自身はかなりのオタオタ状況に陥ってしまうほどの、いわば...
明治時代に入る以前のこと、熱田神宮の東方には「精進川」が南北に流れていました。 明治初期頃のその姿は、このように記録(1879年/明治12)されています。 ~精進川 村(3村合併の常盤村)ノ西方ニアリ 常水二尺(水深約60cm) 幅二間半(約406m) 緩流ニシテ清且淡...
新年おめでとうございます・・・今年もよろしくお願いいたします。 お約束のご挨拶はこれくらいとして、さて、新春ということもあって、 本年最初の話題として、めでたいテーマを選びました。 ズバリ「宝船」と今年の干支である「蛇」と、そして「七福神」です。 ええ、どれも年賀状イラスト...
時折耳にする~日本の常識は世界の非常識~という感覚は、何とはなく信仰の面にも 当てはまる気がします。 たとえば、キリスト教やイスラム教などのいわゆる「一神教」に対して、日本の場合は、 「八百万神」と言われる数多の神々を祀っています。 「一神教」の世界からしたら、こうした日本...
日頃は何気に使っている言葉にも、いざその意味合いを定義せよ説明せよとなると、 ちょっと答えに詰まってしまうことも少なからずあります。 自分なりにはその概念はしっかり把握しているつもりなのに、言葉としては巧く 表せないということです。 筆者の場合なら、たとえば「高級ブランド」...
筆者が生息する地域には「熱田神宮」があります。 ええ、このように説明されることが多い由緒ある神社です。 ~三種の神器の1つである草薙剣(天叢雲剣)を祀る神社として知られる~ そして、その歴史について言えば、実はつい10年ほど前の2013年に、なんと節目に 当たる「創祀千九百...
実質的に天下の雄となった織田信長(1534-1582年)が家臣・明智光秀(1528-1582年) による謀反「本能寺の変」(1582年)であっけなく倒れたことで、その後の情勢は 信長の家臣であった羽柴秀吉(豊臣/1537-1598年)と、信長とは同盟者の立場に あった徳川家...
何物についても「日本三大◯◯」という表現はあるようで、例えば先日はなどは 「日本三大灯籠」なんてものにぶつかって、かなりマニアックな「三大」が あるものだと、ある意味感心したものです。 お話のついでに、その「三大灯籠」についてもちょっと触れておくと、それは こんな案内になっ...
数年前のことですが、生前に譲位された天皇が「上皇」となられた際にメディアは こんな案内をしました。 ~天皇が生前退位するのは約200年ぶりのこと~ そうかもしれんなぁ。 現上皇の先代である第124代・昭和天皇(1901-1989年)も、またその先代の 第123代・大正天皇...
「和」を説き、さらには「仏教」を保護したという事跡を承知しているせいか、 少なからずの人が、「聖徳太子」(574-622年)の人柄には、平和で穏やかという イメージを持っています。 しかし反面で、政治家としての太子が厳しい「軍事的決断」を迫られる場面に遭遇した ことも、当然...
この国では長い間、天皇が至高の存在とされてきました。 現代日本人の意識はともかくとして、民族の歴史的な信仰心という点ではそのように 表現しても構わないのでしょう。 なぜなら、その信仰心は~天皇とは天から降臨された天照大神の御子孫である~と しているからです しかも、この国の...
戦国群雄の世を最終的に把握した徳川家康(1543-1616年)には高齢になってから 儲けた三人の男子がありました。 長幼の順にこうなります。 〇九男・義直(1601-1650年)/尾張名古屋藩の初代藩主。 〇十男・頼宣(1602-1671年)/紀伊和歌山藩の初代藩主。 ...
世界的にはほとんどが「丸い形」をしている金貨ですが、大判・小判と呼ばれる 日本の金貨はなぜか「楕円形」をしています。 もっとも正確に「真・楕円形」なのか言えば、実はそうでもありません。 これは精密な計測をしなくても一目瞭然で判断できるところです。 では表現を変えて、長方形の...
昨今の日本の漁業環境には大きな変化が見られるそうで、その原因のひとつに 考えられているのが“海の温暖化”のことです。 たとえば過去30年を比較した場合、なんでも海水温が2~4℃ほども高い海域がグンと 増えて、しかもこうした傾向がここ5年ほど続いているとされています。 そのた...
戦国の世では、いざ戦さともなれば普段は農作業に従事している農民たちが 「徴収兵士」として駆り出されました。 「専業兵士」という存在がまだない時代ということもあって、これは領国を維持・ 保全するためには止むを得ない方法でした。 しかしその場合には、いささかの不都合もありました...
長さを示す一対の言葉として最初に思い浮かべるのは、やはり「長/短」になります。 ところがこれには例外もあるようで、たとえば衣料系などは「長/半」になることが あります。 たとえば、シャツの「長袖/半袖」がそうですし、最近はあまり使われなくなった 言葉とはいえ、「長ズボン/半...
いわゆる「天孫降臨」は、一般的にはこのくらいに説明されるようです。 ~皇室の御先祖が高天原から天降り、この国を豊かにそして平和に治められていく 様子を語り伝えるもの~ そしてこの際に天照大神から弟の瓊瓊杵尊(ニニギノミコト/以下ニニギ)に 授けられたとされるのが「三種神器...
いまさらの感がありますが、いくつかのTV時代劇を観て、ひょいと気が付きました。 ~戦国時代と江戸時代の武士の座り方には違いがあるゾ~ もっともソファーに腰を下ろすシーンはあまり見かけませんから、つまりは 正座(せいざ)と胡坐(あぐら)のことになります。 「正座」というからに...
自らが創業して以来、長きにわたってワンマン体制で臨んできた初代社長は、 二代目以降の後継社長について、こんな腹積りを持っていたようです。 ~弱肉強食の時代も終わってのだから、ワシのようなワンマン経営はもう必要が なくなった。 だからして、次代以降の社長たちは経営実務を...
世界の中でも、これほど「太陽/お日サマ」にこだわりを持つ民族はそうそういない のではないでしょうか。 えぇ、この列島に棲んでいる、いわゆる「日本民族」のことです。 まず、その国の名前からしてが、「日本」(日の本)にしているという厳然たる事実が あります。 そして、この「日」...
つい最近のこと、思いがけない出来事が重なる経験をしました。 「重なる」という以上は、複数の出来事がほぼ同時に起きなくてはなりません。 筆者の場合だと、その一つ目がまずDVD映画で、二つ目がWikipediaでした。 普段はまずしないことなのですが、身の回りの片付け物に精を出...
「現代日本人」が「昔の女性の生活ぶり」を知る方法は、結局のところ書物・絵画 などの史料や、映画やTVドラマなどの作り物を通じてであり、これは仮想体験とは 言えても、決して実体験ではありません。 ですから、知った気分になっているだけだとも言えそうです。 その上に、江戸時代やそ...
最近はあまり耳にする機会がありませんでしたが、ぼんやりTVニュースを眺めて いた時についつい思い出した言葉があります。 「あぶくぜに」・・・漢字なら「泡銭」と書きます。 そして、その意味は、 ~働かずに、または正当な労働によらないで、あるいは不正な手段によって得た金銭~ 勘...
~古典文学『太平記』の名場面のひとつで、国語・修身・国史の教科書に必ず載っていた 逸話であり、いわゆる戦前教育を受けた者には大変有名な話であった~ こんな説明に接したとしても、その「戦前教育を受けた者」になる方々が今や 絶滅危惧種?並みの現在では、その「大変有名な話」の有...