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  • 絞り込まれた瞬間の表現力 「有隣堂しか知らない世界 スポーツ写真の世界」

    こんにちは、暖淡堂です。 有隣堂の「有隣堂しか知らない世界」、面白いです。 ぜひ多くの方に見ていただきたいです。 で、今回紹介するのが、「【そこまでやるか】スポーツ写真の世界 後編~有隣堂しか知らない世界246~」。 スポーツ写真家の方が出ています。 とても感心した言葉が「今の人は動画観過ぎてる」と、それに続く言葉。 大体6分15秒くらいのところからになります。 情報を絞り込むことによって、何を表現したいのかがわかってきます。 その意味では、視点がフォーカスされた写真は究極の「表現」ですね。 写真で上手に表現されている方がたくさんいます。 ブログで公開されている方、尊敬します。 一眼レフのデジ…

  • 「平清盛が、これらの子を捕らえて斬るべしと言った」 義経記 巻第一 常盤都落(みやこおち)の事(一)

    こんにちは、暖淡堂です。 今回から「義経記」の常盤都落ち。 常盤は三人の子らと逃げるのですが、平氏に追われていると知られているので、誰も助けてくれません。 頼りに出来る人がいない状況です。 平清盛が、これらの子を捕らえて斬るべしと言ったとさかんに聞こえてきたので、平治二年二月十日のまだ明け方、常盤は三人の子らを引き連れて、大和の国宇陀の郡岸の岡というところにあった外戚の家をたずねていったが、このように世間が乱れている中では頼りにならず、匿ってくれなかった。それで、大和の国の大東寺という所に、常盤は三人の子とともに隠れていた。 現代語訳:暖淡堂 *☺☺☺☺☺* 常盤の苦労が続く部分になります。 …

  • 心得(1) 読書人として生きる

    健康に生きること。 毎日、読み続ける生活を無理なく送れるように。 そして、長く読み続けられるように。 疲労も、ストレスも溜めこまない。 たくさんの書物に出会うために。 書物の言葉から呼び起こされるものに、心を自由に響かせるために。 読書について 他二篇 (岩波文庫 青 632-2) 作者:ショウペンハウエル,A. 岩波書店 Amazon *☺☺☺☺☺* 小学生の頃から、ずっと本を読んでいます。 趣味ではなく、それはもう「顔を洗う」とか「歯を磨く」とか「お風呂に入る」とか「トイレに行く」みたいなものですね。 やらないと気持ちが悪い。 ということで、これを書いている机の横にあるサイドデスク(手作り…

  • 「村雨の 露もまだ干ぬ 槇の葉に」 寂蓮法師 日本的な風景を目で追うような叙景詩

    百人一首第87番目の歌の作者は寂蓮法師じゃくれんほうしです。 定家の従兄弟にあたる人です。 今回は寂蓮法師について紹介します。 寂蓮法師とは 生年は1139年頃、没年は1202年。 俗名は藤原定長で、父は阿闍梨俊海。 後、阿闍梨俊海の兄の藤原俊成(藤原定長の伯父)の猶子(養子)となります。 30歳過ぎに出家しました。 出家後も御子左家の歌人として活躍し、新古今和歌集の選者の一人となっていましたが、完成する前に没してしまいました。 この歌の「村雨」とは通り雨、にわか雨。 その雨が梅雨を真木(まき:杉や檜で常緑樹)の葉に露を残します。 その露の滴に視点を集中してから、目を上げ、立ち上る霧を見ます。…

  • VOCAPANDAさん 「幽遊白書」を歌う

    こんにちは、暖淡堂です。 VOCAPANDAさん、最近続けて「幽遊白書」のテーマ曲のカバーを公開しています。 どの曲も、VOCAPANDAさんのツヤとハリのある声で、情感を込めて歌われています。 オリジナルを知っている人も、十分に納得する出来上がりですね。 以下にまとめました。 www.youtube.com www.youtube.com www.youtube.com VOCAPANDAさん、上手いな〜って思います。 他の曲を聴いていた時に感じだのですが、オリジナルだと、ちょっと出来上がり過ぎてきて、整ってしまっているものでも、VOCAPANDAが歌うと、ダイナミックに聞こえたりするものも…

  • 中国太古は木徳の王から始まる 十八史略原文データ化極私的プロジェクト

    こんにちは、暖淡堂です。 十八史略原文の電子データ化を進めています。 十八史略の冒頭部分、「太古」の内容について簡単に説明します。 「太古」は「天皇てんこう氏」から始まります。木徳ぼくとくによって王となったとされています。 この木徳とは五行(木・火・土・金・水)の一番初め。 「木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生ずる」とされていて、その最初に置かれています。 それで、「天皇氏」の次の「地皇氏」は火徳をもって王になるとされます。 「天皇氏」の時代は、純朴な人々だったので、ことさらなことをしなくても、世の中が穏やかに治っていました。 「天皇氏」も「地皇氏」にもそれぞれ…

  • 【現代詩】「ここ」 言葉は表と裏が同時に生まれるイメージ 現代詩の試み

    ここ 不意に目があう と、ここに 搾り落とされる 不定形の 滴 言葉に身を隠す前の ***** 言葉は、相手に向かって発せられると同時に、自分自身に向かっても語りかけます。 今、自分が言いたかったのは、このようなことなのか。 相手に伝えたかったのは、このことなのか。 言葉によるメッセージは、何よりもまず、自分に伝えられるもの。 そこを理解しないと、自分が切り崩されて、手がつけられない状態になったりしますね。 ご用心。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 …

  • 2010年7月末頃その3 シラチャの街に少しずつ馴染んできた頃【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    スカパープ公園に来ていた果物屋さん 2010年7月末頃のさらに続き。 この頃になって、やっと僕も家族も、タイでの暮らしに慣れ始めてきていた。 妻は、同じサービスアパート(ホテル)に暮らしている他の奥様たちと情報交換を盛んにしているようだった。 シラチャの街中でも日本の食材は手に入ったが、パタヤまで出かけると、もう少し規模の大きいスーパーがあって、そこには置かれている品数も多いとのことだった。 それで、週末にはバンコクだけでなくパタヤにも行くようになった。 パタヤにはそれ以後、よく買い物にも出かけた。 シラチャから、ルート次第で1時間弱。 無印のお店などもあって、結構便利だった。 英語も通じた。…

  • 「夢去りし街角」 アリス あの頃の部室の埃っぽさを思い出す

    こんにちは、暖淡堂です。 アリスの曲を聴くと、シングルが発売された当時、自分がどのような暮らしをしていたかを思い出します。 そのくらい、いつも聴いていたということかもしれません。 「夢去りし街角」(B面は「逃亡者」でした)を聴いていたのは中学3年生の頃。 五月の連休前後だったかもしれません。 その頃は、まじめにはやっていなかった部活の練習があったり、あまり力を入れていなかった高校受験のことを時々思い出したりしながら、SFや漫画を読み続けていました。 ギターも練習していましたね。 そんな感じで過ごしていた時期です。 この曲でいつも思い出すのが、適当にやっていた部活で使っていた部室のこと。 軟式テ…

  • 「邪魅の雫」 京極夏彦 「探偵」の物語として

    こんにちは、暖淡堂です。 極私的京極祭、越年継続中です。 京極堂(中禅寺秋彦)モノは、スピンアウトを含めて残り数冊。 それを終えると、やっと2023年刊行の「鵼の碑」を手にすることができます。 (勝手に自分で決めているだけですが…) 「邪魅の雫」は2006年9月26日に第一刷発行。 時期的に僕は家族と山口県に住んでいた頃ですね。 山口県にあった書店をいくつか覚えています。 山口市内にあった書店は、いくつか無くなってしまいましたね。 で、この「邪魅の雫」もまた、「探偵」の小説です。 このシリーズに登場する唯一無二の探偵榎木津礼二郎。 その「探偵」との縁談話が持ち上がった女性たちが巻き込まれる出来…

  • 「制服」 松田聖子 卒業ソングシリーズはやらない

    こんにちは、暖淡堂です。 そろそろ卒業シーズンですね。 例年多くの方が卒業ソングの紹介をされていますが、僕はやりません。 が、この曲だけは紹介したいと思います。 名曲です。 松田聖子さんの一連のヒット曲の中ではちょっと埋もれ気味。 それでも、印象に残りますね。 時々、頭の中を流れています。 まあ、私ごとですが、30年以上勤めていた会社から出向で離れることが決まりつつあって、卒業気分ではあります。 (出向が決まりつつ、というのが、結構微妙ですが…) 寒い日がまだ続いていますね。 お気に入りの場所で、ゆっくりと来し方行く末を思う時間に、こんな曲でも聴いてみてください。 www.youtube.co…

  • 「『定年後』の”お金の不安”をなくす」 大江英樹 不安なのは自分の「今」を知らないから

    こんにちは、暖淡堂です。 図書館や書店に行くと、どうしても「定年後」、「老後」、「お金」、「不安」と書かれている書物に目がいってしまいます。書店はSEO、上手く出来ていますね。 それはそれとして、今回読んだのは以下の一冊。 「定年後」の”お金の不安”をなくす:大江英樹 「定年後」の‟お金の不安“をなくす 貯金がなくても安心老後をすごす方法 作者:大江 英樹 総合法令出版 Amazon この本で学んだことは以下になります。 不安の正体 何をするべきか 何をしてはいけないか 不安の正体 「老後不安」は、ある意味、マスコミや金融業者の「飯の種」。不安を煽ることで読者は増えます。雑誌も書籍もたくさん売…

  • 「国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶」 加谷珪一 ゲマインシャフトとゲゼルシャフト

    こんにちは、暖淡堂です。 FPの勉強をしていたり、極私的京極祭開催中だったりするため、他の本があまり読めていません。これではいけない、と思い、他の本も数冊積み上げて週末にまとめて読むことにしました。 今回読んだ本の中の一冊が「国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶」です。加谷珪一さんが書かれています。 改めて勉強したのが「ゲマインシャフト」と「ゲゼルシャフト」。昔、高校生くらいの頃に勉強したような気がします。すっかり忘れていました。 タイトルから想像される内容の部分は確かにありましたが、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトに関する記述がとてもわかりやすかったです。読みながら、それに関係して色々と…

  • 「そのほかに腹違いの子供は多くあった」 義経記 巻第一 義朝都落(みやこおち)の事(四)

    こんにちは、暖淡堂です。 「義経記」の四回目。 源義朝と常盤(常盤御前)との間に子供が三人いました。 そのうちの一人、牛若が後の源義経です。 そのほかに腹違いの子供は多くあった。尾張の国熱田の大宮司の娘との間にも子があった。遠江蒲(とうとうみかば)というところで成人したので、蒲の御曹司(おんぞうし)と呼ばれている。のちの三河守(みかわのかみ)がこの人である。 九条院の雜仕(ぞうし)常盤(ときわ)とも三人の子があった。今若七歳、乙若(おとわか)五歳、一番下の牛若は生まれたばかりであった。 現代語訳:暖淡堂 *☺☺☺☺☺* タイトルの付け方のルールを考えてみました。 これでインデックスされるかなあ…

  • 【現代詩】「ともだち」 胸の奥の冷たいしずく 現代詩の試み

    ともだち 今日娘のともだちが引っ越していく 娘はいつものように一緒に遊んでいる そして、そのまま別れるようだ この日が、胸の中の冷たいしずくになっていることに気がつくのはいつのことだろうか その日も空が晴れていてくれたらいい ***** 娘がまだ幼稚園に通っていた頃のことですね。 引っ越していく友達と、最後に遊んでいます。 遊び終わると、そのままお別れ。 それでも、なんのわだかまりもなく、普段通りに遊んでいました。 ふと、自分の最後の日も、そんな感じで過ごせたらいいなと思ってしまいました。 飛躍しすぎですね。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作…

  • 「嘆けとて 月やは物を 思はする」 西行法師 平清盛とともに北面武士であった歌人

    百人一首第86番目の歌の作者は西行法師さいぎょうほうしです。 定家らの時代にもその歌と生涯は愛されていましたが、現代でも西行法師の歌は多くの人に読み継がれていますね。 今回は西行法師について紹介します。 西行法師とは 生年は1118年、没年は1190年。 平安時代末期から鎌倉時代にかけて生きた人でした。 1140年に出家する前は俗名佐藤義清(さとうのりきよ)といい、武士でした。 鳥羽院の頃、北面武士として奉仕していましたが、この頃にはすでに歌人としての評価を得ていたようです。 なお、同じ頃の北面武士に、平清盛がいます。 出家後は崇徳院に会いに四国に出かけたり、東大寺再建のための勧進に出かけた東…

  • 2020年3月13日の日記 「自粛疲れ」とすでに書いてあった

    こんにちは、暖淡堂です。 コロナのこと、誰かきちんと振り返って記録しておくのがいいでしょうね。 もう忘れかけている気がします。 「統一〇〇」も「パーティー〇〇キックバック」も「確定〇〇」も、記憶の彼方に遠ざかりつつあります。 (「確定〇〇」は、忘れるのが早すぎるか…) 4年も前のことであれば、すでに意識の表面から消えていますね。 2020年3月13日に、マスク転売のことを書いていました。 転載します。 転売禁止になったら、近くのドラッグストアの売り場にマスクが並ぶのでしょうか。 そうだったら、ちょっと露骨すぎるなあ、と思います。 必要な人には優先的に配ったらどうか、とか。 (やるじゃないか、北…

  • 泣いていた祖母 豊沼-砂川(四十二)

    大学のある街への引越し当日は曇っていて、時折雪が降っていた。父の車に一人暮らし用に必要なものを詰め込んで、大学のある街に向かった。父母と妹、それに僕の四人が車に乗って出かけた。祖母は家に残った。玄関で僕たちの出発を静かに見送っていた。車が走り出したとき、祖母は泣いていた。僕はその日、家族と別れ、生まれ育った街、豊沼-砂川を離れた。 * この日の朝、実家を出てからずっと、砂川を離れたままです。 帰省はしていますが。 思えば、砂川で過ごしたのは18年間で、それ以後の方がずっと長くなってしまいました。 泣いていた祖母 豊沼-砂川(四十二) 沙河の方も、高校卒業の部分で止まっています。 そのうち、断片…

  • 争わない【姿のよいひと】

    争わない 姿のよいひとは、争わない。無理に人々の前に出ないし、上に立たない。人々を導かないといけないときは、横に立つ。そして、そっと腕に触れるようにして、一緒に進む。方向を指差し、そちらに向かえ、などと指示をしない。そのひとが選んだ方向を尊重し、助けを求められたら、可能な範囲で手助けをする。その場合も、それが他のひととの競争であれば、別の方向を考えられないかと話したりはする。 勝ち負けのあるものからは、距離をおく。誰かが勝つために、他の誰かが負けないといけないようなものに、積極的に参加することはない。負けた多くの人たちの上に立っているひとと仲良くすることなど決してない。負けた多くの人たちの中に…

  • 「覚悟 鬼役(八)」 坂岡 真 シリーズの急展開

    風花の舞う夜、将軍家鬼役矢背蔵人介は悪徳商人を暗殺すべく、闇に身を沈める。 だが、その矢背蔵人介の目の前で、見知らぬ武士が商人の命を奪ってしまう。 自らの暗殺にしくじった矢背蔵人介はその武士の背後を探る。 そこには飢饉に喘ぐ東北の民の暮らしを踏みにじりながら続けられる、津軽家と南部家の確執があった。 やがて、矢背蔵人介は幕命を果たすため、その武士と立ち会う。 雪の降る中で。 * 将軍家斉の御前で催された武芸上覧で柳生但馬守を相手に勝ったのは、北町奉行所の同心だった。 その試合の直後、同心は姿を消した。 矢背蔵人介は怪我を負った隠密と思われる人物から血判状を渡される。 それには「大塩平八郎」らの…

  • 【現代詩】「春の日差し」 そんな宣言 現代詩の試み

    春の日差し 暖かな日差し微かな風 やわらかな笑声甘い匂い 春は確かに 近くに来ている どこかに引っ掛かっている冬の裾を 明日の朝 外してあげよう ***** 過去のデータを見ると、僕は毎朝、詩を書いていたようです。 これも2008年の作品。 気持ちに波があっても、そのまま書いていますね。 後で整理するつもりだったのでしょう。 今となっては、整理されないままの方が、自分らしい気がしていますが。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記…

  • お通夜での食事と、そこで話されたこと 鳴家のこと 【沙河29】

    祖父が亡くなったときに起こった不思議なことが、今でも実家の家族の話題になります。 特に鳴家やなり に関しては「実例」のようなものが家族内で共有されています。 「誰々が亡くなったときには」、「どこそこのおばさんが危篤になったときには」など、いくつかのエピソードがあって。 法事で集まった際には一通り話の内容が再確認されます。 【沙河】昭和五一年~昭和五二年 (十四)② 夕食が出た。お酒を飲みながら、大人たちが話をしていた。 「背中に、何か重たいものが乗ってきたような感じがしたのさ」 父が親戚の人たちに話していた。母の実家の祖父母を車で送っていた時のことのようだ。 不動坂という長い坂を車で上っていた…

  • 2020年3月3日の日記 コロナ期間中に時差通勤をしてみた感想を書いていました

    こんにちは、暖淡堂です。 2020年3月3日の日記です。 この日が、僕が意図的に行った時差通勤の初日でした。 小田急で新宿駅まで。 新宿から品川駅の先まで。 それなりに人は多かったようです。 緊急事態宣言の前だったので、まだ皆さん様子見ですね。 以下、他ブログの過去記事(2020年3月4日の日記)を転載。 いつもより1時間以上遅く家を出ました。 で、乗り換えの新宿駅。 地下の中央西口、東口の通路はいつもとまったく同じ感じでした。 プラットフォームに上がる階段も人が多くて。 ただ、電車の中は、いつもより圧迫感は少なかったかな。 外回り、品川駅の先は、空きますね。 でも、いつもと一緒な気もするし……

  • 戦国武将が読んだ「十八史略」って、いつ頃書かれたもの?

    十八史略とは 徳川家康をはじめとする戦国武将たちも愛読した「十八史略」。 これは中国の歴史書です。 内容は太古の伝説的な出来事から始まって、歴代の国のことを書いて、最後は元が南宋の支配圏を飲み込むまで。 特に宋(北宋)から南宋の滅亡までが詳しく書かれています。 長い期間の出来事をまとめて書いていますので、それぞれの時代の記述は簡単なものになっています。 中国の歴史を一通り頭に入れたいという時にはとてもよい本です。 十八史略の作者、書かれた時期 この「十八史略」を書いたのは曾先之そうせんしという人です。 書かれたのは元の初期。 南宋の役人だった曾先之が引退した後に執筆したもののようです。 出身は…

  • 【現代詩】「スタートしない」 そんな宣言 現代詩の試み

    スタートしない まだスタートしない 今年はゆっくりと 今夜はたくさん寝るんだ ビールを少し多めに飲んで ***** これも2008年のお正月休み期間中に書いています。 思えば、これまでの会社員生活の中で、トップクラスに忙しい時期だったと思います。 力をためていたんでしょうね。 この後、タイ駐在を始めるまでは、日々駆け回ることになります。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • 2020年3月4日の日記 テレワークとマスクの雑感

    こんにちは、暖淡堂です。 また、少し前の日記です。 通勤しないことのメリットに気づき始めていますね。 同時に、デメリットも。 そういえば、マスクと同時にトイレットペーパーも品薄になっていました。 探して歩くなんてこともしていたようです。 なんだか、すっかり忘れていました。 以下、他ブログの過去記事(2020年3月4日の日記)を転載。 いつも出勤する時間よりも少し遅めに起きたのですが、早めに仕事開始できました。通勤ドアツードアで1時間35分(条件の良い時)はやはり長い。それがないと、どれほど自分の時間が確保できることか。 でも、読書時間は短くなる?電車の中での読書が今の自分を成長させてくれている…

  • 【現代詩】「石の川原」 ”ここ”を過ぎ去ったもののイメージ 現代詩の試み

    石の川原 国道沿いの無人駅に降り立つ 切符を改札口の金属製の箱に入れ 何かに呼び止められるように何度も振り返りながら 国道を渡る その先に、ゆったりと川が流れている ごつごつした石を踏みながら水に近寄ると やはり何かに呼び止められるような気がする 国道を車が走りすぎて行く それを、じっと見送る 車の中の人がこちらを見ていたようだ その視線が僕を〝ここ〟に搾り落とす 風が吹く 川原を風が通り過ぎる 僕もまた〝ここ〟を過ぎてゆけばいいのだろう ***** 風の強い日には、いろいろなことを思い出します。 それも、自然と思い出されるものばかり。 悲しい、辛いこともあれば、楽しく、喜びに満ちたものも。 …

  • その場に馴染む【姿のよいひと】

    その場に馴染む 姿のよいひとは、その場に馴染む。人々の中にいても、悪目立ちすることは決してない。自分と合わない人たちの中に、無理に入り込もうともしない。むしろ、穏やかに集まってくる人たちと一緒にいることが多い。そして、その人たちと、自分自身の言葉で静かに言葉を交わす。あるいは、微笑みと息づかいで交流する。 街中や、建物の中にいても、浮き上がらない。どの時代の、どんな場所にいても、自然に振る舞える、そんな雰囲気をまとっている。古い建物の側や、昔から残っている家具の置かれた部屋の中で、静かに過ごしていられる。途切れなく流れている時間の一部になることにためらいがない。過ぎ去る時間と共に、自分が少しず…

  • イベリ子豚

    家族が、「イベリコ豚」のことを 「イベリ子豚」 じゃないの、と言いました。 笑いましたが むかし 「重いコンダラ」 と言っていたテニス部の先輩のことを ふと思い出しました。 巨人の星の主題歌の 冒頭部分のことで。 言葉で数十年を飛び越えた 貴重な時間を楽しめました。 *☺☺☺☺☺* 言いまつがい (新潮文庫) 作者:糸井 重里,ほぼ日刊イトイ新聞 新潮社 Amazon イベリ子豚 dantandho ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ にほんブログ村

  • 義経記 巻第一 義朝都落(みやこおち)の事(三)

    こんにちは、暖淡堂です。 今回は「義経記」の三回目。 源義朝が都落ちするときに一緒に逃げた子らの最後になります。 頼朝は逃げる途中ではぐれてしまっています。 義朝は、悪源太に北国の勢力を駆り集めよと命じ、越前の浦に送った。しかし、それはうまくいかなかった。近江の国、石山寺にこもっていたところを平家のものども聞きつけて、妹尾、難波次郎らを差し遣わし、生捕りにさせた。悪源太義平は都へ引き立てられていき、すぐに六条河原で斬られてしまった。 弟の朝長も千束が崖というところで、山法師大矢の注記が射た矢で弓手(ゆんで)の膝を射抜かれ、美濃の国の青墓というところまで逃げてそこで死んだ。 現代語訳:暖淡堂 *…

  • 2020年3月2日の日記 初めてのテレワークの感想を書いていました

    こんにちは、暖淡堂です。 コロナ禍が始まった頃のブログ記事を転載します。 割と呑気に過ごしていたのがバレてしまいますが。 もう4年前のことになるのですね。 時間が過ぎるのは早いものです。 以下、他ブログの過去記事(2020年3月2日の日記)を転載。 やってみて、割りとよかったですね。雨だったし。 一人で作業すると、集中できてよかったなあ。 会社にいくまでの電車は、いつもぎゅうぎゅう詰めなので、かなり不安です。 エレベーターで感染するなら、電車では感染者が一人でもいたら、必ず数人は感染しているでしょうね。 東京の感染者が、北海道よりも少ないのは、病院で検査を受ける人を制限しているからかな? 北海…

  • 「夜もすがら 物思ふ頃は 明けやらで」 俊恵法師 鴨長明の師でもあった

    百人一首第85番目の歌の作者は俊恵法師しゅんえほうしです。 東大寺の僧にして、歌人でもありました。 今回は俊恵法師について紹介します。 俊恵法師とは 生年は1113年、没年は1191年。 父は源俊頼(百人一首74番の歌人)です。 dantandho.hatenadiary.com 出家後、白河にあった自房を歌林苑と名付け、そこで盛んに歌会や歌合を行いました。 また俊恵法師は鴨長明の師としても知られています。 sirdaizine.com 俊恵法師が自らの歌林苑で歌合を行っていた頃は、次第に平家の権勢が頂点を極めていった時期。 時代の大きな変わり目を生きながら、歌道を極めていったということでしょ…

  • 【現代詩】「速度差」 遅れることで実現されるズレを生きる 現代詩の試み

    速度差 〝私〟は 希薄な流体の速度差が生み出す 濃淡の、層状の、互いに混じり合わない 白い空間に置き去りにされる 柔らかな身体と、硬い嘴をもつ 雛の群の中に放り出されたように 〝私〟の身体は 心地よさと痛みとを同時に感じる それは不意に熱く、不意に冷たく 〝私〟を眠らせない ああ、幾本もの白い指よ 〝私〟は〝ここ〟でいい もう行ってくれ… ***** 僕の書棚には、自費出版されたものから古典のものまで、詩集がたくさんあります。 自分で買ったものも多いのですが、自費出版された方から献本していただいたものも結構あります。 「詩と思想研究会」(2003年頃を中心に参加していました)で出会った方々から…

  • 結局は「書かれた文字」が長く残る

    こんにちは、暖淡堂です。 時々、こんなことを思ったりします。 「人類が滅んだ後には、何が残るのだろうな」 建物や機械なんかは、残骸が残りますね。 人類の後の何者かがそれを見ることがあったら、まあ、ガラクタがあるなあくらいに思うかもしれません。 そのガラクタも、時間が経てば、さらにボロボロに崩れてしまうかな。 現代の人たちがたくさん蓄積している電子データは、ほとんどがダメになるでしょうね。 電気が無くなると、電子データは消えてしまいます。 で、こちらも時間が経てば、本体ごとボロボロになるかも。 そんな風に考えていて、ふと、木簡、竹簡、あるいは金属製の鼎、石碑などに刻まれた文字は、少なくとも電子デ…

  • アリス オリジナルアルバムのB面の一曲目を集めてみる

    こんにちは、暖淡堂です。 色々と勉強しないといけないのですが、ついつい動画を観てしまっています。 まあ、急がないといけない勉強でもないので、こんな感じでもいいかな、なんて。 自分に優しくしている午後ではあります。 それはそれとして。 アリスのオリジナルアルバム(アリスⅠ〜アリスⅦ)のB面の一曲目をまとめて聴いていました。 そのときそのときの、アリスの力の入れ方が思いがけず見えてきて、楽しいセレクションになりますね。 休日の午後、お時間がありましたら、どうぞお付き合いください。 アリスⅠ 木枯らしの街 www.youtube.com アリスⅡ 誰もいない www.youtube.com アリスⅢ…

  • 自意識と葛藤 豊沼-砂川(四十一)

    高校三年間を通じて、僕はずっと母親に髪を切ってもらっていた。当時はとても見た目を気にしていた。それなのに、床屋にいって、好みの髪型を説明するのがとても面倒くさかった。また、それが恥ずかしくもあった。自分が周囲からどう見られたいのかを、他人に知られてしまうというのが恥ずかしかった。床屋にいくと、髪型が整えられる。それも嫌だった。見た目が急に変わるのが嫌だったのかもしれない。見た目の変化を友人に指摘されることを避けたかったのだろう。高校を卒業する春、それでも僕は一度だけ、砂川の駅前にある床屋にいって散髪してもらった。正直、とてもさっぱりとした。高校三年間で溜まったものを、髪の毛と一緒に捨てられた。…

  • 【現代詩】「晴れ」 家族がいるからこそ 現代詩の試み

    晴れ 今朝は晴れ 山にかかる雲の端が 赤く染まっている 雲の切れ間にのぞく空が 青白く光っている 立ち止まれば 妻が背中を支えてくれる 娘が手を握ってくれる 生きていくのに さらに何が必要だというのか 今朝は晴れ もう一度夢を見よう もう一度、夢を見よう… ***** 2008年は、タイとの行き来が増えてきていた頃。 忙しかったのでしょうね。 そして、とても疲れていたようにも思います。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書き…

  • 2010年7月末頃その2 シラチャスカパープ公園で陽が沈むまで遊んだこと【微笑みの国の記憶:タイ駐在備忘録】

    シラチャスカパープ公園の夕方 2010年7月末頃の続き。 インドに出張して訪問した大学の学生が、僕がマネージャーをしていた研究施設を訪問した。 まだあちらこちら工事中だったが、一通りみて、それなりに満足してくれたようだった。 その学生は、数ヶ月後にはタイに来て、僕たちのメンバーの一員に加わった。 ムンバイの工科大学に通っていた学生で、博士の学位を持っていた。 裕福な家庭で育ったようだった。 タイには家族同伴で来るとのこと。 それなりの広さの家を探してあげることになった。 この頃、週末にバンコクのフジスーパーの2号店に行ってみた。 日本の食材、中華の食材などがたくさんあった。 甘くない醤油やマヨ…

  • 【現代詩】「元日」 あの街に降る雪 現代詩の試み

    元日 神社に行った家族でお参りした家から半径五十メートルをこえなかった 今年はできれば自分の足で行ける範囲で生きたい そんなことを思ったりした 雪が降っていた静かな一日だった ***** これも2008年の元日に書いた詩です。 自宅のすぐ裏手に神社がありました。 ちょっと遠回りしないといけないのですが、近いので、お参りには片道1分かかりませんでした。 ある意味神社に住んでいたような感じですね。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日…

  • 落ち着いている【姿のよいひと】

    落ち着いている 姿のよいひとは、落ち着いている。世の中がざわざわしていても、右往左往しない。大声で騒ぐ人たちが周囲にいても、まるで別のものを聞いている。ずっと遠い過去から、多くの人たちによって伝えられてきた、大切な言葉に耳を澄ませているのだ。だから、狭い地域の、決まった顔ぶれの、その時だけしか通用しない物言いには心を動かされない。それが、その狭い地域で、決まった顔ぶれの仲間たちに、その時だけ影響力をもっている人の言葉であれば、なおさらである。 友達は大切にするが、あまり多くの友達を作ろうとしない。むしろ一人でいることを好む。それは、大切な友達を、「友達」という一括りにして扱ってしまうことを避け…

  • 「逃亡者」 アリス テキーラ!!

    こんにちは、暖淡堂です。 アリスⅥとアリスⅦの間の時期の曲で、オリジナルアルバムに未収録の曲があります。 先に紹介した「君よ涙でふりかえれ」がその一曲。 で、今回紹介する「逃亡者」もオリジナルアルバム未収録です。 「夢去りし街角」のB面でした。 この曲、作詞が谷村新司さん、作曲が矢沢透さん。 センスがとてもよく、かっこいい曲です。 途中で聞こえる「テキーラ」の声は堀内孝雄さんですね。 演奏では、矢沢透さんのドラムが秀逸。 アリスの魅力あふれる曲になっています。 この曲がアリスⅥにもアリスⅦにも収録されなかった理由がわかるような気がします。 もし僕が、「君よ涙でふりかえれ」と「逃亡者」をアリスⅦ…

  • お寺でのお通夜 台風が接近して天候が悪化したこと 【沙河28】

    最近の葬儀は葬儀会場を使うことが多いですね。 昭和の頃の北海道の実家の辺りでは、自宅を使うか、お寺で行っていました。 普段行くことのないお寺の中を見ることができる貴重な機会でした。 本堂の仏像などを見ることができ、子供ながら、宗教というものがあるのだと、なんとなく感じることができていたと思います。 葬儀会場での葬儀は、誰もが参加できるセレモニーになっていますね。 お寺の中がどのようになっているのか、知らない人も増えているかもしれません。 それもまた時代の流れかもしれませんが。 【沙河】昭和五一年~昭和五二年 (十四)① 通夜はお寺で行われた。町に古くからある曹洞宗のお寺だった。 境内に背の高い…

  • 「舌戦」 百万石の留守居役(十三)上田 秀人 言葉と剣と

    加賀前田藩の宿老本多政長が江戸城に現われる。加賀藩江戸藩邸での不祥事の弁明をするために登城したのだ。 本来であれば加賀藩江戸筆頭家老の横山大膳が出頭するはずだった。 横山大膳は直臣への取り立てを願い、大久保加賀守とともに、加賀前田藩を陥れる陰謀を練っていたのだ。 その大膳を押しのけて藩の宿老、堂々たる隠密とも呼ばれる本多政長が、本多家の宿敵、老中大久保加賀守らを相手に口火を開く。 弁明を済ませた後、将軍綱吉に謁見する。その場で直江兼続が徳川家康に出した「直江状」の秘密が明かされる。 江戸城での舌戦を終えた本多長政の下城を、横山大膳らが送った刺客が狙う。長政の娘婿、瀬能数馬は守り抜けるか。 * …

  • 「本朝妖怪盛衰録 豆腐小僧 双六道中ふりだし」 京極夏彦 「妖怪」のエスプリ

    こんにちは、暖淡堂です。 年末年始はこの本を読んでいました。 「豆腐小僧 双六道中ふりだし」。 2003年11月30日第一刷発行です。 もう何度目なのかわかりません。 そして、読み返すたびに、十分に楽しめています。 そのくらい、いつも新鮮な味わいがあって。 まあ、物忘れがかなり進んでいることも影響しているのですが。 年末年始にこの本を読んだのは、この本の形が理由です。 ほぼ真四角。 厚みは5センチくらいあります。 本というよりも、箱ですね。 あるいは豆腐大体二パック分。 なので、通勤電車の中で読むには、あまり適当なサイズではありません。 であれば、まとまったお休みのときに読もうかな、ということ…

  • 【現代詩】「今年の雪」 あの街に降る雪 現代詩の試み

    今年の雪 色々な街で 降る雪を眺めた 冷たくもあり、暖かくもあり ひたすらに白く、また暗い影を孕み あるいは、零下の夜気を吸い、青く光り 今年は 軽やかに舞う雪になった この 西の街で ***** 2008年の元日に書いた詩です。 当時は山口県に住んでいました。 山口の方が、関東(神奈川)よりも雪が多かったように思います。 日本海が近いからかもしれません。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • 「ながらへば またこの頃や 忍ばれむ」 藤原清輔朝臣 平安末期の歌壇で藤原俊成と並ぶ大御所

    百人一首第84番目の歌の作者は藤原清輔朝臣ふじわらのきよすけのあそんです。 平安末期、藤原俊成とともに歌壇を牽引した大御所です。 今回は藤原清輔朝臣について紹介します。 藤原清輔朝臣とは 生年は1104年、没年は1177年。 この人も藤原北家の一人。 平安時代末期の歌壇の中心人物ともいえます。 勅撰和歌集には89首選ばれています。 また歌学書には、「袋草紙」、「奥義抄」、「和歌一字抄」などがあり、当時の歌学の確立、発展に貢献しました。 百人一首に選ばれているこの歌。 今の辛い状況は、時間が経てば懐かしい思い出になるのだろうか、過去の辛い体験でさえ、今思い出せば懐かしいくらいなのだから。 そんな…

  • 物を大切にする【姿のよいひと】

    物を大切にする 姿のよいひとは、物を大切にする。乱暴に扱ったりしないので、使い込まれた物も、壊れてはいない。古くなった部分は交換され、擦り切れたところは手当がされている。だから使い込まれた物が、その人オリジナルのものになっている。 少ない物を大切に、長く使う。同じようなものをたくさん持ったりしない。お気に入りの物を大切にしている。それらの物が、その人自身の生活の一部になっている。 人から借りた物も、気をつけて扱う。そして必ず返す。傷みや汚れなどに気がつけば、できる範囲で手当をしてから返してあげる。返すときには、物を貸してくれたことに十分に感謝する。それを失うことなく返すことができたことにも感謝…

  • 義経記 巻第一 義朝都落(みやこおち)の事(二)

    こんにちは、暖淡堂です。 前回の続きです。 源義経の父、源義朝が平治の乱に敗れて京の都から逃げる場面です。 源義朝に従った子供達の中には、まだ年若い源頼朝がいました。 一方の義経ら、常盤御前の子供達は含まれていません。 この辺りが、後々の頼朝と義経の運命を分けていったように思います。 父の源義朝は、平治元年十二月二十七日に、後白河上皇の寵臣、衛門督(えもんのかみ)藤原信頼(のぶより)に味方し、京で繰り広げられた戦に敗れ、代々源家に仕えてきた郎等らも皆討たれてしまい、残ったわずか三十騎余りとともに東国の方に落ちられた。義朝の子のうち、元服を済ませた子らを引き連れ、まだ幼い子らは都に捨て置かれた。…

  • 【現代詩】「走り去るもの」 雪の夜に 現代詩の試み

    走り去るもの 電車の音が近づき、離れていく 雪混じりの風が窓硝子を叩く 日々が去り日々が訪れる ここ、にいるはずの僕が一番初めに 走り去る あの雪山の細い枝は きっと風に鳴っている ***** 子供達が、夕暮れ時に、外で遊んでいる。 その声を聞きながら、大人たちは、夜を迎える支度をしている。 ただ、静かに雪の降る日に。 雪の処方箋 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 Amazon 腐朽船群 (暖淡堂書房) 作者:暖淡堂 暖淡堂書房 Amazon dantandho にほんブログ村 ランキング参加中詩 ランキング参加中雑談・日記を書きたい人のグループ

  • とても寂しい思い出と石狩川 豊沼-砂川(四十)

    石狩川に関して、とてもさみしい思い出がある。小学校の同学年だった女の子が、彼女の母親と一緒に入水自殺したのだ。 小学校五年か六年の頃だったと思う。僕は通夜にいった。明るい部屋に、たくさんの人がいたが、誰もが黙り込んでいた。地元の子供会が同じだったので、夏休み、冬休みなどには一緒に遊んだりした。たまに遠回りして一緒に下校したりもした。 そんな彼女が不意に死んでしまったのだ。どのようなことがあって自殺してしまったのかはわからない。苦しんでいた母親に同情したのかもしれない。そんなことをいっていた大人がいた。 その母親がなぜ苦しんでいたのかはわからない。 が、そのとき、同級生の、その女の子がなにを考え…

  • 「好きさ」 安全地帯 大人の激しい恋はこう歌う

    こんにちは、暖淡堂です。 昔、大学生の頃、バントをやっていたのですが。 練習場として畑に囲まれた古い一軒家を借りていました。 旭川空港まで10分くらいのところ。 で、そこからさらに車で5分くらいのところに、安全地帯が練習していた場所もありました。 そんなことをつらつら思い出しながら、今日はこの曲を聴いています。 「めぞん一刻」で使われていたようですね。 僕は、残念ながら観たことがありません。 漫画も読んでいません。 それでも、この曲は強烈な印象とともに覚えています。 「きりがない(ない)」 「とまらない(ない)」 「しかたない(ない)」 が、とてもいいです。 大人の恋の、ノスタルジックな気分。…

  • 円安と円高がわかりにくい理由

    こんにちは、暖淡堂です。 為替の円安、円高ってわかりにくいですよね。 確か中学生くらいの頃に最初に習ったと思うのですが、まったくわからなかった記憶があります。 なんでだろうなあって、時々考えていました。 で、ふと、最近それがとてもわかりにくい理由に思い至りました。 それは、円高円安というのもが、ドルを基準にした値だからですね。 例えば 円安だと 1ドル=140円 円高だと 1ドル=80円 のようになります。 で、あれれ、140円なのに安いの?とか、80円なのに高いの?と思ってしまうわけで。 金額の数字に引きずられてしまうわけですね。 これを、円を基準にした値を一緒に伝えるとわかりやすくなりので…

  • 【現代詩】「また、一歩」 戸惑いと決意の間 現代詩の試み

    また、一歩 僕は、ついさっき考えていたことの上に立っているさっき、していたことの上に立っているさっきまであったものはすべて、僕の足の下にあるのだそして、僕の前には真っ暗な、底の見えない闇があるだけどこに向かって足を進めたらいいのかまるでわからないのだ不安になって振り返ってみても今、立っている、この高い柱のようなものの他にほの明るい空間が見えるだけで踏みしめていたはずのところはどこにもない幸い、ここに立ち続けることはできるようだがここにずっといたならばもう誰にも会えない気がする家族にさえもここに立ち尽くすことも進むことも、すべて僕が決めることだここまで進んできたのだ暗闇に目を凝らし底の見えない空…

  • 清潔である【姿のよいひと】

    清潔である 姿のよいひとは、清潔である。衣服が汚れていない。新しいものでなくても、洗い立てのものでなくてもいい。汚れた部分を放置していない。汚れは、その都度落とすようにしている。定期的に衣服の点検をしている。そして、傷んだもの、古くなったものは手当てをしている。 髪、髭、鼻毛などに気を遣っている。おしゃれという意味ではない。他の人の感じ方に配慮しているのだ。「この人は、自分と会うときに、身だしなみを整えない」そう感じさせてしまうことの意味を、普段からよく考えているのだ。自分の姿も、自分のためのものではない。 咳やくしゃみを無遠慮にしない。周囲に人がいるときには十分に配慮をする。そのために、いつ…

  • OpenSpotifyでVocapandaさんの歌声を堪能する風邪ひきの一日でした

    こんにちは、暖淡堂です。 風邪ひきとしての正しい一日を過ごしました。 多くの方からあたたかいコメントをいただきました。 妻からも僕の反省を促す言葉をもらい、ちょっと考えながら休んでいました。 で、休んでいると、それなりに暇なのでついついPCを触ってしまいました。 (正しい風邪ひきの行動か?) まあ、その辺りは緩やかに判断するとして。 自分の過去記事を見ていて、Vocapandaさんの記事から一連の動画に進んで。 で、Spotifyに移動して。 結局、1時間くらいVocapandaさんの歌声を聴いてしまいました。 上手なだけでなく、聴いていると心が震えます。 アニソンだからというのもあるのかもし…

  • 祖父の葬儀、とても寂しそうだった祖母の様子 【沙河27】

    夜中のうちに祖父の遺体は家に運ばれていました。 座敷に敷かれた布団の中に横たえられていましたが、なんだか知っている祖父よりもずっと小さく見えました。 なにかが抜け出て、しぼんでしまっているようでした。 朝からよい天気だったことを覚えています。 祖母は祖父の枕元に静かに座っていました。 祖母もまた、いつもよりもずいぶんと小さくなっているように見えました。 【沙河】昭和五一年~昭和五二年 (十三)② 目を覚ますと、聞き慣れた声が聞こえた。向かいの家のおじさんが電話で何か話しているようだった。母が起こしに来て、祖父の葬式の段取りを簡単に説明してくれた。 着替えて、階下に下りると、近所のおじさんやおば…

  • 久しぶりに風邪をひいてしまいました

    こんにちは、暖淡堂です。 喉がいたくて、肩や首の周りに強張りのような、不快感があります。 くしゃみがでて、咳が出て。 風邪ですね。 久しぶりのことです。 ずいぶん長い間風邪をひいていませんでした。 年を取って、いろんなことに鈍くなっているので、風邪をひいても気づかないのかも、と思って、それはそれでいいことかもしれないなあ、なんて呑気に過ごしていましたが。 さすがにちょっとだけ辛いですね。 妻には、勉強のしすぎではないか、と言われてしまいました。 確かに、最近はずっと勉強をしていて、あまりのんびりとはしていないですね。 本日は体調不良のため、午前中だけ諸々片付けるためテレワークに変更、午後は半日…

  • 「世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る」 皇太后宮大夫俊成 百人一首の選者藤原定家の父にして歌道の大家

    百人一首第83番目の歌の作者は皇太后宮大夫俊成こうたいごうぐうのだいぶしゅんぜいです。 藤原俊成で、百人一首の選者藤原定家の父にあたります。 歌道の大家ですね。 今回は皇太后宮大夫俊成について紹介します。 皇太后宮大夫俊成とは 生年は1114年、没年は1204年。 この人も藤原北家に連なる人。 藤原道長の孫にあたるようです。 平安時代から鎌倉時代にかけて、歌壇で存在感を示します。 後白河院の院宣を受け「千載和歌集」の選者となります。 また後鳥羽院の頃に和歌所寄人となるなど、歌道の大家として活躍します。 勅撰集に選ばれた歌は紀貫之、藤原定家に次ぐ歴代3位(414首)。 数ある歌の中から藤原定家に…

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