LITMUS #29
翌日、朝のホームルームのまえに、ぎりぎりで駆け込んできた小紅と目が合った。すっと目を逸らす直前、小紅の泣き出しそうな瞳を見た気がした。それでも、昼休みになってもいつものように小紅が僕の前の席に陣取ることはなく、小紅と僕はめいめいの席で弁当と購買のパンを食べた。昼食を終えて、イヤフォンを耳に突っ込んで、音楽を聴きながら机に突っ伏す。なにも見たくなかった。なにも聞きたくなかった。ひとりで購買のパンを食...
2022/09/14 02:04
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