81歳になるブロガー、辺利未来さんのブログで紹介された街を歩くのが好きです。私なら見落としてしまいそうなところを、この方はよく見ていらっしゃり勉強になります。ただいまスリランカをお元気に旅行中!!やはり脚だな。ちゃんと歩けることが大事だなと思います。思いますが、私は怠け者でダメだな。暑くなると、家で寝っ転がりながら映画ばっかり観ています。さて、ロシア映画。2019年の「小さな兵士」は、ロシアで最年少の兵...
もうすぐ定年。所有物を整理する自分のメモとして始めたブログ。部屋は片付き、遺言状を書き終えました。最近はエッセイの感想、ミニシアター系の映画の感想を書きながら、残り少ない人生をどのように楽しむか模索する様をブログに織り込んでいます。
高齢の男女の出逢いを描いた異色のイラン映画、「私の好きなケーキ」を観ました。テヘランで一人暮らしをするマヒーン(リリ・ファルハダプール)。恋愛ドラマを見ながら編み物をするのが、憩いのひととき。外国に住む娘とスカイプで話はするものの、娘は育児に手いっぱい。一方的に切られてしまい、寂しさが募ります。女友だちの食事会で、ひとりが仰天告白をします。男性との、ちょっとした出逢いがあったのだと。「(後ろの席で...
ほんと、イナカモノなもので。東京タワーを見ると、テンションが上がります。初めて東京タワーを訪れたのは、12歳の時。修学旅行で。ロシア語を独学して数年経っていたものの、会話の練習相手になってくれるソ連人など、ド田舎にはいるはずもない。それなのに、どうだろう。東京タワーではソ連人たちと(ドへたくそな片言の)ロシア語で話ができたのだ。あの時の印象が、今でも強烈に残っている。日本食が嫌いな米国人の相方と、...
市ヶ谷J's cafe ヨルダン大使館お墨付きのランチ700円
市ヶ谷から心臓破りの坂をはぁはぁと上り、やっと着いたぜ、JICA内にある J's cafe 。10月はヨルダン。これは、調理をするのも大変だったのでは。パスタ入りのライス、ひよこ豆(ガルバンゾ)のスープ、フムスにピタパン、そしてファラフェル。私だったら、面倒くさくて、こんなにたくさん作る気になれません。大使館お墨付きのファラフェルは、パセリ入りでひよこ豆のつぶつぶ感が残り、カリっと揚がっています。上手に揚げるなぁ...
しまった!市ヶ谷J's cafe (JICA)アイスコーヒーのこと
市ヶ谷にあるJICA内のカフェでアイスコーヒー(150円なり)を食後に注文してみました。漠然とですが、フェアトレードのコーヒーを取り扱っていたと記憶していましたが。なんと、ペットボトル入りの普通のコーヒーを紙コップに注いでいるところを目撃。笑ってしまった。ストローがね、面白いんです。植物の茎でしょうか。紙のストローは、変な味がするので好きではありませんが、この葦(あし)のようなストローは、飲み物の風味を...
前作の「CSI:科学捜査班」の大ファンにとって、続編のCSI:ベガスは、同窓会のような興奮がありました。ブラスが、サラが、そしてグリッサムが!まー、みんな、年取っちゃったねえ。だけど、かっこいい。CSI:ベガスで主任を務めるマキシンには変な排他意識はなく、低い柔らかい話し方で、公平に統制を取るところが、プロフェッショナル。惚れ惚れします。しかしねー、脇を固める捜査員たちが・・・。ジョシュア(マット・ローリア...
「ジャッリカットゥ 牛の怒り」 これこそ、映画館で見て欲しい。肉屋のアントニが水牛を屠ろうとした、まさにその時。水牛は逃げ出し、村のあちこちで店や家を破壊しまくる。村の男たちが水牛を捕まえようと、走る、走る、走る。これだけのストーリーで90分ももつのだろうかと思ったが、いやはや、とんでもないインド映画を観てしまった。光と音を、こんなふうに表現した映画は、ちょっとないんじゃないだろうか。揺れるカメラ。...
早朝はひんやり。なのに日中は夏のような暑さ。何を着ればいいのだと迷う日々。腹巻と薄いスパッツを着ることが多いです。シルクふぁみりぃのマリーの腹巻。2020年に買いましたが、洗濯を繰り返すたびに、ふっくらと柔らかくなり、その優しい手触りに心が和みます。マリーの肌触りの虜になった私は、同じ年に「マリー コットンシルク リブスパッツ」も購入。しかし、手触りにがっかりして、しばらくしまい込んでいました。 過去...
携帯電話の小型化と進歩には目を見張るものがあります。映画「ターミネーター」などで出演者が、頂き物のカステラくらい大きな携帯電話をかけていた時代とは、えらい違い。さて、スマホが生活の一部、からだの一部になってしまった現代、米国ドラマでもネットがらみの単語を耳にすることが増えました。そのひとつが catfish で、初めて聞いた時は「ナマズが、何か?」といぶかしく思いました。インターネット以前の時代から、保険...
うーん、こういうこともあるんだなぁ、と思ったコトを。相方は大きな総合病院の皮膚科で、ふたつの件でお世話になっていました。(1)すねにできたうっ滞性皮膚炎(2)鼻にできた皮膚がん → 大学病院宛の紹介状皮膚がんについては、大学病院へ行ってくださいと言われ、紹介状を出していただきました。手術と術後経過の診察が終われば、大学病院から総合病院へ引継ぎをお願いする文書が出るのだそうです。その文書を総合病院へ...
ホームレスの小山さんの最期に関わったいちむらみさこさん。動かなくなった小山さんのために、あわてて救急車を呼びますが、救急車を呼ぶべきではなかったと、病院で激しく後悔します。いちむらみさこさんは、こんなふうに「小山さんノート」に書いています。医師や看護師たちに囲まれて、どうしてもっと早く病院に連れてこなかったのか、と聞かれ(中略)わたしは涙が止まらず、声も出なかった。間違えた、と思った。(中略)これ...
上品なマダム、マドレーヌ(リーヌ・ルノー)。92歳。彼女をタクシーに乗せることになったのは、借金返済を迫られていたシャルル(ダニー・ブーン)。タクシーに乗せた途端、ゆったりと自分語りを始めるマドレーヌ。マドレーヌの意外な過去が、男運のない人生が徐々に語られます。そんな暴力亭主、さっさと別れればいいのにと私は思ったのですが、1950年代のフランスでは、マドレーヌによると「主婦が仕事を見つけるのにも、夫の許...
80歳近い相方の脛には、赤黒いあざが。うっ滞性皮膚炎と呼ぶそうで、下肢静脈瘤が原因です。下肢静脈瘤の手術後、しばらくチクチクと痛みがありましたが、ようやく痛みがおさまりました。うっ滞性皮膚炎はなかなか治らないと、坂口先生のブログで読んだ通り、皮膚炎は一進一退です。本日の記事には、皮膚炎に関するグロテスクな記述が含まれます。それでは、グロ話に入ります。よろしいでしょうか。さて、相方のうっ滞性皮膚炎です...
61歳と数か月あたりでしょうか、手を握ったり開いたりする時に違和感を覚えるようになりました。今日は私の失敗談を書いておこうかと思います。リウマチを患っていた親戚が苦労していたので、痛みに弱い私は慌てて近くの整形外科へ行きました。何度か通っている個人経営のクリニックで、ホームページには「リウマチ」も治療対象になっていたからです。レントゲン2枚(手の平を広げた写真1枚と、手指を横から撮る1枚)、採血で初...
ブルーのテントに1本の傘。「小山さんノート」の表紙・裏表紙を描いたのは、代々木公園でホームレスを続ける、いちむらみさこさん。10年以上前のいちむらさんは、幼さが残る話し方でした。久しぶりに聞いたいちむらさんの話し方は、前よりもしっかりとしていました。都内の公園で亡くなっていたホームレスの女性、通称「小山さん」。享年65歳。テントの中に残された80冊以上ものノートを、有志たち(登 久希子 いちむらみさこ ...
浜松の機屋(はたや)さん、TKD WORKS 髙田織布工場からリネン生地を買いました。販売店ではなく、職人さんから直接買ったので安くあがり、同じ品質のリネンの半額くらいでした。40番手リネンを水通ししてから、地直しをしたところ、2センチ以上ものフリンジが右端にできてしまいました。縦糸が一番短いところと一番長いところの差は2センチ以上もあるということです。北海道に住んでいた頃は、今ほどネット通販が盛んではなかっ...
北極の真っ白い世界。舞台は、これだけ。主人公ひとり。途中から、もうひとり、サブで登場。大学生の卒業制作ビデオ、ではない。いやはや、たったこれだけの設定で、これほど見る人を惹きつけるとは、とんでもない映画を作っちゃったね、ジョー・ペナ。頑強なマッツ・ミケルセンをして「一番辛いロケだった」と言わしめた映画「残された者 北の極地」。余計なものをそぎ落とした世界にいると、五感が研ぎ澄まされることを実感させ...
2年ほど前の話。相方が里帰りから戻りました。しばらく会えなかった甥や高齢のいとこ、親友たち。後期高齢者の相方は、次に彼らに会えるかどうか・・・。もうひとつの目的は、母親の遺品でぎっしりのトレーラーハウスの整理整頓をすること。母親が使っていた指ぬき3つとピンキングはさみ。米国ニュージャージーに本社があるWISS(ウィス)というメーカーのはさみです。はさみをスーツケースに入れても、空港で引き止められなかっ...
学校では death penalty とか sentenced to death なんていう言葉を習いましたが。ネバダ州ラスベガスを舞台にしたCSI:科学捜査班を見ていると、時々、耳にするのが get a needle という表現。話の前後関係で「死刑」を意味していることはすぐにわかります。ネバダ州では、薬物注射で死刑にするので、このような表現をするのですね。整形前のキャサリンも、カッコよかったな~。学生時代に、死刑に賛成か、反対かという討論をした...
シルクふぁみりぃのウール100%シンプル長袖インナーですが、「インナーではなく、アウターとして作ってもらえませんか」という要望に応えて、今年は薄手のセーターとして販売されています。私は2020年11月にシンプル長袖インナーを購入しましたが、普通に手洗いを繰り返しても、首元や袖口がキリリとしています。インナーは首元が大きめに開いています。セーターのほうは、少し狭くなっているようです。インナーの袖の長さは、や...
市ヶ谷JICA ヨルダン・日本外交関係樹立70周年を記念して
2024年9月30日(月曜日)から11月1日(金曜日)まで、JICAにてヨルダンに関連する展示が開催されています。 *川口ゆうこ「筆が描く ヨルダンの響き」 *佐野幸江「レンズを通して見るヨルダン」 *ヨルダン系イギリス人の歴史写真家バシャール・タバー ヨルダンのユネスコ世界遺産を紹介する写真展庶民の日常生活や考えを表現した写真も見たかったなぁというのが正直なところ。川口ゆうこさんの油絵では、ペインティン...
【TVドラマ】Law & Orderに登場した有名人たち
Law&Order SVU シーズン11まで見終わったところです。このドラマにゲスト出演した人たちの多くが、その後、人気テレビドラマにレギュラー出演しています。出世の登竜門のようなドラマ、Law&Order SVUで、私が気になった出演者をまとめました。「グッドワイフ」のアリシアと仲良しの弟、オーウェン(ダラス・ロバーツ)。シーズン6、第9話「ガラス細工の心」に始まり、その後、何度か同じ役で出演しました。「グッドワイフ」...
ゴゴベリゼ監督の「金の糸」は、日本の金継ぎ(きんつぎ)からヒントを得た作品で、壊れた人間関係が金継ぎのように修復され、より強くなることは可能なのだろうかと問いかけます。物書きのエレネ(ナナ・ジョルジャゼ)の家に、ミランダ(グランダ・ガブニア)が同居することに。ミランダというのは、エレネの娘の姑にあたる。娘の姑と同居だというだけでもイヤな話。そこへもってきて、ミランダというのはソ連時代の高官ときてい...
**2024年10月7日 追記**先日、「春桜」色のベンガラ泥染めの出来に満足し、その後、別の服を「鉄朱」で染めてみることにしました。鉄錆びのような色です。シルクふぁみりぃのスタッフ体験では、シルク生地がオレンジ色っぽく染まりましたが、私の場合はムラになってしまい、大失敗に終わりました。 リネン 七分袖プルオーバー 40番手くらい? 280グラムくらい? 元の色 モーブ 濃いベージュ(見る角度により、...
いつもは展示の企画を楽しんだり、新刊本情報を手に入れるためだけに訪れる東京堂書店。しかし、遂にこの時がやってきた。ビンボーな私が、遂に遂に(くどいぞ、貧乏人)買ってしまったのです、本を。はらだたけひでさんの「ジョージア映画全史」を。いや、それにしても。東京堂書店1階にいらっしゃる男性店員さんが紙カバーを本につける、その手さばきといったら!以前、スウェーデンから知り合いが来た時、彼女がトイレの音消し...
神保町のA7出口から地上へ出てすずらん通りにある東京堂書店へ。書店が多い神保町でも、これだけ間口が広い店舗を構えるのは、大変なのでは。右端の入り口から店内に入ると、右手に怪しげな階段が。二階にある展示スペースで、「シュルレアリスム100年映画祭」にちなんだ展示が。手作りのポップといい、関連図書を集める手間といい、東京堂書店のスタッフの皆様には感謝の言葉しかありません。エルンスト、キリコ、マグリットが大...
ハンガリー・カロタセグ地方の刺繍で大変印象的だったのが、赤い生地に赤い刺繍糸を高密度に刺すことでした。私には無理、そう思っていましたが、一気に逆転。黄色い生地に黄色い刺繍糸を使ってみることにしました。ベラルーシリネンの専門店、かどやで買った細番手のリネン。とっても気持ちのいい生地に合せて、コスモの刺繍糸、3297番(薄いレモンイエロー)と2007番(淡い黄緑がかった黄色)を買いました。新宿・京王百貨店のユ...
19世紀ジョージアの記録も、ソ連時代のやるせなさを静かに表す作品でした。ニコ・ベルナゼ(マムカ・サルクバゼ)の故郷の森に、森林開発業者の手が忍び寄ります。開発業者はロシア人ではなく、イタリアの企業のようです。森を奪われたら、村人には何もありません。都会で学ぶニコが、村人を代表して森林開発反対を役所へ訴えに行きますが、役人は「反対する人数が少ない。」と言います。ニコは「ここには先祖たちも眠っているんで...
BEYOND PAPER PLANE チェコの絵本:新しい可能性を求めてという、ちょっとユニークな絵本を集めた展示会が軽井沢にて開催されます。私はチェコ文化センター(チェコ大使館隣接)で開催された時に訪れましたが、「こういう提示もありなのか」と新しい世界が広がる興奮を抑えられませんでした。個人的にはシュヴァンクマイエルの絵本を見ることができたのが、一番、思い出に残っています。どこまでも不思議な世界観ですが、ひとめ見...
普段の私なら選ばないであろう色。数年前、相方が里帰りした時、近所の人が「使わないから、持って行って」と半ば押し付けられるようにして受け取ったのだそう。今、手縫いしている黒いもんぺパンツに、青色の刺繍糸をアクセント使いするとか。左端に写っているショッキングピンクは、ハンガリー刺繍に使えそう。私らしからぬ色の刺繍糸に、逆に制作意欲が湧いてきます。...
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81歳になるブロガー、辺利未来さんのブログで紹介された街を歩くのが好きです。私なら見落としてしまいそうなところを、この方はよく見ていらっしゃり勉強になります。ただいまスリランカをお元気に旅行中!!やはり脚だな。ちゃんと歩けることが大事だなと思います。思いますが、私は怠け者でダメだな。暑くなると、家で寝っ転がりながら映画ばっかり観ています。さて、ロシア映画。2019年の「小さな兵士」は、ロシアで最年少の兵...
ドナルドちゃんの「お誕生日パレード」は散々だったらしい。相方が笑いながら言う。「パレードの戦車が、キコキコと音がしちゃって、『パレードにこれだけお金をかけておきながら、錆止め(WD-40)を買う予算もない』って誰かがレビューしていて笑ったよ」WD-40(ダビュリュ・ディー・フォーティーと呼びます)というのは、日本で言えばクレ556みたいなもので、米国ではほとんど普通名詞化している。さて、ダルデンヌ兄弟の3作...
ハンガリーと日本の意外な共通点といえば、苗字が先に来るということでしょうか。マジャールというウラル系民族が遠い祖先だった影響でしょうか。現在では、混血が進み白色人種ですが、デュルク系、ユダヤ系、スラブ系などなど複雑で、ハンガリーという国の複雑な歴史を感じます。さて、先月のことになりますが、ハンガリーを代表する、日本でもおなじみのピアニストと奥様によるピアノの連弾を間近で聴く幸運に恵まれました。ヘゲ...
貧しい少年、ガッセム (ハッサン・ダラビ)が悪だくみでお金を儲け、そのお金でサッカーの試合を見にテヘランへ。映画「トラベラー」の主人公は、アッバス・キアロスタミ監督お約束の、田舎の貧乏な少年ですよ。このガッセムっていうのが、はっきり言って、犯罪者。フィルムなんか入っちゃいないカメラで、「写真を撮ってやるぞー」と村人たちの写真を撮影したフリをして、お金を巻き上げるハッサン。現像した写真は後で渡すから、...
驚きました。私は伊藤病院で右甲状腺摘出手術を受けましたが、その時の執刀医、石垣貴之先生が下北沢にクリニックを開設されました。下北沢乳腺・甲状腺いしがきクリニックといいます。甲状腺のほか乳腺の専門クリニックでもあります。千代田線、小田急線、井の頭線利用で、下北沢駅から1分という好立地。石垣貴之先生は、話のしやすい、いい先生です。私の腫瘍は大変大きく、手術を決意する前は首の下がポッコンと膨らんでいたほ...
うーん、と唸った。唸りましたよ。とってもおいしい!でも、自分では作れないなぁ、と。パームバターのスープとフフというリベリア料理をJICAにあるJ's Cafeでいただきました。白身魚と牛肉の両方が入っている珍しいスープ。パッと見はトマトシチューのようですが、ひとさじすくって口に入れると、少し辛いです。困った。私は辛いのはあまり得意ではありません。口の中の辛さを取るために、フフを口に入れます。マッシュポテトを少...
とても珍しいタイの映画、「山の民」のビデオを図書館で鑑賞しました。(原題は、Khon phuu kaow )「山の民」の冒頭では、カレン族、ヤーン族、チベットビルマ系のリソー族、中国・チベット系のヤオ族などの特徴や違いが説明され、ほとんどドキュメンタリーのようです。ヤオ族が縫う、生地が見えなくなるくらいたっぷりとする刺繍が気に入りました。イコー人の若い男性、アーヨと妻が、村を追い出されてからランカー山(の向こう...
有給休暇を消化しないといけない。バカバカしい決まりだとは思うが、休んだ。いつもは仕事をしている午前中に、今日の私がやったことと言ったら、相方の薬を取りに行っただけだった。もし、私がバイトを辞めたら、こんなふうに目的もなくぼんやりと過ごしてしまうのだろうか。でも、明日、仕事に行くのが少し億劫だ。関節のあちこちが痛い。でも、街へ出れば、それなりに行くところがあり、楽しいことがある。ぼーっとして過ごした...
マーティン・スコセッシが映画館には行かなくなった理由には、私も同意。私は、定年退職後にシニア割引を受けられる年齢になり、もっと映画館へ行くぞーと喜んでいたのもつかの間、マナーが悪い人がいて残念です。そういう人は館内にたったひとりでも目立つし、そんな人に限ってどういうわけだか私の隣とか前に座る・・・。私、何かを引き寄せるニオイでも発しているのでしょうか・・・。さて、イラン映画。あのアスガー・ファルハ...
ある日の昼下がり。お天気がサイコーッに良かったので、虎ノ門から御成門まで散歩して、芝公園の図書館へ。図書館のスタッフが時間と心をこめて、ある特集を組み関連図書を並べてくれたり、テーマを決めて企画展示してくれるのが、いつも楽しみ。先日は、「芝公園 昔巡り」という企画をじっくりと見てきました。図書館の企画展示は、量が多すぎないところも実はいいのです。「あー、夕飯の支度しなきゃぁ」なんて心配しなくていい...
イタリアのリノーザ島に暮らす家族たち。猟師として生きる頑固なエルネスト爺さん(ミンモ・クティッキオ)、島を出たくてたまらない孫のフィリッポと母のジュリエッタ(ドナテッラ・フィノッキアーロ)。島に流れ着いた難民を迷った末に匿うことにしたのですが。映画「海と大陸」の主題からは外れるかも知れませんが、観光客という甘っちょろい存在と、いやでも島で生きていかなくてはならない島民たちとの対比が、かつての旅人だ...
ジーン・ハックマンと奥様のベッツィーさん死亡のニュースは、ショックでした。ベッツィーさんは私とは大して年が違わないですし、最初のニュースでは「バスルームに薬が散乱していた」と報じていたので、薬物過剰摂取か、はたまた自殺なのか。介護疲れが動機だろうかなどと邪推しました。その理由は、今、私自身、年が離れた相方の世話で心をすり減らしていて、発作的にとんでもないことをしでかしてしまうのでは、と恐れていたか...
青春ものは見ない私が、珍しく高校生主演の台湾映画「共犯」をDVDで鑑賞しました。SNSで多くの人と「繋がっている」のは幻想なのか。なぜ、こんなにも寂しいのか。いい作品でした。あらすじ(ネタバレなし)住宅街の路地に、頭から血を流した女子高生、ウェイチャオ(ヤオ・アイニン)の遺体が横たわる。発見したのは、いじめられっ子のリーファイ。そこへ偶然通りかかった不良のイーカイと秀才で頼りにする同級生が多いヨンチュン...
ドナルド・キーンさんが浄瑠璃奏者の上原誠己(うえはら せいき)さんと養子縁組をしたというニュースには大変驚いたことを、今でも覚えています。上原さんにとってキーンさんとは、浄瑠璃など日本の古典に造詣が深い「師」であり、キーンさんは上原さんの演奏を楽しんでいました。これは私の想像ですが、フランス語が大好きなキーンさんにとって、大学でフランス語を専攻した上原さんから学ぶこともあり、おふたりの楽しい会話は...
2018年、イギリス・カナダ映画「ルイの9番目の人生」は、サスペンスのつもりで図書館でDVDを借りてきました。サンフランシスコに住むルイ・ドラックスくんは、毎年、危険な事故に遭い、9歳の誕生日に転落死します。それは単なる事故だったのか。なにしろ、こちらはサスペンスのつもりで見ているものだから、ワカメのモンスターが病院内をうろつくあたりから、「こりゃ、ファンタジー系か?」と、ファンタジー系が嫌いな私は白け...
マレーク・ベロニカさんのドキュメンタリー上映会とサイン会へ行きました。ベロニカさんの「ラチとらいおん」という絵本のことは、私は初めて知りました。弱虫のラチくんが赤いライオンと出会って強く成長するお話です。ハンガリーでは1961年に発行され、世代を超えてのベストセラー。日本では1965年にとくながやすもとさんの翻訳で福音館書店から出版されました。私が2歳の時です。「ライオンにいてほしい」ドキュメンタリー「ラ...
歯科技工士が不足というニュースを読み、実情に疎かった私は驚きました。私にできるささやかな対策は、年に二回は歯石取りをしてもらい、歯科技工士のお世話にならないようにすることくらいしか思いつきません。さて、先月、ドナルド・キーンさんを想う散歩をしました。旧古河庭園のすぐお隣に、ドナルド・キーンさんが「いらっしゃいます」。キーンさんが大好きだった旧古河庭園から見えたマンション。ここに空き部屋があると知っ...
皮膚移植後の経過を診察していただくため、相方といっしょに大学病院へ。執刀医だった若い女性医師は「春に転勤がある」と言っていましたが、なんと米国へ!折しも、トランプ政権が留学生規制を始めたと報じられた時で、先生の在留資格が、病院勤務の労働ビザなのか、医学生としての学生ビザなのかわかりませんが心配になりました。さて、風変わりなサスペンス映画を観ました。それは遺言から始まった(ネタバレなし)ジャンヌには...
久々に大笑いして、スカッとした本。お客様に喜んでいただくことを誇りとしたい、そう考えるエッセンシャルワーカーやサービス業、必読の一冊。わがまま言いたい放題のおばあちゃんをロンドンへエスコートする孫の苦悩を、椹野道流さんが面白おかしく書いたエッセイです。冒頭に出てくる、ファーストクラスのわがままな(貧乏人のひがみ30%込み)客にお仕えするプロの言葉が印象的。何ができないかではなく、何ができるのかを見...
wafu.の綿貫社長さんも言っていましたが、百貨店仕様というのがあり、基準が厳しいのだそうです。基準が厳しい分、着やすいのか、上質のリネンなのか、実際のところ、どうなのでしょうね。先日、ついに(株)エム・アイ・ディーが企画販売しているメイド・イン・ジャパンのリネンの中古服を手に入れました。三越やそごうで洋服を買う方なら、エム・アイ・ディーのBLENHEIMとかAVENIRETOILEの文字を見たことがあるかも知れません。...
ユダヤ人やホロコーストをテーマにした作品は多いですが、クロアチア映画「レアとダリア」は、これまでとは異なった視点からユダヤ人虐殺の問題を扱っています。舞台は1939年のザグレブ。クロアチアのシャーリー・テンプルとあだ名された、13歳のレアは、同じく天才子役のダリアと大親友になります。しかし、時代はユダヤ系住民のレアたちに容赦しません。ユダヤ人を乗せた貨車の小さな窓からは、月明かりが静かに差し込みます。...
食べること、ぶらぶらすることをこよなく愛する私が、何故にこの本に気が付かなかったのか!岡根谷実里(おかねや みさと)さんの「世界の台所探検」を発見した時のような興奮が、どどっと押し寄せてきます。松本智秋さんの「散歩とごはんのくり返し」は、図書館の特集コーナーで偶然見つけた一冊。図書館員さんたちが工夫を凝らしたポップアップと選りすぐりの本を並べる、月替わりのコーナー。目利きが選んだ本を眺めるのが、図...
前作「おひとりさまのケチじょうず」は、写真ではなくイラストばかりで落胆した記憶がありました。前作から4年。「財布は軽く、暮らしはシンプル。74歳、心はいつもエレガンス 」を読むと、久しぶりに小笠原さんのお宅におじゃましたような気分になり、「あれ?キッチンのテーブル、変えたんだ?」などと勝手に話しかけている自分に気が付きます。さすが小笠原洋子さんだなと思う、手元にある物で工夫した室内の様子が写真や文章...
岐阜県で活躍する手芸作家のRosyさんにドルマン袖のチュニックを作っていただいて、数年が経ちました。会社で着ても違和感のないように、色は暗めの亜麻色に。事務に支障がないように、袖口は絞ってもらいました。会社員時代は、周りの目を意識しながら、着る物を選んでいたんだなと今更ながら思います。定年退職して、「会社」という縛りが無くなった今、そして、解放的な春という季節が到来し、春めいた色に変えたいと思うように...
6歳のやんちゃな息子、イバンは、離婚した夫とフランスへ出かけてくれた。あー、久しぶりの自由時間。おかあさんとショッピングにでも行こうかなー。そんな時に、息子から電話が入る。パパがいなくなっちゃった。知らない男の人がボクを見てる・・・。今、どこにいるのか、わからない。冷静を装い、必死で息子を安全な場所へ誘導しようとする母、エレナ。「イバン、この間、右と左を覚えたよね?右には何が見える?」と言うエレナ...
今日も暑くなりそうです。暑い日といえば、南インドのサラサラしたカレー。11時半に行っても13時過ぎに行っても、行列ができている有名店。神保町の三燈舎(さんとうしゃ)。上澄み液だけのサンバルに、人気店の驕りが感じられ、ちょっと残念。帰りには、いつもポルトガル菓子専門店へ立ち寄ります。神保町駅から水道橋方面へ向かって歩く途中で見つけたのが、シリバラジ。13時過ぎなら、空きテーブルが見つかります。シリバ...
フリマで安く購入したマキシ丈のフレアスカートがあります。フレンチリネンの手触りと艶が素敵で、無印良品もなかなかやるな、と感心しました。マキシ丈は体形の欠点をうまく隠してくれるのですが、階段を上がる時に裾を踏んづけることが度々ありました。50代の頃は、さっと立て直せることが、60歳を過ぎるとできなくなり、危うくケガをしそうになりました。それに、冬の寒さが前以上に堪えるようになり、スカートよりパンツかなぁ...
相方がチョコレートケーキを焼いてくれました。(それにしても、台所やテーブルの上がとっちらかっていて、庶民的だなー)まぁ、相方本人が食べたかったってことなんですけどね。たっぷりのイチゴと大好きなココナツ。実はねぇ、イチゴはアレルギーが出てしまうので、1個か2個くらいしか私は食べられません。これも、相方本人が食べたいからってことで。おいおい、誰の誕生日だよ。えー、ケーキ、焼くんですか、すごいじゃないで...
肌寒い6月の朝。冬物をマンションへ持って帰った後だったので、とりあえず手元にあるものを組み合わせて工夫します。コトリワークスの腹巻をネックウォーマーにして仕事に行きました。さて。後味のよいギリシャ映画を観ました。主人公はアテネで父親と仕立て屋を営むニコス(ディミトリス・イメロス)。映画「テーラー 人生の仕立て屋」は、宣伝がカラフルでしたが、意外にも真面目で現実的な展開。セリフが少なく、内向的なニコ...
近江上布伝統産業会館のオンラインショップで、リネンのダブルガーゼのタオルを買ってみました。2か月使ってみてのレビューです。昭和初期のシャトル機で、ゆっくりと時間をかけて織りあげたリネンのダブルガーゼ。近江上布伝統産業会館では、織物の体験イベントもあるようで、ご近所の方たちが羨ましいです。お試しのつもりで「茶」を一枚だけ買いました。タグが茶色という意味で、タオル生地はどれも同じようです。オンラインス...
1984年。ロサンゼルスでオリンピックが開催された年、何をしていましたか?私は幸せな大学生で、マンハッタンにあるInternational Student House(現在はありません)で世界中の学生たちといっしょに、古ぼけたテレビでオリンピックを観戦していましたが、チェコスロバキアの選手のことは何も覚えていませんでした。映画「線上のフェアプレー」(EUフィルムデイズでは「フェアプレー」)は、1980年代、共産圏だったチェコスロバキ...
定年退職したら、若い時に訪れた場所にもう一度行ってみたい。そんなふうに思うことは、ありませんか?「君を想い、バスに乗る」の主人公、80代のトムは、老人無料パスを利用して、ひとりバスの旅を始めます。それは、愛する妻のため。トムとメアリーがどんな夫婦だったのか。二人の間に何が起こったのか。こんな無謀な高齢者のひとり旅・・・子供は助けてやらないのか(自分を棚に上げてますが)。その答えは、映像とわずかなセリ...
初診予約相方が定期的に通院している総合病院から紹介状を渡され、東大病院へ行ってきました。Web上で初診予約をできる科と、電話でないと初診予約できない科があり、皮膚科は電話でしか予約を入れることができません。外来予約には英語が話せる人がいないため、私が代理で電話をしたところ、「うちは通訳のサービスはないので、通訳を連れてきてください。」と言われました。相方がいつも行く総合病院や、高田馬場にある個人のク...
久しぶりのイスラエル映画、「旅立つ息子へ」。息子を心配する父親という雰囲気が感じられる邦題ですが、息子から旅立つ父親の葛藤を描いた作品だと私は思いました。自閉症のウリのために、キャリアを棒に振る父親。別居中の母親はウリの世話を焼ききれなくて、ウリが入れる施設を見つけました。ところが、施設へ連れて行く途中、駅のホームでウリがパニックに。父親は施設には入れないと決め、ふたりで逃避行の旅に出るのですが。...
2024年の5月は、あまり5月らしくない天気が多かったです。寒くなったり、大雨が降ったり。一番好きな5月なのに。そして、いつになく忙しい月でもありました。先日、相方(後期高齢者)の静脈瘤のことを少しブログに書きました。最初に異変に気付いたのは、私でした。足の甲がぱんぱんに膨らみ、脛に赤黒いアザのようなものがどんどん広がりました。何故、相方本人は気づかないかというと、太っていて脛が見えない!!いいですか...
「男と女」。あれから53年後のふたりを描いた「男と女 人生最良の日々」は、美しい恋愛映画だと高評価ですが、私は全然違う感想を抱いています。女性好きのジャン・ルイ(ジャン=ルイ・トランティニャン)は、意に反して高級老人ホームに入れられ、息子に対する反感を隠せません(あーあ、フランスでもこれか・・・)。記憶があやふやなものの、昔、愛したアンヌのことだけは忘れておらず、息子はアンヌを探し出します。久しぶ...
3年ほど前に購入した麻布館のリネン、綾織のダブルガーゼ。左側が現在。すっかり真っ白になり、キラキラと上品な艶があります。右側は買って間もない頃。実物は、写真よりもダークベージュです。麻布館といえば、リネン好きには評判が高いところですが、敏感肌の私にはどうにも合わず、2年以上経ってもチクチクしました。けれど、安い買い物じゃないからと頑張って使い続けました。どうしても使えないという時は、バスマットに作り...
中国に残してきたおばあちゃんが、ステージ4の肺がんに。中国の習慣で、そのことは本人には告知しないまま、海外へ散り散りになっていた親戚たちが久しぶりに集まります。6歳の時に両親とともに中国から渡米したビリー(ラッパーのオークワフィナ)。両親は、ビリーに内緒で中国へ飛びます。すぐに感情を露にしてしまうビリーが、おばあちゃんの病気のことを隠しとおせるはずがないという親の判断でした。けれど、誰よりもおばあ...
表参道の山陽堂書店さんで開催された原画展へ行ってきました。ちょっと苦手なエリア、表参道。病院へ行く用事でもなければ、あまり来ないところで、まさか地下鉄出口すぐそばに、本屋さんがあっただなんて。レンガと洒落た看板やガス灯(もどき)。奥行きはありませんが、スキップフロアを活かした隠れ家のような、かくれんぼをしたくなるような本屋さん。ああ、この原稿の注意書きはミリさんの手書き!?ミリさんお手製の表紙!!...
伝説のマラソンランナー、パウル(ディーター・ハラーフォルデン)は最愛の妻(ターチャ・サイブト)とともに老人ホームに入居しますが、どうしても馴染めません。ベルリン・マラソンに出場すると決めるものの、ホームの管理者たちと衝突。パウルが批判した栗の人形作り、そんなにダメかなぁ。私はやってみたいんだけど、なんてパウルに少し反感を覚えながら見ていました。彼がオリンピックのメダリストであることを知ったホームの...