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カイト・カフェ https://kite-cafe.hatenablog.com/

教育を中心に日々の関心事を書いています。基本的に週日更新。学校に合わせて長期休業も取っています。

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2017/12/16

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  • 「認知(行動)療法と警察の取調室」~指導助言の質を高める方法⑤

    認知療法は認知心理学に由来するものではなく、 精神分析学や行動療法の限界を越えて出てきたものだ。 その方法は記述と評価と対話。 警察の取り調べに似て、実に興味深い――、 という話。(写真:フォトAC) 【「認知」「療法」という矛盾】 認知療法という言葉は早くから耳にはしていましたが、正面から向き合ったのはずいぶん遅く――というか、ほとんどつい最近になってからのことです(注:古希の人間の「つい最近」は10年~20年くらい前のことも入ります)。 私の知っている認知心理学と心理療法という言葉がうまく噛み合って来なかったからです。本気で向かい合うのを厭う気持ちもありました。だって認知心理学者って半分は…

  • 「1分で終わる超速心理学入門と学校教育」~指導助言の質を高める方法③

    学校教育と心理学の間には深い因縁がある。 もしかしたら心理学が成立するはるか以前から、 学校教育の中に心理学は入り込んでいたのかもしれない。 精神分析も行動主義心理学も、そして認知心理学も――、という話。(写真:フォトAC) 心理学の成果が学校教育のあちこちに生かされているというお話をしています。しかし少し手順を間違えたみたいですので、心理学そのものの復習を、少しだけしておきます。題して・・・ 【1分で終わる超速心理学入門】 扱う対象で心理学を分類すると児童心理学だの犯罪心理学だの、あるいは学習心理学・教育心理学・恋愛心理学・色彩心理学といくらでも出てきます。ところがこれを学問の潮流として分類…

  • 「心の“見える化装置”としての制服」~指導助言の質を高める方法③

    一クラスに30人も40人もの生徒がいる中で、 問題を抱える子を見つけ出すのは容易ではない。 そこで見えない心の中を「見える化する装置」が必要になる。 それが制服を始めとする外見に関わる決まり事だ。 という話。(写真:フォトAC) 【心の“見える化装置”としての制服】 「服装の乱れは心の乱れ」という言葉はよく誤解されますが、「服装が乱れてくると心も乱れてくる」という意味ではありません。「心が乱れるとそれが服装などに現れるから、注意して観ていましょう」という意味です。要するに服装を「心の“見える化装置”」として考えるわけです。 具体的に言えば、勉強やスポーツに熱中し、あるいは生徒会や学校行事、学級…

  • 「私語の多い子には何と言って注意するの?」~指導助言の質を高める方法②

    集中力がなく、何度言っても私語の止まらない子、 そんな子には言ってやらなければならない言葉がある、 行うべき対処法がある。 そんなこと、大学の講義で学んだはずなのに、という話。(写真:フォトAC) 【私語の多い子には何と言って注意するの?】 私は若いころ、先輩の先生からこんな指導を受けたことがあります。《集中力がなくてすぐに私語をしてしまう子どもを指導するのに、言い方が三つある。 人が話をしているときは、「しゃべってはいけない」と言うのと、「黙っていなさい」と言うのと、「しっかり聞きなさい」と言うもの。 もちろん最後が一番優れている。なぜならひとが話しているときに他の子がすべき積極的ば態度が、…

  • 「思ったことをすぐしゃべってしまう子をどう指導したらよいのか」~指導助言の質を高める方法①

    先週24日(金)の「チコちゃんに叱られる!」 話題になったひとつは、 思いついたことをすぐ言葉にしてしまう自分の扱い。 チコちゃんの聞いて来た答えがよかった。 という話。(写真:フォトAC) 先週5月24日のNHKバラエティ「チコちゃんに叱られる」のテーマは次の三本。① サッカーコートがしま模様なのはなぜ?② “あみだくじ”はなぜ“あみだ”?③ 酔っ払うと声が大きくなるのはなぜ?でした。その内うしろの2本に正解できて、私としては極めて珍しい好成績なのでだいぶ気分を良くしました。 【スカイウォーカー氏、ハゲをからかって後悔する】 ところで2問終わったところで差し込まれる休憩時間のコーナーで、チコ…

  • 「中宮彰子と、これから出て来るかもしれない宮廷サロンの人々」~今さら大河、今から大河(⑤最終)

    長命でなければ人格も磨けない。 中宮彰子は長く生きることによって手腕を磨き、 だからサロンは豊かになった。 その一人ひとりを見てみよう、という話。(写真:フォトAC) 【中宮彰子のサロン】 ノーベル賞を受賞するにはさまざまな条件がありますが、そのうち最も重要なもののひとつは「長生きをする」ことです。受賞対象の大半は30年以上も前の研究で、「これはどう転んでも価値が減じることはない」と確信が持てるまで待ってから渡すのです。ところが人間の方は待ちきれずに死んでしまうこともある。そこで意外な人がもらっていないということもあるようです。 藤原道長の娘で一条天皇の后であった中宮彰子は、当時としてはかなり…

  • 「実資(さねすけ)という重石、ふたつの宮中サロン」~今さら大河、今から大河④

    「光る君へ」の時代には大勢のたおやかな男たちがいた、 腹の座った武骨者もいた。 女たちは宮廷サロンで賑やかに自らを磨く。 しかもそれらは極めて狭い範囲で起こったことなのだ、 という話。(写真:フォトAC) 【今までに来た人】 これまで5カ月余りのNHK大河ドラマ「光る君へ」に登場した人物を「文学・芸術に関わる人のみ」と限定して並べると、まず藤原道綱母(ふじわらのみちつなのはは:「蜻蛉日記」、歌人、〔財前直見〕)、赤染衛門(あかそめえもん:歌人、〔風稀かなめ〕)、儀同三司母(ぎどうさんしのはは・高階貴子・高内侍:歌人、〔板谷由夏〕)の三名。 もちろんまひろ(紫式部、〔吉高由里子〕)もききょう(清…

  • 「人も時代もよく知らないから面白い」~今さら大河、今から大河③

    NHK大河ドラマ「光る君へ」、 人も時代もよく知らないから面白い。 高校で学んだきりの「除目(じもく)」が甦る、 「ただ歌を詠んだだけの人」が生き生きと動き出す、という話。(写真:フォトAC) 【人も時代も、よく知らないから面白い】 「光る君へ」は、私の生活の中に投げ込まれたザルツブルクの小枝です。ですから私がもともと持っていた知識のカケラは、簡単に吸い寄せられてくっつき、輝き始めます。 例えば先々週来の放送に出て来た「除目(じもく)」――貴族や役人の人事発表および委嘱の行事ですが、これに関する枕草子の記述(「23段、すさまじき(興ざめな)もの」)が高校の教科書にあって、ですからまったく知らな…

  • 「ザルツブルクの小枝と藤原道綱母」~今さら大河、今から大河②

    同じ授業でも力のつく子とそうでない子がいる。 要するに知識の実のつく枝の大きさの差だ。 それとは逆に、枯れ枝が投げ込まれた瞬間から、 バラバラだった知識がひとつにまとまって行くこともある――という話。(写真:フォトAC) 【同じ学習をしても差がつくのはなぜだろう?】 同じ教室で同じように学んでいるのに知識のつき方に差が生れる、それはなぜか? 答えはいくつか考えられます。 ひとつは先天的な記憶力の差だというものです。世の中には「頭のいい人なんていない、要は努力の差だ」と言ったりする人がいますが、そんなことはありません。私のかつて同僚である英語科の先生は、1300人もいる大校の全生徒の、名前と学年…

  • 「NHK大河ドラマ『光る君へ』が面白くないわけがない」~今さら大河、今から大河①

    NHKの大河ドラマ「光る君へ」。 今ひとつ盛り上がらないのはなぜだ? こんなに面白い歴史ドラマは、 めったにないと思うのだが―― という話。(写真:フォトAC) 【今さら大河、今から大河】 NHK大河ドラマ「光る君へ」の視聴率が低調で、「やはり合戦シーンがないとダメだ」とか「登場人物や歴史そのものに馴染が薄すぎる」とか、「新たに覚えようと思っても人物は藤原だらけ」とか「1月8日の第一回放送と能登半島地震のために元日から延期になってきた『芸能人格付けチェック』がバッティングして損したな」とかさまざまに言われますが、視聴率は常に10%を越えて他の民放ドラマの追従を許さないし、そもそも受信料を取って…

  • 「みんなが人の心を読み誤っている」~人生の答え合わせ⑥

    人生の答え合わせをしていて痛烈に思うことは、 心を素直にして、 もっともっと話し合わなければならなかったということだ。 みんながみんな、人の心を読み誤っているという話。(写真:フォトAC) 【クラスを見る大人の視点】 昨日は、「子どもたちはクラス内のできごとについて驚くほどたくさんの情報を持っていて多くが共有されている。しかしそれが大人社会に流れてくることはほとんどない。また、子どもたちの《驚くほど広い情報網》に引っかかって来ない情報――つまり誰かによって慎重に隠された情報があるとしたら、それを大人が知る可能性はほとんどない」というお話をしました。子どもには子どもの世界があるのです。 ところが…

  • 「子どもたちの社会は大人には閉じられているが実は広い」~人生の答え合わせ⑤

    子どもたちは弱い。 だから大人たちは守ってやらなければならない。 外敵から、そして自身の弱さからも。 しかし弱さゆえの子ども社会の強さもある という話。(写真:フォトAC) 【「弱き者よ、汝の名は女」】 シェークスピアの「ハムレット」に出てくる有名なセリフです。ただし主人公が女性に優しかったという話ではなく、ハムレットの実の父親である先王が死んで2か月と経たないうちに、母親がその弟である新王と結婚したことを激しくなじっての言葉なのです。『誘惑に対して何と「弱き者よ、汝の名は女」だ』ということです。 中学校の生徒指導の最前線にいるとき、私はこの言葉を何度も思い出しました。もちろん私の場合、弱き者…

  • 「ほんとうに大切な言葉は血肉となって、意識のレベルには浮かんでこない」~人生の答え合わせ④

    学生時代の仲間と飲み、翌日は会社員時代の先輩・同僚と昼食会。 一日おいて翌々日には昔の教え子が訪ねて来た。 わずか4日で、 人生の20年間分ほどを振り返ることになったわけだ、 という話。 (写真:フォトAC) 【元教え子たちが訪ねてくる】 既に一週間以上前の話になりますが、大型連休の開けた7日、週日だというのに三十数年前の教え子が3人、私の家を訪ねてくれました。ですから4日に大学時代のゼミの同窓会をやって5日に会社員時代の先輩と同僚に会い、一日置いて7日に中学校の教諭時代の教え子と会ったわけです。わずか4日で15年分くらいを振り返ることになりました。 訊ねて来た3人のうち女性ふたりが東京在住で…

  • 「それでも教師の金銭感覚は狂っている」~人生の答え合わせ3・5の②

    常識を知らない教師がいるからと言って、 教師全体が非常識なわけではない。 しかし金銭感覚に狂いのある場合は少なくないかもしれない。 何しろ民間とは全く異なる、雲の上みたいな世界だからだ、 という話。(写真:フォトAC) 【結局、特殊な事例】 ほとんどの教員は小中高大学と進んでそのまま採用試験を受け、つまり学校を出ると同時に学校に入ったため社会経験に乏しく、だから世間を知らず常識に欠ける――そうした型にはまった批判に私は受け入れることができません。 確かに社会性に乏しかったり非常識な人もいますが、教師と呼ばれる人々は全国の幼小中高等学校(およそ5万校)に100万人近くもいますから、そのわずか1%…

  • 「教師は意外と世間を見ている」~人生の答え合わせ3・5の①

    学校を出てそのまま学校に入った、 だから教師は世間知らず・・・!? そうか? そもそもキミたちの知っている学校は、 私たちの知っている学校とまるっきり違うのだがね、 という話。(写真:フォトAC) 【大型連休後半の「私の人生の答え合わせ週間」】 5月4日のみどりの日の夜、大学4年の時のゼミ仲間と同窓会を開き旧交を温めました。コロナ禍下のオンラインを除いて、4年ぶり2回目の飲み会です。 その翌日(5日)、大学卒業後に勤めていた会社の先輩と同僚を呼び出し、オンラインのひとりを加えて4人で昼食会を開きました。年賀状や電話でのやりとりを除くと40年ぶりの会合です。 翌6日の振り替え休業日に田舎に戻り、…

  • 「半世紀前の塾産業、そこに流れてきた人々」~人生の答え合わせ③

    同窓会の翌日、私は会社員時代の先輩と同僚に会った。 これも40年ぶりの会合だ。 互いにずいぶん年を取った。 それなのに私は、あの時代の清算をしていないのだ。という話。(写真:SuperT) 【人生の答え合わせ第2幕】 大学時代のゼミの同窓会の翌日、私はかねてから約束をしてあった別のふたりと昼食会をしていました。大学を卒業後30歳になるまでの間しばらく勤めていた学習塾の元同僚と先輩です。 二人ともずいぶん年を取ってしまい、元同僚の方は頭が禿げ上がって残った髪も白く、先輩の方は黒く薄い髪こそ残っているものの、杖をついていて歩くのにもままならない様子がありました。一日おきに透析に通っていると聞いてい…

  • 「雑多な、どうでもいい三つの話」~人生の答え合わせ②

    4年前に40年ぶりに行った同窓会、 コロナ禍を経てようやく再開された。 しかし期待した内容は少なく、 むしろ意外なところに収穫があった。という話。(写真:SuperT) 【同窓会の話題】 あの頃の私はどんな人間だったのだろう? 当時もその後も長いあいだ客観的に見ることのできなかった自分を、遠く離れた今の時点から見つめ直し、何と何が対応するのか対照してみる。具体的な、目に見える形でのあの頃の願いはかなわなかったにしても、本質的な意味での希望は実現したのだろうか、実現したとして何割程度達成できたのか、そういったことも確認したくて参加した同窓会でしたが、なにしろ顔を合わせての会は4年ぶり。互いの近況…

  • 「人とつるまない”しらけ世代”だが、最後は会って話をしよう」~人生の答え合わせ①

    大学のゼミ仲間との同窓会が、 コロナ禍のオンラインも含めて、ここ数年続いている。 本来はそれほど精神的紐帯の強い世代でもないが、 人生の最後、やはり会って改めて話そう――という話。(写真:SuperT) 【半世紀近くを経て始まった同窓会】 昨日は井の頭公園に行った話をしましたが、行ったのは公園の近くのイタリアン・レストランで大学時代のゼミ仲間と飲む計画があったからです。卒業以来長く続いた関係というのではありません。40年近く顔も見ない日々が続き、2019年の春、年賀状だけの関係からひとりが思いついて声をかけたところ、8人もの仲間が集まって関係が復活したのです。それが第一回のゼミ同窓会でした。 …

  • 「わが青春のイノカシラ」~見ていた風景が違う

    井の頭恩賜公園に40年ぶりに行ってみた。 カップルばかりだった公園が、 さまざまな人々に彩られている。 しかしそれは私の大きな勘違いのせいなのだ。という話。(写真:SuperT) 【三寺(高円寺・吉祥寺・国分寺)の彼方(あなた)】 学生時代は東京の中央線で暮らすことが多く、友人のほとんどが阿佐ヶ谷・荻窪・西荻窪を中心として、私たちが「三寺の彼方(さんじのあなた)」と呼んだ高円寺・吉祥寺・国分寺にいたため、自然とそのあたりで遊ぶことが多かったように思います。もう半世紀も以前のことです。 ふらっと友人を訪ねたのをきっかけに飲みに行くなら地元の阿佐ヶ谷・荻窪・西荻窪、きちんと約束して遊びに行くなら吉…

  • 「何も考えずに来られた幸せと厄介な老後」~年寄りは判断の要素に《終末》を加える②

    健康とは、身体のことを考えずにいられる状態 経済的豊かさとは、明日の生活費を計算せずに済むこと。 幸せとは、幸せを追求しないでいられる状況―。 いい人生だったが、終わらせ方は厄介――という話。(写真:フォトAC) 【成長の階段を上る人々、下る人々――】 現職のころ、子どもたちによく語ったのは、「キミたちは去年の今ごろに比べたら、ずいぶん身体も強くなり、心も豊かになり、そして知恵や知識もついて来たと、そんなふうに感じることができるよね。当たり前だよね。だから普通に行けば、来年はさらに身体が強くなり、心ももっと豊かになり、知恵も知識もずっと増えているはずだ――そんなふうに考えて間違いない。 でもそ…

  • 「死ぬ間際でもなくては困るもの、なくてもいいもの」~年寄りは判断の要素に《終末》を入れなければならない①

    築30年の我が家も家主並みに年を取った。 その修復はどこまですべきか――。 私も年を取って先行きが見えて来た。 修復は私にとって意味のあるものなのか―― という話。(写真:SuperT) 【家も年を取った】 前々から気になっていたのですが、自宅の裏に設置した灯油タンクに薄く赤い粉を撒いたような錆が浮かんできて、よく見たら隅の方では本格的に広がっている様子も見られました。おそらく錆を剥いで防錆材を塗布し、その上から塗装し直すのが一番の対応で、今からしておけばまだ20年か30年はもつものなのかもしれません。もっとも内部の様子は分かりませんから、案外腐食が進んでいて、外を塗り直す価値のないものという…

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