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カイト・カフェ https://kite-cafe.hatenablog.com/

教育を中心に日々の関心事を書いています。基本的に週日更新。学校に合わせて長期休業も取っています。

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2017/12/16

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  • 「腹をくくった家の子だけが、きちんと育ててもらえる時代」~私たちは子どもに罠をしかけていないか⑤

    本当に気を遣ってやらなければならない子どもたちの陰で、 鍛いて錬って育てられるべき子どもたちが放置される。 もはや学校が子どもを一定水準に引き上げる時代は終わった。 腹をくくって家庭で育てた子どもだけが、きちんと育つ時代だ、という話。(写真:フォトAC) 【今週は話題のアタリ週】 不思議なことに、話のネタというのはない時はまったくないのに、ある時はいくらでもあって扱いかねているうちに旬を失い、結局は見捨てるしかなくなることもしばしばです。 今週はその「アタリ」の週で、ティックトックで探し当てた「寝坊した社員と上司の会話」を始め「岐阜県で高校入試の内申書から出欠席の欄がなくなった話」や「大阪府立…

  • 「幻想:誰も無理しないで済む社会の創出」~私たちは子どもに罠をしかけていないか④

    高校入試の内申書から出欠の記録をなくして誰もが、 「学校に行かないといけない」と思わずに済む世界、 家が貧しくとも名門私立高校に進学できる世界、 私たちはそれを創設したが、それで良かったのか。という話。(写真:フォトAC) 【学校は行かなくてもいい場所になった】 一昨日のネットニュースに、教育関係で気になる記事が二つありました。 ひとつは「2025年度の岐阜県内の公立高校の入試から、各高校に提出する内申書の中の欠席日数や理由を記載する欄を廃止する」というものです。 気になったのはその理由で、CBCテレビは、「生理休暇や親の世話など、生徒本人の責任ではない欠席に対する配慮を求めた文科省の通知に基…

  • 「なぜ頭の中の警報は正しく鳴らなかったのか」~私たちは子どもに罠をしかけていないか③

    部下の遅刻を優しくとがめる上司と、生意気な物言いのその部下。 それはいかにも令和らしい風景で、昭和にはなかったものだ。 しかし令和の、丁寧に時間をかけて言葉を尽くす指導が、 必ずしも本人のためになるとは限らない。という話。(写真:フォトAC) 【令和だから起こったできごと】 一昨日から話題にしている「朝寝坊で出勤できなかった部下」と「そこに電話を入れた上司」とのやりとりは、見方によれば「日常の態度・言動・考え方・性癖を逆手に取られた一人の若手社員が、社内での信用と立場を失い退職に追い込まれていく物語」と考えることもできます。 録音されたやり取りが直接、馘首に繋がるとも思えませんが、組織の中にい…

  • 「誰が得をして、誰が損をした話なのだろう」~私たちは子どもに罠をしかけていないか②

    ネット上で拾った優しく弱腰の上司と生意気な部下との会話。 結局、誰が得をして、誰が損をした話なのだろう? そこから自ずと社会の構造が見えてくる。 なんやかや言っても、大人の社会は底が硬いのだ。 という話。(写真:フォトAC) 【誰が得をして、誰が損をした話なのだろう】 犯罪映画や推理小説に出て来る犯人捜しの基本中の基本のひとつは、「誰がその犯罪で得をしたのか。得をした者が犯人だ」です。 昨日は「朝寝坊で出勤できなかった部下」と「そこに電話を入れた上司」とのやりとりという、これが創作だとしたらあまりにも優れすぎていて、かえって素材として面白いお話を紹介しました。 ところでこの話、基本的には「《何…

  • 「聞くだに苛立たしく腹立たしい、上司と部下の電話のやり取り」~私たちは子どもに罠をしかけていないか①

    ネット上で、訊くに堪えない、 大人どうしの電話のやり取りを聞いた。 腰の低い上司と生意気な部下。 しかしそこに単純ではないものが見えてくる。という話。(写真:フォトAC) 【聞くだに、苛立たしく腹立たしい、電話のやり取り】 先週の中頃、X(旧ツイッター)をいじっていたら、《寝坊して出社しない部下とその携帯に電話を入れた上司とやり取り》といった面白い録音がアップロードされていて、しばらく聞き入りました。部下の受けごたえの傲慢さと上司の低すぎる姿勢に、かなり苛立って相当に頭に来ていたからです。 内容は次のようなものです。(黒字が上司・青字が部下)。―------------------------…

  • 「部活を学校に残す、給特法も悪くない」~少子高齢化が教員の働き方改革を阻害する⑤

    部活の地域完全移行を宣言する自治体が次々と出てきた。 しかし都会はまだしも、人もなく金もない田舎町で何ができるのか――。 部活は時間をかけて小出しに校外に出し、 貰えぬ残業代よりも確実な調整額。特典もあるしね。という話。(写真:フォトAC) 【部活の地域移行:拍車はかかるが馬は走るか?】 一昨日(6月19日)の朝日新聞デジタルに「神戸市、平日の中学部活動も地域移行へ 方針公表、2026年度から」という記事が出ていました。ただし私は、部活の地域移行について過去20年にわたる失敗の現場にいましたので、生徒・保護者・学校、そして地域および各種団体がいちおう満足して納得できるような組織ができるかどうか…

  • 「しつけも部活も学校の仕事として受け入れるしかない」~少子高齢化が教員の働き方改革を阻害する④

    「子育ては保育園と学校が面倒を見ます」 暗にそう言ってきた以上、政府に教育の大風呂敷はたためない。 しつけは学校の重要な指導項目だ。 部活も完全に切り離すことは難しい。という話。(写真:フォトAC) 【子どものしつけは誰の責任か】 しつけという言葉はボンヤリ使う場合が多いので改めて定義しようとすると厄介です。しかしおそらく、一部は「挨拶をする」とか「目上の人にはそれなりの言葉遣いをする」とかいった生活上のマナー・ルール・道徳の問題であり、もう一部は「食事をしたら歯を磨く」とか「きちんと服をたたむ」とか「着る」とか、要するに生活自立に関わる能力・習慣のことを言うと思われます。大人に対しても使わな…

  • 「いっそ学校の教育課程を昭和に戻そう」~少子高齢化が教員の働き方改革を阻害する③

    平成以降の教育改革は目指すものが高すぎた。 教師のやることは多すぎるが、実りは余りにも少ない。 そしてそれどころか、 基本的で大切なものが失われようとしている。という話。(写真:フォトAC) 【学校の教育課程を昭和に戻せ】 躾も家庭学習も部活動も、勤務時間外の子どもの活動にも、学校は関与し、ある程度責任を負っていくべきだ、というお話をします。ただ、それだけだととんでもない反発を受けそうですし、反発はかまいませんがこの先を読んでもらわないとかないませんし、そもそも教員の働き方改革の時代に言ったところでそれだけでは実現する可能性もありません。 そこで、これまでも再三申し上げていることですが、私の立…

  • 「子育ては保育園と学校が面倒を見ます」~少子高齢化が教員の働き方改革を阻害する②

    日本の少子化・高齢化が、教職員を増やすことに二の足を踏ませる。 女性の社会参加を促し、二人以上の子を持つことが奨励される。 代わりに差し出されるのが、 「子どもは学校が面倒を見ます」と書かれたカードだ。という話。(写真:フォトAC) 【少子化が確実である以上、教員を増やすことはできない】 少子化が学校教育にどう影響するかというと、まず出てくるのが「将来に向けて教員を減らさなくてはならない」という話です。 教員の数は「定数法(公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律)」によって決められています。基本は各校の学級数によって決まります。正確に言えば児童生徒数が学級数を決め、学級数…

  • 「教職が子ども相手の楽な仕事で、高収入だと思われていた時代の話」~少子高齢化が教員の働き方改革を阻害する①

    つい数年前まで、教職は子ども相手で楽な、 高収入の、安定した仕事だと思われていた。 だからいくら負担を増やしても、誰も心傷まなかった。 その時のツケが、今、回り巡って来た・・・という話。(写真:フォトAC) 先週の水曜日(12日)のこのブログで、明治時代、近代化を急ぐ政府は国民を説得してその子女を学校に出させた、いわば国民にお願いして学校に来ていただいたわけで、そんなところから学校教育は丁寧で、至れり尽くせりなものとならざるを得なかった、というお話をしました。翌13日はその続きで、「しかし現在は明治とは違った意味で、懇切丁寧で至れり尽くせりの教育が必要とされるようになっている」というお話をする…

  • 「残業手当があるのに異常な時間外労働は減らないじゃないか」~官僚が教える“残業代が出ても残業が減らないワケ②

    給特法を廃して残業手当を設ければ、労務管理も進み、 教師の生き方も今よりずっと人間的なものになるだろうと言う。 しかし国家公務員を見よ、 彼らは残業手当があっても働くことをやめないじゃないか。という話。(写真:フォトAC) 【残業手当があるのに異常な時間外労働は減らないじゃないか】 6月11日のNHKクローズアップ現代「悲鳴をあげる“官僚”たち 日本の中枢で今なに」では、1日23時間労働というまさに殺人的労働を強いられる官僚の姿を紹介していましたが、その収入面については何も語っていませんでした。私はそこに興味があります。 というのは「給特法反対。いわゆる『定額働かせ放題』を廃して学校にも残業代…

  • 「ブラック霞が関と学校」~官僚が教える“残業代が出ても残業が減らないワケ"①

    霞が関が危機的状況だという。 異常な長時間労働に苦しんで、人は辞めるが代わりは来ない。 その姿は学校にそっくりだ。 いや待て、違う。官僚には残業代が出ていたはずじゃないか?という話。(写真:フォトAC) 明治時代、近代化を急ぐ政府は国民を説得してその子女を学校に出させた、いわば国民にお願いして学校に来ていただいたわけで、そんなところから学校教育は丁寧で、至れり尽くせりなものとならざるを得なかった、というお話をしました。 今日はその続きで、「しかし現在は明治とは違った意味で、懇切丁寧で至れり尽くせりの教育が必要とされるようになっている」というお話をするつもりでした。ところが一昨日のNHKクローズ…

  • 「日本の学校教育は、政府が国民に頼んで学校に来てもらうところから始まった」~のちに禍根を残さないよう言うべきことは言っておく③

    日本の学校教育は国民に政府が頭を下げ、 学校に来ていただくところから始まった。 だから「学校がすべての責任を負います」と言わざるを得ず、 だから教員の日常は今も苦しい。という話。(写真:フォトAC) 【日本では学校が子どものすべてについて責任を負う】 日本の教員がかくも過重労働を強いられ、過労死基準をはるかに上回る時間外労働をしなくてはならなくなったことには、構造的な理由があります。それは日本の公教育が最初から教科教育だけでなく、より良い人間関係・社会関係の教育(広義の道徳教育)や健康教育にも責任を持つと表明してきたからです。 欧米ではキリスト教会が、アラブではイスラム教会が、そして近代の中国…

  • 「仕事を減らしても教師の労働時間は減らないだろう。教師は漁師と同じだからだ」~のちに禍根を残さないよう言うべきことは言っておく②

    教員も働き方の意識を変えるようにと専門家は言うが、 教師の気持ちは大きくは変わらないだろう。 学校の教師も港の漁師と同じ。 隣りのアイツには負けたくないのだ。という話。(写真:フォトAC) 【思った通り、教師が子どもを犠牲にする話】 全国中学校体育大会(略称:全中)の規模縮小の話は昨日のニュースでも扱われていて、ある局では相撲部の大会を取材し、保護者や選手から「困った」「何とかしてほしい」といった言葉を採取した上で、「子どもたちを第一に考えた方策を取ってほしいものです」といったまとめ方をしていました。右上には「教員の負担軽減のため」の文字が浮かび上がっています。 全部まとめると、「教員の負担軽…

  • 「中体連全国大会の規模縮小は教師のためじゃない」~のちのち禍根を残さないよう言うべきことは言っておく

    全中の規模縮小は教師の負担軽減のためじゃない。 大会を担う係員・補助員(部活顧問と部員)が足りないからだ。 それを教師のためだと言われて認めると、 のちのち何を言われるか分からない、という話。(写真:フォトAC) 【全中(全国中学校体育大会)19種目から9種目が消える】 先週8日の土曜日、日本中学校体育連盟(いわゆる中体連)は全国中学校体育大会(略称:全中)の規模縮小のため、水泳や体操など、現在実施している19競技中9競技を2027年度から取りやめると発表しました。 取りやめになる競技は、水泳・ハンドボール・体操・新体操・ソフトボール(男子)・相撲・スケート・アイスホッケー・スキーの9競技(ス…

  • 「いまの農家も知らない江戸時代の農業の常識」~意外と気づかない農業の当たり前③

    単純で分かり易い農業の世界で、 人はこころ病むことがない。 しかし300年前はさらに単純で分かり易かった。 現代は農業と言えど、もはや聖域ではないのかもしれない。 という話。(図版:歌川広重「東海道五十三次」より「原 朝之富士」) 【再々掲:百姓はこころ病まない】 たびたび書いていますが、百姓*1仕事というのは基本的にとても分かりやすい一面を持っています。それは失敗したときに悪いのは、自分か気候か、二つにひとつしかないということです。 作物が病害虫でだめになったら、悪いのは適切な予防措置を取らなかった私です。作物に罪はありません。遅霜や台風に潰されたら、ある程度は対応が不十分だった私のせいです…

  • 「植物界では、同じ種類に同じことが一斉に起こる」~意外と気づかない農業の当たり前②

    子どもの成長を植物に例える人がいる。 しかしどうだろう。 植物の世界では、同じ種類に同じことが一斉に起こる。 それは人間には決して起こらないことだ。 という話。(写真:SuperT) 【子どもの成長を植物に例える】 子どもの成長を植物の成長に例えていう人がいます。例えば昔、理想とされた、「踏まれても、踏まれても、繰り返し立ち上がる、雑草のようにたくましい子」などがそれです。しかしこの言葉、何となくしっくりきません。最初に「たくましい子」を雑草に例えた人も、この言葉を信奉し続けた人も、きっと農業体験も園芸体験もなかったのでしょう。雑草がどんなものか、ひと夏、身を入れて畑や花壇に立ち向かってみれば…

  • 「作物にはそれぞれのスタートとゴールがある」~意外と気づかない農業の当たり前①

    わが家の畑、数えたら30種もの作物をつくっていた。 「そんなに多くて大変じゃないか」人は言うが、 それぞれの作物にはそれぞれのスタートとゴールがある、 それを組み合わせて行けば、なんとかなるのだ、 という話。(写真:SuperT) 【今年の畑:少量しか必要ないから多種になる】 ときどきお話ししていますが、私の自宅には1アール(正方形に直すと10m×10m)という帯に短く襷に長い畑があります。農家として収入を得るには小さすぎ、家庭菜園というには大きすぎるサイズです。若いころは仕事に子育てに畑にとけっこうな負担でしたが、退職してからは私に存在理由を与えてくれる、ありがたい存在となっています。 今年…

  • 「反省文という文化・現場検証のススメ」~指導助言の質を高める方法⑥

    人が反省し後悔するのは、論理のためではない。 事実の積み重ねだけが罪深さを教えるのだ。 そのために学校では「反省文」という文化が育ち、 事実を見据える教育が行われてきた、 という話。(写真:フォトAC) 心の中にある不安や恐怖、怒り苦しみなどを文章にし、さらに点数をつけることによって曖昧模糊とした不安などを分析可能な“モノ”に変える、すると不安や恐怖は以前よりずっと小さくなり、輪郭もはっきりして対応可能なものに変化している――と、認知療法は教えてくれます。そこに現れてくるのは、自らが膨らまし尽くした幻影ではなく、すべて余計なものを削ぎ落した客観的な姿だからです。 一昨日お話しした《警察署の取調…

  • 「心の中の曖昧模糊を、外に取り出して“モノ化”する」~指導助言の質を高める方法⑥

    見えないはず心の中を“見える化”すれば、 自ずと問題のちっぽけなことに気づかされる。 ”モノ”のようになった不安や苦しみからは、 問題のほんとうの深刻さも解決策も見えてくる、という話。(写真:フォトAC) 【正体が見えないから恐ろしい】 「幽霊の 正体見たり 枯れ尾花」 幽霊かと思って怯えていたが、実は単なる枯れたススキだった、という川柳です。不気味に明るい秋の月明りの下で、ユサユサと揺れるススキのさまが普通以上に恐ろしかったのでしょう。正体が枯れ尾花と知って恐怖がスーッと引いて行く様子がよく分かります。 心の中にあるたいていの不安、恐怖、心配、苦しみは、実は実体よりははるかに大きく見えるのが…

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